そうするだけで子供の成績がグンと上がる…アメリカ人が「家族写真」をあらゆる所に飾り付ける納得の理由
プレジデントオンライン / 2023年10月13日 15時15分
※本稿は、高松ますみ『高卒シングルマザーがわが子をUCLA特待生に育てた45の方法』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
■「写真で埋め尽くされたコルクボード」がアメリカの家庭にあるワケ
映画やドラマなどで目にするアメリカの家には、たくさんの写真が飾られているイメージがありませんか?
実際、アメリカの大抵の家庭では、キッチンやリビングなど人が集まるところに、たくさんの写真で埋め尽くされたコルクボードが飾られています。
その家に住む家族の写真だけでなく、夫婦それぞれの両親、祖父母、親せきなどの写真がたくさん飾られており、自分の存在やルーツを感じられるファミリーヒストリーを見ることができます。
近所の家に遊びに行くと、写真を見ながら、そのときのエピソードを話してくれたことを今でも覚えています。
■子どもの自己肯定感がアップ
あなたは、ご自宅のリビングなどにお子さんの写真を飾っているでしょうか?
最近は、「スマホで撮ってそのまま……」という人も多いと思いますが、実は自宅に写真を飾ることは、親の愛情を可視化できるため、子どもの自己肯定感アップに非常に有効です。
私は「スクラップブッキング」という、写真をデコレーションして飾る技法をアメリカで学び、帰国してからは一時期それを仕事にしていました。もちろんわが家でも撮った写真を作品にしていたので、それを通じて子どもたちが私の愛情を感じ、自己肯定感が上がったのは間違いありません。
■「日常のひとコマを切り取った写真」がポイント
写真を使って子どもたちの自己肯定感を高めるためのポイントは、旅行や七五三などの特別なシーンよりも、スポーツをしている姿、何かに集中している姿、お気に入りのものを大切にしている姿、お手伝いをしている姿、工作している姿、きょうだい仲よく遊んでいる姿など、日常のひとコマを切り取った写真をメインに飾ることです。
自らのポジティブな行動を客観的に見ることで、脳内にいいセルフイメージが蓄積されるからです。
■「親子で一緒に何かをしている姿」が大事
そして、もう1つ大事なのは、親子で一緒に何かをしている姿を写した写真を飾っておくことです。
たとえば、絵本の読み聞かせをしている姿、ママチャリで保育園に送り迎えをしている姿、公園で遊んでいる姿、一緒にお料理している姿、仕上げ歯磨きをしている姿などです。
子どもたちは、成長するにつれそんな幸せな日常生活があったことを忘れてしまいますが、親子の写真が「大切にかわいがられて育てられたことの証」になり、思春期など心が不安定なときでも、それを見返すことで揺るぎない自己肯定感を得ることができます。
私の場合はシングルでしたので、親子一緒の写真が極めて少ないのですが、今考えてみれば、まわりの人にお願いしてでも写真を残しておけばよかったと後悔しています。
みなさん、ご家庭の事情はさまざまかと思いますが、あの手この手で親子が触れ合っている姿を写真に収めて飾っておくといいでしょう。
■「お祝い」で子どもの自己肯定感が上がる
「子どもが大きくなるにつれ、あまりお祝い事をしなくなった」
「ここ数年、雛人形を出してないな」
こんな親御さんもいるのではないかと思います。
家族に、誕生日や桃の節句、端午の節句などのお祝いをしてもらうことは、自分の存在価値が認められていることを最も強く感じることができるイベントです。
お祝いのプレゼントをもらい、家族で食卓を囲みながら、生まれてきたときの話を聞いたり、アルバムをめくりながら当時の写真を見せてもらったりすることは、子どもにとってとても幸せな時間になるでしょう。
■「手間を惜しまない」姿が愛情を伝える
誕生日を祝う飾りつけをしたり、お雛様や兜飾りを出したりしまったりするのは、たしかに面倒ですが、その手間を惜しまない親の姿そのものが、子どもへの愛情を伝えるメッセージになります。
それによって、自分が大切にされていることを実感し、自己肯定感も上がります。
さらに、人から祝福される喜びを感じた経験のある子どもは、まわりの人にも同じように愛を与えられる人に育ちます。
私自身も、節句や誕生日には全力で子どもたちをお祝いしていました。
「最近忙しくて、ちゃんとお祝い事をしていないな」という人は、成長を祝うことで子どもの情緒を育てていると考え、ちょっと頑張ってみてはいかがでしょうか。
■「子どもの絵」を褒める
特に、未就学児や小学校低学年のお子さんがいる家庭では、子どもが作った立体工作物や描いた絵を持ち帰ってくることも多いと思います。
子どもが作品を持って帰ってきたら、ぜひ、いいところを探して褒めてあげてください。
子どもが試行錯誤した作品を大切に扱うことで、子どもの自己肯定感を高められますし、それ以外にも伝える力や想像力を伸ばすことにもつながります。
■「作品の出来」は見なくていい
子どもの作品を褒める際には、1つ気をつけるべきことがあります。
それは、上手・下手など、作品の出来を褒めるのではなく、その作品の制作過程で努力したことや工夫したところを褒めることです。
なぜなら、私たち親が見ている目の前の作品は、子どもたちがその作品に込めた努力や工夫の氷山の一角でしかないからです。
親に見せられる状態になるまでには、イメージを形にするためのさまざまな試行錯誤があります。
そのプロセスにフォーカスして褒めてあげることで、作品の出来映えにかかわらず、自己肯定感を上げることができるのです。
なお、作品を褒める際は、
「この素敵な作品の自慢したいところや工夫したところはどこですか?」
「この色にしようと思ったのはなぜですか?」
「ここのとんがっている部分は、なんのためなのかな?」
「何をヒントにして、これを作ろうと思ったのでしょうか?」
などと、インタビュー形式で聞いてあげると、子どもが褒めてほしいポイントを言葉にして説明してくれるのでおすすめです。
■お気に入りの絵は「フレームに入れて飾る」
子どもが園や学校で描いた絵、どんどん増えていく立体工作物を保存するか処分するかで悩んでいる人も多いと思います。
とはいえ、子どもに「これ、もう捨ててもいい?」と聞いても「絶対ダメ‼」と言われることは火を見るよりも明らかです。
しかし、全部保存していたら、自宅がゴミ屋敷になってしまいますよね。なかには、夜中にこっそり処分している人もいらっしゃるのではないでしょうか。
その対策として、わが家ではチェストの上と、襖の一面を「ファミリーギャラリー」と名づけ、子どもが作った作品や描いた絵を飾る専用スペースにしていました。
しばらくは美術品のように飾っておけるので子どもは満足してくれます。
お気に入りの絵は、フレームに入れて飾ってあげると、より自己肯定感が高まります。
■処分は写真に撮ってから
そして、そこに収まらないものは、基本的に写真に撮ってから処分するルールにしていました。写真を撮ることで作品を処分することに対する抵抗感が下がりますし、自尊心が損なわれることもありません。
処分する作品を子どもに選ばせれば、取捨選択力も高まります。
この方法は、ブロックや積み木で作った作品、プラレールのレイアウトなどを片づける際にもおすすめです。
子ども専用のインスタアカウントを作って、撮った写真をアップしてあげてもいいでしょう。
ここまでお伝えしたように、親のポジティブな働きかけが子どものチャレンジ精神を育みます。
夢や目標を叶えるために自らチャレンジと努力ができる子どもに育ってほしいと願う方は、ぜひ取り入れてみてください。
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スパークリングキッズ代表取締役
アメリカ合衆国・バージニア州で出産と子育てを経験。帰国後、アメリカ式の子育てを日本流にアレンジした『子育て方程式』Ⓡを確立。2020年にスパークリングキッズを設立し、延べ1万人以上の親子の悩みを解決。著書に『高卒シングルマザーがわが子をUCLA特待生に育てた45の方法』(かんき出版)。
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(スパークリングキッズ代表取締役 高松 ますみ)
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