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夕飯で「昼も揚げ物だったんだよな」&いきなりソースをかける…作ってもらった側が絶対やってはいけないこと

プレジデントオンライン / 2024年2月20日 11時30分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Nopadol Uengbunchoo

家庭には無数の“地雷”が埋まっている。コラムニストの石原壮一郎さんは「決して押してはいけない妻の怒りのスイッチがあります。食事には食欲、お金には金銭欲、買い物には物欲や自己顕示欲などが深く関係します。何を重視するか、妻と自分の欲望を上手にすり合わせて発言しましょう」という――。

※本稿は、石原壮一郎『押してはいけない 妻のスイッチ』(青春新書プレイブックス)の一部を再編集したものです。

■食事や買い物の場面では自分に甘く相手に厳しくなりがち

たとえば鶏肉ひとつ買うにしても、少し高くても美味しそうなブランド鶏を選ぶか、安さと量を重視で選ぶかなど、人によって優先順位が違います。

そして、食事や買い物をしているときは、自分の「欲望」がうっかり漏れてしまいがち。相手にとって不快な感想を口にしたり、無駄遣いを正当化したり……。自分の買い物には甘いのに、相手の買い物に対しては「もったいない」という気持ちが強く湧いてくる傾向もあります。

自分の「欲望」を前面に押し出してしまうと、ロクなことにはなりません。そんなときには感謝の気持ちも忘れがち。妻には妻の「欲望」があり、自分とは違う優先順位があります。すれ違いから生まれる摩擦や衝突は、大きな怒りや根深い不信感につながってしまいかねません。

■人生における大切な楽しみを力を合わせて大きく育てていこう

食卓や買い物、お金がらみの話題のときは、いっそうの慎重さが必要です。とくに「自分の身勝手な『欲望』に振り回されていないか」「妻の都合や望みを頭ごなしに否定していないか」という点を念入りにチェックしましょう。

夫婦や家族で食卓を囲んだり買い物をしたりするのは、本来は楽しいひとときのはず。お金も上手に付き合えば、人生を楽しく盛り上げてくれます。お互いの価値観をすり合わせて、ちょうどいい着地点を見つけましょう。その向こうには、幸せな日々が待っています。

■思い付きでアイスや冷凍食品を買ってはいけない理由

【妻のスイッチを押す言葉1】
「ご飯、できたわよ」と呼ばれて食卓についた途端に……

「今日はこれだけ?」

非難するつもりは毛頭なく、食卓を見て反射的に口にしただけかもしれません。しかし、用意した妻としては、自分が責められたと感じてしまうでしょう。

こう言われたら、妻はさぞ腹が立つはず。「じゃあ食べなくていい!」とキレられるだけならまだマシです。二度と食事を作ってもらえなくなる可能性もなくはありません。

※妻が喜ぶリアクション 品数が少なくてもそのことには触れず、「これ、おいしいね」と喜んで食べる

【妻のスイッチを押す言葉2】
妻に「このカレイの煮つけ、どう?」と尋ねられた……

野球中継を見ながら「おいしいよ」と返す

カレイの煮付け
写真=iStock.com/Promo_Link
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Promo_Link

野球中継に限らず、どんな番組でも新聞でも同じことです。妻が「どう?」と聞いてくるのは、上手に作れた自信があるから。まったく気持ちを込めずに「おいしいよ」と返したら、確実に怒りのスイッチを押してしまいます。

まずはテレビや新聞から目を離して、妻の渾身のひと皿と向かい合い、あらためて満足そうに味わいましょう。

※妻が望んでいること 「おいしいね! どうやって作ったの?」と、賞賛の言葉を念入りに浴びせかける

【妻のスイッチを押す言葉3】
冷凍庫がパンパンでしかも似たものがまだあるのに……

思い付きでアイスや冷凍食品を買ってくる

結婚生活においては、「よかれと思って」の行動が裏目に出る場面が少なくありません。立ち寄ったスーパーで、アイスや冷凍食品が特売になっていました。「買っていけば妻が感激するに違いない」「夫としての株が上がるはず」――。そんなバラ色の未来を想像しながら、「どうせならまとめて買っておくか」とたくさん買い込んで意気揚々と帰路に。

しかし、家に帰って妻に買った品々を見せた途端、それまでの甘い想像は見事に打ち砕かれます。「冷凍庫がいっぱいなのに、こんなに買ってきてどうするの!」「冷凍うどん、まだたくさんあるのに!」と激しく非難されました。

カチンと来て「せっかく買ってきたのに!」と不機嫌になったら、事態はさらに泥沼化します。「よかれと思って」の行動でしたが、妻の非難はもっとも。悪かったのは、冷凍庫の状況を把握せずに買い物をしてきた自分の側です。まずは素直に「ごめん」と謝ったあとで、冷凍庫にスペースを作るために何を先に使うかを夫婦で話し合いましょう。

※妻が望んでいること 買う前に「○○が安くなってるけど、買っておこうか?」と連絡を入れる。日頃から冷蔵庫の状況を把握しておくことも大切

■下処理が大変なタケノコをよかれと買って帰る暴挙

【妻のスイッチを押す言葉4】
妻が「今日、この服買ったの。どう?」と見せてくれた……

「似たような服、持ってなかったっけ?」

妻が買ってくる服の80%以上は「前に着ていたのと似たような服」です。ま、そこは夫の側も似たようなものなので、相手のことは言えませんけど。

妻としては自分の好みの範囲の中から、その服に「前に着ていた服とは明確に違うデザインや機能や用途」があると思ったから、購入を決断したわけです。そうじゃないとしても、そういう服が好きなわけなので、似たような服をまた買ってはいけない理由はありません。

新しい服を見せられて「どう?」と聞かれた場合、許される反応は「似合うよ」や「いいデザインだね」といった称賛の言葉だけです。「前にも似たような~」といった反応は、他意も悪気もない質問だったとしても、せっかく選んだ服を否定しているように聞こえるでしょう。

ほかにも本に興味がない人が本を好きな人に「その作者の小説、前も読んでなかったっけ?」と言うのも同様。この手の反応が重なると、やがて「この人にはもう何も話すまい」「夫に期待するのはやめよう」と思われてしまいます。

※夫の株を上げるひと言 「いい色だね」「オシャレなデザインだね」などと全体をホメたあとで、「このボタン、いいね」など細部をホメる

【妻のスイッチを押す言葉5】
「旬の味覚を楽しみたい。妻も喜ぶだろう」と考えて……

衝動的にタケノコを買って帰る

その気持ちは大いにけっこうですが、タケノコはいざ食べるまでの下処理がたいへんです。しかも、買ってすぐに下茹でしなければ、せっかくのおいしさも台なし。

タケノコの灰汁抜きのため、鍋にぬかを投入している手元
写真=iStock.com/Yuuji
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Yuuji

もし妻にやらせるつもりだとしたら、あまりにわがまますぎます。自分で大半をやるつもりだとしても、メニューの急な変更など、妻の負担は小さくはありません。

※妻が望んでいること 「今度の週末はタケノコを茹でようか。旬だしね」と提案した上で、自分が茹でて妻をもてなす

■昼は揚げ物、夕飯も揚げ物「食べたかったんだよ」と言うべし

【妻のスイッチを押す言葉6】
料理上手の妻がカレーライスや野菜炒めを作ってくれた……

口をつける前にソースをかける

もちろん、悪気はありません。カレーライスにせよ野菜炒めにせよ、子どもの頃からの習慣で「食卓でソースをかけて完成」と認識しているケースはよくあります。

しかし、そんな習慣とは無縁に育った側にとって、自分が作った料理に対して、口をつける前にソースなどで味を変えられるのは、侮辱以外の何ものでもありません。

※妻が望んでいること ひと口食べてからでも、ソースで味変したりせずに、そのままおいしくいただこう

【妻のスイッチを押す言葉7】
帰宅したら妻が夕食のおかずに揚げ物を作っていた……

「昼も揚げ物だったんだよなー」

こんがりときれいに揚がったコロッケ
写真=iStock.com/kazoka30
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kazoka30

そうだとしても、妻にしてみれば知ったこっちゃありません。自分に非がないことで文句を言われるのは、誰しも不愉快です。つい本音が漏れただけかもしれませんが、手間ひまかけて作ってくれている妻に対して、あまりにも不用意な発言だと言えるでしょう。

石原壮一郎『押してはいけない 妻のスイッチ』(青春新書プレイブックス)
石原壮一郎『押してはいけない 妻のスイッチ』(青春新書プレイブックス)

まさかとは思いますが、このセリフを口にすることで、妻が「そうだったのね。ごめんなさい」と謝ってくれることを期待しているとしたら、それは図々しすぎます。ただ、心のどこかにそんな気持ちがあるから、漏れてしまうのかもしれません。

夫婦生活では「言わなくてもいいこと」を口にして、大ゲンカに発展するケースが多々あります。とくに夫の側は、妻に対して「このぐらいは許してくれるだろう」と期待してしまいがち。大半の場合、それは勘違いです。

仮に黙ってスルーされたとしても、それは許してくれたからではなく、怒るのが面倒くさいから。こちらに何も期待されていないわけで、むしろ深刻な状況と言えます。

※妻が望んでいること 昼食のことは何も言わず、目の前の揚げ物を嬉しそうに食べる。「揚げ物、食べたかったんだよ」ぐらいのことを言ってもバチは当たらない

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石原 壮一郎(いしはら・そういちろう)
大人系&検定系コラムニスト
1963年三重県生まれ。1993年に『大人養成講座』でデビューして以来、大人の素晴らしさと奥深さを世に訴え続けている。『大人力検定』『父親力検定』『大人の言葉の選び方』など著書多数。最新刊は、会社の理不尽と戦うための知恵と勇気を授ける『9割の会社はバカ』(飛鳥新社、共著)。郷土の名物を応援する「伊勢うどん大使」「松阪市ブランド大使」を務める。

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(大人系&検定系コラムニスト 石原 壮一郎)

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