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これ1つで睡眠の質が上がり、寝起きの疲労感が消える…エグゼクティブがこっそり着用する意外なアイテム

プレジデントオンライン / 2024年2月27日 16時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Ljupco

中高年になると増える夜のトイレ問題を解決するにはどうすればいいか。スリープコーチの角谷リョウさんは「体を温めると夜にトイレで目が覚めづらくなる。そのためにエグゼクティブやトップアスリートで腹巻きをしている人は実は多く、実際に多くの50代の方の夜のトイレ回数が腹巻きにより改善されている。さらには睡眠の質や寝起きの疲労感が軽減したという声も多い。おすすめは肌触りも良く保湿性も高い『綿』の腹巻きだ」という――。

※本稿は、角谷リョウ『働く50代の快眠法則』(フォレスト出版)の一部を再編集したものです。

■夜のトイレが急増する50代が抱えるリスク

50代の睡眠改善をしていると、必ず出てくるのが「夜にトイレで目が覚めてしまって困っている」という相談です。

実は50代になると、6割の人が夜に1回以上、2割の人が2回以上トイレに行きます(日本排尿機能学会の研究より)。

夜間頻尿の頻度(男性)
出所=『働く50代の快眠法則』

ですから夜にトイレに行くことは少数派ではなく多数派、もっといえば50代の夜のトイレ問題はスタンダードとも言えるわけなのです。

夜のトイレが苦にならず、すぐ寝られる人はまだ良いのですが、実は夜のトイレにはさまざまなリスクがあります。

夜のトイレが改善されないと、仮に睡眠そのものが改善していても、改善されていない気がするので、先に改善しておいた方が得策です。

というわけで、まずはじめに、夜間頻尿(夜に2回以上トイレに行く)の3つのリスクを学んでいきましょう。

■夜間頻尿による3つのリスク

リスク①慢性的な睡眠不足になる

夜間頻尿によって「寝つきが悪くなって」「中途覚醒(かくせい)」するので、睡眠不足になりやすくなります。また男性では3回以上、女性では4回以上になると、生活への支障が深刻になると報告されています。

リスク②死亡率アップ

夜間トイレに行く回数が多いほど、死亡率が高いという研究結果が出ています。5年後生存率が約2倍違うという衝撃的なレベルです。

リスク③転倒リスクの増大

夜間頻尿だと転倒リスクも骨折リスクもどちらも2倍になるという研究結果があります。夜中のトイレは寝ぼけているので、かなり危険なのです。

夜間頻尿は以上のリスクがあります。睡眠の質が仮に上がっても「夜のトイレ」が改善されていないせいで、実際に睡眠スコアや睡眠の質が上がっても「全然改善されている感じがしない」という方が多いので、まずは夜のトイレ対策から始めていきましょう。

■なぜ、50代になると夜のトイレが増えるのか?

50代になると夜に6割の方が1回、2割の方が2回以上トイレに行くという話がありましたが、そもそもなぜそんなにトイレに行くようになるのでしょうか?

私はドクターでも泌尿器科の専門家でもありませんが、一般的に以下の3つが原因だと言われています。

①排尿を我慢するホルモンが減ること

②下半身に水分が溜たまりやすく、寝ると中央に戻ってくるようになる

③排尿機能が下がる

そのほかにも理由があるようですが、主にこの3つが原因です。

なぜ、50代になると夜のトイレが増えるのか?
出所=『働く50代の快眠法則』

夜間頻尿の問題に対しては、日本排尿機能学会から「夜間頻尿診療ガイドライン」という公式の改善方法が出ています。

これは明確に効果のある対策が記載されていますので、本気で改善したい方や症状が深刻な方は参考にしていただくことをおすすめします。

効果はてきめんに出ると思います。

ただし、やるべき行動のハードルが少し高いのが難点です。

実際には「ちょっと困っているくらい」「そこまで本気で改善するほどでも」という方々が大半かと思われますので、そういった方々はこれから提案する3つの夜のトイレ対策から、ご自身でできそうなものを選んで、トライすることから始めてみてはいかがでしょうか。

■夜のトイレ問題を改善する3つの対策

私は今まで2万人以上の50代の方の夜のトイレ改善のサポートをしています。

その方々の多くは会社員で、みなさんお金をかけて診察に行くことはありません。それほど深刻でなかったり、改善意欲も高くないケースが大半です。そんな方々でも無理なく続けられて、夜のトイレ回数が減る対策を3つご紹介します。

対策①寝る前の水分調整

対策②トイレ促進運動

対策③体を温める

夜のトイレ対策① 寝る前の水分調整

それぞれ詳しく解説しながら、具体的対策を講じていきましょう。

まず基本となるのが、この「寝る前の水分調整」です。

「寝ている間に汗と呼吸で水分が減るので、寝る前に水をコップ1杯飲みましょう」という健康法をされている方がとても多いようです。

これはたしかにそのとおりなのですが、50代の方が寝る前にコップ1杯の水を飲むと、かなりの確率で「夜のトイレ」に行きたくなります。筋肉を落とさないようにプロテインを寝る前に飲む方がいますが、この場合も夜のトイレにつながります。

では、どうすればよいか?

寝る1時間前までに水分補給は済ませておいて、寝る前は「うがい程度」にすると良いと思います。

プロテインを飲まれる方は1時間前に前倒ししても改善しない方が多く、2時間前までに摂るようにすると、改善効果を感じる方が多いようです。

次にトイレに行きたくなる作用のある飲み物にも注意が必要です。

代表的なものはカフェインとアルコールです。

特にカフェインは、50代になると、20代と比べてカフェインによる反応時間が2倍ほど伸びるという研究報告もあるので、できれば夜はノンカフェインの飲み物をおすすめします。

アルコールについて本書では本格的な対策はしませんが、遅い時間のアルコールはできるだけ濃いウイスキーなどにされることをおすすめします。

ビールやチューハイなどのアルコールが薄く、炭酸水かつ糖質が入っていると、ほぼ確実に夜のトイレのお世話になってしまいます。

■寝る前に足を上げて「ゆらゆら」とスクワットの効果

夜のトイレ対策② トイレ促進運動

夜の水分調整の次は「トイレ促進運動」です。

適当な言葉がないので、私が作った造語です。

ここでは下半身に水分を溜めにくくする運動、さらに「おしっこ」を出す機能を上げるための運動をご紹介します。

まず下半身に水分を溜めない、また溜めにくくするための運動として、「足上げ」があります。これはただ、足を高くするだけです。もし可能であれば足を上げてゆらゆらしてください。

それだけでかなり下半身の水分が上がってきて、寝る前にトイレに行きたくなります。ただし、寝る1時間前にトイレに行くと、むしろ夜のトイレに行きたくなるので注意してください。

次はおしっこに行く機能を高める運動を紹介いたします。

それはスクワットです。運動の中で最も全身の筋肉に効き、ホルモン分泌の低下を防ぐ最強のトレーニングです。

スクワットは、1つだけ運動を取り入れるとするなら、トレーナー100人中100人が選ぶ種目です。もちろん夜のトイレ回数を減らすにもうってつけです。

下半身に水分を溜めないための「足上げ」
出所=『働く50代の快眠法則』
夜のトイレ対策③ 体を温める

では最後の「体を温める」です。

基本的に体や部屋が温まると、トイレの回数が減ることが分かっています。

誰もが経験上、トイレに行きたくない寒い冬場の方が、かえってトイレに行きたくなるような経験があるのではないでしょうか?

ここで大事なポイントが「体を温める」です。

■エグゼクティブの多くが実践する「腹巻き」

体を温めるための対策で最初におすすめするのは「腹巻き」です。

角谷リョウ『働く50代の快眠法則』(フォレスト出版)
角谷リョウ『働く50代の快眠法則』(フォレスト出版)

エグゼクティブやトップアスリートで腹巻きをしている人は実は多いです(公表していませんが)。

腹巻きをすることで特に内臓が温まります。

科学的に証明されているわけではないですが、腹巻きをすることで、多くの50代の方の夜のトイレ回数が改善されます。それだけでなく、睡眠の質や寝起きの疲労感が軽減したという声も多く聞かれます。

ただし、難点は「腹巻き」のイメージが受け入れられない人がかなりの確率でいることです。「腹巻き=ダサいおじさん」「バカボンのパパ」といった印象があり、なかなかトライできないのです。

でも、最近は多くの腹巻きが、かつての「ザ・腹巻き」といったデザインや色ではなくなってきています(むしろバカボンのパパのような腹巻きを見つけるほうが難しいです)。

おすすめは「綿」の腹巻きです。

化学繊維系よりも少し値段が高いですが、肌触りもよく、保温性も高いです。

腹巻きよりもっとお手軽なのが温かいパジャマです。お腹の部分を厚めにしているパジャマもあります。

腹巻きに抵抗がある人はぜひ「温かいパジャマ」がおすすめです。

■「腹巻き」がダメなら室温を上げる

最後は「室温を上げる」になります。

産業医科大学と北九州市立大学が1300人を対象に調査したところ、室温を2.5℃上げると、過活動膀胱(ぼうこう)(トイレにしょっちゅう行きたくなる症状)の有病率がなんと4割も減ったという研究結果があります。

特に冬ですが、部屋を暖かくして寝ると、トイレの回数が減ると現場でよく聞きます。

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角谷 リョウ(すみや・りょう)
スリープコーチ
LIFREE共同創業者。NTTドコモ、サイバーエージェント、損保ジャパンなどの大手企業をはじめ、計120社、累計6万5000人の睡眠改善をサポートしてきた上級睡眠健康指導士。日本サウナ学会学会員。神戸市役所勤務時に体づくりに目覚め、パーソナルトレーナーをつけ、自分に合った理論的なトレーニングの有効性を実感。あらゆる有名トレーナーのメソッドを研究する。役所を退職後、トレーナーとして独立。神戸と大阪のトレーニングスタジオを経営しながら、自らもトレーナーとしてスタジオや企業で指導を行うエグゼクティブ専門のパーソナルトレーナーとして活動する。

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(スリープコーチ 角谷 リョウ)

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