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「2ちゃんねる」を作ったからではない…妻が見た、ひろゆきがお金持ちになれた本当の理由

プレジデントオンライン / 2024年3月4日 7時15分

西村ゆかさん - 写真提供=徳間書店(撮影=松園多聞)

匿名掲示板「2ちゃんねる」開設者の西村博之(ひろゆき)氏は、どんな人物なのか。妻の西村ゆかさんは「彼と一緒にいると、彼がなぜお金持ちになれたかがわかる」という――。

※本稿は、西村ゆか『転んで起きて 毒親 夫婦 お金 仕事 夢 の答え』(徳間書店)の一部を再編集したものです。

■「ひろゆきに買ってもらおう」とはならない

ひろゆき君といると「ゆかさん、なんで働いてるの?」と、人からよく言われる。

みんな、ひろゆき君がお金持ちだから働かなくても生活できるでしょう? と言いたいのだと思う。

それから、こんなこともよく言われる。

たとえば、雑誌で、素敵なネックレスを見つけたとする。私は「わあ、かわいい~」と言いながら値段を見る。「80万」と書いてある。「うーん、80万円もするならいらないかなあ」と正直な感想を言うと、「なんで? ひろゆきさんに買ってもらえばいいじゃない」と言われる。そのたびに、不思議な気持ちになる。

自分の身の丈に合わない高価なものを、私は欲しいと思ったことがないからだ。

■ひろゆき家の生活費の費用分担

住居代、光熱費や旅行費用などは、いまはひろゆき君が払っている。食費はそれぞれがスーパーに行ったときに各自で支払い、一緒に行ったときは彼が払ってくれる。

下着や靴下、部屋着などの消耗品系の衣類は、私が定期的にまとめて買う。そして化粧品とか服とか、私が自分で使うものは、自分で買うというのが、いまの西村家のお金の分担になっている。

こういう分担にしようとひざを突き合わせて彼と相談したわけではなかったけれど、私が結婚しても仕事を続けたことによって、自然とこういう生活になったという感じだ。

■金の無心ばかりする母が苦手だった

私の母は、自分の生活を、自分でやりくりしようという考えがほんとうにない人だった。

職を転々とし、なんの仕事をしているのかもよくわからなかった。

恋人ができても、その人のお金をむしりとるようなことばかりやっていた。

私が19歳のとき、母には同棲していた恋人がいて、家賃や光熱費・水道代も払ってもらっていた。欲しい服やバッグ、アクセサリーがあれば母はその人にねだっていたし、さらにその人は、母に月々5万円の生活費を渡してくれていた。それなのに母は、「あの人は私に5万円しかくれないのよ」と文句を言っていて、いったい、どう生きてきたらそういう考えになるのか、理解に苦しんだ。

母は、親きょうだい、そして、恋人や友人などから次々にお金を借りた。人の同情を引いたり、言いくるめたりするのはうまかった。

そういう母の性質に、物心ついたときに私は気づいていたのだと思う。

母みたいな生き方が情けなくて嫌だった。

■ひろゆきに「これ買って」とねだるのは苦手

嫌だと思いながらも、次から次に変わる母の恋人には、私はお行儀よく接するしかなかった。その人たちが、母に金銭を渡していて、それが私の習い事や欲しいものの費用に充てられていることもなんとなく知っていたから。

いつも思っていた。早く、この人をもらってください。そしたら、母は幸せになれるのにと。

そういう母と暮らしていたから、経済的に人に依存することが怖いことだと私はずっと思って生きてきたのだと思う。

自分が欲しいものをひろゆき君に「買ってくれ」とお願いするのは、いまでも少し苦手だったりする。

ひろゆき君は、配信でこんなことを言っていた。

「もし僕が死んだら、僕の彼女というか、妻というか、細君が、財産を全部持っていくんでしょうね」

私は、そんなことになったら困るなあと心底から思っている。自分のお金なんだから、自分の好きなように使ってほしいし、かりに私に使ってくれるとしても、私が勝手に使うんじゃなくて、あくまでひろゆき君の意思で使ってほしい。要は、私より長生きすればいいんだと思う。なにより、いくらお金が残ったって、死んじゃったらさみしいでしょ。

それにひろゆき君にどれだけ財産があるのかまったく知らないけれど、大金を受け取ったとしても私は、うまく管理できない自信がある。たぶん、どっかの銀行に預けっぱなしにして終わりだろう。

でも、なんだかんだ妄想しても女性のほうが平均寿命の長い昨今、このボンクラな私に財産を相続させることがひろゆき君の望みなら、そのときは仕方がないと腹を括(くく)ろう。その道のプロ集団を雇って、しっかり相続してやろう。もちろん、児童養護施設にパソコンを寄付するプロジェクトも引き継ごうじゃないか。

■タクシーは使わない、クーポンは大好き

ひろゆき君はお金を使うのが大嫌いだ。

出かけるときは、水筒に飲み物を入れていくし、タクシーじゃなくて公共交通機関を使う。

引っ越しのときも業者を使わず、自分で運ぶ。

ひろゆき君以上に、お金を使わない人に、私はほとんど会ったことがない。

そして、ポイントを貯めたりするのも大好きだ。

西村ゆか『転んで起きて』(徳間書店)
西村ゆか『転んで起きて 毒親 夫婦 お金 仕事 夢 の答え』(徳間書店)

私はひろゆき君をよく散歩に誘うのだけれど、いつもしぶしぶついてくるという感じだった。

ところが、歩くだけで、お店のクーポンがもらえたり、ポイントが貯まったりする「散歩アプリ」をスマホに入れてからは、ひろゆき君のほうから積極的に散歩に誘ってくるようになった。

でも、同じ道を歩くとクーポンがもらえないし、ポイントも貯まらないからと、私が歩きたい方向にはぜんぜん行ってくれず、散歩アプリが示す「お得」な道をどんどん行ってしまう。

これって、私と散歩してるんじゃなくて、アプリと散歩してるんじゃない? と思う。

■節約家だったからお金持ちになれた

ひろゆき君がなぜ、お金持ちなのにお金を使いたくないのか不思議だったけれど、最近は、こういう人だからこそお金持ちになったんだなと思う。

程度にもよるけれど、節約家のほうが、長期的には良い夫であることのほうが多いと思う。とんでもない金額の借金を作り、家族を崩壊させた両親を持つ私が言うのだから、たぶん間違いない。

そして、お金持ちと結婚したいという人にこれだけは言いたい。

豪遊したいなら、お金持ちかどうかじゃなくて、お金を使うのが好きな人と結婚したほうがいいですよ。お金持ちがみんなお金を使いたいわけではないんです。

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西村 ゆか(にしむら・ゆか)
Webディレクター
1978年、東京都生まれ。インターキュー株式会社(現GMOインターネット株式会社)、ヤフー株式会社を経て独立。現在、フランス在住。著書に『だんな様はひろゆき』(原作・西村ゆか/漫画・wako)がある。

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(Webディレクター 西村 ゆか)

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