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丁寧な言葉遣いで一見おとなしい人ほど陰湿攻撃がエグい…「目に見えない攻撃」を繰り出す人「6パターン」

プレジデントオンライン / 2024年7月16日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/OrangeDukeProductions

表面的にはいい人を演じながら、嫌がらせをしてくる人にはどう対応すればいいか。心理セラピストの大鶴和江さんは「表立っては攻撃せずに、見えないようにわからないように嫌がらせをすることは『受動攻撃』と呼ばれている。このようなコミュニケーションをする人の傾向としては『日頃は口数が少なく丁寧な言葉遣いをする』『おとなしめのいい人タイプ』などの6つの傾向がある。受動攻撃に引っかかったときにまずやるべきことは、その相手とできるだけ距離を置くことだ」という――。

※本稿は、大鶴和江『「ずるい攻撃」をする人たち』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

■陰湿な嫌がらせ「受動攻撃」をする人たち

意地悪や嫌がらせをする人の中には、普段は感情を抑圧して「いい人」を演じている人が多い傾向にあります。

そのような人が見えないところで相手にわからないように、悪意を向けてくることが多々あります。このように表立っては攻撃せずに、見えないようにわからないように嫌がらせをすることは「受動攻撃」と呼ばれています。

「受動攻撃」とは、受け身でいながら攻撃するという意味ですが、表面的には友好的な姿勢をとりつつ、嫌いな相手を陰でおとしめたり、相手の嫌がることを間接的に行うことで、相手の仕事を困らせたり、人間関係を壊そうとしたりする行為です。

そもそもそのような人は、本当に言いたいことを相手には伝えずに、怒りを嫌がらせや意地悪という形で表現してくるので、受け身でありながらも攻撃的であるという表現になります。

相手に嫌われたくないから飲み込んで言いなりになるけれど、その反面相手に敵意を抱いているので間接的に嫌がらせをしてくるのです。

具体的な受動攻撃の代表例は次のようなものが挙げられます。

・伝えたはずなのに伝えられていない → 「わざと伝えない」
・わざと書類を隠す → 上司に恥をかかせる
・メールを既読していながらスルーする → わざと相手に不快な思いをさせる
・頼まれたことをわざと失敗させる → 依頼者に恥をかかせる
・約束をしたのに守らない
・「あなたの考えを受け入れます」と言いながら、その考えを否定してくる

わかりやすく表現してみると、相手を受け入れているふりをしながら相手を否定したり、間接的に相手を受け入れないという態度や言動をとったりすることです。

■不機嫌な様子を見せ、大きなため息をつく

私もそのようなケースを多々経験してきましたが、彼らの厄介なところは直接言いたいことを言わずに、態度や行動で、否定、拒否、拒絶を表してくるところです。

もっとわかりやすい態度でいえば、例えば、

・無視する
・不機嫌な様子を見せる
・大きなため息をつく
・話をしている最中にあくびをする

こういった態度も直接相手にぶつけるわけではなく、遠回しに相手を困らせる受動攻撃として知られています。

こういった態度や行為が難しいのは、問いただしにくいところです。仮に、こちらがいくら問いただしたところで、「そんなつもりはありません」で終わってしまいます。

それどころか、「あなたがそのような攻撃的な捉え方をしているからではないのですか」と返されてしまうことだってあります。

ですから、意図的にやったことなのかどうかわからないうちは相手に問いただすこともできません。

このような受動的な攻撃性の高い人に攻撃されると、非常に不愉快なモヤモヤ感がくすぶり続けます。一緒にいるだけで精神的な疲労を感じ、その人に会うだけでげんなりしてくるようになります。

オフィスで、不機嫌そうな人に話しかける人
写真=iStock.com/somethingway
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/somethingway

■「おとなしめのいい人タイプ」は要注意

このような「受動攻撃」的なコミュニケーションをする人の傾向は私が見てきた限り、次のようなものがあります。

・日頃は口数が少なく丁寧な言葉遣いをする
・おとなしめのいい人タイプ
・喜怒哀楽をあまり表現しない
・人付き合いが表面的で深い付き合いはない
・幼少期の家族関係が良くない(毒親育ち・両親の離婚)
・アルコール依存、買い物依存などの各種依存症の傾向がある

ケースバイケースではありますが、私の今まで見てきた受動攻撃タイプの人で圧倒的に多いのは、幼少期に支配的な親に育てられて、自分を表現したり、自分の欲求や感情を出したりすることを禁止されてきた人です。

なぜなら、親に嫌だなどと言おうものなら、否定や拒絶され、見捨てられて孤立させると脅されてきたからです。だから自分の本音を言ったら、見捨てられ生きていけないという恐怖を無意識に感じてしまうわけです。

その恐怖を避けるために、支配者に服従しながら顔色をうかがう一方、関係のない相手には遠まわしの攻撃をすることで、ある意味本人の心はバランスを保っているともいえます。

嫌いといえない代わりに、嫌いというメッセージを行動で示すこと。

これが受動攻撃の本質ですが、ある意味出せない相手に対する怒りを関係のない相手にぶつけて解消する「怒りの置き換え」という心理でも説明できます。

本人にとってはこれまで抑圧してきた怒りや悲しみ、恨み、憎しみ、敵意などを関係のない相手に使うことで過去の葛藤(かっとう)を解消しています。そうすることで自分の心のバランスを取っています。

しかし、攻撃される相手からすれば何も関係のないわけですから、非常に迷惑です。

■攻撃を受けても、冷静に淡々と話す

大鶴和江『「ずるい攻撃」をする人たち』(青春出版社)
大鶴和江『「ずるい攻撃」をする人たち』(青春出版社)

受動攻撃に引っかかって嫌な思いや不愉快な違和感を感じたときにまずやるべきことは、その相手とできるだけ距離を置くこと。そして、本書でお伝えするような知識を得て、相手を俯瞰して眺めることです。

そして大事なのは、相手の受動攻撃に気づいてもなるべく過剰反応しないことです。

感情的になって攻撃してくる相手に怒りをぶつけて争ってしまうのは、受動攻撃をする人の思うつぼ。

攻撃する人は、攻撃を受けた人が怒ったり、イライラしたりすることで快感を得ているので、冷静に淡々と話すことが大切になります。

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大鶴 和江(おおつる・かずえ)
心理セラピスト
心理分析・心理セラピー講師。大分県生まれ。児童養護施設で8年間過ごした体験から、さまざまな心理学や心理療法を学び、2005年に独立。延べ1万人以上の心の悩みを解決し、現在も福岡と東京を拠点として活動している。独自の心理療法「リトリープサイコセラピー」を考案。問題の利得にフォーカスしたセッションは、「悩みがリバウンドしなくなる」と評判。著書に『自分を縛る“禁止令”を解く方法 見えない「利得」に気づくと、すべての問題は解決する』(大和出版)などがある。

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(心理セラピスト 大鶴 和江)

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