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お賽銭は5円玉より500円玉のほうがいい…神社の案内人が考える「お賽銭のベストな選び方」とは

プレジデントオンライン / 2023年8月15日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/yaophotograph

神社にお参りする時、お賽銭はいくら払うのがいいのか。『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(サンマーク出版)の著者である八木龍平さんは「お賽銭には500円玉が向いている。神様が宿る『よりしろ』になるからだ」という――。

※本稿は、八木龍平『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

■ただ神社に行くだけでは「願いごと」はかなわない

拝殿と呼ばれる祈りの場所で、おさいせんを入れて参拝客は祈ります。きっと「願えば、なんでもかなう」と言うんだろうな、と予想されているかもしれません。いやー、かなり違います(汗)。

神さまへの願いごととは、「愛の告白」なのです。

あ、たとえて言うならです。たとえて言うなら、恋愛の告白なのですね。

「スキです、付き合ってください!(ドキドキ)」

これ、絶対かなうのでしょうか? ちょっと違いますよね。かなうかもしれないし、断られるかもしれない。でも、告白する前とは大きな変化が出ます。

それは白黒をつけられるということ。付き合えるのか、付き合えないのか、結果がはっきり出ます。これが神社でお願いすることの直接的な効果です。

祈りは、もともとは「意宣(いの)り」。意志を宣言する行為でした。神社でのお願いごとも、自分の意志を宣言することを意味します。恋愛の告白やプロポーズも、相手に意志を宣言する行為ですよね。同じことです。

「いや、相手いないんですけどー」

恋愛・結婚を希望する方がたくさん神社に訪れますよね。これは「恋愛・結婚という人間関係を通じて、私は幸せになります!(だからご縁をよろしく)」と神さまに宣言しているわけですよね。なので、本気の人はどうぞお参りください。白黒つけましょ!

■恋人がほしければ、カップルが集まる神社に行くべし

……ってほとんどおどしですね(すみません・汗)。これだと参拝する人がかえって減りそうなので、差しさわりがあるかと思い当初は書くつもりはなかったのですが、神社で願望を実現するためのストレートなコツを書いちゃいますね。

たとえば恋愛系の縁結びをしたい方には、湘南の江島神社をおすすめします。理由の方が大切なので、よく確認してくださいね。理由はカップルや家族連れだらけだからです。

神社は人々の祈りの集合体でした。神社にお参りすることで、自分もその集合意識の一部になるのでしたね。ということは、「希望をすでにかなえている人たち」が行く神社に参拝した方がいいのです。希望をかなえた人たちの集合意識の一部になることで、成功者マインドが勝手に身につくからです。

だから恋愛系の縁結びは江島神社なのですね。もちろん拒否権はあるのでご安心を。カップルたちを見て「いやだな?」とネガティブに思ったら縁は結ばれませんから。

■うまくいっている人が集まる場所にいくのが「成功への近道」

同様に、国会議員になりたければ、首相官邸の近くにある日枝(ひえ)神社に参拝することです。政治の中心地・永田町にあり、ほとんどの国会議員がこちらに参拝しているからです。もちろん「あんな連中!」と思ったら、議員にはなれません(笑)。

種明かしをひとつすると、箱根の九頭龍(くずりゅう)神社が縁結びにものすごく人気になりましたが、あそこはもともとビジネスや政治で成功するための神社です。ただ、そういう人は恋愛や結婚も成就していたので、結果的に縁結びにも効果があったわけです。

なので恋のお相手がいなくてお悩みの方は、行くならば「カップルが行く神社ですよ!」。結婚希望であれば、「ご家族連れが行く神社」に参拝です。これ、ここだけの秘密ですからね。

うまくいっている人の集合意識にアクセスすることが成功への近道です。神社への参拝はそれを可能にします。だから、どんな参拝者がいらしているのか、よく観察しましょう。この人たちは未来のあなたなのですから。

■お賽銭は「500円玉」がいい

「おさいせんはいくらがいい?」という質問、けっこう聞かれます。ご縁を結ぶから5円がいい、十分ご縁があるように50円がいいとよくいいますよね。おさいせんは、神さまも気になるようです。なにせ神社の経営に直接関係しますからね(笑)。

触覚型の霊能者を名乗る僕ですが、「声」が聞こえることもたまにあります。それは決まって、おさいせんの額でした。

法隆寺を参拝したときのことです。すみません、お寺です。お寺にも神さまの魂が宿るところがあるので、ごかんべんを?。国宝・百済(くだら)観音像をご存じでしょうか。八頭身のすらりと細身の美しい仏像です。

そこでおさいせんをあげようとしたときに、「声」が聞こえたのです。

「500円」

(ん……? なんだいまのは?)

かがんだ姿勢のまま、百済観音像を見上げました。

「おさいせんには500円を入れなさい」

(お、おお……百済観音さまが、おさいせんの額に注文を……。10円じゃダメなのですね)

500円硬貨が積み重ねられています。
写真=iStock.com/laymul
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/laymul

ニッコリ笑顔で、声の通り500円を入れました。心なしか百済観音さまの優美なお顔も、よりにこやかに見えます。現金なものですね。聖地にいると、ときどきこうして声が聞こえてくることがあります。僕の場合は、ほとんどはこうしたユーモラスなやりとりです。

■お賽銭には神が宿る

おさいせんについては、もうひとつ重要なポイントがあります。

それは「おさいせんに神が宿る」ということです。木と石は神さまの魂が宿りやすく、しばしばご神体としてあつかわれますが、じつはお金も神さまの魂が宿りやすい代物です。他には日本酒やお米も宿りやすいです。

新しい年の日本の大きなロープ「しめななわ」と名付けられました
写真=iStock.com/Shutter2U
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Shutter2U

都心の奥まった路地で、ビルにはさまれた小さな稲荷神社を訪れたときのことです。知人が見つけて参拝をしたのですが、おさいせんをあげませんでした。「おさいせんを」という声が聞こえたので、そこで僕はそっとおさいせんを供えてお辞儀をしたところ、神さまのエネルギーが風に乗って、そよそよと降りてこられました。おさいせんは神さまが宿る入れ物になったわけです。

よく人が参拝する神社であれば神さまは常時いらっしゃるのですが、ほとんど人の参拝しない神社や神職の方が常駐していない神社では、誰かが呼んでこないといけません。

参拝は神さまをお呼びするトリガーになります。しかしせっかくお呼びしても、宿る場所(よりしろ)がないと、神さまも降りてこられません。

そういうときに、おさいせんなどの「お供え物」が役に立つのです。神さまが宿る場所になるのですから、お供えするときは「そっと」お渡ししましょう。間違っても投げつけてはいけません。結婚式のご祝儀を渡すような感じで「そっと」「ていねいに」お願いします。

■500円玉は「よりしろ」に向いている

ちなみに500円玉は、大きいのもあるし、それなりの金額なので「よりしろ」に向いています。1円玉だと、気持ちも重さも軽すぎて「よりしろ」になりにくいのです。

たとえばバレンタインデーのチョコレートでも、ブラックサンダーを渡す(もらう)か、それともゴディバを渡す(もらう)かで、気持ちが違いますよね。500円玉はゴディバです。ん? 安いですかね(笑)。

ちなみに人間同士でも、謝礼やプレゼントをお渡しするときに「気持ちばかりの」という言い方をしますね。

気持ちをものに込めてお渡しすることが大切です。そうすると、そのものに神が宿ります。渡された方も、ありがたく受け取ることで、お互いの運気が上昇します。

おさいせんについてつきつめると、お互いに高め合える人間関係とはなにか? という話にまでいきつきました。なんだか深い話ですよね(←自分で言うか)。

■ご縁の深い「マイ神社」をつくってほしい

神社に行きつづけると、だんだん深いご縁を感じる神社や神さまがあらわれてくるものです。いわゆる成功者とよばれる人の多くは「マイ神社」があります。

このマイ神社は自分のルーツやそのときの苦境と大きく関わってきます。プロローグでお話しした出光佐三(いでみつさぞう)のマイ神社は宗像(むなかた)大社でしたが、もともと宗像郡(現在の福岡県福津市)の出身で、子どものころからの信仰でした。

いわゆる「産土神(うぶすながみ)」です。産土神は、母親が自分を産んだ当時に住んでいた土地の神さまです。生まれ育った土地の波動は、自分に大きな影響を与えます。子どものころからなじみのある神社・神さまがそのままマイ神社・マイ神さまになるというのは、ごく自然なことでしょう。

源頼朝(よりとも)が開運した神社は「箱根神社」と「伊豆山神社」でしたが、それは頼朝が罪人として伊豆に流されるという苦境の時代にいたことと関係します。

やはり自分がしんどいときに支えになってくれた神さまというのは、思い入れが深まるものです。頼朝が武士のトップである征夷(せいい)大将軍になってからも、この2社は頼朝にとって特別な存在でありつづけました。

箱根神社(写真=CC-BY-2.0/Wikimedia Commons)
箱根神社(写真=CC-BY-2.0/Wikimedia Commons)

■源頼朝、足利尊氏も「マイ神社」のパワーを味方にした

神さまの方から声をかけてくるケースもあります。僕の例ですと、大津市の日吉大社で巨大シャボン玉のような透明ななにかから、「こっちこっち」と誘導されて、ついていったら白山宮でした。で、どんな神さまか確認したら、菊理姫(くくりひめ)というお名前で、石川県の母校の近くにいたと気づきました。

この母校は僕にとっては、勤めていた会社を辞めて、いわばすべてを捨てて進学した思い入れのある大学院でした。以来、僕にとってのマイ神さまは菊理姫です。

戦略的に神社とご縁をつなぐということもできます。たとえば足利尊氏(あしかがたかうじ)は戦いに敗れて京都を追われ、九州に行きました。

ここで宗像大社の支援をえて盛り返します。もともと尊氏は源氏の流れですから、頼朝のように鎌倉を中心とした関東の神さまパワーは味方にしていました。そこに新たに加わったのが宗像の神さまパワーです。

尊氏と敵対した後醍醐(ごだいご)天皇を中心とした勢力は、宗像大社を軽視していました。そのため尊氏は、強力な宗像パワーを味方にすることができたのです。こうした「いまの権力者が味方にしていない神さまを味方につける」というのは、現代政治でも通用する戦略です。

■長期政権を築いた2人の首相も…

たとえば最近の総理ですと、小泉純一郎氏と安倍晋三氏は長期政権を築いていますが、2人とも過去の権力者が味方にしなかった強力な神さまパワーがついています。小泉純一郎氏の場合は、横須賀の走水神社です。

八木龍平『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(サンマーク出版)
八木龍平『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(サンマーク出版)

純一郎氏だけでなく息子の進次郎氏や入れ墨大臣といわれた祖父の又次郎氏、父親の純也氏(元・防衛庁長官)もそうでした。著名な霊能者も絶賛するたいへん強力な神社ですが、しっかり味方につけた中央の権力者は、小泉家が最初でしょう。

安倍晋三氏の場合は、ちょっと変わっていて、本籍地は山口県の人ですが、ご自分の先祖は東北の俘囚長・安倍氏だと信じていました。俘囚とは、中央政府に制圧されて従った蝦夷(マムシの未開人)という意味です。完全な差別用語で、ケガレとして見下されてきた東北の人たちをさします。安倍氏はその親玉でしたが、前九年の役で源氏に滅ぼされてしまいます。その安倍氏が信仰していた神さまが、安倍晋三氏のマイ神さま「アラハバキ」です。

アラハバキは彼ら俘囚の神さまで、そのルーツをたどると、神武東征で神武天皇軍に敗れた大和の豪族・長髄彦(ながすねひこ)もしくはその兄弟にいきつきます。2人のどちらかが東北に逃げてアラハバキになったといわれています。

■神社・神様とご縁を結べば、運を味方できる

このようにアラハバキは神話の時代から中央政府に敗れ・追われ・しいたげられてきた人たちの集合意識を代表する神さまで、当然、中央の権力者とは縁遠いです。安倍晋三氏が若くして総理になり、さらに一度失脚してから、考えられない復活をとげたのは、正直どう考えても「おかしい」と思います。

そのおかしなことが実現しているのは、安倍晋三氏のマイ神さまがアラハバキだからと僕は考えます。ちなみにご神徳は「挫折」と「後悔」から生まれるのでしたね。アラハバキは戦いに敗れ追われた、挫折と後悔のかたまりのような神さまです。安倍氏は、第1次政権では大きな挫折と後悔を経験しました。だからこそ、2度目の政権はよりサポートが強力になり、政権運営がうまくいったとも読みとけるわけです。

さあ、あなたはどの神社・神さまと深いご縁を結びますか。

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八木 龍平(やぎ・りゅうへい)
社会心理学者・神社の案内人
1975年京都市生まれ。NTTコムウェアのシステムエンジニア、富士通研究所シニアリサーチャー、北陸先端科学技術大学院大学・客員准教授、青山学院大学・非常勤講師などを歴任。リュウ博士として執筆のほか、セミナーや神社参拝ツアー等で活躍中。著書に『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(サンマーク出版)などがある。

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(社会心理学者・神社の案内人 八木 龍平)

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