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英語の独学にお金は要らない…「今日はずっと退屈でした」と1行書くだけで英語力が爆発的に伸びるワケ

プレジデントオンライン / 2024年5月30日 17時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/yokeetod

英語を身につけるにはどうすればいいのか。YouTuberのSakura Englishさんは「英語力の向上にはインプットとアウトプットの両方が欠かせない。言いたいことを自分で調べて書く英語日記は効果的だ」という――。

※本稿は、Sakura English『[完全版]すごい英語独学』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

■アウトプットをしない限り英語力は身につかない

どれだけ長い時間英語を学習していても、インプットだけ、アウトプットだけでは成長につながりにくいもの。大事なのはインプットとアウトプットの両方をバランスよく学習することです。

インプットとは文字通り「入力すること」です。具体的には、リーディング、聞き流し、英語の映画を見ることなどがインプットにあたります。

アウトプットは「外に出力すること」です。具体的には、音読、シャドーイング、ディクテーション、スピーキング、ライティングなどです。

英語の本を読むことはインプットですが、声に出して読めば、それはアウトプットになります。文法のテキストを読んでいるだけだとインプットですが、問題を解いたり、声に出してみたりすればアウトプットです。

毎日の忙しい生活の中、どうしても取り組みやすいインプットに偏りがちになりますが、英会話の力をつけるために、アウトプットは絶対に欠かせません。なぜなら英語はインプットだけ続けても、アウトプットをしない限り記憶として定着させることが難しいからです。

■インプットに比重を置くと「覚えたつもり」になりがち

「自分は集中してリスニングをしたり、リーディングをしたりしているからそんなことはない」という人がいるかもしれません。

では、いつも読んだり、聞いたりしているフレーズなどを、今すぐにどれだけ口に出すことができるでしょうか。

またはテキストを使っているなら、すでに終わった章について自分の言葉で説明することができますか?

できるとしたら、それは身についているということになりますが、もしもできないならそれはまだ覚えていない、定着していないということになります。

インプットに比重を置いた学習をしていると、どうしてもこのような「覚えたつもり、わかったつもり」の状態になりがちなのです。

■小学2年生の話す単語ですら使いこなせていなかった

私が運営するSakura Englishのチャンネルで一番視聴されている動画に「ネイティブが最初に覚える英会話300フレーズ」があります。

どのフレーズも最初に覚えるという言葉にふさわしく、かんたんで短いものばかりです。この動画には、実際に私がホストファミリーの子どもたちに教えてもらったり、耳で聞いたりしたものを集めました。

ホストファミリーの子どもたちは日本でいう小学校2年生くらいでした。その年頃の子どもを想像すればわかりやすいと思いますが、難しい単語をわざわざ使うわけでもなく、限られた語彙の中で会話をしています。それでも私にとっては、はじめて聞く言いまわしや単語ばかりで、新鮮でした。

そうした子どもたちの言ったことを聞いて覚えたつもりになっていても、実際に自分で口にしてみるとうまく発音できなかったり、そのフレーズ自体が出てこなかったりすることが何度もありました。見たり聞いたりすればまた思い出すのですが、使いたいときに口から出てこなくては意味がありません。

新しいフレーズや言いまわしを見たり聞いたりすると、なんとなくわかったつもり、覚えたつもりで、知識が増えたように感じてしまいますが、実際はまだ定着させられていないことのほうが多いのです。そこでアウトプットです。

例えば「I have to leave tomorrow.(明日出発しなくてはいけない)」と頭の中で読むだけでは、ほとんど記憶に残りません。

そこで、音読したり、紙に書き出したりします。これを繰り返すことで、かなり記憶できるようになります。

【図表1】英語のアウトプットとインプット
『[完全版]すごい英語独学』(かんき出版)より

■英語が得意のはずが…1行日記すら書けない

誰でも一度は書いたことがある日記。この日記を英語で書くことによって、トレーニングをすることができます。

楽しくかんたんに英語日記を取り入れるコツと、学習に活かす方法を紹介します。

私がはじめて英語で日記を書こうと思ったのは、高校生の夏休みのこと。でも、「英語で1行だけの日記を書こう」と思い立ったものの、まったく鉛筆が進みません。1行の日記ですから、もちろん日本語ならスラスラと書けます。それなのに、なぜかスムーズに英語にできないのです。自分ではそこそこ英語が得意なほうだと思っていたので、ショックでした。

例えば、「今日はボーっと一日を過ごした」と表現したいのに、うまく英語にできません。習った単語を一生懸命思い出しても、和英辞典を使ってもイマイチな感じです。

I’m bored all day today.(今日はずっとたいくつでした)

これではなんとなく違っている気がしました。

「アメリカの人は私と同じことを考えないのかしら」
「もしかしてアメリカ人と日本人は違う思考で生きているんだろうか?」

自分の英語力のなさを棚に上げて、そんなことまで真剣に考えたりもしました(ちなみにそのころの私にとって、英語=アメリカ人でした)。それでも1カ月の間、自分の気持ちやできごとを英語にするために、文法の使い方も含め、自分なりに四苦八苦しながらやり遂げました。その時間は後から考えると、とても貴重な時間となりました。夏休みが終わるころには、グッと英語力がアップしたからです。

■洋楽のかっこいい歌詞を書くのも日記ならアリ

繰り返しますが、書くこと=アウトプット、自分で調べる=インプットです。この2つを毎日繰り返すことで、当時の私の英語力は低いステージながらもアップし、英語に対する意識がかなり変わりました。

日記を書くことで、英語に対する瞬発力がついたのでしょう。書いたことはすぐにアウトプットできるようになりました。夏休みが終わってからも日記を続け、洋楽のカッコイイ表現を書いたりしたこともありました。日記は基本的に誰かに見せるものではないので、自由に表現できるのがいいところです。

特別なできごとがあった日以外は、その日の気分や天気、行動などについて書くといいでしょう。自分がよく知っている、好きな分野について書くのもおすすめです。

料理が好きなら料理のこと、ゲームにはまっているならゲームのことについて書けばいいんです。料理ならではの英語フレーズがあるように、ゲームならではのフレーズもあります。

■キーボードで入力するより手書きが効果的

学生時代の英語の授業だけで、私たち日本人が英語を話せるようにならない理由の一つに、自分とは関係のない例文を学習していたことがあるでしょう。ですから英語日記では自分の思い入れのある分野、自分について書くことで、必要なフレーズを学ぶことができます。

人は自分に必要なことや、好きなことは忘れにくいものです。まんべんなく学習するスタイルではなく、本当に自分に必要なフレーズや単語を集中して覚えていくことがコツの一つです。

それでは、早速ノートとペンを用意して、日記の準備をしましょう。「手で書くの?」と思いましたか?

手を使って紙に書いてほしいのには理由があります。学生を追跡調査したノルウェー科学技術大学教授のオードリー・バンデルメーア氏は論文の中で、キーボード入力ではなく、自分の手で書くことで多くの感覚が活性化され、よりよく学び、記憶できると言っています。

私の経験からも、キーボード入力よりも書いたほうが、記憶が定着しやすいように感じています。めんどうかもしれませんが、一度ぜひ手書きの日記を試してみてください。違いを感じることができなければ、スマホに変えてください。

【図表2】英語日記のステップ
『[完全版]すごい英語独学』(かんき出版)より

■天気、食べたもの、読んだ本…シンプルな日記から始める

〈STEP1 書いてみよう! 1行日記〉

まずは、特別なルールを決めず、好きなように英語で1~3行書いてみましょう。書きたいことがないという人は、天気のことや、そのときの自分の気持ちをシンプルに書くことからはじめます。

他にも、その日食べたものや、読んだ本やドラマのタイトルなどを書くのもいいでしょう。日記は後から読み直すこともあるので、日付も忘れずに。

【図表3】1行日記
『[完全版]すごい英語独学』(かんき出版)より

■書きたい文章をそのまま丸ごと直訳してはいけない

〈STEP2 例文入れ替えで自分のフレーズを書いてみよう〉

ステップ02では、すでにできあがっている例文の一部を入れ替えて、自分に合ったフレーズを作ってみましょう。

例文は下記のものを参考にしてもいいですし、書籍『[完全版]すごい英語独学』内で紹介する「英会話の型」も使いやすいはずです。自分の趣味についてならスマホで「○○ 英語」などと自分で検索しながら、フレーズを作ってみましょう。

【図表4】例文を入れ替えてみる
『[完全版]すごい英語独学』(かんき出版)より
〈STEP3 難易度高め! フリーの日記は日本語を先に書く〉

ここまできたら、英語で日記を書くことにかなり慣れてきたはずです。例文入れ替えで自分のことを書けるようになってきたら、日本語の日記をそのままに英語で日記を書いてみましょう。英語で直接書いていける人は、もちろん英語だけで大丈夫です。

Sakura English『[完全版]すごい英語独学』(かんき出版)
Sakura English『[完全版]すごい英語独学』(かんき出版)

ただ、学習のために、確認しながら書きたい人には、先に日本語で日記を書き、それを英訳する方法があります。その際に一つ注意点があります。

文章のまま和英辞典などで直訳をしてはいけません。理由は不自然な英語になってしまうからです。調べたいときは、短い語句を調べて、文は自分で作りましょう。

ステップ03は、ステップ02までを一通りやったうえでのフリースタイルです。ここまでに覚えたことを活かして日記を書いていきましょう。 

【図表5】フリーの日記
『[完全版]すごい英語独学』(かんき出版)より

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Sakura English(サクラ・イングリッシュ)
英語系YouTuber
27歳のときに半年間サンフランシスコでホームステイするも、引きこもりに。そこから独学で英会話を習得し、その後、英会話講師に。2021年、YouTubeチャンネル「英語聞き流し | Sakura English」を開設。登録者数50万人超。著書に『[完全版]すごい英語独学』(かんき出版)などがある。

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(英語系YouTuber Sakura English)

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