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雨の日のディズニーを目一杯楽しめる自信はあるか…何が起きても幸せを掴める人の"絶対法則"

プレジデントオンライン / 2023年3月29日 19時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/P_Wei

どんな状況でも幸せに生きる秘訣は何か。心理コンサルタントの林恭弘さんは「雨の日のディズニーランドに行っても、そのときならではの楽しみを見つければ『来てよかった』と思える。幸せな人は、人生の出来事に対する無数の解釈から幸せなものを選んだ人である」という――。

※本稿は、林恭弘『「落ち込みグセ」をなおす練習』(総合法令出版)の一部を再編集したものです。

■選択肢は1つではない「何でもアリ」が心を強くする

私たちは社会(情報)、経験、完璧思考から、無数の「つぶやき」を受け取っています。しかしそれらは「絶対的」なものではなく、単なる選択肢にしか過ぎません。

「1つの出来事」に「つぶやき」は1つだけしかないのではありません。たった1つの出来事にも、つぶやきは無数にあってもよいのです。事実、無数にあるはずです。

「雨が降っている」という出来事にも無数のつぶやき(受け止め方)があって、本当は自由に選べるものです。しかし、雨が降っていて終始不快な思いをしている人は、無数にあるつぶやきの中からネガティブなつぶやきだけを選んで胸に刻みこんでいる人なのです。

たしかに、その人にとっては雨が降ってほしくはなかったのでしょう。しかし、実際には私たちが思っているように世の中は動いてくれません。予期せぬこと、不都合なことがたくさん起こるものです。

それはそれとして受け入れていくしかないのです。「雨が降ってほしくはなかったけれど、降ってしまったものは仕方がない」と心の中でつぶやくことで、違う選択肢が見えてくるはずです。

■雨の日のディズニーランドこそ「来てよかった」と思える

家族4人でディズニーランドに行ったときのことです。関西在住のわが家の場合、関西から飛行機に乗って一泊するとなると、それなりの覚悟(出費、労力など)は必要です。子どもたちも楽しみにしていたのですが、その日に限って雨空の一日でした。

ゲートが開くのを、レインコートを着て4人で待っているときは、正直ガッカリ感がありました。

やがてゲートが開いて閉館の時間まで過ごしたのですが、帰るときにはまったくガッカリ感は失せ、逆に「雨でよかった」とさえ思えたのです。ディズニーランドといえばアトラクションのほかに、一日に数回実施されるパレードが楽しいものです。

私たち家族は知らなかったのですが、雨の日のパレードは「雨の日でしか見られないパレード」があるのです(天候にもよるようですが)。ディズニーキャラクターやキャストが、とってもオシャレなレインコートや傘で踊って盛り上げてくれます。

私は知りませんでした。ミッキーマウスがレインコートを持っていたとは! その華やかさとかわいらしさに、私たち家族は大満足しました。その日ディズニーランドをあとにするときには、「雨の日に来ることができてよかった」と思えたほどです。

そして関西の自宅に帰ってから妻と「今回はディズニーランドからいいことを教えてもらったね」という会話になったのです。

■私たちは知らぬ間に心の中で、「雨が降ったら楽しめない」

「せっかく遠くから来たのにどうして晴れないのだろう」
「テーマパークや遊園地ときたらやっぱり天気がよくなくちゃ」
「ガッカリだ」
「最低だ」

……というつぶやきがあったのでしょう。

しかし今回の経験から、「雨なら雨の日の楽しみ方がある」、そして「楽しむための工夫はいくらでもできる」ということを教わりました。

それ以降、わが家は遊園地やテーマパーク、キャンプに出かけるときに雨空でも、ちっともガッカリしなくなりました。

そうです。本当は「何でもアリ」なのです。

■タクシー運転手が教えてくれた「夏の日に感じられる豊かさ」

出来事や状況に対する「つぶやき(受け止め方)」は無数にあって、どれでも自由に選べます。

今から数年前のことですが、日本有数のサーキット場で働く全スタッフを対象とした講演会の依頼を受け、栃木県までうかがったことがあります。そのサーキット場は宇都宮駅からタクシーで1時間半ほどの距離にあります。

駅に到着し、すぐにタクシーに乗りこみ行く先を運転手に告げました。「あいよ!」という威勢のいい返事が返ってきたので、ふと乗務員カードに目をやると70歳代ぐらいのベテランの運転手さんでした。

乗客のカップルを輸送する幸せなタクシー運転手
写真=iStock.com/andresr
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/andresr

車が駅から出発してしばらくすると、私の額には汗がにじんできました。そのときは八月の初旬、ニュースではこの夏一番の暑さになるとの予報でしたが、なんとタクシーの車内にはエアコンが効いておらず、窓が半分ずつ開いているだけでした。

おそらく年配の運転手さんなので、一日中エアコンの効いている車内で仕事をしていると体調が悪くなるのかもしれないと考え、がまんしていました。

しかし、あまりにも汗が流れてくるようになり、エアコンを入れてもらえるように申し出ようと思ったそのとき、運転手さんに先に話しかけられました。

「いやー、お客さん。夏のこの盛りに、汗をかいて暑さを感じられるのは豊かなもんですなー」

その私の中にはなかった「つぶやき」に驚きながらも、思わずその言葉を繰り返してしまいました。

「いやー、ほんとに豊かなものですねー」

そのときに、私の中のつぶやきが変わったのを感じました。

それまでは汗をかいて不快を感じていたのですが、

「講演会場には気持ちよく向かうべきだ」、「タクシーの中では涼しく快適であるべきだ」、「お客であるからにはエアコンを効かせてもらうのが当たり前だ」、「汗でシャツが濡れてはいけない」……などなど、不快を感じるつぶやきが私の中にあったのでしょう。

■幸せな人は、幸せを「選んだ」人

しかし運転手さんの言葉を繰り返してからは、

「そうか、それもいいな」
「季節を楽しむのも1つだ」
「シャツならかばんの中に着替えがたくさん入っている」
「講演前に着替えて、パリッとして出ていったほうが気持ちがいいかもしれないな」
「何よりも、今この時間を楽しんでみよう」

というつぶやきが、心の中に出てきたのです。

林恭弘『「落ち込みグセ」をなおす練習』(総合法令出版)
林恭弘『「落ち込みグセ」をなおす練習』(総合法令出版)

そして運転手さんにそのことを話すと、ずいぶん喜んでもらえて、そのあともさまざまな話題で盛り上がりました。

さすがに人生の大先輩で、運転手さんはいろいろな体験があったそうです。その中でも思い出になっていることは、突然の予期せぬこと、逆境などだそうです。

その話の終わりには、「人生いろいろある。でも出来事や逆境が人を不幸に陥れるのではなく、それをどう捉え、次に生かしていくのかということだ」という結論で意気投合したのです。

そうなのでしょう。「幸せな人は、人生の出来事に対する無数の解釈の中から、幸せなものを選んだ人」なのです。

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林 恭弘(はやし・やすひろ)
ビジネス心理コンサルティング代表取締役
日本ビジネス心理学会参与。心理コンサルタント。日本メンタルヘルス協会特別講師。幼児教育から企業を対象とする人事・教育コンサルタントの分野まで講演・研修会、セミナー、著作などにて幅広く活動。「活力ある社会と、優しい家庭を創造する」をテーマに、日常生活に実践的ですぐに使える心理学を紹介する。

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(ビジネス心理コンサルティング代表取締役 林 恭弘)

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