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アラームを使うと不幸になる…シリコンバレーの億万長者が説く「スマホで使わないほうがいい3つの機能」

プレジデントオンライン / 2023年9月4日 7時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/SunnyVMD

どうすれば幸せな人生を送れるのか。「シリコンバレーの最重要思想家」と呼ばれる起業家のナヴァル・ラヴィカント氏は「自分の生活を見直して、よい習慣を積み重ねていくことが大切だ」という――。(第4回)

※本稿は、エリック・ジョーゲンソン『シリコンバレー最重要思想家 ナヴァル・ラヴィカント』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

■幸福になるために身につけるべき習慣

Q幸福のスキルを身につけるにはどうしたらいいんでしょう?

よい習慣を積み重ねていくといいよ。たとえば、酒を断つと気分が安定する。糖を断つと気分が安定する。フェイスブックやスナップチャット、ツイッターを断つと気分が安定する。ゲームは――私も昔は熱烈なゲーマーだった――短期的に幸福感を高めても、長期的には幸福を台無しにする。ドーパミンが制御不能な方法で出たり止まったりするんだ。カフェインも、短期的利益のために長期的利益を犠牲にするものの一例だね。

要は、もっと幸福な人間になると心に決めて、自分の生活を見直して、軽率な悪い習慣をよい習慣に置き換えていこう。つきつめれば、君の習慣と、君がいつも一緒にいる人たちが、君という人間をつくっているのだから。

子どもの頃は習慣なんてほとんどない。そのうちいけないことを覚え始める。人の目を気にし始める。習慣やルーティンを形成し始める。年を取るにつれて幸福になっていくかいかないかは、身につけた習慣によって決まるんだ。

■あなたの近くにいる5人が大事

短期的な幸福よりも長期的な幸福を高める習慣を身につけているか?
ポジティブで明るい人をまわりに集めているか?
人間関係は手がかからないか、つまりねたまずに称賛し尊敬できる人たちとつきあっているか?

「5匹のチンパンジー説」というものがあって、それによると、チンパンジーの行動は、いつも一緒にいる5匹のチンパンジーを見れば予測できるというよ。人間にもこれが当てはまると思う。政治的に正しくないと言われてしまうかもしれないが、君も友人は慎重に選んだほうがいい。

たまたま隣合わせた人や一緒に働いている人を適当に選ぶんじゃない。とても幸福で楽観的な人はみな正しい5匹を選んでいる。諍いを避けるための鉄則は、いつも誰かと衝突している人とはつきあわないことだ。私は厄介な人間関係を含め、維持できないことや、維持が難しそうなことにさえ関わらないようにしている。

誰かと一生働ける気がしないなら、1日も一緒に働くな。

■実は世界はすばらしい場所

私にはイラン人のベーザドという名の友人がいてね。彼は人生を満喫していて、幸福でない人間にかまっている暇がない。もしベーザドに幸福の秘訣(ひけつ)は何かと訊いたら、彼はきっと顔を上げて、「つべこべ言わずにワーオと言え」と答えるだろう。世界はそれほどすばらしい場所なんだ。

人間は何もかもをあたりまえだと思いがちだ。たとえば君と私が今やっていること、つまり衣食住が足りた状態で時空を超えて対話するようなことを、あたりまえのことだと思っている。でも私たちは本当は、ジャングルに座って沈む夕日を眺めながらどこで寝ようかと考える、2匹のサルでいたほうが幸せなのかもしれないな。私たちは何かを手に入れると、それを当然だと考える。

でも今この瞬間を味わうと、いつもどんなに多くの恵みに囲まれているかに気づく。それに気づきさえすればいい――君は今この瞬間を生きていて、このすばらしいすべてを君の好きなようにできるんだ。

幸福になることを選択して、そうなれるように取り組むのは、筋肉をつけるのと同じだ。減量するのと同じだ。仕事で成功するのと同じだ。微分積分を学ぶのと同じだ。君にとって幸福が重要だと心に決めよう。何よりも幸福を優先しよう。幸福に関することを片っ端から読もう。

■幸福になるための秘訣

今この瞬間にもっと幸福を感じるための秘訣を、私はいくつか持っている。最初はどれもばかばかしく思えたし、難しくてかなり手をかける必要があったけれど、真面目にやっているうちに、幸福度をかなり上げることができたんだ。

・よくある秘訣の1つが瞑想――洞察瞑想(めいそう)だ。自分の心の働きを理解するという、具体的な目的を持って取り組もう。

・今この瞬間を鋭く意識しよう。そして心の中で誰かを責めているのに気がついたら、自分を止めて「これをポジティブにとらえるとどうなるか?」と考えよう。私も昔はムッとすることが多かった。今はいつでもポジティブな面を探すようにしているよ。昔は理性的に努力する必要があった。ポジティブな面を見つけるのに何秒かかかった。今は1秒もかからない。

・肌に日光を浴びよう。顔を上げてほほえもう。

・君が何かを欲していることに気づいたら、「それを手に入れなければ不幸になるほど自分にとって大切なのか?」と考えてみよう。すると、ほとんどの物事がそうじゃないことがわかる。

・カフェインをやめると幸福感が増すと思う。精神的にもっと安定した人間になれるんだ。

・毎日ワークアウトをすると幸福感が増すと思う。体が平安だと、心も平安になりやすい。

■私が使わないスマホの3つの機能

・誰かを批判すればするほど、君は孤立してしまう。その瞬間は気分がいい。自分のほうが優れていると考えて、自分に満足する。でもしばらくすると、孤独を感じる。何を見ても悪い面しか目に入らなくなる。世界は君の感情を照らし返す鏡なんだ。

・自分は幸福な人間だと、友人に宣言しよう。そうすると、その言葉に合わせて自然に幸福になれる。一貫性バイアスが働いて、自分の言動に一貫性を持たせようとするんだ。それに友人たちも、君が幸福な人間だと思うようになる。

・スマートフォンの3つの機能をなるべく使わないようにして、時間と幸福を取り戻そう。電話、カレンダー、アラームだ。

目を覚ましてスマートフォンを見る女性
写真=iStock.com/Hirurg
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Hirurg

・秘密が多ければ多いほど幸福から遠ざかってしまう。

・気分が落ち込んだ? なら、瞑想や音楽、運動で気分をリセットしよう。そして、1日の残りの時間に夢中になれるものを選び直そう。

・快楽順応は自然の物事(食べ物、セックス、運動など)よりも、人工の物事(車、家、衣服、お金など)に強く働く。

・例外は認めない――スマホなどの画面上で行うすべての活動が幸福を損ない、画面を使わないすべての活動が幸福を促す。

・私の個人的なモノサシ。興味ではなく義務から何かをする時間は、1日のうちのどれくらいか?

・視聴者の不安と怒りを煽るのが、ニュースの仕事だ。でも科学、経済、教育、紛争の傾向を見る限り、世界は基本的によい方向に向かっている。楽観的でいこう。

・政治、学問の世界、社会的地位はすべてゼロサムゲームだ。ポジティブな人をつくるのはプラスサムゲームだ。

・脳内のセロトニンを薬を使わずに増やそう。日光、運動、ポジティブ思考、トリプトファン[幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの原料の1つで、多くのタンパク質に含まれる]が効く。

■習慣がこれからのあなたをつくる

・変えたい習慣を1つ選ぼう。変えたいと強く願おう。変わった自分を心に思い描こう。

・無理なく続けられる方法を考えよう。

・ニーズ、行動の引き金(トリガー)、代替行動を特定しよう。

・友人に宣言しよう。

・しっかり追跡しよう。

君の自制心は、今の君と、新しい君の自己イメージとをつなぐ架け橋になる。新しい自己イメージを心に焼きつけよう。それが今の君の姿だと考えよう。

まずは、知ろう。すると、理解できる。すると、説明できる。すると、感じられる。やがてそれが君の姿になる。

■欲を常に「1つ」にする

人生のどんな状況にも、選択肢は必ず3つある。変えるか、受け入れるか、放っておくかだ。何かを変えたいと思うのは、欲望だ。変えることに成功するまで苦しみつづけることになる。だから欲望を持ちすぎてはいけない。どんなときでも、目的意識とモチベーションを持つために、人生の大きな目標を1つ選ぼう。

Qなぜ「2つ」ではいけないのですか?

気が散るからだ。1つでも十分大変だよ。平安は雑念のない心から生まれる。そして、雑念のない心は、今この瞬間を生きることから生まれるんだ。「これをしなくては、あれが欲しい、これを変えなくては」なんて考えていると、今この瞬間を味わうことは難しい。

もう一度。選択肢はつねに3つある。変えるか、受け入れるか、放っておくかだ。でも、何かを変えたいと願いながら変えなかったり、放っておきたいと願いながら放っておかなかったり、受け入れたいと願いながら受け入れないのは、よい選択とは言えない。

ほとんどの苦しみは、こういう迷いや尻込みから生まれるんだ。私が頭の中でおそらく一番よく自分に言い聞かせている言葉は、「受け入れろ」だ。

■厄介事に対処するためのコツ

Qあなたにとって「受け入れる」とはどういう状態のことですか?

どんな結果が出ても気にしないこと。バランスと重心が取れていること。一歩下がって大局的に物事をとらえることだね。

私の求めるものが必ず手に入るとは限らないし、もしかすると今起こっていることが私にとって最善のことなのかもしれない。それを現実として早く受け入れれば受け入れるほど、早く適応できる。受け入れる状態に達するのはとても難しい。私がいつも試しているコツが2つほどあるけれど、いつも効果があるわけじゃない。

1つめのコツは、一歩下がって今までの人生で経験した苦しみを見つめることだ。それを書き出してみる。

「この前誰かと破局したとき、仕事で失敗したとき、健康問題を抱えていたとき、どうなっただろう?」

そうすると、そこからの数年間で自分がたどった成長と向上を振り返ることができる。

もう1つ、小さな厄介事に対処するためのコツもある。厄介事が起こると、私の一部は瞬間的にネガティブに反応する。でもそこで、「この状況のポジティブな面は何だろう?」と考えることを学んだんだ。

たとえば、「おや、渋滞で会議に遅れそうだ。でも私にとってのメリットは何だろう? しばらくの間のんびりして鳥を眺めていられる。退屈な会議で過ごす時間が減った」なんて考える。

■どんな状況でもポジティブに考える

エリック・ジョーゲンソン著、櫻井祐子訳『シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント』(サンマーク出版)
エリック・ジョーゲンソン著、櫻井祐子訳『シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント』(サンマーク出版)

ほぼどんなときでも何かしらポジティブなことが見つかるよ。ポジティブなことを思いつかなくても、こう言えばいい。「宇宙がこれから何かを教えてくれる。耳を傾けて学ぼう」

ごく簡単な例を挙げよう。前に何かのイベントに出たとき、あとからメールの受信箱に写真が大量に送られてきた。すると、頭の中でケチをつける声が聞こえた。「おいおい、一番いい写真だけ選んで送れなかったのか? 100枚も送ってくるなよ」。

でもすぐに、「このことのいい点は何だろう?」と考え直した。いい点は、好きな5枚を選べるということだ。自分の判断で。ここ1年このコツを練習してきたおかげで、前はポジティブな面を考えるのに2秒ほどかかっていたのが、今は脳がほぼ瞬時に反応する。これは訓練で身につけられる習慣だよ。

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エリック・ジョーゲンソン プロダクト・ストラテジスト/作家
2011年に住宅所有者と信頼できるサービス提供業者を結びつける会社、ザーリー(Zaarly)の創業チームに参画する。ビジネスブログ「Evergreen」を運営し、100万人を超える読者に、ためになる情報や楽しい情報を提供している。エリックは完璧なサンドイッチをつくること――そして食べること――をめざしている。ミズーリ州カンザスシティに世界一すばらしい女性ジニーンと暮らしている。ツイッターで@Ericjorgensonをフォローするか、ブログで彼の新しいプロジェクトをチェックしてほしい。

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(プロダクト・ストラテジスト/作家 エリック・ジョーゲンソン)

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