1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

毎日会っていた友人に「しばらく連絡しない」と言えるか…人間関係をリセットした人だけが得られる心の余裕

プレジデントオンライン / 2023年5月25日 17時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/itakayuki

自分を大切にして、より良い人生を歩むにはどうすればいいか。韓国の弁護士YouTuber・キム・ユジンさんは「毎日会っていた友人に『しばらく連絡しなくて許してくれるか』と伝えられないと、人生を変えるための明け方起床は実践できない。率先して自分の時間を優先させる姿勢が必要だ」という――。

※本稿は、キム・ユジン(著)、小笠原藤子(訳)『朝イチの「ひとり時間」が人生を変える』(文響社)の一部を再編集したものです。

■心に余裕を生むマインドミニマリズムの正体

単にやり過ごせばいいものを事細かに検討していたら、あるいは自分の仕事でもないのにいちいち全部確認して修正・変更して、結局残業になったということはないだろうか?

会社の仕事以外でも、本当になんてことないのに、なんとなく見過ごせないばかりに必要以上に多くの時間を費やした経験は誰にでも一回くらいあるのではないだろうか?

こうして私たちは細かいことにあまりにも多くのエネルギーと時間を浪費している。実際に時間やエネルギーが不足するからではなく、心に余裕がなくなり、いつも忙しくなる。こんなときは「マインドミニマリズム」が必要だ。

ミニマリズムは不必要な物を捨てる主義としてよく知られている。空間を整理するように、心にもミニマリズムを適用できる。

時間を浪費する人間関係はもちろん、心の傷、頭の中のもやもやや、重くのしかかる悩み事まですべて遠ざけ、手放して心の余裕を取り戻せば、大きな助けとなる。

■スマホを覗き込んでも通知は来ないことに慣れる

まずは、スマホの不必要なアプリを削除しよう。SNSと各種メッセンジャーも一つずつ整理してみよう。このように、普段から時間をうんと浪費するアプリを削除するだけでもごちゃごちゃした心が少しずつ整う。

部屋でスマホを操作する日本人女性
写真=iStock.com/key05
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/key05

自分自身に集中するため、SNSアプリはもとよりカカオトーク(韓国発のメッセンジャーアプリ)も思いきって削除したことがある。

最初はグループトークはどうしよう、私に急に連絡を取りたい人がいたら、重要な知らせを逃したらどうしよう、と心配ばかりだった。

おそらくミニマリズムを始めるときは、誰もが一度くらいは通る悩みだろう。本棚を処分すれば、本はどこにしまおう? これはあとで必要になるかも?

でも、取り越し苦労だった。

当初は大事な知らせを見逃さないかと心配でスマホを確認し続けていたのだが、いくら覗き込んでも通知は来ないという事実に慣れると、もう何も気にならなくなった。

私がどうしても知るべきことがあるなら、相手はどんな手を使ってでも連絡してくるだろうと気づいたからだ。

こうして1つずつ手放すことに慣れ、私の一日は変わっていった。不必要な会話や私を揺さぶる誘惑を全部払拭したため、人生に余裕が生まれた。そして心に余裕ができ、当分解決できないと思われた悩みまで全部取り出して整理できたのだった。

■人付き合いにも間違いなく整理が必要

人間関係のせいでマインドミニマリズムを実践できない人々は多い。他の人にどう思われているのか、逆に自分は他の人をどう思っているのか、関心を持ちすぎるのだ。だが、マインドミニマリズムを成功させようとするなら、人付き合いにも間違いなく整理が必要だ。

悩み多き人間関係は、心に傷を残すだけだ。自分は周囲の人々を満足させたり、彼らの意図を深読みすることに神経をすり減らし、時間を浪費していると思うなら、思いきってその関係を整理してみるのはどうだろうか?

意味のない心理戦や馬が合わなかった人たちと嫌々続けてきた縁を断ち切れば、くさくさしていた心が一気に軽くなるはずだ。

人々との関係をすべて断つのとは違う。人々に対して冷たく、不親切に接するのでもない。

そうしなくてもミニマリズムは充分に可能だ。不必要な会話やエネルギー消費を抑えればいい。例えば、不平不満を並べ立てる人や、わざと時間を奪う心配事を作り出す人とは親しく付き合う必要はない。

否定的な言葉が否定的なエネルギーを生むからだ。こんな人とは必要に迫られた会話だけ軽く交わしてやり過ごそう。

■悪口を言うのも時間の浪費

おせっかいを焼くのもほどほどにするのが賢明だ。もちろん心から相手が心配になり、関心を寄せてアドバイスをすることもあるだろうが、あえて自分のエネルギーと感情を浪費してまで、人のことに神経を使わないほうが、精神衛生上いい。

また、相手を怒らせてしまうかもと気にして面と向かって言えない話は、隠れて言うのもやめよう。

あなたが隠れてある人に関する不満を吐き出せば、聞く人は、初めは表面的には共感してくれるとしても、心の中では「この人も他人の悪口を言うんだからおんなじ」と思っているに違いない。

一瞬せいせいするかもしれないが、そのときだけだ。何も解決されはしない。悪口を言うだけ、時間の浪費なのだ。

マインドミニマリズムで内面が健康的になると、自然に心が健康な人々に囲まれるようになった。私を傷つけたり、苦しめる人々と距離を置くと、私を尊重してくれる人々だけが残り、似たような価値観を持つ人々と、新たに良い絆を結んでいることに気づいた。

すると驚くことに人間関係ではなく、他の分野でも成果が現れはじめた。時間とエネルギーの無駄な消費が自分にとってどれほどマイナスの影響を及ぼしていたのか、今更ながらよくわかった。

「キム先生、今日のお昼はお約束あります?」
「はい! 今日は一緒にお食事できないんです。明日なら大丈夫なんですが……」
「あ、どなたかと先約がおありなんですか?」
「ええ、自分との約束があるんです!」

私が会社で同僚たちと時々する会話だ。

■新たな生活様式に適応するため人からの誘いを断る

同僚たちは私のこんな受け答えに最初は驚いていたが、最近ではよく理解してくれる。このように率先して自分の時間を優先させれば、他の人々も私の時間を尊重してくれるようになる。

夜に語学の勉強をするつもりだったのに、話があるから一緒に食事しようと友達に急に誘われたり、定時に上がってそのままヨガのクラスに行くつもりなのに、一緒に出られるから少しだけ待ってと同僚に頼まれたら、どうすればいいのだろうか?

週末に一人カフェでくつろいで本を読みたいのに、偶然会った友人に、話をしたいから同席していいかと訊かれたり、昼休みにジムで運動しようとしていたのに、職場の上司がランチに誘ってきたら?

ジムで運動するアジアの若い女性
写真=iStock.com/K-Angle
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/K-Angle

かつては私も「今日は約束があって。明日はどう?」と一言口に出すのがとても難しかった。

「今急ぎの用事があるんだけど、明日話しても大丈夫?」と答えるのが、どうしてあんなに心苦しかったのか。

「今日は早く帰宅しないといけなくて」と言うのが、なんであんなに決まりが悪かったのか。「係長! 今日は参加できそうもありません! 次回、必ずご一緒させてください」と言うのが、どうしてあんなに憚られたのか。自分でも理解できなかった。

こんな些細だけれど、回避できない社会生活の居心地の悪さのせいで、なおさら明け方起床に惹かれたのかもしれない。しかし明け方の自分磨きイコール人間関係の問題解決とはいかない。明け方起床を実践すれば、会食はもちろん、夜の約束も控えるようになるからだ。

人付き合いを続けていく上で、過度なストレスを感じることなく人からの誘いを断るという慣れない経験も、新たな生活様式に適応していく過程の一部だと捉えればいい。

■誘いを断ることを正直に話すと案外歓迎される

自分のスケジュールを他人との付き合いより優先させることはおかしなことではない。

もし自分が誰かに「今日は用事があって、会えなさそう」と言われたと考えてみよう。気分を害す? 多分そんなことはない。

また反対に、相手の気持ちを汲んで、私がスケジュールをキャンセルし一緒に時間を過ごすとしても、相手は私の予定を知らないから、別に感謝したり、申し訳ないと感じることもないはずだ。

自分のスケジュールを優先する自分勝手な人だとされるなら、そう思わせておけばいい。私にも時々「付き合いが悪いな」「休み休みやれば? 今日はお酒でも飲もうよ」と茶々を入れる人たちがいる。

そして彼らを無視したところで何も起こりようもなかった。そもそもみんなが私の目標と計画を理解し、認めてくれるだろうなどと期待していないからだ。

何のために相手の誘いを断るのか、正直に話せばむしろ人間関係はもっと良くなるかもしれない。

一緒にランチをする同僚に「運動を始めたんです。当分、お昼は一人でさっと食べて運動にあてようと思ってます」と言ったところ、自分も刺激を受けたという話を聞いた。

毎日のように会っていた友達に「本を執筆してみたいと思ってる。意外と時間がかかるみたいだから、しばらく連絡しなくても許してくれるかな?」と切り出したら「出版されたら、絶対買う! 何かできることがあったらいつでも言って!」と言ってくれた。

キム・ユジン(著)、小笠原藤子(訳)『朝イチの「ひとり時間」が人生を変える』(文響社)
キム・ユジン(著)、小笠原藤子(訳)『朝イチの「ひとり時間」が人生を変える』(文響社)

夜の集まりに付き合いが悪くなった私に残念がる友達には「私、明け方に起きて自分だけの時間を持つことにしたんだ。私にとってすごく必要な時間だから、しばらくは早く帰って早寝しようと思う」と正直に説明したところ、嫌な顔一つせずに「会えるようになったら連絡して」と言ってくれた。

一時だけの楽しみを自分磨きと引き換えにしてはいけない。

他人の説得に簡単に丸め込まれる人生は、結果的に安定しない。私も最初は他人の誘いを断らないことが他人への配慮だと思い込んでいた。

でも突き詰めて考えると、そうではなかった。自分より他人を優先させ、それによって抱くなんともいえないやるせなさを配慮と称して自分をなだめる言い訳にしているだけだ。

----------

キム・ユジン(きむ・ゆじん)
YouTuber弁護士
米国ニューヨーク州、ジョージア州2州の弁護士資格を持つ弁護士。韓国生まれ、ニュージーランド育ち。韓国の大学を卒業後、米国ミシガン州立大学で学士号を取得。エモリー大学ロースクールに進み、卒業後、難関である米国司法試験への合格を果たす。学生時代から現在に至るまで、早朝に起き、時間を有効活用することで挫折を乗り越え、多くの目標を達成してきた。その早起きルーティーンをYouTubeで公開したところ、累積アクセス数1000万、フォロワー20万人を獲得。韓国国内に「早起きブーム」を起こし、パワーインフルエンサーとなる。現在は韓国国内の大手企業で社内弁護士として活動中。

----------

(YouTuber弁護士 キム・ユジン)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください