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「モテる人は15分の会話中に最低9回質問する」ハーバード大の研究で判明…相手にブッ刺さる会話の構成

プレジデントオンライン / 2024年5月23日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Lisa-Blue

モテる人はどんな会話をしているか。カウンセラーの藤本梨恵子さんは「話し上手は聞き上手と言われるぐらい、聞き方はコミュニケーションがうまくいくかどうかの鍵を握っている。ハーバード大学が行った実験では、短時間で男女が席を移動してできるだけ多くの人と会話をするスピードデートで、『15分以内に4つ以下の質問をする人』より『最低でも9つの質問をする人』に『次も会いたい』と好感を抱いた。質問力を上げるには、相手の良い面にスポットを当てて、相手を好きになることが近道である」という――。

※本稿は、藤本梨恵子『なぜか惹かれる人の話し方 100の習慣』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

■友を得るには相手に純粋な関心を寄せる

あなたが会話で大切にしていることは何ですか?

わかりやすく、簡潔に話すことでしょうか? 流暢に澱みなく話すことでしょうか?

では、何のためにそれをしているのでしょうか。

多くの人は、モテたい、交渉を有利に運びたい、嫌われたくないなど、人といい関係を構築することを目的にしていると思います。

もし、相手の反応を気にせず喋るだけなら、今はYouTubeなどで一人語りもできる時代です。しかし、そうではなく、多くの人が相手とコミュニケーションをとり、親しくなったり、影響力を持ちたいと考えています。

自己啓発の大家と呼ばれるデール・カーネギーは、「友を得るには相手の関心をひこうとするよりも、相手に純粋な関心を寄せることだ」と言っています。

人に好かれる話し方というのは、実は聞き方なのです。人は自分の話を聞いてくれる人に関心を持ちます。さらに、相手に好意や関心を示す一番簡単な方法は、相手の関心事に対して質問することです。だから、聞き上手は話し上手と言われるのです。

人とコミュニケーションをとる上での聞き方の重要性や具体的な方法は、拙書『なぜか感じがいい人の聞き方 100の習慣』でもお伝えしましたので、読んでいただければ会話がラクになるはずです。

■話の方向性を左右する質問力はとても重要

話し方は、聞き方+質問で構成されています。

だから、会話の中で、相槌にどんな言葉を選ぶのか、どんな姿勢や表情で話を聞くのかで、会話が弾むかどうかが決まります。

そして、話の方向性を左右する質問力はとても重要です。

柔道でいえば、相槌や頷きなどの基本的な傾聴力は受け身です。できないと会話で大怪我をします。質問は投げ技です。技のキレで一本勝ちで勝利するのか、技ありで有利に試合を運ぶのか、はたまた技を返されて負けるかが決まります。

しかし、多くの人がその効果の大きさを知らず、自分本位の質問やマニュアル通りの質問をして、相手から信頼される、愛される機会を失っています。

質問力を磨けば、あなたの影響力は飛躍的に向上するでしょう。

■モテる人が15分以内に行う質問の数

「いい人なんだけど、話していて楽しくない……」
「仕事はできるのに、人から好かれない」
「頭がキレて、顔もスタイルもいいのになぜかモテない人がいる」

その原因は、自分の話ばかりしているからです。

昔から、話し上手は聞き上手と言われるぐらい、聞き方はコミュニケーションがうまくいくかどうかの鍵を握っています。話し上手な人は、相手から話を引き出します。

では、モテる人はどんな会話をしているのでしょうか?

ハーバード大学が行った実験では、短時間で男女が席を移動してできるだけ多くの人と会話をするスピードデートで、

①15分以内に最低でも9つの質問をする人
②15分以内に4つ以下の質問をする人

を設定し、異性と話をしてもらいました。すると被験者は、自分に多く質問をしてくれた人に「次も会いたい」と好感を抱いたのです。

なぜなら、質問が多い=自分に関心があると認識するからです。

あなたも、好きなタレントやスポーツ選手と会ったら、たくさん質問しませんか?

好意や関心は、質問となって表れるものなのです。だから、人は質問をしてくれる人=自分に好意や関心がある人と認識します。

疑問符の多い虫眼鏡
写真=iStock.com/patpitchaya
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/patpitchaya

■無知になりいくつかの質問をできるか

そして、人には受けた好意にお返しをしたくなる「好意の返報性」があります。だから、あなたが出会う人のことを好意的に見れば、質問は自然に増え、相手からも好かれます。

相手の話の内容に興味がなくても、相手に興味があれば「相手はなぜそう思うのか?」など、何か質問できるはずです。

質問力を上げようと質問集を買うのではなく、相手の良い面にスポットを当てて、相手を好きになることが、質問力を上げる近道です。

知の巨人と称されたピーター・ドラッカーも「コンサルタントとしての私の最大の長所は、無知になりいくつかの質問をすることである」と言っています。質問は、相手に好意や関心を示し、信頼関係を築くと同時に、相手を深く理解するのにも役立つのです。

■お金・政治・宗教・性的な話はマナー違反

質問をするときに注意したいのは、興味本位の質問をしないことです。これは、カウンセリングの基本です。

以前、友人と旅先でタクシーに乗ったときのことです。

タクシー運転手
写真=iStock.com/dontree_m
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/dontree_m

運転手「東京から移住して、本当にストレスフリーで最高です」
友人「運転手さんは、東京では相当大きな会社で、高い役職で稼いでたんですか?」
運転手「いやー……。それなりです」
私「東京は人も多いし、満員電車とか渋滞とか大変ですよね。こちらは自然豊かで混雑なし。ストレスフリーっていうのは、そのあたりですか?」
運転手「そうですね。人混みとかは懲り懲りなんですよ。今の家も、近くに民家がないところを探して住んでます」

友人は、悪気なく興味本位の質問をしています。雑談では、お金・政治・宗教・性的な話はマナー違反とされています。

相手が話したいことは、すでに会話の中に出てきています。相手が会社や役職について話したのなら、それについて質問しても問題ないですが、そうでなければNGです。

質問する際は、相手がよい気分で答えられるかを想像することが大切です。役職や稼ぎの話で気分がよくなるのか、詮索されて嫌だと感じるのかを考えることです。

私は、運転手さんの話から「ストレスフリー」という感情のキーワードを拾い、会話を広げました。車も人も、急接近するのは危険です。

■プライベートな質問は相手との距離感を縮めてから

質問にも距離感が存在します。家族や親しい友人なら家に招き、プライベートスペースで一緒に過ごします。

しかし、たとえば荷物の配達員の方とは、玄関というパブリックスペースでやりとりをして終わりますよね。

同様に、心の中にもパブリックとプライベートなスペースが存在します。

初対面の場合や親しくない人には、「それ、お高いんでしょう?」「お子さんは?」などと立ち入った質問をするのではなく「雨が降りそうですね。お帰りは大丈夫ですか?」といった天気の話など、パブリックな質問からスタートしたほうが、失礼になることはありません。

まずは、相手が話題にしたことや興味のあることについて質問しましょう。プライベートな質問へと移行するのは、相手との心理的な距離が縮んでからにするのがポイントです。

■その質問は「相手がしてほしい質問」か

質問で相手を不快にしてしまう人はどんな人でしょうか?

それは、自分がしたい質問をしている人です。質問するべきは、相手がしてほしい質問です。コーチングの世界では、「自分ではなく、相手が話したいことを話す」のが基本です。それが質問の質を上げるための第一歩です。

相手の気持ちを掴みたい、信用されたいと思ったら、図表1の①自分も相手も興味がある内容の質問をすれば、両者とも楽しく会話ができます。趣味や仕事で共通の悩みや関心がある相手なら、話題も選びやすいはずです。

【図表1】質問の分類
出所=『なぜか惹かれる人の話し方 100の習慣』

次に有効なのが、②自分は興味がなく、相手が興味のある質問です。人が一番話したいのは自分のことなので、相手が興味のあることを話したほうが好感を持ってもらえます。

たとえば、以前相手が「最近ゴルフを始めて……」と話していたのなら、「最近、ゴルフはされてますか?」と質問してみる。

藤本梨恵子『なぜか惹かれる人の話し方 100の習慣』(明日香出版社)
藤本梨恵子『なぜか惹かれる人の話し方 100の習慣』(明日香出版社)

また、相手が仕事で忙しい人なら、「お仕事お忙しそうですが、お疲れではないですか?」と労う。

初対面の人なら、相手の話に「北海道ご出身なんですか? では、寒さには強い方ですか?」などとフォロー質問をしていくのがおすすめです。

③相手は興味がないが、どうしても自分が話したい話題は「ちょっとお聞きしたいことがありまして……」と切り出して話す。

④相手も自分も興味がさほどない「今日はいいお天気ですね」などは、会話のきっかけとして儀礼的に使うのはOK。ただし、必要以上に長く話さないのがポイントです。

自分がベラベラと話すより、相手に質問をするほうがよっぽど好感を持たれます。どんな質問をするにしても、「相手は何に関心があるのか?」と普段から心の矢印を相手に向けることが大切です。

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藤本 梨恵子(ふじもと・りえこ)
ファイン・メンタルカラー研究所代表
NLP心理学を中心にコーチング、カウンセリング、マインドフル瞑想などの手法を習得し統合。その手法を生かし、キャリアカウンセラー・講師として独立。各企業・大学・公共機関の講演の登壇数は2000回を超え、婚活から就活まで相談者数は1万人を超えている。コーチング、パーソナルカラー、カラーセラピスト、骨格診断ファッションアナリスト等のプロ養成講座の卒業生は500人を超え、個人診断においては1000人を超える。著書に『いつもよりラクに生きられる50の習慣』(かんき出版)などがある。

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(ファイン・メンタルカラー研究所代表 藤本 梨恵子)

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