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「ぶっちゃけ、年収ってどのくらい?」答えたくない質問を振られたときの上手な"返し方"とは

プレジデントオンライン / 2023年3月15日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/itakayuki

答えにくい質問を振られたときにはどう返せばいいのか。セブン‐イレブン限定書籍『感じのいい人、悪い人 人間関係がうまくいく「話す技術」』を上梓した心理カウンセラーの五百田(いおた)達成さんは「答えをぼかしたり、いやいや答えるというのはやめたほうがいい。ぶしつけな質問から逃げるには、一般論を持ち出すのが効果的だ」という――。

※本稿は、五百田達成『感じのいい人、悪い人 人間関係がうまくいく「話す技術」』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

■言葉の選び方ひとつで印象が変わる

相手の話に耳を傾けているときはもちろん、いきなり話を振られたり、同調を求められたりしたとき、そのあいづちや返答によって、会話の弾み具合は大きく左右されます。

あるいは自分から話しかけるときや質問をするときも、言葉の選び方ひとつで相手の受ける印象は異なるでしょう。

ここからは、「感じのいい人」の言葉選びや表現方法を解説します。

聞き上手になる第一歩は、あいづちがうまくなること。こんな話を聞いたことはありませんか。

あいづちは「ちゃんとあなたの話を聞いています」ということを相手に伝えるために必要な行為です。

話しても何の反応もないと「伝わっているかな」と不安になりますし、「この人ちゃんと私の話を聞いているの?」という疑念さえ芽生えてくることでしょう。

■あいづちの「繰り返し」は相手を疲れさせる

一方、あいづちを打ってくれてはいるけれど、話しているとなんとなく疲れる人もいます。

例えば、しきりに「なるほど」を繰り返す人はその典型例です。「なるほど」には「あなたの話を理解しました」「納得できるお話です」「共感できます」といったメッセージが込められています。

しかし、あまりに繰り返されると「わかったから早く切り上げて」というニュアンスも伝わってしまいます。

1回「はい」と言われるのはいい返事だけれど、「はい、はい」と2回返事をされると気分が悪いというのに似ています。

また、フレーズとしては「なるほどですね」「たしかにです」もイヤという声をよく聞くので要注意です。

■実は不便なあいづちの「さしすせそ」

女性が男性にモテるための会話のテクニックとして「さ・し・す・せ・そ」を意識したあいづちもよく知られています。「さすが」「知らなかった」「すごい」「センスいい」「そうなんですか」といった言葉を返すと、男性が喜び、結果的にモテにつながるという理論です。

ですが、これは「感じがいい」という観点からすると、あまりおすすめできません。

「媚びているように見える」「使う場面が限られる」というだけでなく、大きな理由があります。

「いざというときに、とっさに出ない」のです。

「暑くなってきましたね」
「最近、子どもがプログラミング教室に通い始めました」
「転職先を探しているんです」

こんな話題を投げかけられたときに、とっさに「さ・し・す・せ・そ」のどれを言えばいいのかわからなくなりませんか。迷っているうちに、あいづちを打つチャンスは過ぎ去ってしまいます。

■「あいうえお」で全方位対応

そこで、私が代わりにおすすめしたいのは「あ・い・う・え・お」です。

「ああ!」「いいですね!」「うーん」「え⁉」「お~~~~!」

この5ワードをマスターするだけで、あらゆる会話に対応できるようになります。

「暑くなってきましたね」
「ああ、そうですねえ」

「最近、子どもがプログラミング教室に通い始めました」
「おー! プログラミング!」

「転職先を探しているんです」
「ええ⁉ 転職ですか」

相手が何か言ったら「ああ」と納得し、「いいですね!」と共感し、「う~ん」と考えこみ、「ええ⁉」と驚き、「おー!」と感嘆する。

たったこれだけのことで、相手からすれば、「興味を持ってもらえている」と実感でき、うれしくなります。話しやすいし、「気が合いそうだ」と自然に好意を持たれるのです。

うまいあいづちを目指してタイミングを逃すよりも、「あ・い・う・え・お」で大きくリアクションすることを心掛ける。それが相手との心理的距離を近づけます。

■「WHY」は聞かず「HOW」を聞くべし

会話のなかで相手に質問をするときは「理由(WHY)」ではなく、「状況(HOW)」を尋ねるのがポイントです。

人の気持ちは理由を尋ねられた途端、すっと冷めます。「なぜだろう?」と理由を考えると、頭が冷静になってしまうのです。また、「理由を尋ねる」という質問自体が、批判的に聞こえてしまうこともあります。

「ピーマンが苦手なんです」
「なんで嫌いなの?」

こう質問すると、相手は「あれ、何かまずかったかな」「好き嫌いは良くないと言われているのだろうか」と不安になったり、不快に感じたりするので注意が必要です。

一方、同じ話題でも「状況(HOW)」であれば俄然、答えやすくなります。例えば先ほどのピーマンの話題であれば、こんな具合です。

「ピーマンが苦手なんです」
「どれぐらい苦手なの?」
「みじん切りにしてあっても、すぐに気がつくぐらい苦手で」

周囲の人も「私は火を通してあれば、まだ大丈夫」「サラダに入っているとお手上げ」「子どもの頃は苦手だったけど、大人になったら案外平気」など、この話題に入りやすくなります。

話を盛り上げるつもりが、「なぜ?」を連発したせいで場が盛り下がり、相手から「面倒くさい人」と思われてしまう。

そんな悲劇を生まないよう、「理由」を尋ねるのは最小限にしておきましょう。

おしゃべり
写真=iStock.com/Farknot_Architect
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Farknot_Architect

■「ぶっちゃけ、年収っていくらぐらい?」

一方、何の気なしに、ぶしつけな質問をしてくる人もいます。

「何人ぐらいつきあってきたの?」
「ぶっちゃけ、年収っていくらぐらい?」
「お子さんの予定は?」

これが親しい友達同士であれば、「そういうの聞かないほうがいいよ」とたしなめることもできるかもしれません。でも、相手が親戚や職場の上司など、気を遣う相手の場合、そうもいきません。

ただ、ここで、本当は答えたくないのに、失礼にならないようにがんばって答えると、さらにつらい思いをすることになります。

正直に答えたところで、相手がその答えを温かく受け止めてくれる可能性は低く、むしろ、否定されたり、勝手な意見を押しつけられ、「答えなければよかった」と後悔するはめになりかねません。

かといって、答えをぼかしても、相手は納得しないでしょう。

「(子どもは)まだいいですかね」
「どうして?」

このように、さらに答えづらい質問が続くことになりかねません。

■失礼な質問は「一般論返し」が効果的

ぶしつけな質問に遭遇してしまったときは「一般論で話をそらす」のが上手な逃げ方です。

「つきあった人数ですか? どうでしょうね。普通は3人から5人ぐらいじゃないですか」
「私の年齢だと年収は300万円から400万円ぐらいが相場ですかね」
「普通は何歳ぐらいで産むんでしょうね」

五百田達成『感じのいい人、悪い人 人間関係がうまくいく「話す技術」』(プレジデント社)
五百田達成『感じのいい人、悪い人 人間関係がうまくいく「話す技術」』(プレジデント社)

相手が期待した答えとは違っているかもしれませんが、一応質問には答えていますし、さりげなく「自分のことは言いたくない」とアピールもできます。

「それって少ないよね。私たちの時代は~」「だいたいそういう相場っていうのは~」「普通って言っても、人それぞれだしね」などと相手が話題に飛びつき、話がそれてくれたらしめたものです。

もし、それでも相手がしつこく食い下がってくるようなら、目を伏せ、「それはちょっと……」と暗い表情で答えましょう。演技力が必要な上級テクニックですが、さすがに相手も触れてはいけない話題なのだと察してくれるはずです。

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五百田 達成(いおた・たつなり)
作家・心理カウンセラー
1973年生まれ。東京大学卒業後、角川書店、博報堂をへて独立。コミュニケーションをテーマに執筆・講演を行う。『察しない男 説明しない女』ほか著書多数。

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(作家・心理カウンセラー 五百田 達成)

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