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「卵は何でも同じだから安いのでいい」で妻おかんむり…売り場で「どれにする?」に対する"回答フレーズ"

プレジデントオンライン / 2024年2月23日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Rawpixel

家事スキルの低い夫が分担・貢献するにはどうすればいいのか。コラムニストの石原壮一郎さんは「分担の割合やスキルに対する妻の期待は夫の想定をはるかに上回っている傾向もあるが、妻に教えを乞う姿勢で臨みながら、空回りや失敗を恐れずにチャレンジし続けることが大事だ」という――。

※本稿は、石原壮一郎『押してはいけない 妻のスイッチ』(青春新書プレイブックス)の一部を再編集したものです。

■空回りや失敗を恐れず、チャレンジし続けるべし

今どき「家事は女の仕事」「男が家事なんてみっともない」と思っている夫はいません。もしまだ生息していたら、妻からさっさと見切りをつけられるでしょう。

ただ、役に立ちたいと張り切れば張り切るほど、「よかれと思って」の口出しや手出しが空回りして、押してはいけない「妻のスイッチ」を押してしまいます。

おもな原因は、ほとんどの夫は妻に比べて、家事に関する基礎的な知識やスキルが圧倒的に不足していること。小学生にお手伝いをしてもらうのと同じで、教えたりあとでやり直したりなど、妻としては余計に手間がかかります。そのくせ実際は大人なので、わかったようなことを言ってしまいがち。そこがまた妻をイライラさせてしまいます。

■妻に「教えを乞う」のが賢い戦略

家事を平和に分担するためには、常に「大先輩に教えを乞う」という謙虚な姿勢が不可欠。さらに妻は、潜在的に「自分のほうが家事の負担が大きい」「(スキあらば)夫は楽をする」という不満を抱いています。

夫がその自覚なしにダメ出しっぽい発言をしたり、ちょっと手伝った程度で得意げな態度を取ったりしたら、妻の怒りのセンサーは敏感に反応します。

たとえ、これまでに数々のスイッチを押してしまっていたとしても、妻が感じていることにもう少し意識を向けてみることで、円満な夫婦生活への道が開けるでしょう。

■自発的に洗い物をし始める夫がやらかす残念な行為

【妻のスイッチを押す言葉1】
食事のあとで自発的に洗い物をし始めたのはいいけれど……

乾いた食器の上に濡れた食器を置く

前の食事のあとに洗った食器が、洗いカゴの中で自然乾燥しているというのは、ありがちな状況。「ちょっとだからいいか」と思って、あるいは何も考えないで、そこに濡れた食器を重ねるのは、厳に慎みましょう。

それを見た妻は「あーあ」と深いため息をつきたくなり、せっかく自発的に洗い物をしたお手柄も台なしです。

※妻が望んでいること まずは乾いた食器を食器棚にしまって洗いカゴを空にしてから、洗い物を始める

食器ラック
写真=iStock.com/kazoka30
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kazoka30

【妻のスイッチを押す言葉2】
家中のゴミ箱のゴミをまとめて集積所に持っていったが……

新しいゴミ袋をセットしていない

あちこちの部屋や洗面所のゴミを大きな袋にまとめて、それを集積所に持っていった時点で、ひと仕事終えた気になるのは無理もありません。しかし、新しいゴミ袋をセットするという重大な仕事が残っていました。

それをしないと、せっかくのお手柄が台なしになるばかりか、妻に「役に立たない夫」と思われてしまいます。

※妻を感動させる行動 新しい袋をぞんざいにゴミ箱に入れるのではなく、ふくらませてキレイにセットする

【妻のスイッチを押す言葉3】
妻が料理中にキッチンペーパーがなくなったと嘆いた……

「常に予備を置いておくといいよ」

そんなことは妻だって百も承知。ウッカリしていただけなのに、日頃は家のことにノータッチの夫が偉そうにアドバイスするのは、あまりにも命知らずの行為です。

説教臭いアドバイスをしているヒマがあったら、力を合わせて今の窮地を脱しましょう。「ティッシュじゃダメ?」などと尋ねて、手助けする姿勢を見せたいところです。

※妻が望んでいること たいしたことがないミスや間違いは、何も言わずにスルーする

■卵の売り場で妻が聞く「どれにしようか?」に秘められた思い

【妻のスイッチを押す言葉4】
洗濯乾燥機や食洗器などの便利な家電を使いながら……

「昔の主婦はたいへんだったよねー」

妻が「そうね、今の時代でよかったわ」と受け取ってくれたら、何の問題もありません。しかし「今の主婦は楽でいいね」と言われていると受け取る可能性も大いにあります。

危険性のあるセリフを不用意に口にするのと、わざわざ悪い意味で受け取るのとどちらが罪が重いか、というのはまた別の話。平和を乱すリスクは未然に摘み取りましょう。

※夫株を上げるひと言 「ホント、家電製品にはどれだけ感謝してもしきれないね」

【妻のスイッチを押す言葉5】
掃除機をかけ終わった妻が「1週間ぶりよ」と笑っている……

「えっ、掃除機って毎日かけるもんじゃないの?」

もしかしたら、実家の母親はそうしていたのかもしれません。しかし、それが「当たり前」だと思ったら大間違い。掃除にせよ洗濯にせよ料理にせよ、それぞれの家ごとのやり方があり、それぞれの「正解」があります。

こちらとしては、何気なく出たひと言かもしれません。しかし、言われた妻にとっては、自分のスタイルを否定されたことや、義母と比べられたこと、これまで掃除機をかけることに何の興味も持っていなかったことなど、極めて重い意味を持ってしまいます。

そもそも、いつまでも「実家の常識」や「実家の感覚」を引きずっていて、それを何の悪意もなく妻にぶつけてしまうところが、かなりウカツ。仮に妻の側が、「ウチのパパはこうだったよ」と父親と夫を比べるようなことを言ったとしたら、さぞ不愉快でしょう。

「1週間も掃除機をかけないのは不衛生では」と思ったとしても、妻を責めるのは筋違いである上に極めて危険です。冷静に話し合って、落としどころを探りましょう。

※夫株を上げるひと言 「いつもありがとう。俺も手伝いたいから、今度掃除機のかけ方を教えて」と下手に出つつ提案して、実際に行動に移す

【妻のスイッチを押す言葉6】
卵の売り場で妻に「どれにしようか?」と尋ねられて……

「何だって同じだから、安いのでいいよ」

たしかに大きな違いはないかもしれませんが、この答えはあんまり。「家族においしいもの、いいものを食べさせたい」という妻の気持ちを汲み取りたいところです。

しかも妻は、家族に対する自分の思いを夫が認識していないことを突きつけられて、激しくショックを受け、あらためて深く幻滅するでしょう。

※妻を感動させる行動 「たまには奮発しようか」と言って、高いほうから3番目ぐらいの卵のパックに手を伸ばす

卵
写真=iStock.com/Magone
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Magone

■「めったに使わない調味料をどんどん買ってくる」でマイナス評価

【妻のスイッチを押す言葉7】
やることが重なって妻がちょっとテンパっている……

「なんでもっと効率よくできないかな」

「岡目八目」という言葉があります。囲碁の対局をしている当事者は、一手一手を打つのに精いっぱいですが、横で見ている人は8手先まで読めるという意味。

石原壮一郎『押してはいけない 妻のスイッチ』(青春新書プレイブックス)
石原壮一郎『押してはいけない 妻のスイッチ』(青春新書プレイブックス)

家事にせよ仕事にせよ、横から見ていると「もっとこうしたほうが」「それよりもこっちを先に」など、当事者以上に状況が把握できて、いろいろ口出ししたくなります。

しかし、一生懸命やっていて、しかもちょっとテンパっているときにこう言われたら、どんなに腹が立つことか。こっちは親切心でアドバイスするつもりだったとしても、妻は「何もしないくせに口だけ出してくるな」という気持ちになるでしょう。

相手を否定する言葉から入ると、どんなに有益なアドバイスでも耳を貸してはもらえません。この場合は、具体的なアドバイスがあるのかどうかも怪しいところです。

「なんで~かな」は、相手を見下して優位に立つための言い方。妻としては、答えに詰まることがわかっていてそう聞いてくるところが、また激しく腹が立ちます。

※夫株を上げるひと言 「たいへんそうだね。俺にできそうなことがあったら言って」と声をかけつつ、妻がテンパっている原因を見抜き、それを順番に取り除く

■何気なく押していないかをチェック! 妻のスイッチ【家事編】

「スイッチ」は、いたるところに潜んでいます。身に覚えがないか、胸に手を当てて考えてみましょう。

□衣類の洗濯表示をまったく見ずに何でも一緒に洗う
□油のついた食器とついていない食器を無頓着に重ねる
□お風呂に最後に入ったあと、ただお湯を抜くだけ
□よれよれの下着や穴あきの靴下をいつまでも捨てない
□窓や窓枠の結露を「拭くもの」と認識していない
□読んだ新聞や雑誌をテーブルに広げっぱなしにする
□めったに使う機会がない調味料をどんどん買ってくる
□しつこく頼んでも庭の手入れに協力する気がない
□ゴミの種類ごとにゴミ箱があるのに無視して捨てる
□家にいるときに宅配便の配達があっても居留守を使う

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石原 壮一郎(いしはら・そういちろう)
大人系&検定系コラムニスト
1963年三重県生まれ。1993年に『大人養成講座』でデビューして以来、大人の素晴らしさと奥深さを世に訴え続けている。『大人力検定』『父親力検定』『大人の言葉の選び方』など著書多数。最新刊は、会社の理不尽と戦うための知恵と勇気を授ける『9割の会社はバカ』(飛鳥新社、共著)。郷土の名物を応援する「伊勢うどん大使」「松阪市ブランド大使」を務める。

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(大人系&検定系コラムニスト 石原 壮一郎)

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