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目の前の仕事を全力でやってはいけない…年収450万円までの人と2000万円超の人の決定的な違い

プレジデントオンライン / 2023年6月7日 18時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/acilo

稼げる人は何をしているのか。投資家の末岡由紀さんは「目の前の仕事を全力でやっても、いい結果は生まれない。僕は常に70点を目指すことで、預金残高391円から年収1億円を稼げるようになった」という――。

※本稿は、末岡由紀『預金残高391円だった僕が資産10億円になれた お金の引力』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

■仕事は「70点思考」で取り組む

長期的に資産を築いているお金持ちは、段階ごとに「お金を増やす方法」を実践しています。年収200万円以下の人が年収450万円を目指すのと、年収2000万円の人が年収1億円超を目指すのとでは、そのやり方は違うのです。

年収450万円をめざす段階では、とにかく目の前の仕事にがむしゃらに取り組むべきといえます。しかし、それ以上になり、年収1000万円、2000万円を目指すためには、どのような仕事の姿勢がいいでしょうか? 次の段階に進んだら働き方を変えるべき。

その一つは、仕事は「70点思考」で取り組むということ。

それまで仕事に120%のエネルギーを注いでいたとしたら、これからは70%くらいに落としてちょうどいいのです。

それが逆に仕事を成功させ、またお金の引力も高めます。

これは僕のメンターの一人である折口雅博氏に教えてもらったこと。

折口氏は、外資系大型ディスコ、ジュリアナ東京の仕掛け人、また総合人材サービスのグッドウィル・グループの創業者として知られ、その後最高級レストラン「MEGU」を世界展開、現在は起業家インキュベーターとして活躍されています。グッドウィル・グループでの従業員10万人をはじめ、これまでの年間で約20万人の従業員を雇ってきました。

その経験でわかったのは、一人ひとりの従業員に対して「70点取れれば最高!」と考えることだというのです。

■部下に「120点」を求めない

どんなに好きな仕事でも、どんなに楽しい仕事でも、その量がキャパシティを超えていれば、人は誰でも心がすさみはじめます。「仕事をやらされている感」が出てきてしまいます。

その人が最高の力を発揮するには、仕事の量と心のバランスが非常に大事で、そのためには上に立つ者が「70点取れればよし」と考えることが必要なのだといいます。

たとえば部下に企画書の作成を頼む。部下から上がってきた企画書の内容が70点なら「合格!」とする。あるいは最初から、部下に「70点をめざしてやってほしい」と告げてしまってもいいでしょう。

とくに上に立つ者は、相手につい120%の力を求めがち。

またそれに真面目に応えようとする人は、「100%!」「いや120%!」と自分を追い込んでしまう。しかしそれでは結局、いい結果は生まれないのです。

■結果としてパフォーマンスが上がった

確かに100メートル走のスピードでは長距離を走り続けられない。それと同じで気を張り続けたままでは仕事は長続きしない。

「働き者」としてたとえられるアリも、集団のうちの一定数は怠け者なのだそう。しかしその一定の怠け者は、不意に天敵が現れたときなど危機のときには力を発揮する。常にすべてのアリが100%、120%の力を出し切っていたら、集団のピンチを救えません。この意味でも常に余力があるというのは大事なのでしょう。

折口氏から「社員は70点取れれば合格とする」という話を聞いてから、僕も自分の会社のスタッフたちに「70点でいいよ」と言うようにしました。仕事時間も営業成績も、頑張り具合も、自分で70点ぐらいは取れているなと思ったら、それでOK。

すると仕事に対して自分なりの工夫をしたり、新しいアイデアを提案してくれたりするスタッフが増えだしたのです。

気持ちの余裕が生まれて、職場の雰囲気も柔らかくなったのです。

仕事は70点思考──。

これは個人でもぜひ取り組むべきです。ストレスから解放され、家族との時間も確保できて、仕事の量と心のバランスがちょうどよくなるのです。

結果パフォーマンスが上がれば、それは収入アップにも繫がる。つまり「70点思考」で仕事をすることは、お金の引力を高めることにも繫がるのです。

■異業種交流会に通っても本物の人脈はできない

もうひとつ、平均年収が超えたら考えたい仕事の姿勢は、真の人脈づくりです。

「仕事をする上では人脈が大事」とは、よく聞くでしょう。確かにその通りです。

仕事もお金も運も、基本的にすべては人が運んでくれます。これを聞いて新たな人脈開拓にせっせと励む人も多いでしょう。

たとえば異業種交流会などに参加して名刺交換をしまくる人。

だがここはハッキリと言っておきましょう。異業種交流会は、基本的に仕事を求めている人たちの集まり。そこへ行くのは、草原に群れるハイエナ集団の元に飛び込むようなもの。そこで素晴らしい人脈を手に入れたという話を僕は聞いたことがありません。

名刺交換をする人たち
写真=iStock.com/DIPA
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/DIPA

僕の知り合いの編集者も、かつては異業種交流会に足繁く通ったそうだが、結局なんの収穫もなく時間と体力の無駄だったと嘆いていました。

仕事、お金、運と同じように、人との縁も人が繫いでくれる場合が多いのです。

つまり人脈がほしいなら、今縁のある人を分け隔てなく大切にすることが大事。

この人は自分に利益をもたらしてくれそうだ、この人は何ももたらしてくれなさそうだなどと考えず、一人ひとりに気を配り大事にする。

そのためには常に対人能力を伸ばす努力をしよう。人と上手に付き合うためには、コミュニケーション力は欠かせない。またどんな仕事でも、コミュニケーション力があって損をすることはありません。

■良い思い出を残す努力をする

では、具体的にはどうやって縁のある人を大切にしたらいいのか。

僕がやっていることのひとつは思い出づくりです。

縁のある人たちが、できるだけ良い思い出を残せるような努力をしています。

たとえば、数年前に僕は自分のいちご畑に知り合いを招待しました。

シーズンになると、畑には真っ赤ないちごが実ります。0.5ヘクタールくらいの広さがあるから、家族だけではとても食べきれない量。

そこで知り合いに声をかけ、畑に来てもらい、いちご狩りを楽しんでもらったのです。「どうぞご家族もお友達も一緒に、誰でも自由に来てください」と言ったら総勢で400人くらいになってしまいました。

もちろんお金を取るわけではないから儲けにはなりません。しかし、400人のそれぞれに思い出を作ってあげることができました。ものやお金はすぐに消えてしまうけれど、思い出は400人の心のなかに何年も残ります。形あるものとは違う「いいもの」をあげることができたと思うのです。

そして、400人の誰かの心に残ったこの思い出が、いつかまた誰かとの縁を結んでくれるかもしれません。それは僕ではなく、僕の子どもたちと誰かを結ぶかもしれない。確証はないけれど、そんなことを考えるだけで僕の心はどこか温かくなるのです。

■千葉真一さんの気遣いは格別だった

ところでこの400人のなかには、今は亡き俳優の千葉真一さんもいらっしゃいました。

千葉さんとはご縁があり、生前に何回かお会いしています。このときのいちご狩りだけでなく、バーベキューパーティなどもご一緒しました。

末岡由紀『預金残高391円だった僕が資産10億円になれた お金の引力』(サンマーク出版)
末岡由紀『預金残高391円だった僕が資産10億円になれた お金の引力』(サンマーク出版)

お会いするたびに感じたのは、千葉真一さんの周囲への気遣い。

特別扱いされることを拒んで、「どうか他の人たちと同じように対応してほしい」という思いが伝わってきました。いちごもバーベキューも、まずはどんどん人に勧めて自分は後で遠慮しながら食べるというふうな感じでした。

徹底した周囲への気遣いぶりに「名のある人なのに」と思ったものですが、逆にそういう人こそが「名のある人」になれるのでしょう。人との付き合い方のひとつを、僕は千葉さんから教わった気がしています。

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末岡 由紀(すえおか・よしのり)
投資家
日本人トップ1%以内に入る資産家。1976年、北海道生まれ。中学卒業後、陸上自衛隊少年工科学校に入学、2年で中退。札幌の通信制高校に転校し、1年浪人後に札幌大学入学。大学卒業後、パチンコ店を経て不動産賃貸仲介会社に転職。預貯金391円だったが、「お金持ちになる」と決意。1年後に全店約300人の営業職のなかで年間トップセールスとなる。32歳で不動産会社、パーフェクトパートナー株式会社を起業。一族で1000室以上の賃貸マンションを運営し、12ヘクタールの食用とワイン用のぶどう、栗、いちごを栽培する農地も保有。資産は10億円を超える。子供6人の8人家族。著書に5万部のベストセラーとなった『金持ち列車、貧乏列車 成功者だけが持つ「切符」を手に入れる方法』(幻冬舎)がある。

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(投資家 末岡 由紀)

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