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敏腕コンサルタントが繰り返し実証済み…仕事の提案が通りやすくなる「曜日・時間帯」の最有力候補

プレジデントオンライン / 2023年6月22日 8時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kazuma seki

仕事の提案を通すためには、上司にいつ話しかけるのが良いか。戦略コンサルタントの山本大平さんは「話を持ちかけられる上司の立場で考えると、消去法でおのずとベストタイミングが見えてくる。月曜日から木曜日、金曜日の午後は慌ただしい時間帯となり、リラックスして提案を受け入れづらい状況にある」という――。

※本稿は、山本大平『「すぐやる」よりはかどる! 仕事を「短くやる」習慣』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

■金曜日の午後は仕事の追い込み、翌週の準備が必要

これは私の経験則ですが、クライアント企業に新しい企画を提案したり、上司に企画書などを提出する際は、「天気のいい金曜日の午前11時」を選ぶと、その企画が通る確率が高くなります。

このノウハウはアクセンチュアで働いていたときから繰り返し実験を重ねて、現在もフル活用しています。科学的な実証データはありませんが、ピンポイントでこの時間を狙うと、企画が通りやすいことを感覚的に実感しています。

気づいたきっかけは、月曜日から金曜日まで仕事をすると仮定して、自分が提案を持ち込まれる立場だったら、どのタイミングであれば、最もリラックスした状態で提案を受けられるか……を考えてみたことです。

月曜日の朝イチは、1週間が始まったばかりですから、時間的にも気持ち的にも、ゆとりがありません。

その後、月曜日の午前中から木曜日までは激務が続くため、新たな提案を受け入れるような余裕はなく、金曜日の午後は1週間の仕事を追い込んだり、翌週の準備をする必要があるため、できれば避けてもらいたい時間帯です。

こうして消去法で絞り込んでいくと、唯一、余裕がありそうに思えたのが金曜日の午前中でした。

午前11時であれば、ランチタイムが後ろに控えているため、何か相談事を持ち込まれても、終了の時間をお互いが共有しています。

自分の感情の動きと相談してみた結果、「金曜日の午前11時」が最もリラックスしているタイミングだと気づいたのです。

■午前11時直前の相手の予定を確認しておく

さらに条件を絞り込んでいくと、「雨が降っているよりも、晴天の方が気分がいいな」とか、「寒い日よりも、暖かい方が気持ちがいいな」と考えるようになり、「天気のいい金曜日の午前11時」が最有力候補になりました。

現在でも、何か新しい企画を提案する際には、できる限り「晴れた金曜日の午前11時」を希望して、面談のスケジュールを決めています。

それと同時に、金曜日の午前11時直前の相手の予定も、できる限り事前に確認するようにしています。

こちらの面談の前に難しい案件の会議や商談が入っていなければ、相手はリラックスした状態で向き合ってくれますから、それだけ成功の確率が高まるのです。

人間の感情というのは意外に非合理的ですから、相手に気持ちよく仕事をしてもらうためには、自分の感情と照らし合わせて考えてみて、「こんな状態のときは嫌だろうな」と思えることの「裏返し」を検討してみることが大事なポイントです。

短くやるコツ
上司に悩みを相談したり、悪い報告をする場合も、金曜日の午前11時がおすすめ!

■上司の承認を素早く得るための「声かけ術」

私がトヨタで働いていた頃は、どんな小さな設計変更や図面変更でも、必ず上司の承認を得ることが社内ルールになっていました。

些細な変更は頻繁にありますから、その度に上司に承認をもらう必要がありますが、肝心の上司も忙しく仕事をしているため、部下に担当させている仕事の細々とした説明を聞いていたのでは、自分の仕事が進まなくなるような状況でした。

それでも、上司の承認を得られなければ、私の仕事がストップしてしまいます。

あなたが同じような状況にあったら、どのように動きますか?

私が最初にやったのは、自分の目の前の仕事を進めながら、その合間に上司の状況をそれとなく観察することでした。

どこかに、上司の仕事の流れを遮ることなく、私のための時間を作り出すスキマがあるのではないか……と考え、そのタイミングを見計らっていたのです。

上司がコーヒーを注ぎに行って、自席に戻る様子を眺めていたら、「ここしかないな」と思えるような絶好のチャンスを発見することができました。

コーヒーブレーク中にコミュニケーション
写真=iStock.com/PeopleImages
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/PeopleImages

■「ホッとひと息」つくようなタイミングを探し出す

コーヒーブレイクは、気分転換のための貴重なリラックスタイムですから、注いできたコーヒーに口をつける前に話を持ちかけたのでは、「おいおい、ちょっと待ってくれよ」という気分になって、上司のリフレッシュの妨げになります。

だからといって、コーヒーを飲み終えるまで待っていたのでは、こちらの仕事が遅くなってしまいます。

山本大平『「すぐやる」よりはかどる!仕事を「短くやる」習慣』(クロスメディア・パブリッシング)
山本大平『「すぐやる」よりはかどる! 仕事を「短くやる」習慣』(クロスメディア・パブリッシング)

私が考えたのは、上司がコーヒーを2~3口くらい飲んで、ホッとひと息ついたタイミングです。

上司のリフレッシュをジャマすることなく、気持ちよくこちらの説明に耳を傾けてもらうには、絶好のチャンスと考えたのです。

上司に限らず、自分のために時間を作ってもらうためには、相手に負担をかけないように、できる限りの配慮に努めることをおすすめします。

きちんと相手に配慮するためには、普段から相手の状況を観察しておき、タイミングを見計らうことです。

上司やチームのメンバーとは小まめにコミュニケーションを図る必要がありますが、相手の都合を考えず、自分のタイミングだけで話しかけていたのでは、仕事がスムーズに回らなくなってしまうのです。

短くやるコツ
相手が「疲れているとき」と「イライラしているとき」は近づかないのが無難!

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山本 大平(やまもと・だいへい)
経営コンサルタント、F6 Design代表取締役
2004年京都大学大学院修了後トヨタ自動車に入社。エンジニアとして新型車の開発業務に携わる。トヨタグループのデータサイエンスの大会で優勝経験を持つ。その後TBSへ転職。日曜劇場、SASUKEなど、注力番組のプロモーション及びマーケティング戦略に従事。アクセンチュアにて経営コンサルタントの経験を経て、マーケティング総合支援会社F6 Design創業。ChatGPTを含めたAIの利活用や経営に資するマーケティング戦略のプロ。アコーディア・ゴルフ執行役員CMO、DMM.make AKIBA戦略顧問、SCENTMATIC戦略顧問/CMOなど、大手からベンチャーまで数多くの企業の要職を歴任/兼任中。『トヨタの会議は30分』は初著書ながら10万部を突破。

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(経営コンサルタント、F6 Design代表取締役 山本 大平)

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