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よかれと質問する人は二流…「浅草の雷門、観光客大勢で驚いたよ」への一流の応答は"省エネ話法"で盛り上げる

プレジデントオンライン / 2023年3月14日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Nirad

毎月、新たに発売されるビジネス書は約500冊。いったいどの本を読めばいいのか。読書家が集まる本の要約サイト「flier(フライヤー)」で、2月にアクセス数の多かったベスト20冊を、同サイトの編集部が紹介する――。

■要約サイトで人気だった「2月のビジネス書」ベスト20

第1位:『聞き方の一流、二流、三流』(松橋良紀著、明日香出版社)
第2位:『付加価値のつくりかた』(田尻望著、かんき出版)
第3位:『自分を鍛える!』(ジョン・トッド著、渡部昇一訳・解説、三笠書房)
第4位:『1ページ思考』(長谷川晋著、ダイヤモンド社)
第5位:『佐久間宣行のずるい仕事術』(佐久間宣行著、ダイヤモンド社)
第6位:『話し方の正解』(桐生稔著、かんき出版)
第7位:『「言葉にできる」は武器になる。』(梅田悟司著、日本経済新聞出版)
第8位:『君は誰と生きるか』(永松茂久著、フォレスト出版)
第9位:『すぐに結果を出せる すごい集中力』(荘司雅彦著、秀和システム)
第10位:『脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい』(柴田重信著、講談社)
第11位:『説明がうまい人はやっている「数学的」話し方トレーニング』(深沢真太郎著、PHP研究所)
第12位:『「また会いたい!」と言われる 一流の話し方』(桑野麻衣著、明日香出版社)
第13位:『ビジネス心理学の成功法則100を1冊にまとめてみました』(内藤誼人著、青春出版社)
第14位:『13歳からの地政学』(田中孝幸著、東洋経済新報社)
第15位:『思考力の地図』(細谷功著、KADOKAWA)
第16位:『頭のいい人の対人関係』(犬塚壮志著、サンクチュアリ出版)
第17位:『日本でいちばん大切にしたい会社8』(坂本光司著、あさ出版)
第18位:『すごい採用』(大谷昌継著、技術評論社)
第19位:『シンクロニシティ』(ポール・ハルパーン著、権田敦司訳、あさ出版)
第20位:『きみの人生に作戦名を。』(梅田悟司著、日本経済新聞出版)

※本の要約サイト「flier」の有料会員を対象にした、2023年2月の閲覧数ランキング

■「聞き方」で一流か三流か判定されてしまう

今月の第1位は『聞き方の一流、二流、三流』でした。

あなたの聞き方は一流? 二流? それとも三流でしょうか?

この問いかけにドキッとした方には、本書を一読することをおすすめします。

■「浅草の雷門、観光客大勢で驚いたよ」への正しい応答は

本書の特徴は、すべての項目が「三流は○○をする、二流は△△をする、一流は××をする」という形式で書かれていること。自分の聞き方を振り返り、時には反省しながら、一流のテクニックを学べる仕立てとなっています。

松橋良紀『聞き方の一流、二流、三流』(明日香出版社)
松橋良紀『聞き方の一流、二流、三流』(明日香出版社)

例えば意見を言うとき、三流は相手より先に言い、二流は相手と同時に言い、一流は常に後出しをします。一流が後出しをする理由は、相手のニーズをきちんと聞いてから、要望に合わせた提案を口にするためです。

初対面の人と話すときには、三流は社交性がないのは生まれつきだといい、二流は何を話したらいいかわからず、一流は相手の話をおもしろがって聞きます。一流は、自分が話すよりも相手に“しゃべらせること”に重きを置き、相手の話をじっくり引き出すのです。

「この前の日曜日、浅草の雷門に行ったら、ものすごい数の観光客でびっくりしたよ」

そう話しかけられたとしたら、あなたならどう対応しますか。

著者によれば、三流は「雷門には3年前に行ったよ。すごく混んでて、外国人ばっかりだったよ。そうそう、ほおずき市をやっていて、でかいのを買って帰ったら、1カ月くらい飾れてびっくりしたのを思い出すなあ」などといつの間にか自分の話を始めてしまう。

二流は、よかれと思い相手に質問を浴びせます。

「私、ゴルフが趣味なんですよ」と話しかけられたとします。これに、「へえ、月にどれくらいコースに行かれるんですか?」「よく行かれるコースはどちらですか?」と相手の話を奪いはしないものの、自分が聞きたい質問ばかりして、実は相手の話したいことを邪魔してしまうのです。「質問をするのはダメなの?」と疑問に思う方もいるでしょう。一流が質問をしない理由は、質問が話の流れを止めてしまうからです。

一方、一流はどうするか。オウム返しをしてじっと待つのです。「日曜日、浅草の雷門に行ったら、ものすごい数の観光客でびっくりしたよ」と言われたら「へえ、ものすごい数だったんだ?」と返して、相手が言いたいことを言い切るまで待つ。聞きたいことがあるなら、その後に質問すればいいのです。

著者の松橋良紀氏は「話し方よりも聞き方を磨く方が、ビジネスでもプライベートの関係でも、即効性が高い」と語ります。あなたも本書で自分の聞き方レベルをチェックし、よりよい人間関係を築くためのヒントを得てみませんか?

■高額報酬のキーエンスはなぜ高額報酬が払えるのか

第2位は、『付加価値のつくりかた』。

田尻望『付加価値のつくりかた』(かんき出版)
田尻望『付加価値のつくりかた』(かんき出版)

生産性が高く、社員に高額な報酬を支払うことで知られるキーエンス。本書では、キーエンス出身の著者が、同社ならではの「付加価値のつくりかた」を明かします。

著者によると、キーエンスの高付加価値のキーワードは「マーケットイン型」「高付加価値状態での商品の標準化」「世界初・業界初の商品」の3つ。ここでは「マーケットイン型」に注目してみましょう。

キーエンスは、徹底してマーケットイン型で新商品を企画します。「商品の強み」ではなく「お客様が困っていること」を起点として商品を作るのです。

綿密な分析をもとに「こういう商品を作ったらいいのでは」と仮説を立てたら、検証フェーズに移ります。「こんなものを作ったら、買っていただけますか?」とお客様に聞き、仮説が正しいと確信した上で商品開発に入るのです。ここまでやっている企業が、いったいどれだけあるでしょうか?

著者はキーエンスでの経験をもとに、「付加価値のつくりかた」のノウハウをわかりやすく提示してくれます。営業や企画に携わる方はもちろん、それ以外の職種の方も読んで損はない一冊です。

■「会話は一種の取引だ」

第3位には『自分を鍛える!』がランクインしました。

ジョン・トッド著、渡部昇一訳・解説『自分を鍛える!』(三笠書房)
ジョン・トッド著、渡部昇一訳・解説『自分を鍛える!』(三笠書房)

明日は今日より素敵な自分になりたい――。そう思ったら、本書を読むことをおすすめします。

著者はジョン・トッド氏。著作家としても活躍した牧師で、1834年に刊行した本書は、アメリカで大ベストセラーとなりました。

多くの読者をドキッとさせるのは「会話は一種の取引だ」というフレーズでしょう。他人から役立つ情報や精神的な糧を得たいなら、相手もあなたから利益を得られるよう、まず自分の才能や力を磨かねばならない――と著者は説きます。

「自分のまわりには素敵な人がいない」と嘆いているあなたは、まず自分の魅力を点検してみてください。自分を徹底的に磨き、相手に利益を与えられるような人になってこそ、すばらしい人間関係を獲得できるのです。

好ましい習慣を身につける、自分の進む道を慎重に選ぶ、午前の時間を無駄にしない……具体的な「自分を鍛える」方法が指南される本書。200年近く読み継がれるベストセラーから、自分を磨くためのヒントを受け取ってみませんか?

■会議後5分でアウトプットするテクニック

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第5位は、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2023」で総合グランプリに輝いた『佐久間宣行のずるい仕事術』でした。

佐久間宣行『佐久間宣行のずるい仕事術』(ダイヤモンド社)
佐久間宣行『佐久間宣行のずるい仕事術』(ダイヤモンド社)

本書の著者、佐久間宣行氏は、テレビプロデューサーとして「ゴッドタン」や「あちこちオードリー」といった人気番組を生み出してきました。自身がパーソナリティを務めるラジオ番組「佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)」も多くのファンを抱えています。

そんな佐久間氏は、実は業界に飛び込んですぐ「自分は芸能界もテレビ界も苦手っぽい」と気づいたといいます。それでも懸命に工夫を重ねて現在のポジションを手に入れた佐久間氏が、その“ずるい仕事術”を詰め込んだのが本書です。

今日から真似したいのは、会議後の5分でアウトプットするテクニック。会議終了後すぐに要点を整理し、その場で解決できる問題は解決して、出すべきアイデアは出しておくのです。そうすれば、次の会議で的外れの提案をして、上司をがっかりさせずに済むでしょう。

佐久間氏がテレビパーソンだからといって「自分の仕事とはまったく違う」「参考にならない」と思うなかれ。新人からベテランまで、あらゆるビジネスパーソンにも通用する、普遍的な仕事術を指南してくれる一冊です。

■一流コピーライターの人の心に刺さる言葉づくり

第7位の『「言葉にできる」は武器になる。』にもご注目ください。

梅田悟司『「言葉にできる」は武器になる。』(日本経済新聞出版)
梅田悟司『「言葉にできる」は武器になる。』(日本経済新聞出版)

本書の著者は梅田悟司氏。「バイトするなら、タウンワーク。」や「世界は誰かの仕事でできている。」などの作品で知られる一流コピーライターです。

本書では、そんな梅田氏の言語化メソッドが明かされます。

梅田氏は「なぜ言葉は伝わらないのか。どうすれば伝わる言葉を生み出せるのか」という問いに対して、「内なる言葉」というキーワードを挙げています。相手の胸に響く言葉を生み出すためには、書いたり話したりする「外に向かう言葉」そのものを磨くのではなく、頭の中に生まれる「内なる言葉」に幅や奥行きを持たせる必要があるというのです。

「内なる言葉」を磨くためのメソッドとして、本書では7つのプロセスが紹介されます。

最初のプロセスは「頭にあることを書き出す」。A4サイズの紙1枚につき1つずつ「内なる言葉」を書き出して、机に広げていきます。この作業によって、自分の頭の中を客観的に見渡すのです。

第2プロセス以降では、「内なる言葉」の解像度を上げ、グルーピングし、密度を濃くし、しばらく寝かせて、2つの観点から新たな視点を付け加えていきます。

あなたもきっと、本書を読んでいるだけでワクワクしてくるでしょう。一流コピーライターのオリジナルメソッドを実践して、言葉のセンスを磨きませんか?

■「一日の食べる時間帯を12時間以内に抑える」

最後にご紹介したいのが、第10位の『脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい』。

柴田重信『脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい』(講談社)
柴田重信『脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい』(講談社)

一日の中で食べる時間を制限する「プチ断食」。アンチエイジング効果やダイエット効果が期待できるとされ、近年話題になっています。

ダイエット目的でプチ断食を試したけれど、思うようにやせなかった――そんな方は、ぜひ本書を手に、再チャレンジしてみてください。

ポイントは3つ。「一日の食べる時間帯を12時間以内に抑える」「夕食の糖質を抑える」「食事は朝食からスタートし、朝食:昼食:夕食の割合を1:1:1にする」です。

朝食では、午前9時ごろまでに、体内時計を動かす食べ物をとるのがカギとなります。

特におすすめなのは、インスリンが出やすい食べ物。糖質はマストで、鮭やさば、さんま、いわし、野菜や肉、大豆、野菜や海藻も効果的です。つまり、昔から食べられてきた「ご飯と魚と納豆」という朝食が理想的だといえるでしょう。

確かなデータに基づきつつも、ダイエットや美容・健康に役立つ内容をわかりやすく教えてくれる本書。春夏に向けてスタイルアップしたいなら、今すぐ読んでみてください。

今月も、話し方・聞き方から地政学、ビジネス心理学まで、幅広いジャンルの本がランクイン。来月はどのような本が多く読まれるのか、引き続きチェックしてまいります。

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flier編集部 本の要約サイトflier(フライヤー)は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだだけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。

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(flier編集部)

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