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「バカなの?」「はい論破」…無意識に攻撃を仕掛けてくる人の口を封じる3つの短い"切り返しフレーズ"

プレジデントオンライン / 2024年6月30日 10時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Tijana Simic

嫌味や悪口、マウンティング、ハラスメントの攻撃を仕掛けてくる相手に対して、うまく言い返すにはどうしたらいいのか。コミュニケーショントレーナーの司拓也さんは「上手な言い返し方には7つのテンプレートがある」という。今回は、説明責任追求型のフレーズを紹介しよう――。

※本稿は、司拓也『嫌われずに「言い返す」技術』(フォレスト出版)の一部を再編集したものです。

【「言い返し」テンプレート】

■説明責任追求「『どういう意味?』と聞く。たったそれだけ」

最強の問いかけ「どういう意味ですか?」

「どういう意味ですか?」は、相手に疑問を投げかけるフレーズであり、相手に言葉の意味や背景を説明させるための有効な手段となります。

この問いかけは、相手が無意識に投げかけた言葉や、理不尽な言葉攻めに対して、その言葉の意味や根拠を具体的に説明するよう要求していることになります。

相手 バカじゃないの?
あなた それってどういう意味ですか?
相手 はい! 論破。
あなた え? それってどういう意味ですか? 具体的に教えてください。
相手 どういうことだ! 説明しろ!
あなた どういうことってどういう意味ですか? 詳しく教えてください。

笑顔でニコッと、もしくは、低くドスの効いた声で、間髪入れず、

「え? それってどういう意味ですか? 教えてください」

と伝えましょう。「間髪入れず」がポイントです。イメージとしては、漫才のツッコミのイメージです。相手の言葉に傷つく間もつくらない勢いで、「どういう意味⁉」とツッコミを入れるのです。

自分の発した感情的な言葉の背景を具体的に「こういうことだよ」と説明するのは難しいものです。相手は「そのままの意味だよ」とか「そんなこともわからないの?」と反論するかもしれません。しかし、こちらも譲らず、具体的な意味を求めて、メモを取りながら追及してみましょう。

■説明責任追求「どういう意味?」の効用

このアプローチは、無意識にネガティブな言葉を使う人には、特に効果的です。

この方法を用いることで、以下の効果が期待されます。

◎相手が自らの言葉に責任を持たざるを得なくなる。
◎ 相手が言葉の意味や背景を明確にすることで、感情的な攻撃から論理的な議論へと移行する可能性が高まる。

攻撃してくる相手は、あなたを攻撃してくる際には自身が過去に受けた苦い経験をベースに、自分が傷ついた言葉を使って、あなたを攻撃してきます。

彼ら自身が子供の頃や新社会人のとき、上の立場の人たちから厳しい叱責を受けてきた結果、似たような状況を目の当たりにすると、その経験を反射的に思い出してしまうのです。

質問に怒って指差し
写真=iStock.com/Atstock Productions
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Atstock Productions

そのため、過去に言い返せなかったツラい感情や怒りの感情を現在の相手(あなた)に向けて発散することがあります。それを考慮すると、彼らには少しだけ同情もできますが、それによって相手を傷つけることは決して許されないことです。

実際、過去の苦しい経験を持つ人の中でも、他者にその痛みを与えたくないと感じて自制する人は多くいます。虐待を受けたすべての人が同じ行動を繰り返すわけではありません。

しかし、一部の人は、その自制心を失ってしまうことがあります。そういった人にビクビクした態度を取ることは、相手の悪の感情を助長させるだけです。

だからこそ、相手の攻撃的な言葉に対して、こちらが感情的に反応するのは、最も避けたい行為です。

「どういう意味ですか?」と冷静に繰り返し問い返すことで、相手に自らの言葉の意味や背景を考えさせることができ、繰り返し行なうことで、あなたに対する無意識の言葉攻めが減少します。

■「どういう意味ですか?」以外の2つの説明責任追求系キラーフレーズ

合わせてもう1つ「どういう意味ですか?」と関連するキラーフレーズをご紹介します。

それは、

「もう一回お願いします」
「もう一度言ってもらえますか?」

です。

このワードも間髪入れずにツッコミを入れるイメージで使いましょう。

恫喝(どうかつ)、脅し、悪口、嫌味全般……、これらのネガティブな言葉に対しては、自分を守りながら、相手を挑発せず、堂々とした態度を維持する対応が求められます。

繰り返しの嫌味や攻撃がある場合、このワードで冷静に対応することが効果的です。

会話事例で見てみます。

友人との食事中、ある話題になり、突然友人がこう言いました。

友人 そんなこと信じてるの? バカじゃないの?
(間髪入れず)
あなた もう一度、その言葉を言ってもらえる?

友人の態度は急に変わり、

友人 いや、冗談だよ。そう思ってないよ。

とフォローし始めました。

このワードの使用目的も「どういう意味ですか?」と同じく、相手の攻撃の勢いを削ぐことです。

自分を追い込むような状況を避けるためのものです。

相手の言葉を文字どおり受け取る意思がないことを示す強い拒否のサインです。そして、「そのような言葉に私は屈しません」という意思表示でもあります。

そのときの言い方のポイントは、2つあります。

①まばたきをしないで伝える。
②言い終わった後、3秒相手の左目の黒目の光を見据え続ける。

アメリカの心理学者テッセ博士の研究によれば、過去の大統領選討論で負けた候補者は1分間に約150回まばたき、勝者は99回まばたきました。

司拓也『嫌われずに「言い返す」技術』(フォレスト出版)
司拓也『嫌われずに「言い返す」技術』(フォレスト出版)

まばたきの多さは、緊張や不安の表れと分析され、有権者に影響した可能性があるとされています。まばたきの回数が増えることは、緊張したり焦っていたり興奮状態になっていることが現れているということなので、注意しましょう。

具体的に反論する必要はなく、今回紹介したワードを使うだけで十分です。

パワハラ・モラハラしてくる人が一番求めているのは、相手が言い返さず、素直に要求に応じること。無茶苦茶な要求や脅しに屈せず、自分を保護するためには、この2つのワードを活用してみてください。

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司 拓也(つかさ・たくや)
コミュニケーショントレーナー、「ボイス・オブ・フロンティア」代表
コミュニケーショントレーナー。声と話し方の学校「ボイス・オブ・フロンティア」代表。日本話す声プロボイストレーナー協会代表。活動歴は15年。年間セッション数は100以上。1万人以上のコミュニケーションの悩みを解決。幼少期のいじめ、学生・社会人時代になってからの上司や顧客からのモラハラ、パワハラ体験からうつ状態を経験。このままでは死んでしまうという危機感から「人の心を誘導し、相手を怒らせずにいじめやハラスメントを受けない方法を見つけ出せば、今後苦しむ必要はない」という強い思いから、心理学やコミュニケーションスキルを貪欲に探求。相手からのハラスメント的言動に対し、その攻撃力を無力化し、相手を怒らせることなく、言いたいことを言えるようになり、自分の心も強くなる「ポーカーボイス&トークメソッド」を開発。現在、心理学をベースとした対人コミュニケーションの講演やセミナーを開催。あわせてコミュニケーションスキルの講師を養成。『繊細すぎる人のための自分を守る声の出し方』(朝日新聞出版)、『超一流の人が秘密にしたがる「声と話し方の教科書」』(光文社)など著書多数。累計18万部超。 ◆LINE公式アカウント:@tsukasa1357

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(コミュニケーショントレーナー、「ボイス・オブ・フロンティア」代表 司 拓也)

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