抗うつ薬と同じくらい不安を減らす作用がある…医師が「心に効く」と言うスーパーで買える"身近な食材"【2023下半期BEST5】
プレジデントオンライン / 2024年1月8日 7時15分
※本稿は、高田明和『65歳からの孤独を楽しむ練習 いつもハツラツな人』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
■なぜ、淋しい人は太るのか
淋しさを解消するのに、最も手っ取り早くて簡単な科学的根拠のある方法は、なんだと思いますか? 皆さんの中にも、知らず知らずのうちにこれをやっている人は、多くいるでしょう。
答えは、「テレビを観ながら、ポテトチップスなどを食べること」です。
スナック菓子などに含まれる糖分や、あごをリズミカルに動かす咀嚼運動は、脳に快感を作りだします。さらには、食べ物を口に運ぶとか、番組を観るという行動には、「自分にはやることがある」という意識を生みだします。
アルコールに溺れるのも同じような理屈が働くからであり、本当に空腹だから「食べたい」とか「飲みたい」というわけではありません。
要は、もてあましている暇な時間を、「自分にはやることがある」「食べ物を咀嚼して栄養素をとっている」といった満足感で満たしたいがために、そうした行為を繰り返してしまうのです。そして最終的には、「太る」「アルコール中毒になる」など、残念なことになりがちです。
私たちが高齢になって孤独感に悩まされるのも、「時間をもてあますようになること」が大きな原因としてあります。
■「考える時間」に比例して孤独感は増しやすい
若いころは、私たちは孤独な状態を何度も体験しています。でも孤独な状況であったとしても、仕事や勉強、家の用事、趣味や遊びなど、「すること」がたくさんあって、意識はそれらに向かうので、孤独を意識することはほとんどありませんでした。
しかし年を取れば「すること」も少なくなり、体の動きが悪くなり、目や耳などの感覚器官も衰えてきます。すると、「何も行動しない時間」がどうしても増えます。その結果、「考える時間」ばかりになっていきます。
そして、「考える時間」が増えれば、たいていの人は、過去の失敗や人間関係の過ちを悔やみ、不満や辛いことばかり頭の中で反芻してしまうのです。それこそが「孤独感の正体」です。
だからこそ、達磨大師から数えて6代目の中国禅宗の六祖慧能という僧は、「不思善、不思悪こそ悟りの本質だ」と述べたのです。
これは、悟りのためには「いいこと」も「悪いこと」も、思ってはいけないという意味です。
「なぜ? “いいこと”ならば、思ってもいいのでは?」と言いたくなるかもしれませんが、「いいこと」を思えば、必ず、「悪いこと」も関連づけて想起されるもの。だから慧能禅師は、両方とも禁じたわけです。
日本では、江戸時代の名僧、白隠禅師の法祖父にあたる至道無難禅師は、「もの思わざるは、仏の稽古なり」とおっしゃいました。「何も考えないようにするのが、仏の心を持つ稽古(修行)だ」ということです。
また、赤穂事件(『忠臣蔵』の演目で有名)の中心人物の大石良雄の師とされる盤珪禅師は、「記憶こそ苦のもとなり」とおっしゃっています。
結局のところ、ものを思うこと、過去を思い出す時間が、孤独感を作りだすわけです。
■食べ物を薬とせよ――野菜や果物を食べ、肉食を減らすべき
人間は、暇な時間があると、どうしても頭の中で孤独感を増すような思考を繰り返してしまいがちです。そして、「食べる」という行為は、それを解消する効果があるということです。
私たちも生物である以上、食べることで、最も基本的な幸福感を得られるわけです。そう、「私は何かを食べている」という実感を得るだけで、人は幸福になれます。
いえ、今食べていなくても、食べ物を得るための行動、たとえば調理や食料の買い出し、さらには狩猟や耕作などをしていれば、思い悩むことはありません。
逆に、何も食べてもいないし、「食料を得るための行動も起こしていない状況」を、人は一番、恐れるわけです。
でも、手軽に食べ物が手に入るようになった現代では、暇をもてあまして孤独感を覚えるたびに、ムシャムシャと食べているようでは、やはり健康を害してしまいます。私も子供のころからの大のおせんべい好きなので、うっかりするとすぐに何枚も食べてしまいます。
そこで大切になってくるのは、「食べ物」と「食べ方」です。
紀元前5世紀から4世紀のギリシャの医学者、ヒポクラテスは、「食べ物を薬とせよ、薬を食べ物とせよ」という教えを説きました。
これは今までに、さまざまな研究結果でも示唆されており、現代でも「正しい食べ物を選ぶこと」は、健康な消化管を維持するうえで最も大切なこととされています。
私たちは、特により多くの野菜や果物を食べ、肉食を減らすべきです。
その教えは、古代ギリシャの時代からあったのです。それなのに、肉の成分のトリプトファンからセロトニンという物質ができ、「それが多くなると元気になる」という説が提唱されると、「肉は人を元気にする食べ物」として推奨されるようになります。
肉を食べ、日光を浴び、ゆっくり呼吸をすると脳内のセロトニンが増え、うつを防ぎ、不安感のない脳を維持できるとされたのです。
20世紀の終わりごろには、「うつ病患者の脳脊髄液を採取すると、その中のセロトニンの量と、セロトニンの分解産物の5-HIAA(5‐ハイドロキシインドール酢酸)が減っている」という報告がなされました。
すると、セロトニンを増やす肉を食べることは、うつの予防や治療に効果的ということになります。
ところが最近の研究では、「うつ病の患者の脳のセロトニンは、減っていないどころか、増えている」という事実が明らかになったのです。だから、いくら肉を食べたところで、うつの進行が抑えられることはありません。
■できるだけ赤身の肉は食べないほうがよい
また、肉がうつの原因になるかどうかは、まだわかってはいません。しかし、食事と心臓病、糖尿病、寿命などの関係を調べた世界中のデータを見れば、どうしても「できるだけ赤身の肉は食べないほうがよい」という結論を出さざるを得ないのです。
肉をあまり食べない習慣を維持する人々のほうが、心臓病や糖尿病の罹患(りかん)率は明らかに少なくなります。肉食の割合が少ない国民のほうが平均寿命も長くなっています。魚食の割合が多い日本人は、長生きの典型です。
野菜や果物には、活性酸素から身を守る抗酸化物質のポリフェノールが含まれていることはよく知られています。
酸化とは、金属でいうところの「さび」であり、「老化は酸化」ともいわれるほど、体の細胞を衰えさせる要素です。細胞が老化すると、がんに罹りやすくなりますが、ポリフェノールは、これを防ぐということです。
ここまでは皆さんもご存じかもしれませんが、実はこのポリフェノールにおいても、腸内細菌が健全でないと、ちゃんと抗酸化の作用が行なわれないことが明らかになっています。
腸内細菌の影響力恐るべし、ですね。
■これが「薬にもなる」体にいい食事
では、「よい食事」とは、どんなものでしょうか。
日本でも最近、肉食が多くなりましたが、それでも魚をよく食べる日本食は、日本人の平均余命が長いことにより、世界的に評価されています。また、味噌や納豆などの発酵食品は、いい腸内細菌を体に育てるのに非常に効果的な食品です。
日本食のほかには、イタリアやギリシャなど地中海沿岸の、オリーブ油やナッツ、魚、果物などを主とした食事、いわゆる「地中海食」が健康食として世界的に有名です。
地中海食もヨーグルトやチーズなどの発酵食品が多く、そしてまた野菜や果物に加え、ワインが主体になっていることが特徴です。
日本ではあまり知られていませんが、ヨーロッパ北部にあるスカンディナビア半島の人たちは、長く寒い冬を乗り切るために、あらゆる麦からの繊維、果実、ナッツ、魚、カモ肉など、当地の人々の腸内細菌に適した食物を摂取しています。カモの肉は脂肪分が少ないとされます。
■脳が健常であれば腸も健常となる
食べ物は、栄養素によって健康な体を維持しているほか、腸内細菌を介して、心の健康の維持にも役立っていることがわかってきました。
ですから、食べ物のメリットを「栄養素の摂取」という面だけから説明する考え方は、もう古いのです。
人は、自分の消化液の中にある酵素だけでは、食物繊維を分解できません。以前は、分解されない繊維が腸管を刺激して腸の蠕動運動を高め、便秘を防ぐなどといわれていましたが、今では、腸内細菌が食物繊維を分解してくれることがわかっています。
腸内細菌は、食物繊維を分解して餌にしているのです。そしてまた食物繊維は、腸内で小枝のように折り重なって、菌が繁殖する温床を提供し、有益な腸内細菌を増やすことも新たに判明しています。
ちなみに、肉に含まれる筋肉繊維は、食物繊維とはまったく違うものです。だから肉を食べる際には、野菜、果物、豆類など、食物繊維を多く含む食材も併せて食べることをおすすめします。
タンパク質をとると、(一時的にですが)元気になることがありますが、その理由は、これまでは「肉に含まれる成分が脳を刺激するからだ」とされてきました。
しかし、この考えには腸内細菌の存在が欠落しています。もし、肉さえ摂取すれば元気になるというなら、野菜がほとんど入っていないファストフードのハンバーガーが、最適な食事ということになるでしょう。
でも、実際には、ハンバーガー類を多食している欧米では心臓病、肥満などが多いうえに、不安症やうつ病までも増えています。これは、タンパク質を摂取するだけでは、心の病の予防にはならないことを意味しているように思います。
健康な脳は、人間の行動を正常にし、環境が変わって人間関係が希薄になったとしても、私たちのメンタルを健やかに保つよう働いてくれます。そして、脳が健常であれば腸も健常となり、腸内の免疫細胞とその活動も正常に働くのです。
■白い小麦粉とジュースの発明で排除された食物繊維
1800年代、世界の食品加工メーカーは、小麦や大麦などを精製して粉末にする方法を考案しました。そう、「白い小麦粉」の登場です。
小麦を、小麦の外皮を壊して取り除いて粉砕する。すると、小麦は非常に微細な粒子となり、調理しやすくなります。この白く精製された小麦粉は、商業的に大成功を収めました。
これでパンを作ると、やわらかく食感がよくなり、よく膨らんで普通の小麦粉で作ったパンの2倍の大きさになったからです。
同じようなことは、果物にも行なわれました。多くの飲料メーカーが製造する果物ジュースは、果物の外皮を取り除いています。その結果、ジュースは非常に飲みやすい液体になりました。
このような「精製された食品」の問題点は、腸内細菌のことをまったく考えなかったことです。
小麦や果物の精製によって排除されたのは、食物繊維でした。食物繊維は、よい腸内細菌を増やすのに、絶対に必要なものです。
最初は、「食べやすい」とか「効率的だ」として始まった食品の加工は、結果的に腸内細菌に悪影響を与え、多くの人の健康を損なうことになります。
それは、私たち消費者にも責任がありました。私たちは、食べやすく加工された食べ物が病気を増やすことを知らなかったのです。
■果物を丸ごと食べる重要性
これによって増えたのは、腸の炎症疾患です。過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、クローン病などです。
しかも食物繊維には、人間にとって貴重なビタミンを作る働きもあります。
「ビタミンなんてサプリメントで摂取すればいい」と考える人はいるでしょう。しかし、口から取り込んだビタミンは、腸内で分解されてしまって、あまり効果がないことも知られています。
その一方で腸内細菌は、食物繊維を利用して効率よくビタミンを作りだします。
食物繊維は酸や酵素によって分解され、大腸に到達します。そして大腸の中の腸内細菌が、まだ分解されていない繊維を一部分解し、ビタミンや抗酸化物質を作るのです。
このことからいえるのは、精製された小麦粉で作ったパンやパスタではなく、全粒粉のパンやパスタを食べなさい、白米よりも玄米を食べなさい、ということです。
ジュースも、果物の皮を取り除いたものより、皮ごと擂ったスムージーにするか、果物を丸ごと食べることが思いのほか重要なのです。
■「良質な糖質であるお米」は、体にも心にも効く
食物繊維については、多くの誤解があります。そもそも「繊維」というのは「糖」がつながったもので、腸管の酵素、酸などで分解できない物質です。この繊維は大腸まで届いて腸内細菌で分解されると、栄養素となります。
糖というと、すぐに砂糖を思い浮かべるかも知れませんが、砂糖(主成分はショ糖)も多くの糖のうちの一種にすぎず、ブドウ糖と果糖がつながったもので「二糖類」と呼ばれます。
ブドウ糖、果糖、ガラクトースなどの単糖が10個以上結合して長い糖の鎖ができたものを「多糖類」と呼びます。デンプンやセルロースなどです(また、糖鎖がタンパク質や脂質に結合したものが「複合糖類」です)。
さて2、3個から10個ほどの単糖がついたものが「オリゴ糖」(少糖類)です。果糖から始まるオリゴ糖をフラクト・オリゴ糖(FOS)、ガラクトースから始まる糖をガラクト・オリゴ糖(GOS)といいます。
これらはすべて食物繊維が分解されてできるものですが、重要なサイコバイオティクスの可能性もあるのです。
最近の研究で、GOSとかFOSを与えたマウスは不安になることが少なく、認知機能が増し、ストレス反応も減ることがわかってきました。
腸内細菌は乳糖をほかの二糖類に結合させて、GOSを作ります。GOSを作る腸内細菌が、ビフィズス菌と呼ばれるものです。
そして、GOSやFOSを使った研究が、盛んに行なわれるようになりました。
2013年のミシガン大学の研究では、45人の肥満者にGOSを与えたところ、腸内細菌を増やし、腸の炎症を軽減したということです。
2015年のオックスフォード大学の研究では、GOSもFOSもストレスを軽減し、不安を減らしました。その程度はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)のような抗うつ剤と同じ程度だったということです。
これらの結果は、腸内細菌によって作られるGOSが、そのまま腸内細菌を活性化させる基(プレバイオティクス)ともなり、これが抗うつ薬と同じくらい不安を減らす作用があることを意味します。しかも薬のような副作用もほとんどありません。
お米などの穀物に代表される高繊維食は、まさにGOSの材料となる、自然のプレバイオティクスです。
特に多糖類を含む繊維を腸内細菌は好むので、良質な糖分であるお米は、サプリメントなどよりもずっと、体にも心にも効くものだと知っておいてください。玄米なら、糖質制限として控える必要などまったくないと私は思っています。
■ピクルス摂取で有益な腸内細菌を増やす
次に、発酵食について見てみましょう。
食料保存方法として乾燥や燻製と並び多く用いられるのが、「発酵」です。
発酵食品を食べると、いい腸内細菌が増えます。それがわかっているから、冷蔵庫が普及し、わざわざ食べ物を発酵させて保存しなくてもよくなったにもかかわらず、人々は伝統の発酵食を捨てていません(おいしいから、ということもありますね)。
私はアメリカにいたときも、だいこん、きゅうり、はくさいなどを瓶に詰め、少しの砂糖と醤油、みりんを加えて蓋をし、数カ月漬けてから食べていました。
いわゆるピクルスですが、こうして食べると有害微生物を殺し、ラクトバチルスのような有益な腸内細菌を増やします。
世界中、おそらくすべての民族には、独自の発酵法を用いた伝統的料理があるはずです。日本の味噌、醤油、納豆などはお馴染みですね。意外にも、チョコレートやコーヒーも発酵食品の一種です。キャベツを発酵したものがザワークラウトで、キムチも発酵食品です。
これらの発酵食品には、ビタミンC、ビタミンB、ビタミンKなどの栄養素を作りだす細菌が豊富に含まれています。特にザワークラウトには、善玉菌の代表であるラクトバチルス菌が多く含まれています。
19世紀の科学者、ルイ・パスツールは、生きている微生物が発酵の主、すなわち発酵を促す源だと示しました。また、小麦は3万年も前からパンとして食べられていましたが、当時は発酵させることなく焼いていたため、クラッカーのように固く食べにくいものでした。
これがパスツールの発見により、イースト菌を用いた発酵技術につながり、現在のように、ふんわりとしたやわらかいパンができたのです。
■数千年にわたり「健康によい」とされてきたヨーグルト
パスツールは、ワインの発酵技術も開発しています。ワインにとってよい細菌を選別し、発酵のための適切な時間や温度なども明らかにしています。
もう1つ、ヨーグルトも忘れてはなりません。この食品は、「最高のサイコバイオティクス」とされています。
ヨーグルトの出発点は、牛乳です。牛乳は加工を経て、ヨーグルト、バター、チーズなどいろいろな食品になります。
その昔、人々は、古くなって発酵した牛乳を飲んでみました。すると、飲んだ直後は酔っぱらったようになりますが、酔いがさめると気分がよくなり、元気になったと感じたのです。これがあらゆる部族で繰り返された結果、牛乳を発酵した食品としてのヨーグルトができあがりました。
ヨーグルトは数千年にわたり、「健康によい」とされてきました。
それは本当に正しいのか? この課題に真剣に取り組んだのが、免疫系の研究、あるいは加齢と細菌の研究で1908年にノーベル生理学・医学賞を受賞したロシアのイリヤ・メチニコフです。
彼は、かなりの高齢にもかかわらず、いたって健康なブルガリアの農民に会い、「ヨーグルトを飲んでいる」という食習慣に注目し、研究を始めました。そして彼自身もヨーグルトの熱烈な信者になったそうです。
ヨーグルトのほかチーズやバターなど、牛乳(牛以外の動物の乳もある)の発酵食品は、ラクトバチルス菌やビフィズス菌などのサイコバイオティクス微生物の産物です。
ラクトバチルス菌は乳糖を食べ、乳酸を作ります。それでヨーグルトは酸っぱい味がするのです。ただ、ヨーグルトには、そうした有用な菌ばかりではなく、生きた細菌も入っているので、とりすぎには注意が必要です。
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浜松医科大学名誉教授 医学博士
1935年、静岡県生まれ。慶應義塾大学医学部卒業、同大学院修了。米国ロズウェルパーク記念研究所、ニューヨーク州立大学助教授、浜松医科大学教授を経て、同大学名誉教授。専門は生理学、血液学、脳科学。また、禅の分野にも造詣が深い。主な著書に『HSPと家族関係 「一人にして!」と叫ぶ心、「一人にしないで!」と叫ぶ心』(廣済堂出版)、『魂をゆさぶる禅の名言』(双葉社)、『自己肯定感をとりもどす!』『敏感すぎて苦しい・HSPがたちまち解決』(ともに三笠書房≪知的生きかた文庫≫)など多数ある。
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(浜松医科大学名誉教授 医学博士 高田 明和)
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