ワカメかコンソメか…管理栄養士が指南「眠りが浅い人」が食事で積極的にとりたい即席スープの種類
プレジデントオンライン / 2023年4月27日 13時15分
※本稿は、道江美貴子『国内最大級の食事管理アプリ「あすけん」公式 結局、これを食べるが勝ち』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
■「わかめスープ」が寝不足の救世主に
安眠に必要なものといえば、皆さんもご存知の睡眠ホルモン「メラトニン」です。メラトニンは、日が暮れ始める夕方から脳内で合成が始まり、分泌が徐々に増加。就寝時には大量に分泌されて深い睡眠に導いてくれます。
わかめに含まれるマグネシウムは、このメラトニン合成に欠かすことのできない栄養素。ですから安眠のために食事でとりたいものは、コンソメスープではなく、マグネシウムを効率的に補給できるわかめスープを飲むのが正解です。
ちなみに、マグネシウムはメラトニン合成のほかにも、酵素の働きを助けたり筋肉の収縮をコントロールしたり、神経の興奮を抑制したりなど、さまざまな重要な働きを担っています。もし不足するとメラトニンが減るだけでなく、不整脈や血圧の上昇を招いて心疾患のリスクを高めてしまいます。マグネシウムは、わかめなどの海藻類のほか、大豆製品、ごま、ナッツ類、バナナ、アボカドなどにも多く含まれていますので、積極的に食生活に取り入れてみましょう。
■「バナナヨーグルト+きな粉」は理想のバランス
マグネシウムの代謝は、カルシウムととても深い関係にあります。マグネシウムは筋肉や血液に存在しますが、多くは骨にあって、マグネシウムの不足や過剰摂取が起こると、体内のカルシウムも排出されてしまうのです。
ですからマグネシウムとカルシウムをバランスよく摂ることが大切。摂取の比率は、マグネシウム:カルシウム=1:2が理想です。
2つの栄養素をバランスよく摂るには、たとえばカルシウムが豊富なヨーグルトに、マグネシウムを多く含むバナナときな粉をトッピングしたり、納豆や豆腐、油揚げなどの大豆製品を1日1回取り入れる、味噌汁やスープに海藻をプラスする、おひたしや炒め物にすりごまをかけるといった方法も有効です。
一方、アルコールを摂りすぎるとマグネシウムが尿から排出されてメラトニン合成が滞るだけでなく、アルコール自体にも眠りを浅くする働きがあるため、飲みすぎには注意しましょう。
■眠るための準備は朝からが◎
寝る前にホットミルクを飲むのは、定番の安眠法。温かい飲み物を飲むと深部体温が上がって副交感神経が優位になり、リラックス効果が期待できます。
ではなぜ牛乳がいいかというと、牛乳のたんぱく質には睡眠ホルモン「メラトニン」の原料となるトリプトファンが豊富に含まれているから。正確には、トリプトファンから幸せホルモンのセロトニンが作られ、それがメラトニンに変換されます。しかし、トリプトファンがメラトニンに変換されるまでは15時間前後かかるため、じつは寝る前の摂取では手遅れ! メラトニンを夜までに増やすには、朝や午前中の間にトリプトファンを摂る必要があります。
トリプトファンは、体内で作ることのできない必須アミノ酸なので、食べ物から摂る必要があります。朝食には、牛乳などの乳製品や納豆などの大豆製品を取り入れましょう。
■在宅でも、朝に一度は朝日をあびよう
睡眠の質を高めるには、朝日を浴びることも有効。光を浴びると体内時計がリセットされて、メラトニンの分泌が止まり、体が目覚めます。これをきっかけに14~16時間後、メラトニンが再び分泌されるようにインプットされているのです。
また、スムーズな入眠のためにはナイトルーティンも欠かせません。まずはお風呂で体を芯まで温めましょう。湯温は副交感神経を優位にする40度が最適。寝る2時間前までに済ませておくと、深部体温が徐々に下がって眠気が生じ、スムーズな入眠につながります。
逆に避けたいのが、覚醒作用のあるアルコールやカフェイン。スマートフォンやパソコンのブルーライトも脳を覚醒させて睡眠の質を下げるため、寝る1時間前までに使用を終えましょう。部屋の照明は明るすぎると脳が覚醒を続けてしまうため、間接照明にして光源が見えないように設置してください。蛍光灯の白く明るすぎる光も覚醒の原因になるので、照明の色は優しい暖色系に。
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あすけん管理栄養士
女子栄養大学栄養学部卒業後、大手フードサービス企業に入社。100社以上の企業で健康アドバイザーを務めた後、2007年、新規事業の立ち上げメンバーとして株式会社askenに参画し、以後『あすけん』の企画・コンテンツ制作・開発管理などに携わる。現在、株式会社asken取締役としてあすけん事業統括責任者を務める。著書『なぜあの人は、夜中にラーメン食べても太らないのか?』(クロスメディア・パブリッシング)など。
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(あすけん管理栄養士 道江 美貴子、AI食事管理アプリ『あすけん』)
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