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生まれてから一度も採用面接で落ちたことがない…タレント・田村淳が面接で使ってきた「2つのテクニック」

プレジデントオンライン / 2023年12月18日 13時15分

「障子を開けっ放しにしてきたから、閉めてこい」(※写真はイメージです) - 写真=iStock.com/tekinturkdogan

面接に受かるコツはあるのだろうか。多方面で活躍するタレント・田村淳さんは「僕は、売れない時代にたくさんアルバイトをしたが、生まれてからこの方、一度も採用面接で落ちたことがない。当時心がけていたのは『スタッカートな返事』と『動機を飾らずに伝える』というテクニックだった」という――。

※本稿は、田村淳『超コミュ力』(すばる舎)の一部を再編集したものです。

■「なぜか出世する人」がやっていること

あなたの新入社員時代を思い出してみてください。

まったく同じタイミングで入社したのに、上司からすぐに可愛がられ、自分よりはるかに早いスピードで出世した人がいたのではないでしょうか?

そんな姿を見て、もしかしたら「あいつは上司に媚を売った卑怯なやつだ」と思ってしまったかもしれません。

ただ、そんな考えは捨てましょう。僕はむしろどんどん媚を売るべきだと思っています。

「媚を売る」という表現から悪いイメージを持たれがちですが、その実際の行動といえば、相手の気持ちに寄り添い、喜ばせようという姿勢です。

たとえその動機が不純なものだとしても、結果として相手を喜ばせることができ、自分の出世にもつながるのであれば、やらない理由はありません。

■森蘭丸のコミュ力は秀吉よりも上

ちなみに、この「媚を売る」ということについて、非常に印象的な人物がいます。

それは、織田信長の小姓・森蘭丸です。

僕はいままで、豊臣秀吉が信長の周りで一番コミュ力が高いと思っていました。

しかし、とある逸話を聞いて、「森蘭丸のほうが圧倒的に上だな」と考えを改めました。

信長には意地の悪いところがあり、部下の能力や機転の速さを確かめるために、ときどき実験のようなことをします。

ある日、信長が蘭丸に命令しました。

「障子を開けっ放しにしてきたから、閉めてこい」

ところが、蘭丸が向かうと障子は開いていません。

■「主君の顔を立てる工夫」を忘れない

(これは、殿が私を試しているのだ)

そう察した蘭丸は少し考えて、障子を一度開けてから、わざと大きな音を立てて閉め直しました。帰ってきた蘭丸に信長は尋ねます。

「どうだ、障子は開いていただろう」
「いえ、閉まっておりました」
「では、なぜ閉まる音がしたのだ?」
「殿が開けっ放しにしてきたと仰せられたのです。閉まっていたのでは、殿が間違っていたことになり恥をかきます。だからわざと音を立てて皆に聞かせたのです」

下手な言い訳を好まない信長の性格を汲んで、報告は正直にしつつ、主君の顔を立てる工夫も忘れなかったのです。さすがの信長も感服したといいます。

■自分の出世を握る人物のデータを集める

後世に脚色、あるいは創作されたエピソードかもしれませんが、これを聞いて、自分も戦国の世に生まれていたら、間違いなく信長のもとで出世できるなと確信しました。

なぜなら、森蘭丸の取った手法は、僕が社会に出てから取っていった戦略と大きく重なっていたからです。

もし僕が信長に仕えていたとしたら、彼の行動をすべてメモするところから始めます。

「こんなときはこんな風に動く」
「こんなときにこんなものを飲む」

などなど、その一挙手一投足を残さずメモしていくことでしょう。

また、信長に怒られている人を見る機会も多いはずなので、「どういうときに信長は怒るのか?」というポイントは特に太文字でメモをします。

このように、自分の出世を握る人物のデータを集めることは非常に重要です。

ノートにメモをとる
写真=iStock.com/Abdullah Durmaz
自分の出世を握る人物のデータを集める(※写真はイメージです) - 写真=iStock.com/Abdullah Durmaz

■「損得勘定で動く」のは悪いことではない

「人から信頼を得るためには損得勘定で動かないといけないの?」と、嫌悪感を感じる人もいるかもしれません。

ここで断言しておきますが、損得勘定で動くことは悪いことではありません。

本当の良い人間関係は、損得から始まり損得を超えたときに生まれます。

コミュ力を高めるために、そして人に好かれるために一番大切なこと、それは「どうしたら目の前の人が喜ぶか?」を常に考えること。

タバコの銘柄や飲んでいるコーヒーなど、「これを覚えておいたら、この人は絶対に喜んでくれるはず」と思えることは、メモしてでも覚えておきましょう。

木の背景にコーヒー
写真=iStock.com/manbo-photo
タバコの銘柄や飲んでいるコーヒーなどを覚える(※写真はイメージです) - 写真=iStock.com/manbo-photo

■「自分を大切にしてくれる人」に心を開く

それ以外でも、好きな服のタブやネクタイの柄、スニーカーのブランドなど、目を光らせるべきポイントは無数にあります。

人は自分を大切にしてくれる人に心を開きますが、ともすると自分自身よりも、自分が大切にしている存在を大切にしてくれる人を好きになります。

例えばお子さんやペットの名前、誕生日なども忘れずにお祝いしてもらって嬉しくない人はいないです。

コミュ力をなんで上げたいのか?

なぜ人に好かれたいのか?

すべては自分のメリットから始まりますし、それでいいのです。

はじめは、自分のメリットのためだけに人に親切にしてもかまいません。

そうしているうちに、少しずつあなたは無意識に喜ばれる行動を取れる人に変わっていくことになります。

■ロンブー淳が教える「面接で落ちない方法」

高校時代、そして売れなかった頃は、山のようにいろんなバイトをしていました。

しかもありがたいことに、僕は生まれてからこの方、一度も採用面接で落ちたことがありません。

読んでくれている方の中には、就職やアルバイトなど、近日中に面接を控えている人もいるかもしれません。そんな人たちの役に少しでも立てばと思い、当時僕が大切にしていたコミュ力のテクニックをお伝えします。

■「スタッカートな返事」で印象が変わる

まず1つ目は、「スタッカートな返事」です。

スタッカートというのは、音楽で歯切れよく演奏するために、音と音を切る技法のことですが、僕は昔からこのスタッカートを強く意識しています。

例えば、同じ返事をするにしても、「はーい」と返事をするよりも、「はいっ!」と小さな「っ」を意識するようにしっかり返事をすると「こいつはちゃんと話を聞いてるな」と思ってもらいやすくなります。

返事は「はいっ!」。

挨拶するときは「おはようございますっ!」。

お礼を言うときは「ありがとうございますっ!」。

たったこれだけであなたの印象は大きく変わります。

面接時はもちろん、上司とコミュニケーションを取るときは、常に意識してみてください。

これは、あなたが自分より目上の人と接する機会全般に活用可能です。

従業員と面接する管理職の男性
写真=iStock.com/mapo
たったこれだけであなたの印象は大きく変わる(※写真はイメージです) - 写真=iStock.com/mapo

■動機を明確にする

そして、2つ目は、「なぜそこに入りたいのか?」という動機を明確にするということです。

それについて、僕が18歳の頃、非常に狭き門として有名だった人気喫茶店へ面接を申し込んだときの話をします。

そのお店は、最先端の流行を取り入れた非常におしゃれな内装で、店内はいつも女の子であふれていました。

また、そんな雰囲気に合わせてか、働いていた店員さんはクラスで1、2位を争ってきただろうなとすぐわかるほどの美男美女。

当時の僕の見た目では、門前払いを食らう可能性が大でした。

しかし、こちらの面接もすんなり合格できました。

後になぜ僕が受かったのかを聞いたところ、面接のときに僕が話した理由が合否の鍵だったそうです。

■「モテるようになりたいです」で合格

「僕はモテるようになりたいです。だけど、男子校なので、女の子と接する機会がほとんどありません。ただ、このお店はいつ来ても女の子でいっぱいです。なので、この場所で働くことができたら、女性という生き物を知ることができる。そう思って応募しました。ぜひ、ここで働きながら女性について勉強させてください」

田村淳『超コミュ力』(すばる舎)
田村淳『超コミュ力』(すばる舎)

このように思いの丈をストレートにぶつけました。すると、「お前変わってるな」と笑ってくれて「いいよ、明日から来いよ」とオーケーしてくれたわけです。

それ以降、社会人になってからも面接は百戦百勝だったわけですが、そのときに意識していたことも、「スタッカートな返事」と「動機を明確に、飾らずに、正直に伝える」ことのみです。

もし面接になかなか受からずに悩んでいる方がいたら、ぜひこれを試してみてください。

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田村 淳(たむら・あつし)
タレント
1973年12月4日生まれ、山口県出身。バラエティー番組に加え、経済・情報番組など多ジャンルの番組に出演。300万人超のフォロワーがいるX(旧Twitter)、YouTube「田村淳のアッシュch」の開設、オンラインコミュニティ「田村淳の大人の小学校」を立ち上げるなど、デジタルでの活動も積極的に展開。2019年4月に慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に入学。2020年8月より、遺書を動画にして、大切な人に想いを届けるサービス「ITAKOTO」をローンチ。2021年3月、同大学院を卒業。タレントの枠を超えて活躍の場を広げている。著書に『超コミュ力』(すばる舎)など。

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(タレント 田村 淳)

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