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長生きの国に共通…和田秀樹「1週間に1回食べると脳梗塞・心筋梗塞リスクを約25%下げる"身近な食材"」【2023編集部セレクション】

プレジデントオンライン / 2023年11月5日 17時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Natalia Lavrenkova

2023年上半期(1月~6月)にプレジデントオンラインで配信した人気記事から、いま読み直したい「編集部セレクション」をお届けします――。(初公開日:2023年4月18日)
健康で長生きするためには何を食べるべきか。医師の和田秀樹さんは「高タンパクな大豆は、疲労回復に効果的なビタミンB群のほか、オレイン酸などを含む『健康食材』だ。約2万9000人の男女を対象にした栄養学の調査では、1週間に1パック以上の納豆を食べていた人は、ほとんど食べない人に比べて、心筋梗塞と脳梗塞を患うリスクが約25%も低いという結果が出た」という――。

※本稿は、和田秀樹『80歳の壁[実践篇]幸齢者で生きぬく80の工夫』(幻冬舎新書)の一部を再編集したものです。

■最も注意すべきは「ご飯やパンから食べはじめること」

本稿では、「いろいろな食材をどんな順番で食べるか」について、お話しします。年をとると、血糖値が乱高下しやすくなることもあって、若い頃以上に「何から食べはじめるか」という、「食べ順」が重要だからです。

最も注意したいのは、「炭水化物」系から、食べはじめることです。少なくとも、最初から、炭水化物系ばかりを口に運ぶのは避けましょう。

食べはじめから、炭水化物系ばかりを口にすると、血糖値が急上昇してしまいます。すると、膵臓(すいぞう)のランゲルハンス島がインシュリンを分泌し、血糖値を下げようとします。

すると、血糖値は下がるのですが、そうした血糖値の乱高下が体の負担になり、細胞の炎症を引き起こすのです。細胞の炎症は、ほぼイコールで「老化」を意味します。

むろん、炭水化物を多く含む食品の代表格は、ご飯とパンです。いきなり、白飯だけを食べるという人は少ないでしょうから、むしろ問題はパンにあります。

いきなり、ジャムをたっぷり塗った食パンにかじりついたり、菓子パンをパクつくと、血糖値が急上昇します。まずは、サラダなど、副食を胃に入れてから、パンをかじるのが、正しい「食べ順」です。

その意味で、フレンチやイタリアンのコース料理で、前菜を先に食べ、パンやパスタをその後で食べるのは、理にかなった「食べ順」といえます。それよりよいのは和食の懐石料理で、焼き物、煮物、向こう付けなどの料理のあとに、締めに白いご飯を食べるのも、理想的な「食べ順」といえるのです。

理想をいうと、やはり最初は「タンパク質」を口に入れたいものです。たとえば和風の朝食なら、まずは豆腐や玉子料理を食べてから、ご飯を口に運ぶといいでしょう。サラダ類など、野菜を先に食べるのも、いきなり炭水化物系をパクつくよりは、健康的です。

また、昼食には、麺類を食べる人も多いと思いますが、その場合も、豆腐の小鉢を用意するなど、「タンパク質」を食卓に添え、そちらから食べはじめるといいでしょう。

■食欲が湧かないときは、おかずだけ食べればいい

高齢になると、食欲が湧かない日もあるものです。その原因は人それぞれで、「運動不足から、食欲がなくなる」人もいれば、「胃腸の消化力が落ちて、食べたものの消化に時間がかかるため、食欲が出ない」という人もいます。

あるいは、歯が悪くなって、噛みにくいため、食欲が湧かないという人も増えます。咀嚼(そしゃく)する力が落ちると、脳の食欲に関する中枢への刺激が乏しくなり、食欲が湧きにくくなるのです。

また、心理的な理由から、食欲が落ちるケースもあります。たとえば、配偶者を亡くし、一人暮らしになって、悲嘆や孤独感から食欲がなくなることがあります。また、夫に食事を用意する必要がなくなることで、食卓への関心が薄れ、結果的に食欲が失われることもあります。

さらには、薬物の副作用で食べる気がしないという人もいれば、味覚や嗅覚に障害が生じて、何を食べてもおいしくない、という人もいます。

では、そのような理由から、食欲がなく、料理を食べきれないときには、どうすればいいか――そういうときには、おかずを先に食べて、ご飯やパンを残すことです。おかずさえ何とか食べていれば、タンパク質やビタミン、ミネラルをある程度は摂取することができるからです。

■1週間に1パックの納豆が心筋梗塞と脳梗塞リスクを約25%低減

「豆類」をよく食べる国は、おおむね長生きの国です。

たとえば、北欧のスウェーデンは、男性の平均寿命では、日本とほぼ肩を並べる長寿国ですが、この国には、エンドウ豆やブラウンビーンズをよく食べる習慣があります。

むろん、わが国の平均寿命が世界一長いのも、納豆や味噌など、大豆を原料とする食材を「国民食」としてきたことがその一因とみていいでしょう。

大豆は「畑の肉」と呼ばれるくらい高タンパクの食品であるうえ、疲労回復に効果的なビタミンB群をたっぷり含んでいます。他にも、オレイン酸など、健康に必要な各種の栄養素を含む「健康食材」です。

大豆食品のうち、納豆に関して、かつて「高山調査」と呼ばれる大規模調査が行われたことがあります。栄養学の世界では有名な調査で、現在の岐阜県高山市で、約2万9000人の男女を対象にして、16年間にもわたる追跡調査が行われたのです。

まだ混ぜていないパック入り納豆
写真=iStock.com/yankane
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/yankane

その結果、1週間に1パック以上の納豆を食べていた人は、ほとんど食べない人に比べて、心筋梗塞と脳梗塞を患うリスクが約25%も低いことがわかりました。

納豆1パックで、約5グラムのタンパク質を摂取できます。その「粘り強い」積み重ねが、心臓と脳の梗塞リスクを小さくするのです。

■高齢者の「深酒」「大酒」は絶対ダメ

アルコール類は、高齢になっても、「適量」をたしなむ分には、何ら問題ありません。80代の人の肝臓も、適量のアルコールなら代謝できます。

ただし、「深酒」「大酒」は禁物です。

摂取するアルコール量は、若者・壮年世代でも、純アルコールにして「1日平均20グラム程度」にとどめることが推奨されています。これは、ビールなら中ビン1本、日本酒なら1合程度の量です。高齢者の場合、肝臓の分解能力が落ちていますから、それ以下の量をちびちび楽しむのが賢明です。

高齢者が毎日、酩酊するほどに飲み続けると、アルコール依存症への道まっしぐらとなります。年をとると、アルコールの代謝能力が落ちるため、短期間のうちにアルコール依存が進行するのです。実際、高齢者の約15%は、「飲酒に関係する健康問題」を抱え、約3%の人はアルコール依存症状態にあります。

また、高齢者が深酒すると、疲れがとれにくくなります。肝臓が、疲労回復に役立つタンパク質の合成よりも、アルコール分解を優先するからです。そのため、体内の隅々までタンパク質が行き渡りにくくなり、いつまでも疲労感が続くのです。

ともかく、若いころと同じような調子で、飲み続けないことです。足がふらつくまで飲んだりすると、ころんで、大ケガを負うリスクも高まります。一夜の酩酊が寝たきり生活を招きかねないのです。

■老化した肝臓でもアルコールを分解して飲む方法

そこで、「それでも飲みたい」という左党には、「アルコール濃度をなるべく低くして飲む」ことをおすすめします。飲む液体量は多少多くとも、純アルコール量は増やさないという飲み方です。

和田秀樹『80歳の壁[実践篇]幸齢者で生きぬく80の工夫』(幻冬舎新書)
和田秀樹『80歳の壁[実践篇]幸齢者で生きぬく80の工夫』(幻冬舎新書)

たとえば、ウイスキーや焼酎など、アルコール濃度の高い酒を飲むときには、なるべく多めの水やお湯で割って、アルコール濃度を低くして飲みます。濃度を低くするほど、純アルコール量を減らせるとともに、老化した肝臓でも、アルコールを分解しやすくなります。

一方、日本酒など、割っては飲めない酒は、水と一緒に飲むといいでしょう。アルコールには利尿作用があるため、酒だけを飲み続けると、水分不足になります。水と一緒に飲むと、血中アルコール濃度の上昇を防げるうえ、水分不足に陥らず、悪酔いもしにくいのです。

と申し上げても、「水と一緒になんか、飲めるかい」という人には、せめて「水分多めの肴(さかな)」を食べながら、飲むことをおすすめします。そこまでの左党なら、野菜スティックを食べながら飲むと、酔いが回りにくいことは、経験的にご存じでしょう。

それは、野菜に含まれている水分を摂取しながら、飲んでいるからです。野菜スティックや豆腐を肴に飲めば、多少は血中アルコール濃度の急上昇を防ぐことができます。

野菜スティック
写真=iStock.com/kuppa_rock
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kuppa_rock

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和田 秀樹(わだ・ひでき)
精神科医
1960年、大阪市生まれ。精神科医。東京大学医学部卒。ルネクリニック東京院院長、一橋大学経済学部・東京医科歯科大学非常勤講師。2022年3月発売の『80歳の壁』が2022年トーハン・日販年間総合ベストセラー1位に。メルマガ 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」

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(精神科医 和田 秀樹)

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