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「相手の趣味を聞く」だけでは足りない…対話の達人がその後に欠かさずやっている"誰もが喜ぶ"こと

プレジデントオンライン / 2024年7月2日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/koumaru

毎年、新たに発売されるビジネス書は約6000冊。いったいどの本を読めばいいのか。読書家が集まる本の要約サイト「flier(フライヤー)」で、2024年上半期にアクセス数の多かったベスト20冊を、同サイトの編集部が紹介する――。
第1位:『【新NISA完全攻略】月5万円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方』[山口貴大(ライオン兄さん)著、KADOKAWA]
第2位:『無くせる会社のムダ作業100個まとめてみた』(元山文菜著、クロスメディア・パブリッシング)
第3位:『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』(針貝有佳著、PHP研究所)
第4位:『きみのお金は誰のため』(田内学著、東洋経済新報社)
第5位:『新版 科学がつきとめた「運のいい人」』(中野信子著、サンマーク出版)
第6位:『なぜ「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか』(古屋星斗著、日本経済新聞出版)
第7位:『やることを8割減らすダンドリ術』(飯田剛弘著、大和書房)
第8位:『雑談が上手い人が話す前にやっていること』(ひきたよしあき著、アスコム)
第9位:『週末ひとり時間』(池田千恵著、三笠書房)
第10位:『頭のいい人が話す前に考えていること』(安達裕哉著、ダイヤモンド社)
第11位:『仕事ができる人が見えないところで必ずしていること』(安達裕哉著、日本実業出版社)
第12位:『はじめる習慣』(小林弘幸著、日本経済新聞出版)
第13位:『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』(ハック大学 ぺそ著、アスコム)
第14位:『任せるコツ』(山本渉著、すばる舎)
第15位:『心療内科医が教える本当の休み方』(鈴木裕介著、アスコム)
第16位:『2050年の世界』[ヘイミシュ・マクレイ著、遠藤真美(訳)、日本経済新聞出版]
第17位:『人生をガラリと変える「帰宅後ルーティン」』[リュ・ハンビン著、小笠原藤子(訳)、文響社]
第18位:『仕事は初速が9割』(越川慎司著、クロスメディア・パブリッシング)
第19位:『話していると楽しい人 しんどい人』(野口敏著、三笠書房)
第20位:『ユニクロ』(杉本貴司著、日本経済新聞出版)

※本の要約サイト「flier」の有料会員を対象にした、2023年12月~2024年5月の閲覧数ランキング

■意外とシンプルな「新NISA」の基本戦略

2024年上半期、栄えある1位に輝いたのは『【新NISA完全攻略】月5万円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方』でした。新NISAの入門書として注目され、発売2カ月半で10万部を突破したベストセラーです。

山口貴大(ライオン兄さん)『【新NISA完全攻略】月5万円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方』(KADOKAWA)
山口貴大(ライオン兄さん)『【新NISA完全攻略】月5万円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方』(KADOKAWA)

著者は、金融・起業のマネースクールの代表を務め、SNSでは「ライオン兄さん」として絶大な支持を集める山口貴大氏。

山口氏は本書で「新NISAをするかしないかであなたの人生は大きく変わります!」と断言しています。その理由は、新NISAをうまく活用できれば、資産1億円達成を目指せるから。

そう言われても多くの人は半信半疑で、「そう言っても、毎月まとまった金額を投資に回さないといけないんでしょ? 今はそんな余裕なんてないから……」と尻込みしてしまうでしょう。ですが本書を読み、毎月3万円、5万円からでも資産1億円を目指せると知れば、「すぐにでも新NISAを始めよう」と思えるはずです。

本書の基本戦略は、生涯にわたって非課税投資をできる金額の上限である1800万円をできるだけ早く入金し、長期で複利運用して資産を大きく育てること。意外とシンプルなので、投資初心者でも理解しやすく、アクションに移しやすいのもポイントです。

早く始めた人ほど得をする新NISA。今すぐ本書を手に取り、新NISAの完全攻略術を知って、少しでも老後不安を軽減しませんか?

■「説明の時間」は「FAQ一覧」を作れば削減できる

第2位には、『無くせる会社のムダ作業100個まとめてみた』がランクイン。仕事において発生しがちな「ムダ作業」を100個挙げ、それぞれの解決策を示した一冊です。

元山文菜『無くせる会社のムダ作業100個まとめてみた』(クロスメディア・パブリッシング)
元山文菜『無くせる会社のムダ作業100個まとめてみた』(クロスメディア・パブリッシング)

ムダの一例として紹介したいのが「何度も説明」。いろいろな人から同じ質問をされ、対応に時間を取られてイライラしてしまうことはありませんか?

本書によると、誰かの質問に対応している時間は、自分のキャリアやスキル、成果には結びつかない「他人のための時間」にすぎません。「他人のための時間」は可能な限り削って、「自分のための時間」を増やす工夫をしましょう。

そこで取り組みたいのが、質問を1カ所にまとめて管理する「FAQ一覧」を作ること。作成作業には時間がかかるかもしれませんが、一度作ってしまえば、今後誰かに質問されても「FAQをご確認ください」と言うだけでOK。あなたが休暇を取ったり、異動したりする際には、そのまま引き継ぎマニュアルにもなります。

本書にはこれ以外にも、数々の「ムダ作業」とその解決策が満載です。本書を味方に、あなたのストレス源になっている「ムダ作業」を少しずつでも減らしましょう!

■終業後に「飲みニケーション」をしないデンマーク人

第3位は『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』。

針貝有佳『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』(PHPビジネス新書)
針貝有佳『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』(PHPビジネス新書)

北欧の小国、デンマーク。2023年の世界幸福度ランキングで第2位にランクインしただけでなく、ビジネスの国際競争力ランキングで、2022年・2023年と2年連続で世界第1位を獲得している国でもあります。

「国際競争力1位なんて、さぞ仕事中心の生活を送っているのだろう」と思うかもしれませんが、それは完全なる誤解です。本書によると、デンマークでは、午後4時に仕事を終えて帰宅するのが当たり前なのだといいます。

ここでは、そんなデンマークにおける「時間の使い方」のポイントを2つ紹介しましょう。

1つ目は、「仕事の付き合い」はしないこと。“仕事は午後4時までで、その後はフリータイム”という認識が浸透しており、終業後、同僚や部下を飲みに誘うことはありません。午後4時以降はプライベートの時間と決めているからこそ、就業時間中は仕事に集中できるのです。

2つ目は、意思決定に関わる人数を減らすこと。全員から承認をもらうことより、意思決定に関わる人数を厳選し、スピーディーに意思決定することを優先するのがデンマーク流です。

世界幸福度ランキングとビジネスの国際競争力ランキング、いずれにおいても高い順位に位置している国の秘密を知れる本書。ワークライフバランスを大切にしたい人にとって、学び多き一冊となるはずです。

■読み終える頃には社会の見え方がガラリと変わる本

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第4位は、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2024」で総合グランプリを受賞した『きみのお金は誰のため』でした。

田内学『きみのお金は誰のため』(東洋経済新報社)
田内学『きみのお金は誰のため』(東洋経済新報社)

本書の特徴は、物語形式でお金と社会について学べること。

中学2年生の主人公・優斗は個別進路面談で「(将来就くなら)年収の高い仕事がいい」と答えたことから、担任に「お金より大事なものがある」と説教をされてしまいます。

納得がいかないまま学校を出た優斗は、近所の謎めいた屋敷の前で七海という女性に呼び止められます。投資銀行で働く七海は、謎の大富豪「ボス」に話を聞きに来たとのこと。ふたりはともにボスの屋敷に招き入れられ、お金の講義を受けることになり――というストーリーです。

ビジネス書としてはもちろん、小説としても楽しめる本書は、中高生から大人まで幅広く支持されている一冊。読み終える頃には、お金に対するイメージと社会の見え方がガラリと一変するとともに、これからの生き方を考え直したくなっているはずです。

■「キャリア不安」を抱くと若者は去っていく

第6位の『なぜ「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか』も話題を呼んだ一冊。前著『ゆるい職場』において、職場を「ゆるい」と感じる若手社員の離職傾向が強いことを指摘して読者を驚かせた古屋星斗さんの著書です。

古屋星斗『なぜ「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか』(日本経済新聞出版)
古屋星斗『なぜ「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか』(日本経済新聞出版)

古屋さんによると、今時の若手は、「自分は別の会社や部署で通用しなくなるのではないか」という「キャリア不安」を抱くと、成長実感の得にくい「ゆるい職場」を去るという選択をすることがあります。つまり、若手の離職を防ぎたいなら、成長実感を持たせ、キャリア不安を取り除いてあげることが重要なのです。

具体的には、次の4つのアプローチを試してみましょう。

(1)囲い込まず、外の体験を与える
(2)短期で成長実感が得られる業務にアサインする
(3)褒めるだけでなく、フィードバックもしっかりする
(4)本人の合理性を超えた機会を提供する

「自分が若いときはこうだったから」「制度を考えるのは人事の仕事だから」と言い訳をしてばかりいると、あっという間に優秀な若手に去られてしまうかもしれません。若手社員と接する機会のある人に、ぜひ読んでほしい一冊です。

■誰とでも楽しく話せる人がこっそりやっていること

最後にご紹介したいのは、第11位の『仕事ができる人が見えないところで必ずしていること』。2023年を代表するベストセラーとなった『頭のいい人が話す前に考えていること』の著者、安達裕哉さんが、コンサルタントとして出会ってきたさまざまな「仕事ができる人」の行動習慣や仕事術をまとめた一冊です。

安達裕哉『仕事ができる人が見えないところで必ずしていること』(日本実業出版社)
安達裕哉『仕事ができる人が見えないところで必ずしていること』(日本実業出版社)

コミュニケーションの達人になりたいなら、「相手の趣味・好きなものを必ず聞いて、教えてもらったら、とりあえず試す」を取り入れましょう。

著者には、誰とでも楽しく話せる知人がいます。その秘訣を探るべく様子を観察し続けたところ、あることに気づきました。それは、彼が誰かと会うと、必ず相手の趣味や好きなものを尋ねて「私におすすめはありますか? 何か良いものがあれば、教えてほしいのですが」と言うことです。

「相手の趣味を聞くなんて、コミュニケーションの基本でしょ? 私だってやってるよ」と思われるかもしれません。ですが、この話には続きがあります。彼は、相手からおすすめされたものをすべて試し、感想を伝えていたのです。ここまで徹底する人は珍しいですし、これをされて嬉しくない人はいないでしょう。

そのほかにも、常に成果を出す人になるためのヒントが満載の本書。新入社員からベテランまで、誰にとっても学びの多い一冊です。

2024年上半期は、半年の総集編となる人気書籍が出そろいました。『【新NISA完全攻略】月5万円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方』は2月の第1位、『無くせる会社のムダ作業100個まとめてみた』は3月の第1位、『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』は2月の第2位でした。年末にはどのような本がランクインするのか、引き続きチェックしてまいります。

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flier編集部 本の要約サービスflier(フライヤー)は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだだけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。

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(flier編集部)

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