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会社でどれだけ出世してもお金持ちにはなれない…幸福な人生を送るために「労働」ではなく「商売」をすべき理由

プレジデントオンライン / 2024年5月17日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/CihatDeniz

成功する人はどこが違うのか。投資家の嶋村吉洋氏は「会社で働いていても商売の感覚は身につかない。会社員としてのメリットをフル活用しながら、独立に向けて準備することが大切だ」という――。

※本稿は、嶋村吉洋『となりの億万長者が17時になったらやっていること』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

■会社で働き続けていても大成功はできない

皆さんは、億万長者になるための秘訣をご存知でしょうか?

当たり前のことを当たり前にやる。

たったそれだけですべての仲間があなたを応援してくれるのです。「成功する」とか、「億万長者になる」ということは、そんな当たり前や誠実さの延長にある結果に過ぎません。

億万長者だから愛されるのではなく、愛されるから億万長者になるのです。

愛される人が結果的に押し上げられて、幸せな億万長者になっていく。私はそう信じているのですが、そんな原理原則が通じないことが多いように感じるのが、世に多くある会社組織です。

・学歴
・派閥
・学閥
・人種
・国籍
・性別
・年齢

などが謎の原因となって、その人の社内での成功や出世を決める。こういった会社組織では最低限の社会のルールやマナーなどを学び、「期限を切って辞めたほうが良いかも?」と私は思うのです。

■「今からこの大福を全部売ってきて」

大阪の私の家の近くに、「商売が学べる」ということで有名な会社がありました。

その会社と契約をすると、新人は、「明日の何時に○○駅に来なさい」と指示をされます。

指定された駅に着くと、会社は新人に大きな箱を1つ渡すのです。新人がその箱を開けると、中にはギッシリと“大福”が入っています。

箱に入った大福
写真=iStock.com/Matic Grmek
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Matic Grmek

「今から、それを全部売ってきなさい」
「どうやって?」
「それは自分で考えてね」

何も教えない。当人は頭が破裂しそうになるまで考え、現場で汗をかく。そのことでしか人は体得することができない。そのことを知っているその会社は、「上司が部下に仕事を教える」という一般的な会社のルールを、完全に無視していたわけです。

■盗人の父が忍び込んだ屋敷に我が子を閉じ込めた理由

中国の盗人の話をご存知でしょうか?

その昔、中国で、有名な盗人がいたそうです。盗人の子が大きくなり、「親父の後を継ぎたい」と言い始めました。

そこで盗人は、「ついて来い」と、一緒にお屋敷に忍び込みます。

一緒に忍び込んで、盗人のノウハウを教えてもらえるかと思いきや、父親はその屋敷にあった箱に息子を閉じ込めて、鍵をかけて逃げていってしまうのです。しかもわざと音を立てて、家中の人が大騒ぎして集まってくるように仕向けます。

「このままでは捕まってしまう!」

息子は必死で箱をこじ開け、散々な目に遭いながら、家に帰って来ます。

息子は「親父、ひどいじゃないか」と、父親に詰め寄りました。

すると父親は、

「これが盗人の仕事だから」

と、一言です。

前述した会社と数カ月契約したある男性は、「元の会社で10年勤めて学んだことを、この会社では1カ月で学ぶことができた」と言っていました。

そもそもなのですが、あなたの上司は会社員であって、億万長者ではありません。

サッカーのプロになりたければ、サッカーのプロから学ぶことです。

野球のプロになりたければ野球のプロから学ぶのです。

あなたが幸せな億万長者になりたければ、幸せな億万長者から学ぶのが当たり前では?

そのように考える私は、「会社を辞めたほうがいいかもしれないね」と繰り返し言っているのです。

■会社の上司から学んでいても商売の感覚は身につかない

「会社を辞めたほうがいいかもしれないね」とは言いましたが、読者の皆さんの多くは現在、会社に属していることがほとんどでしょう。

それを「明日、辞表を出しなさい」なんて言っても、そう簡単できるわけがない。本当にそれを実行した結果、失敗した人に、「どうしてくれるんだ」と詰め寄られても、私には何の保証もできません(笑)。

だから急ぐ必要はないのですが、会社員の皆さんには、そうした心構えを持っておいてほしいのです。

今の世の中、昔のように会社を[疑似の家族]にすることや、[長く続くコミュニティ]として依存することは、かなり危険なことではないでしょうか? 会社員の上司から学んでいては、たとえ会社で成果を出せたとしても、商売の感覚は身につきません。

自分はなんとかなると高を括り、社外にコミュニティを作らない。そんな人が40代、50代になって、「今日、会社が倒産しました」と社会に放り出される可能性は十分にあるのです。なにせ人生100年時代ですからね。

それに対して、会社の平均寿命は、数十年と言われているようです。そうでなくても定年はやってきます。仮に65歳で定年になった場合、あなたは35年間、なんらかの形で収入を得なければならないわけです。

あなたは労働を続けることができますか?

健康は?

気力は?

■会社員の特権は他人のお金を使えること

私は、会社だけに依存して生きていくことなんて恐ろしくてできません。では、会社にいることがすべて無駄かと言えば、そんなことはありません。

あなたが今、会社にいるのであれば、ある意味で非常にラッキーとも言えます。

あなたが会社員であれば、銀行からお金を借りやすくなります。先のことを考えている一部の会社員の方は、会社に勤めているうちに融資を最大限受けて、不動産を購入しているようです。会社の信用と物件の担保力があれば、おそらく2億円くらいのお金を借りることができるでしょう。

その2億円で将来的な価値が認められやすく、担保力のある物件を購入するのです。

ここで重要なことは会社員でいるうちに、他人のお金を最大限使うということです。

言い方を変えると、金銭的なレバレッジをかけるということです。

幸せな億万長者は、

・金銭的なレバレッジ
・人のレバレッジ
・頭脳のレバレッジ

など、あらゆる分野でレバレッジをかけようとします。

会社員であるあなたも、金銭的なレバレッジをかけることが可能なはずです。

■「17時以降」の時間は次のステップのために使う

ただ、億単位の借金をしてレバレッジをかけるともなると、実行する人は限られるでしょう。しかし、あなたは「会社員である」というだけで、属性的に信用があります。

たとえば、引っ越しをしたことがある方はご存知でしょうが、家を借りるときに会社員なら審査が通りやすい。会社員のあなたは審査に通ることが当たり前と思っているかもしれませんが、商売人だとバリバリ儲けていても審査に落ちることがあるのです。

また、ブラック企業でもない限り、17時までの限られた時間内の仕事で、結果に左右されず安定した給料がもらえるでしょう。

変に贅沢をしたり、借金を抱えていたりしない限り、そのお金を社外の活動資金に回すことができます。

つまりは会社にいるうちは、そこでの稼ぎを利用しながら、「17時以降」の時間を使って次のステップへの準備ができるのです。それだけでも十分ではありませんか?

■会社で長く働いていると自分に限界を設けてしまう

ただ、問題は「会社」に染まらないこと。

「億万長者になろう」とまでは言わなくても、常に「いずれ私は独立して、自分の力でビジネスをやっていくんだ」という前提で、目の前の課題に取り組んでいくことが大切です。

嶋村吉洋『となりの億万長者が17時になったらやっていること』(PHP研究所)
嶋村吉洋『となりの億万長者が17時になったらやっていること』(PHP研究所)

実際、私たちのコミュニティにも、「誰もが知っている大手企業に属していた」という人が多数参加をしています。

そういう人は事務的な仕事は非常にできるのですが、最初のうちは自分でビジネスをしている人と感覚がずれていることがあります。たとえば、余裕のある大企業の感覚で無駄なお金をかけてしまったり、確度の低い投資案件に大きな資金を突っ込んだりします。

つまりは「自分のお金」と関係のない、「会社のお金」を使用して、あとは責任を取らないことに慣れきっているわけです。この感覚では自分が経営者になったときにかなり苦労することになります。

もっとも、こんな感覚の問題であれば、時間をかければ修正されていくでしょう。

それよりも会社に属している人が一番損をするのは、「自分に限界を設けてしまうこと」だと思います。

これは良い悪いの話ではなく、環境が違えば、結果も違うということです。

アメリカという環境で生まれ育った人が英語を完璧に使いこなす。おそらくこれは[当たり前]・[普通]だと思います。

日本という環境で生まれ育った人が英語を完璧に使いこなす。これは[当たり前]・[普通]ではないと思います。

自分が属している環境・コミュニティ・土壌が変われば、当たり前や普通が変わり、[自分の限界]も変わる。このことを知ることが、幸せな億万長者になるための重要なポイントなのです。

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嶋村 吉洋(しまむら・よしひろ)
投資家
兵庫県出身。10代で起業し、実業家、投資家、映画プロデューサーなどさまざまな分野で活躍。現在は投資家として、テレビ東京、オリコン株式会社など数社の大株主に。著書に『うまくいくリーダーだけが知っていること』(きずな出版)がある。

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(投資家 嶋村 吉洋)

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