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深く考えずに「頑張ります」と言っていないか…社交的でノリがいい人が頻繁に使いがちな自分を殺すNGワード

プレジデントオンライン / 2023年4月21日 19時15分

出典=『できる人は必ず知っている 一流の自分の魅せ方』 - イラストレーション=たなか ようこ

誰とでも打ち解けられる人気者は何をしているか。法人向け研修会社を営むコンサルタントの安田正さんは「社交的でノリがいい人のサービス精神が独りよがりになると、無責任に映ったり、相手を傷つけてしまう。深く考えずに『頑張ります』と言うのではなく『ちょっと考える時間をください』とノリをコントロールした方がいい」という――。

※本稿は、安田正『できる人は必ず知っている 一流の自分の魅せ方』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

■社交的でノリがよく好評価につながる「場の盛り上げ方」

「サービス精神」で魅せるために

「サービス精神」とは、相手を喜ばせ、相手の気分を高める力のこと。

このタイプの人は、雰囲気をパッと盛り上げるのが得意なため、次のような特徴があります。

○ 社交的で「ノリ」がいい
○ 「集中」と「リラックス」の切り替えがうまい
○ 何事にも「楽しむ姿勢」で取り組む
○ 「創造的」で新しいことを考えるのが好き
○ 「表現のしかた」がユニークで面白い

こういう特徴がいい形であらわれていると、

○ 相手の懐に入り、どんどん味方を増やしていく
○ 気分にムラがなく、常にアクティブ
○ 何事も楽しみながら、グングン成長につなげていく
○ 画期的なアイデアを考えつくことができる
○ 場を大いに盛り上げるのがうまい

という「いい循環」を巻き起こす、魅力的な存在になります。

いつも明るい人、ムードメーカータイプの人はみな、「サービス精神」を上手に活かしているのです。

一方で、この特徴が裏目に出てしまうと、周囲に不快感を与えてしまうことになりかねません。 

○ 距離感や立場がうまくはかれない……
○ 威勢はいいが、行動が伴わない……

こういったことに心当たりはありませんか。

「サービス精神」を活かして、より魅力的で活躍できるようになるにはどうすればいいのでしょうか。

具体的な例をあげながら、見ていきましょう。

■「距離感が近過ぎる」と言われる人の共通点

ちょっとしたひと言で気まずくなる
人をワクワク楽しませることができる
こんなことで悩んでいませんか?

○ 「距離感が近過ぎる」と言われることがある
○ 相手と親しくなると、つい軽はずみな言動をとってしまう
○ 自分では「面白い」と思って口にしたことで、相手を傷つけたり、反感を買ったりしたことがある

自分にとって楽しいから、そして相手もきっと面白がってくれるに違いないと、うっかり軽はずみな言動をとってしまうことがあります。

そういったことがあると、

○ 友達の間での評判や、職場での評価を下げてしまう
○ 楽しい場に呼ばれなくなる……

といった、悪い事態につながってしまうかもしれません。

■なぜ「悪気なく相手を傷つけてしまう」のか

変身ポイントは「サービス精神」

なぜそんなことが起きるのでしょうか。

それは、変身ポイントである「サービス精神」がマイナスにあらわれているからです。

「サービス精神」とは、相手を喜ばせ、楽しませ、うれしい気分にさせようとする気持ちのこと。そんな人がその場にひとりいるだけで、雰囲気はパーッと明るくなり、みんながリラックスして話せるようになるものです。

ここでの悩みのように、「悪気なく相手を傷つけることがある」といった「サービス精神」がマイナスにあらわれていることも、自分にとっての大きなエネルギーにできるのです。

「サービス精神」がマイナスにあらわれると

では、なぜ「悪気なく相手を傷つけてしまう」のでしょうか。

それは、「相手をクスッと笑わせたい」「なんとか打ち解けたい」という気持ちが、独りよがりになってしまうことがあるからです。

誰しも悦に入れば、周囲が見えなくなってしまうもの。

そんなとき、その場の空気感に流されて、調子に乗ってちょっと悪態をついたり、オヤジギャグを連発したり、相手を不必要にイジったりしてしまうことはありませんか。

芸人の世界では、相手を「落とす」ことで笑いをとる手法もあるようですが、一般の世界ではなかなか受け入れられにくいもの。

結果として、「サービス精神」のつもりでやったことが、かえって相手を不快な気持ちにさせてしまうことにつながるのです。

けんかの後、互いの顔も見ない気まずい空気
写真=iStock.com/Antonio_Diaz
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Antonio_Diaz
「サービス精神」がプラスにあらわれると

ではどうすれば、サービス精神をプラスの出方にすることができるのでしょうか。それは「相手も楽しめているかな」と確認する姿勢を常にもつことです。

たとえば、場が大盛り上がりしているときこそ、「そこに居づらそうな人」に気をくばってみてはどうでしょう。もし、そのような人がいれば、

「こんな雰囲気なんだけど大丈夫?」
「初めての参加のようだけど、楽しめている?」

とさりげなく声をかけてみるのです。

うまくなじめていない人にとって、その場のムードメーカーからの親切心ほどありがたいものはないでしょう。

誰ひとり取り残さず、その場全体を盛り上げるサービス精神のコツを、ぜひ試してみてください。

気の置けない友人同士のたわむれ
写真=iStock.com/franckreporter
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/franckreporter

■「レスポンスの早さ」や「フットワークの軽さ」につながる

「フレンドリーさ」の加減がうまくいかない
ノリのいい反応でどんどん味方をつくっていける
こんなことで悩んでいませんか?

○ 深く考えることなく「頑張ります」「気をつけます」と言ってしまう
○ できそうもないことや、威勢のいいことを言ってしまう
○ 「○○さんはノリが軽過ぎる」と言われたことがある

何かにつけても、前向きな反応は人づき合いで好まれますし、自分も気持ちのいいものです。しかし、言葉だけ前向きでも、結果が伴わないと評価されません。

そういったことがくり返されると、

○ 言葉に真剣味がなくなる
○ 真面目に取り合ってもらえなくなる
○ 周囲の目がどんどん冷たくなっていく……

といった、悪い事態につながってしまうかもしれません。

変身ポイントは「ノリのコントロール」

なぜそんなことが起きるのでしょうか。

それは、変身ポイントである「ノリのコントロール」がマイナスにあらわれているからです。

何事にも楽しさを求める人は、その場のノリや勢いを大事にします。

ノリや勢いは本来、仕事や人間関係でいい方向に働きます。「レスポンスの早さ」や「フットワークの軽さ」につながるからです。

ここでの悩みのように、「気持ちだけが先走って行動が伴わない」といった「ノリのコントロール」がマイナスにあらわれていることも、自分にとっての大きなエネルギーにできるのです。

■ノリで口にしたことでも、すべてに責任が生じる

「ノリのコントロール」がマイナスにあらわれると

では、なぜ「気持ちだけが先走って、行動が伴わない」のでしょうか。

ノリがいい人には弱点があります。

ともすれば、ノリでやっていいことと、やってはいけないことの判断がつかなくなるということです。

たとえば、できる確信がほとんどないのに、「100%、いや、120%OKです!」と、その場のノリで言ってしまうことがあります。そう言えば相手と楽しい関係が築け、仕事も楽しく進められそうだと感じるからです。

しかし、とりわけビジネスの局面では、ついノリで口にしたことでも、すべてに責任が生じます。

あとから出まかせだったとわかれば、相手としては、大きく期待しただけにガッカリ感も大きくなってしまうのです。

「ノリのコントロール」がプラスにあらわれると

ではどうすれば、ノリのコントロールをプラスの出方にすることができるのでしょうか。マイナスからプラスへの変身のコツは、大きく出るにしても、実際に「自分のエネルギーにつながる」形にして言うことです。

安田正『できる人は必ず知っている 一流の自分の魅せ方』(三笠書房)
安田正『できる人は必ず知っている 一流の自分の魅せ方』(三笠書房)

たとえば、仕事を頼まれたとき、「普通なら5日はかかりそう。でも、頑張ればもう少し早められるかも……」と思っても、まずは次のように言うのです。

「ちょっと考える時間をください!」

その上で、現実的にできるか否かを一度冷静になって考えます。

ノリがいい人の長所は、疲れ知らずで、厳しめの負荷でも「やってやるぞ!」とモチベーションへ昇華できること。

自分の力を出し切るだけで、相手の期待を十分に超えられるはずです。

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安田 正(やすだ・ただし)
コンサルタント
株式会社パンネーションズ・コンサルティング・グループ代表取締役。早稲田大学グローバルエデュケーションセンター客員教授。1990年法人向け研修会社パンネーションズ・コンサルティング・グループを起業。現在は英語、ロジカル・コミュニケーション®、プレゼンテーション、対人対応コーチング、交渉などのビジネスコミュニケーションの領域で講師、コンサルタントとして活躍している。『英語は「インド式」で学べ!』(ダイヤモンド社)、『できる人は必ず持っている一流の気くばり力』(三笠書房)、『超一流の雑談力』(文響社)など著書多数。

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(コンサルタント 安田 正)

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