「日経平均4万円超え」で浮かれているのは素人…ひろゆきが「これを買えば10倍になった」という投資信託の名前
プレジデントオンライン / 2024年6月10日 9時15分
■お金を増やしたいならNISA口座を開設すべき
これから本気で資産運用を始めたいという人、お金を増やしたいという人は、証券会社でNISA口座を開設してください。
利用するならネット証券が簡単で便利です。
証券会社もNISA口座の開設はウェルカムですので、各社のウェブサイトを開けば、いやでも「NISA口座開設」というタブが目に入ってくると思います。
株式投資をやったことのない人は、どの証券会社にしたらいいかということもわからないと思いますので、とりあえずSBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券あたりの有名どころのサイトを開いてみればいいと思います。図表1のような感じです。
また証券口座を開設してから取り引きを始める手順も簡単に図表2にまとめておきましたので、参考にしてください。
■投資初心者は「つみたて投資枠」を選ぼう
まず、まったくの投資初心者という方は、トヨタ自動車とか、ソフトバンクグループとか、社名のついた株(これを個別株と言います)を買わないほうがいいでしょう。
NISA口座には「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの枠がありますが、とにかく「つみたて投資枠」のほうを選んでください。こちらを選んだ時点でトヨタやソフトバンクの株は買えなくなります。
■NISAは今すぐ始めるべき
では実際に何を買ったらいいのかといったら、お勧めは次の2つです。
①eMAXIS Slim 全米株式
②eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
ほかにもいろいろありますが、この2つのどちらかで十分です。
①は最小単位が1万2000円、②は2万5000円あれば買えるはずです(2024年4月16日現在)。
NISAについては、「今すぐ」始めてください。早く始めてなるべく長い期間続けていったほうが、お金も増えます。
■「生活費を削って投資」はNG
また、実はこの「つみたて投資枠」には、年間で120万円まで投資ができます。
先にあげた①②のファンドは、2024年3月末時点で利回り(利息のようなもの)が10%を超えていますから、仮に120万円でどちらかのファンド(もしくは①②を60万円ずつ)を買ったら、1年で12万円の利益が出ることになります。
その12万円には、税金がかかりません。
ただし、120万円まで買えるからといって、生活費まで削って投資するのはNGです。先述のように、月1~2万円の投資でも、30年くらい続ければ2000万円にはなります。
一度にドカッと注ぎ込まず、少しずつ、長い期間をかけて増やしていくのが投資の基本です。
■株式投資はなぜ儲かるのか
そもそも株式投資ってなんで儲かるのかっていうイメージが図表3になります。
投資信託(ファンド)はいろんな株式を小分けにして一つの袋にごちゃっと入れたものだと思ってください。安いときに買って高いときに売ったらその差額分だけ儲かるという仕組みは株式も投資信託も同じです。
次の図表4は、金融庁や証券会社のサイトでよく見る、新NISAの説明図です。
■NISAをやらずに税金を取られる人は頭が悪い
とにかくNISAの魅力は、儲かった利益については非課税になるということ。
NISAをやらないで普通に投資して、せっかく儲かったのに20%ちょっとの税金を取られるなんて、はっきり言って頭悪いです。
あと、NISAには先ほども説明したように、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠があります。このうち「つみたて投資枠」で買えるのは基本、ファンドだけです。
■初心者は個別株を買わないほうがいい
「成長投資枠」のほうは、ファンド以外に個別株も買えます。つまりトヨタ自動車とかソフトバンクグループとか、ソニーとか、NTTなど企業の株(株式)です。
ただ初心者の方は、初めから個別株を買わないほうがいいと思います。トヨタ自動車の株を買ったから必ず儲かるというわけではなく、大損することもあるからです。
どうしても個別株に投資したいという人は、まず株式投資関連の本を最低でも4〜5冊は読んで、基本的な知識を身につけてから買ったほうがいいと思います。
あるいは、成長投資枠で、「eMAXIS Slim 全米株式」「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」のどちらかを軽く買ってみて、利益を出す仕組みを実感してから、個別株にチャレンジしてもいいでしょう。
■日本はこの30年間成長していない
新NISAのところで超初心者向けの解説をしたので、基本的なことばかりでこいつ本当に株に詳しいのかとか思われてしまうかと思い、ここでもう少し株や投資をやり込んでいる人向けのお話もしていきたいと思います。
日経平均株価がバブル期の最高値を超えて4万円の大台に乗りました。これをもって日本景気いいじゃんみたいなことをニュースなどで言っているのですが、よくよく考えてみれば実はこの30年間、日本は全く成長していないのです。
結局30年前の株価にようやく戻ったというだけの話ですからね。
■アメリカの株価は10倍になっている
一方でアメリカの株価を見ると、1990年代のNYダウの株価に比べて、今の株価は10倍以上になっています(図表5)。
そのとき100万円で株を買っていたら、今1000万円になっているということですよね。
日本の株式の場合は、バブル期にもし株を買っていたとしたら、超高値づかみだったということになります。
なにしろ一番高いところで買ってしまったわけですから、その後30年間はずっと株価が上がらず塩漬け状態で、30年たってやっと売りに出せるというレベルなのです。
■世界のGDPは伸びている
この30年間で成長していたのは、アメリカだけではありません。
中国やインドなどほかの国も成長していて、平均成長率で見ると5~6%、あるいはアメリカ同様10%近く成長しているところもあります(図表6)。
この間の日本の成長率はせいぜい1%程度で、時にはマイナス成長の年もありました。
このように見ていくと、日本企業の株式を買ったりして日本に投資するよりも、外国の株や通貨に投資したほうがお得だということがわかります。
■外国株のほうが夢がある
具体的に言えば、20代の人がなけなしの100万円を日本株に投資して、50歳になったときにそれに利子がついて105万円か110万円になったというレベルの話なのです。
もしそのお金をアメリカに投資していたら100万円は1000万円になっていましたし、インドに投資しても500万円くらいにはなったということです。
やはりせっかく30年間も投資してきたのだとしたら、お金が10倍くらいにはならないと夢がないですよね。
その意味でも、これから投資を始める人は、先に説明したNISAを利用して、全米の株式に投資する「eMAXIS Slim 全米株式」でコツコツお金を積み立てていくのがいいと思います。
■「オルカン」なら自然に分散投資できる
なぜ全米の株式がいいかといえば、先程紹介した図表5のグラフの比較を見てもらえれば一目瞭然だと思います。
全米の株式は途中細かな株価の上がり下がりはあるにせよ、確実に右肩上がりで伸びています。
この成長が今後も同じように続くかどうかはわかりませんが、少なくとも日本のように30年株価が低迷し続けることはないと思います。
「eMAXIS Slim 全米株式」をおすすめするのは、全米の株式に幅広く投資するファンドなので、この商品を購入するだけで自然に分散投資ができる形になっているからです。
それでも今後の米国経済の先行きに不安を感じる人は、僕がもう一つ紹介した「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」に投資すれば、全米だけでなく全世界の株式が含まれてくるので、万が一米国経済がコケたときでも、他の国々の株式などで生じた損失を避けることができます。
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2ちゃんねる創設者
東京都北区赤羽出身。1999年、インターネットの匿名掲示板「2 ちゃんねる」を開設。2015年に英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。YouTubeチャンネルの登録者数は155万人。著書に『ひろゆき流 ずるい問題解決の技術』(プレジデント社)、『なまけもの時間術』(学研プラス)などがある。
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(2ちゃんねる創設者 ひろゆき)
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