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「転職先にまた嫌な上司がいた」は運が悪いのではない…ストレスフルな人間関係を終わらせる手っ取り早い方法

プレジデントオンライン / 2023年10月18日 13時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/fizkes

人間関係の悩みは、どう対処すればいいのか。元アナウンサーでエグゼクティブコーチの白崎あゆみさんは「自分の考え方やその課題に対しての捉え方が同じだと、結局、同じ問題が繰り返されるだけ。『仮に自分が悪かったとしたら』と一度自分に原因があると考えてみてほしい」という――。

※本稿は、白崎あゆみ『「人と比べるくせ」を手放す 自分サイズの幸せを見つける5つの習慣』(KADOKAWA)を再編集したものです。

■自分の捉え方が同じだと、同じ問題が繰り返されるだけ

私は現在、企業の新入社員研修やキャリアアップ研修なども担当しています。そんな中で、今、転職する人の多くが人間関係を理由としていることを聞きました。

ある女性が「職場でどうしても嫌な上司がいたので、思い切って転職をしてみたら、新しい職場でまた同じようなタイプの人と関わることになってしまった。どうしたらいいですか?」と相談に来ました。

また別の起業している人で「ビジネスパートナーと一緒に事業をスタートしたら、トラブルが起きてしまった。その後、ビジネスパートナーを替えても、また同じような悩みを抱えてしまった」と話してくれる人もいました。

このように、環境や関わる人を替えても同じようなトラブルに遭遇するというケースはよくあります。これは周りに見せている自分がワンパターンになってしまっているからかもしれません。

何かトラブルが起きると、「あの人が悪かった」「あの人だから私と合わなかった」と周りの人のせいにして周りや環境を変えようとしませんか? 私もそうやって“対処”しようとした時期がありました。

しかし、関わる人を替えても、環境を替えても、じつは何も解決しないことが分かりました。自分の考え方やその課題に対しての捉え方が同じだと、結局、同じ問題が繰り返されるだけなのです。

■「もし自分に原因があるとしたら」を考える

「頭の中の状態と同じようなことが外側の世界でも起こる」という話を聞いたことがあるでしょうか。苦しいので、嫌だと感じるかもしれませんが、トラブルが起きたときは、一旦「自分がこのトラブルを引き起こしたんだ」と考えてみませんか。

たとえば、遅刻しがちな人なら「雨だから道が混んでいた」で、すませずに「自分が家を早く出なかったから遅刻したんだ」と考えてみる。体調を崩しがちなら「風邪が流行しているからうつってしまった」とか「あの人にうつされた」ではなく、「自分が適切な予防をしなかったからだ」「寝不足で免疫が落ちているからかもしれない」と考えてみる。

考えるポーズの男性
写真=iStock.com/SunnyVMD
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/SunnyVMD

そう考えるからといって「自分が悪い」と自らを責める必要はありませんし、相手に謝る必要もありません。淡々と何かを観察したり、データを分析するように考えてみるのです。自分のことを不用意に責めてしまいそうなら「仮に」とつけて「仮に自分がこのトラブルを引き起こしたとしたら」と考えてみてください。

■何度も同じトラブルに遭うのは誰のせいか

何度も同じトラブルに見舞われる自分は好きですか? それを引き起こしているのが自分だとすると、それは本当の自分でしょうか。何度も出てくる同じようなトラブルは、「そのやり方では解決できないよ」「間違っているよ」というサインです。周りや環境のせいにしていたら、そこで自分の思考がストップしてしまい、そこから発展はありません。

ネガティブな気持ちからの行動を減らし、本当にやりたいことのために時間を使いましょう。そうすると安心や喜びの時間が増えます。同じ状況でも、不安は薄らいでいきます。

そういう時間を増やすことこそ、本当の自分を取り戻すこと。自分サイズの幸せに近づく道筋です。

そのためには、なぜ「そのトラブルが起きているのか」「そのトラブルを引き起こしている自分の言動はないか」を考えることで、問題を解決する糸口が生まれます。

■人を変えるより自分が変わるほうが早い

自分を変えるのは、転職したり、新しいビジネスパートナーを探したり、ましてや人の言動を変えようとすることよりも、よっぽど簡単です!

もし上司と馬が合わない場合、「仮に、自分の言動が原因だとしたら何だろう」と考えてみてはどうでしょう。すると「無意識に偉そうな態度をとっていたのかもしれないな」という「自分でも知らなかった自分」がチラチラ見えてきたりします。

白崎あゆみ『「人と比べるくせ」を手放す 自分サイズの幸せを見つける5つの習慣』(KADOKAWA)
白崎あゆみ『「人と比べるくせ」を手放す 自分サイズの幸せを見つける5つの習慣』(KADOKAWA)

あるいは、パートナーと喧嘩をするたびに相手の態度が許せない、気に食わないと思っているなら、「相手が自分に嫌な態度を取ってしまうような、自分の言動はないだろうか」と考えてみるのです。すると「あの質問を優しく聞けばよかったのに、喧嘩腰になっていたかもしれないな」と、やはり「自分でも知らなかった自分」に出会えるかもしれません。「次は優しく聞いてみよう」と思えれば、解決の糸口になりますね。

「自分に原因があるのでは?」と考えるのは、簡単にできることではありません。特に衝突した相手や苦手な相手に対してそう考えるのは、ちょっと悔しい気持ちも湧いてきます。

でも、「自分がこのトラブルを引き起こしたとしたら、それは何なのか」と、仮にでもいいので考えてみることで知らなかった自分が見えてきて、その自分を本当は好きじゃないのなら、変えてみることができるのです。

その結果、相手に翻弄(ほんろう)されている自分とさよならして、本当の自分と周りに見せている自分が心地よいバランスで共存できるようになります。しかも、繰り返したトラブルを回避することもできるのです。いいことばかりですね。

■ワンパターンのトラブルは自分に原因があるかもしれない

ずーっと同じようなトラブルを繰り返していたら、幸せとは程遠い人生になってしまいます。しかも、そんな状態では、なかなか落ち着けません。気持ちが落ち込みやすく、ますます人と比べることも多くなってしまうでしょう。

「自分に原因があるのでは?」と考えることで、何度も起こるトラブルから卒業できる。ワンパターンのトラブルから卒業できれば、落ち着いて生活できるようになり、自分サイズの幸せに集中できます。

周りに見せている自分を柔軟に変化させ、本当の自分とのバランスをとるために、よかったら試してみてください。

自分の声をしっかり聞くことで、自分としっかり手を組んで未来に進むことができます。これまでも、今も、この先も、自分が自分の最高のパートナーであるために。どんなときも、この先、何が起こっても、自分が一番の自分の味方であるために。ぜひ、自分と向き合うための一歩を踏み出してみてください。

私自身も、皆さんと共に、更新された今日の新しい自分で「自分サイズの幸せ」を見つけ続けたいと考えています。

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白崎 あゆみ(しらさき・あゆみ)
エグゼクティブコーチ
1981年生まれ。上智大学外国語学部卒業後、コンサルティング会社勤務を経て北陸放送でアナウンサーとして10年間勤務。その後コーチングを学び、現在は経営層へのエグゼクティブコーチングセッションや、企業や医療機関でキャリアデザイン研修、リーダー研修、マナー研修などを実施。著書に『子どもの自己肯定感が高まる天使の口ぐせ』(マキノ出版)などがある。

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(エグゼクティブコーチ 白崎 あゆみ)

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