何を言っても「でも…」と返す人は何を考えているのか…コミュ力の低い人が根本的に勘違いしていること
プレジデントオンライン / 2023年8月1日 15時15分
※本稿は、いろふちゃん『「しない」人になりなさい 大丈夫。そんなに頑張らなくても』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
■現実世界は多くのグレーゾーンで構成されている
会話をしていると、やたらと「でも……」「いや……」「だって……」と否定から入る人がいます。これでは、コミュニケーションが成り立ちません。
実は、コミュニケーションというものは、「相手を否定しない」と心がけるだけでも、うまくいくもの! 自分の欲しい言葉が返ってこなかったとしても、相手が思ったとおりに動いてくれなかったとしても、相手の言葉や行動を否定してはいけません。
否定的な発言になってしまう人は、物事を「できるかできないか」「正しいか間違っているか」という二者択一で判断する傾向があるかもしれません。しかし、現実世界は多くのグレーゾーンで構成されています。肯定か否定かではなく、ただ聞いたまま、見たままを受け入れることが重要です。
■まずは「そういう考えもあるよね」から始めてみる
また、自分の望んだ反応を得られないとき、「相手に否定された」と思い込んでしまう人もいます。これもまた、勝手な判断をせず、聞いたまま、見たままを受け入れていきましょう。話を最後まで聞かずに話の腰を折ったり、聞かれていない自分の話をしたりすることも、相手を否定することと同じですから、注意が必要です。
相手の反応が期待とは異なる場合に、相手の言葉を素直に受け入れるための表現方法として、以下の3つの受容フレーズがあります。
「そう思うんだね」
「そういう考えもあるよね」
「そういうこともあるよね」
これらのフレーズを使うことで、相手の感情や意見に共感し、理解しようとする姿勢を示すことができます。これは単なる口先の言葉だけでなく、自分自身の内面にも変化をもたらします。自分の考え方を平等に捉え、「この人はそう思うのだな」「この人はそう考えるのだな」「この人はそう感じるのだな」というように、フラットな視点を持つことができます。
■とりあえず最後まで相手の話を聞く
会議や他の状況で感情的になることや、相手に反対意見を抱くことがあるかもしれません。しかし、相手の反応が自分の期待と異なっていても、反論する前に一旦待ち、相手の話を最後まで聞くことが重要です。なぜなら、反論は自分の思い込みに基づくものかもしれないからです。
相手を否定せずに、まずは受け入れ、相手の気持ちを理解しましょう。自分の意見や感想を伝えるのはその後になります。
コミュニケーションにおいて、「何を言うか」よりも「何を言わないか」が重要です。相手の気持ちや本音を確かめるために、言葉遣いや表情に気をつけましょう。
以下の3つの優しさを意識しながら、相手を包み込むイメージで聞くと良いでしょう。
「どうしてそう思うの?」
「もっと詳しく教えてくれる?」
「そう言うのには、何か理由があるの?」
■「この人はどうしてこう考えるのか」
もし相手から自分とは異なる視点や考え方が出てきた場合には、以下のような考え方をしてみましょう。
「この人はどうしてこの考え方をするのだろう?」
「この人の視点で物事を考えてみたら、自分にはどう映るだろうか?」
相手の視点に興味を持ち、知ろうとすることで、自分の世界も広がるでしょう。
ここでもし、相手の考え方や意見を頭から否定してしまうと、深いコミュニケーションが難しくなってしまいます。相手の視点から学ぶ姿勢を持ち反論しないことが、否定を避けるコミュニケーションの鍵です。
■正論を言う人は相手を追い詰めている自覚がない
困っているとき、正面から正論をぶつける人がいます。
「泣いても解決しないから」
「確認不足が原因だね。しっかりしなよ」
「それは○○ができなかった、あなたが悪い」
このように、言わなくてもわかっているような正論をぶつけてくる人には、悪気がないことがほとんどです。その人の言葉は、決して間違っていません。ぐうの音も出ないくらい正しい。しかし、だからこそ、それを言われた相手は追い詰められてしまいます。
正しい言葉を伝えることが、その場の正解であるとは限りません。相手の話を聞いた後、すかさず正しい意見を言ってしまうと、相手は「あなたの考えは間違っている」と言われたように感じてしまいます。「正しさ」を正面から伝えると、「否定された」と受け取られてしまうことがあるのです。
正論を言う人に、相手を追い詰めている自覚は全くありません。むしろ、相手のためになっていると思い込んでいる可能性もあります。また、「知らない相手に教えてあげたい」「よくなってほしい」と思って、親切心から言っている人もいます。
正論をぶつけられると、相手は逃げ場を失ってしまいます。正論は正しいからです。
だから正論を言わないようにしましょう。「正しいからこそ言われるとつらい」という相手の気持ちに配慮し、正論をぶつけるのではなく、まずは相手の本音を引き出すこと。相手にどんな事情があって、どんな考え方をしているのかを、詳しく知ろうとしてください。
■「言いたいことが言えなかった」と思わせない一言
「聞ける雰囲気じゃなかった」「言いたくても言えなかった」という印象を相手に与えないように心がけましょう。相手の気持ちを理解しようとする態度を示すことで、相手は安心して話すことができるようになります。
「何か困っていることはありませんか?」「~さんの味方ですから、何でも話してくださいね」と相手の状態に気を配ることで、相手に寄り添うことができます。
相手に対して要求するのではなく、「聞かせてほしい」とお願いする姿勢を持つと、相手は打ち明けやすくなります。自分が正しいと思っている場合でも、相手に上からものを言ってしまうことは避けましょう。対等な立場で話し合わなければ、あなたの意見は相手に伝わりません。話し合いは勝ち負けではなく、冷静にお互いの意見を尊重し合いましょう。難しい場合は、第三者を交えて話し合うこともおすすめです。
自分を中心にした生活ではなく、「しない」を軸に持ち、他人を大切にする生活に切り替えましょう。そうすることで人生が好転していくでしょう。
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IBJ加盟店結婚相談所「あいわこ縁結び」代表仲人。心理学を10年以上にわたり勉強し、「心に寄り添い深く聴く」ことを大切にしながら、飲食店経営、ヘアメイク・スタイリスト、高級クラブのホステス、エリアマネージャー、人材育成コンサルタントなどを経て現職。
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(メンタル総合心理カウンセラー いろふちゃん)
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