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会議で突然「どう思う?」と指名されたとき…ビシッと的確な意見が言えるようになる1日2分のメモトレ法

プレジデントオンライン / 2023年6月3日 13時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/fizkes

会議中の、上司からの急な「○○さんは、どう思う?」にストレスを感じてしまう人は少なくないでしょう。コピーライターの荒木俊哉氏は「『言語化力』を磨くことで、その悩みが解決されます。言語化力は適切なトレーニングを積むことで、誰でも鍛えることができます。慣れてくれば、2分間で必ず「思いや意見」が書き出せるようになります」といいます――。

※本稿は、荒木俊哉『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

■センスがなくても「言語化力」は鍛えられる

「言いたいことが、うまく言葉にできない」

そんな悩みを持つ人は「言語化力」を磨くことで、その悩みが解決されます。

そして、「言語化力」は適切なトレーニングを積むことで、誰でも鍛えることができます。ここでは、具体例を基に「ペン」と「紙」を使ったメソッドを紹介しましょう。

このトレーニングでは、A4の用紙に自分への「問い」を立てて、それに対する自分が「どう思うか」「それはなぜか」を書いていきます。

■【会議】今のチームの課題点は何だと思う?

最初は、「会議」で聞かれやすい質問をテーマにした「問い」です。

あなたは普段、チームで仕事を進めることも多いのではないでしょうか? ひとりで進める仕事と違って、チームで進めることでよりうまくいくこともあれば、逆にうまくいかないこともある。さぁ、ここからは、ご自身が仕事で関わっているチームを想像しながら読み進めてみてください。

原因はわかりませんが、最近どうもチームがうまくいっていないようです。そこである日、チームリーダーがメンバー全員を急遽会議室に集めます。会議室に流れる何となく重たい空気。リーダーはあなたを見ると、いきなりこう質問してきます。

「ぜひ君の意見を聞かせてほしい。今のチームの課題点は何だと思う?」

さぁ、こう聞かれたあなたは、何と答えますか?

■まずは「問い」を書きこもう

あなたはきっと、普段からチームに対して無意識にさまざまな思いや意見を抱いているはずです。

しかし、いざ言葉にしようとするとなかなかうまく話せない。とっさに的確な言葉が思いつかない。そんな経験はこれまでなかったでしょうか?

チームが抱えている課題とは一体何なのか。それはきっとひとつではないはず。あなたの中に眠っているそのモヤモヤをきちんと言語化して自分の中に整理・ストックしておくことで、こんな急な質問にもパッと答えられるはずです。

そのためにこれから、「今のチームの課題点は何だろう?」という問いを立てて、「言語化力トレーニング」をしてみましょう。図表1のメモのようにお手元のA4コピー用紙にまず「問い」を書き込んだら、自分が感じていることとその理由を早速書き出してみてください。

【図表1】会議のメモ
出典=『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』

制限時間は2分です。では、始めましょう。

■解像度は「芋づる式」に高める

さぁ、2分たちました。もしかしたら、時間が足りないと思われたかもしれません。でも、大丈夫です。慣れてくれば、2分間で必ず「思いや意見」が書き出せるようになります。

そして、実際にトレーニングをしてみて、どう感じましたか? 自分の中に眠っているモヤモヤとした記憶を思い出しながら、問いに対して思ったこととその理由を書き出してみる。

そうすることで、自分が普段からチームに感じていた課題をあらためて再認識した。そんな感覚を少しは持てたのではないでしょうか。ぜひその感覚を大切にし、引き続き実践していきましょう。

ちなみに、例として書き出したメモもご用意しました(図表2)。よければ、あなたが書き出したメモと比べてみてください。このようにあまり難しく考えず、思いつくままにどんどん書き出してもらうことにこのトレーニングの意味があります。

【図表2】会議のメモの記入例
出典=『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』

今回はうまく言葉にできなかったと感じたあなたもご安心を。同じ問いで何度も言語化力トレーニングを繰り返していくことで、書き出す言葉そのものも次第に洗練され、より的確な言葉で言語化できるようになります。

■【マネジメント】どんなリーダーであるべきか?

さて、次の言語化力トレーニングのテーマは「マネジメント」です。先ほどと同じチーム運営に関するテーマではありますが、マネジメントにはマネジメントならではの課題が存在しています。

実際に私も職場のマネジメント職の方と話をすると、自分では考えたこともなかったさまざまな悩みを抱えているなぁと感じます。あなたがマネジメント職であれば、ぜひ自分ごととして。もしそうでなければ、あなたのマネジメントをしてくれている方の顔を思い浮かべながら、読み進めてみてください。今回はあなたがチームのメンバーだという設定で行ってみたいと思います。

頭を抱えて仕事をする人
写真=iStock.com/vgajic
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/vgajic

さて、ここはあなたの職場です。あなたは自分のデスクでPCとにらめっこしながら仕事をしています。そんなときのことです。誰かに肩を叩かれてふと顔を上げると、そこにはあなたのチームのリーダーが立っています。最近はリモートワークも併用されるようになって、チームリーダーと顔を合わせて話すのは久しぶりです。

「ちょっといいかな?」と言われて、二人でコーヒーを片手に休憩スペースに向かうことに。そこでリーダーがおもむろに話し始めます。

リーダー「忙しそうなとこ、悪いね」
あなた「いえ全然。どうしたんですか?」
リーダー「最近どう? 顔を合わせて話す機会があまりなかったから」
あなた「ありがとうございます。変わりなくやってます」
リーダー「それはよかった。リモートワークでのマネジメントって慣れなくてね」
あなた「たしかに、そうですよね」
リーダー「働き方も昔とずいぶん変わってしまったし」
あなた「難しい時代になりましたね(笑)」
リーダー「そうそう。これからの時代、どんなマネジメントがいいのかなぁ?」

どうやらリーダーはリモートワーク下でのマネジメントにちょっと悩んでいるようです。この質問に対して、あなたならどう意見しますか? さぁ、メモに書き出してみましょう。制限時間は2分。では、やってみてください。

【図表3】マネジメントのメモ
出典=『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』

■「同じ問いの繰り返し」が意見のアップデートに直結

さて、2分たちました。いかがでしたか?

荒木俊哉『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』(SBクリエイティブ)
荒木俊哉『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』(SBクリエイティブ)

時代の変化とともに、マネジメントのあるべき姿も変化している。だからこそ、過去の経験だけで、「マネジメントはこうあるべき」と決めつけるのではなく、常に自分の思いや意見をアップデートし続けていく。そういう姿勢がとても大切なんだろうと感じます。

そのためにも、この「言語化力トレーニング」を一回で終わらせることなく、定期的に取り組んでいくこと。それが、あなたの意見のアップデートにも直結していくと思いますので、ぜひ上手に活用してもらえたらと思います。

私が実際に書き出したメモも載せておきます(図表4)。ただ、他にもたくさん書き出せそうな気がしたので、個人的にも何度か繰り返してみたいと感じました。

【図表4】マネジメントのメモの記入例
出典=『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』

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荒木 俊哉(あらき・しゅんや)
電通 コピーライター
一橋大学卒業後、2005年に電通に入社。営業局を経てクリエーティブ局へ。コピーライターとしてさまざまな商品・企業・団体のブランディングに従事。これまで手掛けたプロジェクトの数は100以上、活動は5大陸20か国以上にのぼる。世界三大広告賞のうちCannes LionsとThe One Showのダブル入賞をはじめ、ACC賞、TCC新人賞、NIKKEI ADVERTISING アワード、YOMIURI ADVERTISING アワード、MAINICHI ADVERTISEMENT DESIGN アワードなど、国内外で20以上のアワードを獲得。

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(電通 コピーライター 荒木 俊哉)

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