「世界一のマーマレード」を作るみかん農家が、「ヤマハのエンジニア」としても働き続けている納得の理由
プレジデントオンライン / 2023年9月23日 9時15分
■エンジニアと農家の「2枚の名刺」
「えなみ農園」
太陽を浴びて目に染みるほど青々と成長した草木の間から、50センチ四方程度の看板が慎ましく来訪者にその場所を伝えている。
静岡県浜松市にある「えなみ農園」で、みかん農家を営む江南徳行(えなみ・のりゆき)さん。彼が自らの畑で採れたオレンジで作ったマーマレードは、イギリスで開かれるマーマレード世界大会で7年連続金賞を受賞し続け、そのうち2020年、22年の2回は世界一である「ダブルゴールド」を獲得した。
笑顔で迎えてくれた江南さんの日焼けした手で渡された名刺は2枚。
「えなみ農園」の江南徳行と、「株式会社クリート(ヤマハ発動機ゲストエンジニア)」の江南徳行。
かつてスズキのエンジニアとして47件の特許を取得した彼は、その後みかん農家に転身。現在はヤマハのゲストエンジニアとして働きながら、マーマレードメーカーとしても世界金賞を獲得し続けている。
決して順調ではなかった道のりのなか、苦難を乗り越えてきた彼が出した答えが、この2枚の名刺だった。
■小さな調理場から、7年連続金賞受賞中
「マーマレードはこの場所で全部ひとりで作ってるんですよ」
通されたのは、自宅の脇に建てられた小さな作業場だった。イメージは「料理好きな主夫のキッチン」。家庭用の鍋やザルなどの調理器具が並び、二口コンロに冷蔵庫。この小さなキッチンで、7年連続、合計23個の世界金賞受賞作が生まれた。
江南さんが現在販売中のマーマレードを運んできてくれた。オレンジ、緑、赤など色とりどりのマーマレードの瓶には、すべて世界大会の受賞シールが貼られている。
アルバイトや社員はいない。ここでマーマレードの製作からラベル貼りまですべてひとりで対応している。そのため、一日に作れるのは25個程度だ。
「昔からものづくりが好きでした。機械いじりだけじゃなく、土いじりも、料理も好きで。家庭科の通信簿は常に10。小学校の頃は母にドーナツを作ったりするような子どもでした」
1970年、江南さんは三重県名張市に生まれた。言葉には少し関西弁が混じる。機械、料理、園芸などジャンルを問わず、「できないをできるに変える」ことが、昔から大好きだったという。
同志社大学工学部を卒業し、1993年、新卒で静岡県浜松市に本部のある自動車メーカーのスズキに、エンジニアとして入社した。
「スズキに入った理由も機械いじりが好きだっていう単純な理由だし、みかんもそう。きっかけってなんでもいいんですよね。興味や縁があって、その世界に腰を据えて取り組めば、あとは努力次第なんです」
今は笑ってそう語る江南さんだったが、会社員時代には過労とストレスで何度も倒れ、死ぬことばかり考えていた時期もあった。
■設計一筋の「モーレツ会社員」だった
江南さんはスズキで24年間、設計一筋で働いた。スイフト、アルト、エブリイ、エスクード……名だたる車種の設計にはすべて携わり、入社して17年目には開発の最先端、先行開発を手掛ける部署のリーダーになっていた。
「自分で設計したギアボックスを持って、ロードテストでいろいろな国を回りました。どんな風に適合したら乗り心地よく感じるか、現地で試行錯誤して。そうこうしているうちに設計から抜けられなくなって、先行開発を引き受けるようになりました。できるかできないかわからない、できたとしても、商品として実現可能なのか。それを確認して、解き明かして技術的に崩して、次の設計部署に渡す。それが自分の仕事になっていました」
自分がやらなければ、という想いが強かった。それだけの自信もあったし、仕事は江南さんの生きがいでもあった。その頃は週70時間以上働くこともあったという。単純に一日になおすと、月曜から金曜まで毎日朝8時から夜10時まで14時間働いたことになる。
24年間の会社員生活で47件もの特許を取得したというから、その活躍ぶりがうかがえる。
「あの頃は『24時間働けますか』じゃないけど、いかに自分ができる男かを見せつけるのが、社会でのかっこよさ、みたいな風潮があったんです。周りの期待も大きかったし、自分はできるって思っていた節もあった。……でも、どっかでやっぱり、破綻しますよね」
破綻のときは、ある日突然やってきた。
■原因不明のしびれが続き、病院に駆け込んだ
朝起きて、体の異常に気づいた。体が痺れて感覚がないのだ。
――過労か睡眠不足だろう。
ここのところ忙しかったし、ずっと眠れない日が続いていた。少し休めばきっと良くなるはず……と思っていたが、そうはならなかった。原因不明のしびれが続き、脳が麻痺したよう。駆け込んだ病院で、意外な事実を告げられた。
「メンタルの問題ですね。会社もしばらく休まないと、治りませんよ」
体は確かに疲れていた。働きすぎている自覚はあったし、眠れない日も続いていたが、まさか自分がメンタルを病むなんて……。
それが始まりだった。その後江南さんは、たびたびこのメンタルの不調から来る体調不良に悩まされることになる。
「原因は、自分の弱さですね。ひとつのことに夢中になると、手を緩めることができなくなってしまうんです。『自分ならできるはずだ』と自分を追い込んで、知らないうちに心も体も酷使してしまうのでしょう」
薬の服用で体の感覚は戻り、しばらくするとようやく会社に復帰できるまでに回復した。しかし完全回復とはいかず、夜眠るためには睡眠薬が手放せない。身体的にも精神的にも辛い日々が続いたという。
■人生を変えるきっかけは“妻の一言”だった
「毎日生きるだけで必死でしたね。一日やり過ごすので精一杯で。会社では気を張っていたけれど、部下や同僚は気づいていただろうし、ずいぶん気も遣わせてしまったと思います」
メンタルダウンした江南さんを支えたのは、妻だった。市民農園に江南さんを連れ出し、日の光を浴びて一緒に農作業をする。一言も文句を言わず、少しも急かすことなく、江南さんをただ明るい方へ連れ出してくれた。
太陽の光が身体中に染みわたり、江南さんの心と体は徐々に健康を取り戻していった。
「『とうもろこし採りに行こう』って誘われて、お日様の下に連れて行ってくれるんです。普通はもっと心配して、一緒に落ち込んだりしちゃうのかもしれませんが、家内は強い。本当に強い人なんです」
そして妻の言葉が、江南さんの人生を変えることになる。
「サラリーマン向いていないわよ。若いうちに準備して、一緒に農業をやりましょう」
■兼業のみかん農家になる
「スズキに就職して、本部のある浜松市に来たとき、みかんのおいしさに驚いたんです。関西のみかんはとにかく甘いんですが、ここのみかんは甘みの中に酸味もあって。家内ともよく秋になるとドライブしながら、100円みかんを食べ比べたりしていました」
――農業やるなら、みかんがいいね。
お互いに意見は一致。2015年の春、江南さん夫婦は浜松市北区に1.5反のみかん畑を借りて栽培をスタートさせた。江南さんは会社を続けながら、休みの日には畑に出るようになっていった。
「農業をやり始めて驚いたのが、農家の方ってみなさん、開き直りがすごいんです。何年か前、台風でこの辺り一体がすごい被害を受けてたことがあったでしょう? 木なんて丸ごと飛んでいって、もうめちゃくちゃですよ。でも、農家さんたちは『まあ、今年はだめだな』って軽く言って平気なんです。サラリーマンの常識からいったら、収入源が全て一晩でなくなってしまうんだから、諦めるなんて考えられませんよ」
■自然と向き合う農家から「諦め」を学ぶ
2018年9月、大型の台風24号が直撃し、浜松市全域で最長7日間にわたる大規模停電が起きた。最大瞬間風速は40メートルを超え、暴風雨の直撃を受けたみかん農園では、実が落ちるどころか樹木ごと吹き飛ばされる被害が相次いだ。
しかし一夜明け、呆然と畑に佇む江南さんを尻目に、農家たちの反応はみなあっけらかんとしていたという。農家には災害が発生したときのために共済制度があるとはいえ、会社員の江南さんにとっては意外な反応だった。
「サラリーマンは結局、常になんとかなる環境だから、諦められないんですよ。でも自然を相手にしていたらもう、諦めるしかない。自分が健康であること、ケガをしないことが一番で、あとはなんとかなるって。カルチャーショックでしたね」
自然と向き合ってタフに生き、ときには潔く割り切って、前に進む。農家の先輩たちの生き様が、江南さんを少しずつ変えていった。
■みかん1箱1600円、おまけに自家製ジャムをつけたら…
とにかく、みかんが採れるのが楽しい。江南さんはみかん作りに夢中になった。
「もうね、自分が作ったみかんだっていうのが嬉しくて、収穫したみかんを全部自宅まで持ってきて、一つひとつ綺麗に拭いたりしていました」
しかし、採れただけで喜んでばかりはいられない。兼業農家だからといって、みかんは売らなければ一銭にもならないのだ。形が整ったみかんは農協が買い取ってくれたが、素人がそんなに簡単にきれいなみかんを作れるはずもなく、引き受けてもらえない不細工なみかんが大量に手元に残った。
そこで、残ったみかんを地元のファーマーズマーケットとメルカリで売ることにした。しかし、みかん農家は江南さんだけではない。ほかと差別化を図るためには、なにか戦略が必要だった。
「そこで、みかん1箱にジャムを1瓶つけて販売し始めたんです。みかん1箱、ジャム1瓶、送料込みで1600円。激安でしょ?」
江南さんの目測どおり、おまけ付きのみかん箱は飛ぶように売れた。しかし、彼にとって想定外だったことがひとつあった。
「みかんよりも、ジャムの方が評判になっちゃったんですよ。嬉しいやら悔しいやら……」
■「こんなにおいしいなら、世界大会に出してみたら?」
もともと料理が得意だった江南さん。丁寧に下処理され、分量もしっかりと計算されたジャムは、思った以上の反響を呼んだ。それならばと、江南さんの闘争心に火がついた。
「うちは柑橘農家なので、ジャムだけじゃなくてマーマレードもやろうと思ったんです。もともと凝ったら集中するタイプなので、いろんな柑橘類を取り寄せてはマーマレードを作って、ファーマーズマーケットのお客さんに食べてもらっていました。そこのお客様は舌が肥えているので結構シビアなんですが、それでもおいしいって評判になったんです」
次第に、マーマレードを気に入ってよく買ってくれる人たちから「次はこの品種で作ってほしい」とさまざまなリクエストが寄せられるようになった。江南さんはその品種を取り寄せてみて、うまくマーマレードとマッチすると感じると、自分の畑で栽培することにした。
「たちばな、すだち、レモン、じゃばら、へべす、だいだい、ベルガモットもそうですね。これらの品種は香酸柑橘といって、原種に近いので酸っぱいのですが香りが高い。それに、生命力が強いのでみかんより育てやすいんです」
そして、ある顧客の言葉が、江南さんのマーマレードを世界一にのし上げていくことになる。
「こんなにおいしいなら、世界大会に出してみたら?」
■7年連続で金賞受賞、うち2回は最高金賞
イギリスで毎年開かれる「ダルメインマーマレードアワード」。世界中から3000点以上が出品され、そのなかで金賞に選ばれるのは50点、さらに3点が最高金賞である「ダブルゴールド」を受賞する。
直売所の顧客からその情報を耳にし、腕試しのつもりで出品してみることにした。2017年のことだった。
「そしたらなんと、初出場で金賞を受賞したんです。そのときに出したのがこの、グリーンレモンです」
透明感のある美しい緑のマーマレード。その瓶には「2021年金賞」のラベルが貼ってある。聞くと、ラベルは3年間しか貼れず、2021年に再度金賞を受賞して今のラベルを貼っているそう。
2017年当時、まだ賞レースは開催国であるイギリスのものが席巻していた。しかし、世界各国3000本以上のマーマレードの中から、江南さんは初出場ながら金賞に選ばれたのだ。
「課長が世界で賞取ったんだってよ!」
その頃はまだ会社員だったため、職場でも金賞受賞の話題は広がった。
「ほかに金賞を受賞した方はみんな、有名なマーマレード職人ばかり。世界を狙うのならば、会社を辞めて専業農家になり、本気で挑戦してみようと思いました」
■兼業農家として再スタートしてみたが…
昔から夫婦の趣味であり、夢でもあった農業。太陽を浴びての農作業は、江南さんの心と体を鍛えてくれた。農家の先輩たちのタフさに、90歳を超えても毎日畑に出ていた妻の祖父の姿が重なり、自分も彼らのように歳を重ねたいという思いが、江南さんのなかで日に日に強くなっていく。
そして江南さんは、特許47個という大きな業績を残し、24年間の会社員生活に幕を下ろした。
■稼げない、人は増やせない、そして行きづまる
2017年、専業農家として再スタートを切った江南さんは、マーマレード作りにのめり込んでいく。
マーマレードに使う柑橘類を自分の畑で栽培することで、収穫時期をコントロールできる。収穫するタイミングによって、味も変わるので、細かいレシピはなく、収穫したタイミングや収穫後の果実をマーマレードにする時期、そしてその年の気候によって、調理方法を変えているという。
ヨーロッパでは採れない珍しい柑橘類で丁寧に作ったマーマレードは、その後も毎年金賞を獲得し続けた。
しかし、マーマレードを作るのは江南さんひとり。しかも、好きなだけ時間を使えるわけでもない。あくまでも本業はみかん農家。山へ行ってみかんを栽培するのも江南さんなのだ。一緒に農業を始めた妻も、今は子育てで忙しい。
マーマレードを販売する量には限りがある。では、人を増やして作る量を増やしたらいいと思うかもしれないが、そうもいかないと江南さんは言う。
「人を入れたら自分の目が行き届かなくなる。収穫のタイミングから皮の刻み方、どのくらい熱するか、なにを入れるかまで、採れた柑橘によって変えているので、機械でも測れないし、人に伝えるのも難しい。それにマーマレードは私の腕試しでもあります。世界で賞を取り続けてこの道のリーディングモデルでありたいので、手を抜きたくないんです」
マーマレード作りをひとりでやろうとすれば、十分な稼ぎが生まれない。人を増やせば質を担保できない。本業のみかんの売り上げも、家族を支えるにはまだ十分とはいえなかった。そのうえ、自然と向き合うみかん作りは江南さんの体力を奪っていく――。
行きづまり始めたとき、声をかけてくれた人がいた。
「昔の知り合いに、農業ができない雨の日だけでもいいから、うちで働かないかって誘いを受けたんです。それが、ヤマハ発動機の人事の方でした。会社員時代もそうでしたが、なにかに集中しすぎると自分は駄目になる。自分を見つめ直した結果、これがベストの選択だと思い、派遣社員としてヤマハ発動機で勤務し始めたんです」
■2つの肩書、3つの仕事の掛け持ちに
基本的に、みかんの農作業は午前中の数時間のみ。しかも雨の日は畑に出られない。マーマレード作りは夜に体力が回復してから始めていたので、日中は比較的時間があった。それに、オフィスで頭を使う仕事をすることで、体を休めることができる。配属先は前職と同じ、研究開発だった。
今は、朝5時には山へ行き、みかん畑の世話をしてから11時ごろに帰宅。少し休んで昼過ぎから出社する。オフィスで数時間働いて帰宅し、家族と夕食を取った後にマーマレード作りに取り掛かる、というのが一日のスケジュールだ。
現在は、ヤマハ発動機から業務委託を受けている株式会社クリートと契約し、ヤマハのゲストエンジニアとして働いているという。
一見、3つの仕事を掛け持ち、以前よりきついように見えるが、自分にとってはバランスの取れた働き方だと、江南さんは語る。
「畑では主に体力を使いますが、デスクワークは涼しい部屋で頭を動かします。身体が休まって、夜はマーマレード作りもできるんです。結果的に、3つともしっかり働けています」
■「逃げ場所」があるから頑張れる
かつて47件もの特許を獲得した開発エンジニアは、自らの完璧主義に追い詰められたこともあった。しかし、適度な割り切りと気力・体力の分散によって、それぞれの事業で集中力を高める術を見つけた。その結果、江南さんのマーマレードは2020年、2022年の大会で、見事世界一である「ダブルゴールド」を受賞した。世界一を二度獲得することは、日本人どころか世界でも稀なことだという。
また江南さんのこだわりと粘り強さは、本業であるみかん農業にも活かされた。2022年には農協よりみかんの品質を評価され、2つの品種で優秀賞を受賞するなど、農家の仕事も徐々に評判を上げている。3つの仕事が好循環を生み、江南さんの人生を明るい方へ導き始めた。
「逃げ場所を別に準備しておくこと。それが私にとって最も心地の良い働き方です。かつては会社で働きながら趣味で農業をやっていたこともありましたが、やはりお金を稼ぐ手段がひとつだと、プレッシャーから逃げられないんです。今は、農業でうまくいかないことがあっても、その分会社で頑張るかと割り切って、先に進めます」
■最先端で現状維持
「現状維持、それで十分です」
将来のことを尋ねると、拍子抜けするほど力の抜けた回答が返ってきた。しかし、江南さんにとっての現状維持は、トップランナーであり続けるという意味だ。
「マーマレードでは毎年金賞を取り続け、リーディングし続けたい。今はアドバンテージがありますが、儲けを考え手を広げ始めたらすぐ追いつかれてしまいます。だからマーマレードは農園のブランディングとして儲けを追及せず、収入は本業のみかん農家と会社勤めの両輪で得ていきたい。自分に声を掛け、必要としてくれた方のためにも、自分の経験や知識を惜しみなく注いで会社に貢献しなければなりません。朝、山に行って身体をつかって、午後、仕事で頭を使って、夜は好きなマーマレード作りができる。自分の頭も身体も全部、世の中のために役立てられるんです。毎日充実して、夜もぐっすり眠れますよ」
■ワイシャツの白さが際立っていた
インタビューを終え、江南さんはそそくさとマーマレードを片付け始める。あと30分で出社しなければならないらしい。
真っ白なワイシャツからは、サラリーマンらしくない日に焼けた腕と首筋がのぞいている。振り向いた笑顔も同じくらい焼けていて、ワイシャツの白をさらに際立たせていた。
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フリーライター
立命館大学法学部卒業。2008年より13年間法律事務所勤務。人権派弁護士のもと、在日外国人や生活困難者の救済にも携わる。2022年フリーライターとして独立。ジャンル問わず、多数派の常識を疑い、声なき声を届けることを目指す。
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(フリーライター 宮﨑 まきこ)
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