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お金が貯まらない人の家でよく見かける…1億円貯めたFPが「1日も早く捨てるべき」という2つのモノ

プレジデントオンライン / 2023年9月22日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Victoriia Kovalchuk

お金を貯めるにはどうすればいいか。ファイナンシャルプランナーの品田一世さんは「投資するより先に、家にある不要なものを見極めて捨てたほうがいい。自分の生活に何が必要かわかれば、無駄なお金を使わなくなる」という――。

※本稿は、品田一世『“カナダ式”で幸福度も資産も増え続ける! いつのまにか億り人になれる超マネーハック』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

■モノを溜める家にお金は入ってこない

自分にとって何が幸せかを突き詰めれば、自然とお金を使わなくなり、お金は貯まります。そのお金を投資に回すことで、金銭的のみならず精神的にも余裕がでます。

ただ、みなさんの生活には意外な落とし穴もあります。あまりにも当たり前すぎる、誰もが常識と信じ込んでいるムダが潜んでいるのです。私もカナダに移り住んで、ふと、「なんで、あんなことを日本ではしていたのだろう」「あんなものをなぜ買ったのだろう」と気づいたことが少なくありません。ここでは、みなさんの生活を知らず知らずのうちに不幸にしかねないモノやコトをみていきます。

「捨てないと貧乏神が家に住み着く」

古くからある迷信のひとつです。しかし、一面の真理があるようにも思います。

とはいえ、誰もが、ものが減るどころか増えていく経験をしていると思います。

何を捨てて、何を残すかの選別が難しい人もいるかもしれませんので、捨てるべきものをお話しします。

■視覚を奪うテレビを捨てる

確かに、かつてテレビは家族のコミュニケーションにも不可欠でした。私も39歳なので、子どもの頃は家族でテレビを囲んで素敵な時間を過ごしてきました。

でも、テクノロジーの進歩によりみんながスマホを持って好きな番組を見られるようになりました。テレビを囲んで幸せな家族の団欒(だんらん)という時代は終わりました。核家族化も進んでいますし、残念ながらそんな豊かな時代は戻ってきません。情報収集のためにテレビを見る方もいるでしょう。

でも、それならば、ネットのニュースサイトをざっと見るだけで対応できますし、ポッドキャストなどで耳から聞いた方が効率的です。

テレビは映像が前提ですので、耳で聞いているつもりでも、視覚を持っていかれてしまうメディアです。あわただしいビジネスパーソンの情報収集には向いていません。そもそも受け身のメディアなので、気になることがあってニュースを見るのならば、ネットでググる方が短時間で情報を得られます。

そもそも、テレビは楽しい番組もありますが、不要な情報も多いのが今の現実です。「○○が不倫」「○○と○○が離婚」など世の中の大勢に影響がないニュースばかりです。

ただ、人間は不思議なもので、いざ目にすると、こんなことがあったのか、嫌だなぁ……とネガティブな気持ちになりながらも、ついつい見続けてしまいます。

■物欲が刺激されるように作られている

人の脳はポジティブな情報よりネガティブな情報に注目して、優先的に信じたり、記憶に残したりするネガティブバイアスという傾向があります。テレビはその心理を利用し、ネガティブなニュースを意図的に流しがちです。

結果的に視聴率が取れるからです。つまり、公共の電波を使った番組とはいえ、価値があるとか世の中のためになるとかとは別の理屈で番組がつくられているといっても言い過ぎではありません。

テレビを避けるべきもうひとつの大きな理由はコマーシャルに物欲が刺激される点にあります。

例えばYouTubeだったらプレミアムに入ればCMを無くすことができます。でも、テレビは物欲を刺激し続けるためにCMが必ず流れるような仕組みになっています。みなさんもテレビを見ていて、紹介されているものが欲しくなって、財布の紐(ひも)がつい緩んでしまった経験が1度はあるはずです。

テレビを捨てることで、誘惑を避けられ、お金が自然と貯まるサイクルが加速します。テレビがない生活を検討してみてください。

小さい子どもがいるなど家族の都合で捨てられない人もいるでしょう。テレビを捨てて、家族が不仲になったら意味がありません。私がお話ししたテレビ制作のからくりを頭に刻んで、意識的にテレビから距離を置くようにしましょう。

■「いつか」見る書類を思い切って捨てる

みなさんの家や会社には「いつか見るかも」と大事に保管している大量の書類があるはずです。実際には数年経っても手に取らず、引っ越しでもしなければ、「いつか」は永遠に訪れないのです。

契約書のように紙ベースで絶対に保管しなければいけない書類は別として、他の書類は思い切って捨てましょう。

書類をとっておくことはみなさんが思っている以上に危険な行為です。脳のパフォーマンスを下げかねません。

私たちの脳は優秀だからこそ、「書類を保管している」というどうでもいい情報も保存しています。ただ、当然ですが、それに対処するためにはエネルギーを消費しますし、脳にはキャパシティーがあります。結果として、脳がストレスを感じる可能性があります。

それでも捨てられない人は、どうしても必要だと思う書類や資料はスキャンするなど、電子化して保存しましょう。検索すれば一発で書類を見つけられますし、明らかに効率的です。

製品の説明書や空箱もいりません。今の時代はネットが説明書代わりになります。企業のホームページをたどれば商品の説明書はネット上に公開されています。

YouTubeで使い方を検索した方が映像付きではるかにわかりやすいですし、文章で情報が欲しい人もGoogleで検索した方が効率的です。

とっておくべき箱は鯉のぼりやクリスマスツリーなど季節性のある道具の箱ぐらいです。ものが少なくなることで、生活環境が整理され、心に余裕が生まれます。

■手間のかかるマットやラグは捨てる

ラグがあったらお部屋がおしゃれにみえる気がします。有名人のSNSなどを見ても確かに映えます。

ラグに掃除機をかける女性
写真=iStock.com/urbazon
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/urbazon

でも、自分が住むとなったらどうでしょうか。掃除に時間がかかりますし、シミができたりすると、汚くなります。カビやダニの住処(すみか)にもなります。

私は料理が趣味なので、台所をよく使います。キッチンマットもずっと習慣として敷いていたのですが、無くしてみた今、何も困っていません。床に水などがたれてしまった時はキッチンペーパーで拭(ふ)くだけの方がはるかに衛生的です。

トイレマットは子どもがいる人にとっては別名「おしっこ保管機」と呼ばれているように不衛生です。おしっこがこぼれていたら、トイレットペーパーでこまめに拭く方がはるかに清潔です。マットがあると、掃除もしにくくなるし、置くメリットが何もありません。

■生活の質が向上すること間違いなし

「バスマットはないと困る」という人は多そうですね。確かにお風呂(ふろ)上がりに床が濡(ぬ)れてしまいそうですが、体をしっかり拭いてから、浴室を出れば床は濡れません。濡れてもタオルで拭けば問題ありません。

「どうしてもバスマットはゆずれない」「お風呂はそもそも濡れるところだし、そこまでしなければいけないかな」という人におすすめなのは、珪藻土(けいそうど)バスマットです。

水分をサッと吸収し、すぐに乾きます。私も愛用していて、お手入れ不要で消臭や空気清浄の効果もあるのでぜひ試してください。明日から断捨離したいけれど何から始めようか、と迷うこともあるはずです。そんな時はまずは、ラグやマットから処分するのをおすすめします。

家が清潔になり洗濯や掃除の手間から解放されて、生活の質が向上すること間違いなしです。

■Apple Watchより高額な腕時計は必要ない

「見栄(みえ)っ張り」な面が、戦後、日本の消費を伸ばしてきた面はあります。例えば、「会社の同僚があの車を買ったから、自分も」といった具合に、誰もが多少背伸びすることで経済が回っていました。

とはいえ、今でも多くの人が「見栄消費」にがんじがらめになっているように思えます。みなさんも、「みんなよりいい物を持って自慢したい」「異性に格好良いと思われたい」などの気持ちで、ブランド品や高級品を買っていませんか。見栄消費が日常化してしまうと、人よりいい物を身につけないと気が済まなくなります。

「本当に自分にとって必要なのか、なぜ必要なのか、見栄で欲しいだけなのでは」と自問自答しましょう。例えば、車を欲しい理由も、「移動のため」だと考えれば、中古車を一括で買えばいいのです。

多くの人は、いざ買うときに、かっこいい車が欲しくなり、グレードを上げていきます。ローンを組めば金利もかかります。一般家庭がスーパーカーのような車を投資対象として買うケースはほとんどないでしょうから、資産価値は購入時をピークに目減りします。

時計も見栄を張りがちです。時計の本来の役割は時間を正確に伝えることです。ですから、機能だけでいったらApple Watchで十分です、私からすれば、Apple Watchほど機能的な時計はありません。リーズナブルなものであれば5万円以内で買えます。ただ、多くの人は収入が上がれば上がるほど、高い時計を求めがちです。

アップルウォッチ
写真=iStock.com/raditya
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/raditya

■お金はある分だけ使ってしまうのが人間

もちろん、車や時計が生きる上で絶対に譲れない場合は私も止めません。また、インスタグラマーのように見栄が仕事につながるケースも必要な支出でしょう。

ぜいたく品を買いたくなる気持ちはわかります。脳内でドーパミンが分泌されるからです。ただ、ドーパミンによる幸福感は一瞬で下がります。

そもそも、他人は意外とあなたのことを気にしてはいません。見栄の張りがいはあまりないのです。

お金を何に使うか、使わないか、周囲の目で判断するのではなく、自分の中に軸を持つべきです。お金をつかう「型」さえできれば、あとは自然と支出は減ります。自分の幸せから逆算して、優先順位をつけて、見栄消費を止めましょう。

贅沢なライフスタイルに慣れてしまわないことも大切です。英国の政治学者パーキンソンが唱えた「パーキンソンの法則」によると、支出の額は収入の額に達するまで膨張します。つまり、人間は意識的に歯止めをかけなければ、持っているお金を持っているだけ使ってしまいます。

私のクライアントにも、「年収が高くても、気づいたら貯金がほとんど貯まっていません」という人は少なくありません。「主任から課長に昇進したから、これまでよりも高価なシャツやスーツをそろえるのは必要経費」という考えもあるかもしれません。

■年に1回は消費行動をチェックする

ただ、よくいわれますが、1度生活水準を上げると下げにくいのは間違いありません。ディドロ効果と呼ばれるものがあり、ブランド品を統一したいという欲求です。

厄介なことに売る方はこの効果を十分に知り尽くしていますので、ブランド側は当然そこに訴求します。全力でみなさんの見栄を刺激するように設計されています。

品田一世『“カナダ式”で幸福度も資産も増え続ける! いつのまにか億り人になれる超マネーハック』(KADOKAWA)
品田一世『“カナダ式”で幸福度も資産も増え続ける! いつのまにか億り人になれる超マネーハック』(KADOKAWA)

私はブランド物を一切もっていませんが、デジタル機器はスマホもパソコンも全てApple製品でそろえています。ただ、私の場合は、最新の電化製品を使うことで、仕事のスピードが上がります。そろえることで、収入増に結びついています。

パーキンソンの法則もディドロ効果も、いわれれば、「それは当たり前でしょ」と思われるかもしれません。ただ、人間の行動にはそうした落とし穴があると知っているかどうかで誘惑に耐えられます。

自分の消費行動がぶれていないかは1年に1回はチェックしましょう。

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品田 一世(しなだ・いっせい)
ファイナンシャルプランナー
1984年生まれ、神奈川県出身。Canadian Flower Inc.代表。リカレント市民大学客員教授。日本の大学在学中はプロキックボクサー。三菱UFJモルガン・スタンレー証券を経て、渡米。ニューヨーク工科大学大学院にてMBA取得。ロイヤル・バンク・オブ・カナダを経て、バンクーバーでファイナンシャルプランナーとして独立。2023年7月よりクアラルンプール在住。極真空手カナディアンチャンピオンシップ70キロ級で13年、16年王者に。趣味は投資とアウトドア。Twitter(現X)では「イッセイ」として発信している。

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(ファイナンシャルプランナー 品田 一世)

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