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これが解けない子は算数で苦戦しやすい…「わが子の頭のよさ」が一発でわかる簡単なクイズ

プレジデントオンライン / 2024年2月19日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/miya227

成績のいい子は、どんな勉強をしているのか。小川晶子『SAPIX流 中学受験で伸びる子の自宅学習法』(サンマーク出版)より一部を紹介しよう――。

■時間配分は「算数5:国語3:理科1:社会1」がベスト

中学受験に必要な教科の勉強は算数・国語・理科・社会の4教科ですが、最も時間をかけたいのは算数です。入試問題では一問あたりの配点が大きいこともあり、得点に差がつきやすいからです。また、算数の問題を考えるのには時間が必要なので、どうしても時間のかかる教科だと思っておきましょう。

教科の時間配分の目安としては、算数5:国語3:理科1:社会1くらいが理想です。

国語は、文章を読むのに時間がかかるので、ある程度まとまった時間が必要になります。

一方、理科と社会の知識については、まとまった時間、机に向かえば覚えられるというわけではないので、隙間時間を上手に使って覚えていったり、普段の生活の中で理科・社会の学習と関連づけながら知識を定着させたりすることが有効です。学習のスケジュールを組むときは、算数と国語の時間をまず配置して、その合間の短い時間に、理科・社会と、国語の漢字や語彙(ごい)を、5~10分でも組み込んでいくというイメージです。

もちろん理科・社会についても、問題を解く際にはある程度まとまった時間が必要です。とくに理科は、計算が必要な単元ではさらに時間を要することもあるでしょう。

先ほど示した時間の比率はあくまで一つの目安として、そのときの学習内容に応じて柔軟に調整していきましょう。

■「時計算」ができない子は基本が理解できていない

SAPIXをはじめとする進学塾の多くは、4年生から受験に向けたカリキュラムをスタートさせます。5年生、6年生と学年が上がるごとに内容のレベルも上がっていきますので、ついていくのが難しくなることもあります。

「勉強が難しくなった」「急にわからなくなった」というとき、「学年が上がった」ことを理由と考える人も多いのですが、実際には、それまでに学習した単元の中に、理解が甘いところがあるのがつまずきの要因になっているのがほとんどです。

とくに算数は、これまで習得した考え方を前提として、新しいことを学んでいく教科です。「この単元が苦手だ」と思っているけれど、実はもっと前の段階の内容をわかっていないということは多いのです。

たとえば、「時計算(とけいざん)」。「午後3時から午後4時の間で、長針と短針が重なるのは何時何分ですか」「午後3時10分のとき、長針と短針が作る角度のうち小さいほうの角度は何度ですか」といった問題が基本のパターンとして出てきます。

時計算でつまずく要因として考えられるのは、主に次の三つです。

■入試に強い子は「才能よりも努力を続けられる」

①小数・分数計算に不安がある
②図を書くことを億劫(おっくう)がる
③旅人算の追いかけ・追いこしの考え方に不安がある

原因が①や③の場合は、時計算のテキストばかりやっていても、実はあまり解決になりません。小数・分数の計算や旅人算の基本に立ち返る必要があります。

「どこに戻ればいいか」がわかるうちはまだいいのですが、理解の甘い単元をいくつも残しておくと、そのうちどこでつまずいているのか、どこに戻ればいいのかがわからなくなってきます。

授業が進んでいったときに、戻りながらも新しいことを習得していくのは大変です。

そうならないように、4年生のうちから、基本をおろそかにせずに復習していくことが必要です。とくに算数はこのようなことが多いので、得意不得意が出やすくなります。

逆にいえば、一つひとつコツコツと積み上げていくことができれば入試にちゃんと間に合います。その意味では、「才能よりも、努力を続けられることのほうが、入試の結果に与える影響は大きい」とSAPIXの先生は話されていました。

■わからなくなったら「答え」を見てもいい

苦手な分野の問題では、「考えなさい」と言われても何をどう考えたらいいのかわからない場合もあります。答えまでは出せなくても、問題文を読んでわかることをまとめるなど、できる限りのことはするべきですが、それでも途中で固まってしまうこともあるでしょう。その状態で、さらに問題に取り組み続けても、なかなか解決しないものです。

そういうときは、どうしたらいいでしょうか。SAPIXの先生は、解説を見てもかまわないと言います。まずは考えようとすることが大事ですが、どうしてもわからなかったら解説を見てしまいましょう。

ただし、あきらめて解説を全部読むのではなく、たとえば算数の問題であれば、解説の流れに沿って、解説部分を上からちょっとずつ見ていくのです。途中で「あ、そういうことか」とわかったら解説を閉じて、続きを考えます。そうやって自分で考える部分をできるだけ増やすのです。

慣れてきたら、時間はかかっても全部自分で考えることを優先しましょう。自分で納得するまで考えてから解説を読むと、よい解き方はなぜよいのかが理解できます。

「なるほど! そういうことか!」と腑に落ち、この経験が大きな力になるのです。

■「わかってなさそう」なときは子どもに説明してもらう

また、子どもを見ていて、「本当にわかってるのかな?」と思ったら、子ども自身に考えた内容を説明してもらうことです。

難しい問題の考え方・解き方について「これってどういうことだったの?」と聞きます。そのとき、親自身が問題の解き方などを知っている必要はありません。それでも子どもの様子から、「自信がありそうだからわかっているな」「ちょっと怪しいな」などとわかるはずです。

本人も、しゃべりながら考えの足りないところ、あいまいな部分に気づくでしょう。

問題を解く際には、間違いがつきものです。

間違っていた問題については、解き直しの前にやることがあります。どこで間違えたのかを振り返ることです。

解きっぱなしにするのではなく、「振り返り」と「解き直し」をしましょう。振り返りをして勘違いしていた部分がわかれば、解き直しが半分終わったも同然。効率よく解き直すことができます。逆にいうと、振り返ることなく同じ問題を解き直しても「なぜ間違えたのか」がわかっていなければ、根本的な理解につながらないことも多いです。

自分の解答を見直して、「何がわかっていたら正解になったのか」「知らなくて間違えたのか、勘違いなのか、計算ミスなのか」などを確認しましょう。

(出典=『SAPIX流 中学受験で伸びる子の自宅学習法』)

振り返りをするときは、上の例のように、間違えたポイントを自分で一言コメントのように書くのがおすすめです。コメントを残すことで、自分の頭の中を再整理することができます。

教師と生徒
写真=iStock.com/Pongtep Chithan
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Pongtep Chithan

■「ミスしないようにね」とは言ってはいけない

お父さんお母さんはよく「ミスしないようにね」「ミスを減らそうね」と言ってしまいますよね。でも、これらの言葉には何も具体性がありません。具体的にどうしていいかわからないので、この言葉だけでは実際にミスを減らすことにはつながりません。

小川晶子『SAPIX流 中学受験で伸びる子の自宅学習法』(サンマーク出版)
小川晶子『SAPIX流 中学受験で伸びる子の自宅学習法』(サンマーク出版)

「今回は単位の間違いに気をつけよう」「今回は問題文を正確に読もう」というように具体的な行動に落とし込んではじめて、ミスを減らすことができます。そのために、たくさんミスをして分析することが大事です。

先ほど例に挙げたように、普段からミスの原因を自分でまとめていくと、自分がしやすいミスがだんだんわかってきます。その内容をもとに、テストにおける目標を具体化していくとよいでしょう(「今回のテストでは、単位の勘違いをしない」など)。

ミスを振り返って分析するのも勉強の一つです。この習慣がついていると、大学受験を含め、社会に出てからも必ず役立ちます。人間は失敗する生き物。失敗自体を完全に防ぐことはできませんから、失敗したらそれを振り返って次に活かすことが重要なのです。

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小川 晶子(おがわ・あきこ)
教育・学習ライター、絵本講師
教育・学習ライター、絵本講師。東京都立大学教育学科卒業後、商社勤務を経てライターとして独立。多くの実用書制作に携わる。二人の子どもを出産後は、子育て・教育系の書籍、子ども向けの書籍制作がメイン。「本と教育」に興味があり、絵本の読み聞かせ活動にも積極的に関わっている。自著に『文章上達トレーニング45』(同文舘出版)、『オタク偉人伝』(アスコム)、『超こども言いかえ図鑑』(Gakken)がある。

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(教育・学習ライター、絵本講師 小川 晶子)

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