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これで距離を置きたい人が自然に離れてくれる…相手の話す気持ちを簡単に奪う「ブラックな質問テク」

プレジデントオンライン / 2024年7月26日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kickimages

嫌いな相手と距離を置くにはどうすればいいか。感情コンサルタントの神谷海帆さんは「質問のブラック・テクニックを活用すれば、自分が相手を嫌っているという気持ちは隠しながら、嫌いな相手と距離を置ける。相手の答えに対してまったく共感せず、次々と質問を重ねていくと、相手はなんだか尋問されているように感じ、答える気持ちがだんだん薄れてくる」という――。

※本稿は、神谷海帆『感情のメッセージに気づくと、人間関係はうまくいく』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

■相手から自然に離れてくれる、「開かれた質問の続け方」

コミュニケーションのテクニックでは、「こうするといい」という方法がたくさん存在しますが、これを逆手に取ることもできます。

距離を置きたい相手の中には、なかなか距離を置けない人と、本当は離れてもいいのだけれど、友達やグループ、職場の同僚など、自分から離れるわけにはいかない人がいると思います。

自分から離れるわけにはいかない人については、「できれば『相手から』『自然に』離れてくれればいいのに……」、というのが本音ではないでしょうか。

とは言え、自分が相手を嫌っているという気持ちは隠したい。

できれば、「自分は相手に興味を持っているのだけれど、あなたが離れてしまったのなら、それは仕方がないですよね……」という状況に持っていければベストです。

そうした状況を実現するのに、質問テクニックを活用しましょう。

コミュニケーションの技法としてよく言われることなので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

質問には2種類あって、それは「開かれた質問」と「閉ざされた質問」です。

閉ざされた質問とは、「はい」「いいえ」で答えられるものです。

「これ好きですか?」という質問に対して、相手は「はい」もしくは「嫌いです」と答えます。この閉ざされた質問では、会話があまり長続きしないのがわかります。

これに対して、開かれた質問とは「はい」「いいえ」で答えられない質問です。

いわゆる「5W1H」で聞く質問というと、イメージしやすいでしょう。

「どんな食べ物が好きですか?」という質問には、「甘い物とかスイーツが好きです」と答えます。開かれた質問では、「はい」「いいえ」では答えられません。

相手は自分の好みや考えを話すことになります。

「へー。甘い物とかスイーツがお好きなのですね。何かお勧めはありますか?」と、相手の答えに対して一度共感しておいて、さらに開かれた質問を重ねることで会話を広げたり、続けたりすることができます。

■ひたすら「開かれた質問」を続けると…

この「開かれた質問」を本来の働きとは逆に使います。

すると、相手が自然に離れていきます。

その方法とは、「開かれた質問」に対する答えに相槌を打たず、共感もせず、次次とひたすら「開かれた質問」を続けることです。

「今回の結果を、自分ではどう考えているの?」
→ 思うような結果が出せず、力不足だと思います。

「その原因は何だと思う?」
→ 事前のリサーチが足りませんでした。

「次から、どうすればいいと思う?」
→ しっかりと準備をしたいと思います。

「しっかり準備するというのは、今回とどんな違いがあって、具体的にどんな対策を取る?」
→ …………

多くの手が男を指している
写真=iStock.com/vchal
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/vchal

このように、答えに対してまったく共感されることなく、次々と質問を重ねられると、なんだか尋問されているように感じ、答える気持ちがだんだん薄れてくるものです。

また、相手の気持ちをまったく考えることなく、個人的な興味関心だけで脈絡なく質問を続けられると、「この人は私の何を知りたいのだろう?」「そこまで答える必要あるのかな?」と相手は思ってしまい、これ以上話をしたくなくなります。

■質問は使い方によっては、相手の話す気持ちを奪う

例えば、仕事の問題解決をまったく考えることなく「最近プライベートがうまくいっていないから、仕事に影響が出てるんじゃない?」「彼女(もしくは彼氏、旦那さん、奥さんなど)と何かあった?」「いつも締め切りギリギリで仕事をしていて、余裕がないからじゃない?」「前からずっとこうなの? 性格?」といった具合です。

質問は相手の気持ちを引き出すツールではありますが、使い方によっては、このように相手の話す気持ちを奪うものにもなります。

相手が「もっと話したい」という気持ちになるためには、話した内容を相手が理解してくれる、共感してくれる、受け止めてくれると感じられることが必要です。

距離を置きたい人には、この質問のブラック・テクニックを活用してください。

余談ですが、このブラック・テクニックを使って相手を質問攻めにするプロセスの中で、もしあなたが本当に興味を持てるものがあったら、そこに共感をしてみてください。

最初は距離を置くことが目的だったとしても、ちょっとしたきっかけで、関係性を良くするヒントが見つかるかもしれません。

■ほめて欲しい人の承認欲求を満たす「へそわかすの法則」

人からほめて欲しい気持ちが全開の、「クレクレさん」への対処もやっかいです。

承認欲求が満たされるまで、認めて欲しい行動やオーラを出し続けるため、最初は優しく対応していたとしても、続けているとだんだんこちらが疲れてしまいます。

人間は誰でも、承認欲求を持っています。満たされたい気持ちを埋めてあげたくても、どうしたらいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか?

渇いた心を満たすポイントは、「へそわかすの法則」です。

─―「へー」などの感嘆詞を使い、
─―「それで、それで?」ともっと詳しく話をしてもらいましょう。
─―さらに、「わー」などの感嘆詞を再び使い、
─―「(そのときどう)かん(感)じた? (どんな)感覚?」と相手の感情を引き出しましょう。そして、
─―「すごい! 詳しく教えてください」とほめながら、もっと質問してみるのです。

途中に感嘆詞を入れると、相手はほめられているように感じます。

共感することで、相手の感情を引き出しましょう。

相手は自分が理解されて、認められたという気持ちになります。

さらに質問をすることで、相手は気持ち良く話ができるのです。

神谷海帆『感情のメッセージに気づくと、人間関係はうまくいく』(三笠書房)
神谷海帆『感情のメッセージに気づくと、人間関係はうまくいく』(三笠書房)

認めて欲しい気持ちが強い人への対応は、なんだか面倒に感じるかもしれません。しかしその人が他者から受容され、共感され、心が満たされると、その人の気持ちが変化していくことがわかるでしょう。

「急がば回れ」という言葉があるように、一見面倒に思える関わりでも、実は短時間で相手の感情を変えることができる場合もあるのです。

距離を置きたい嫌な人と仕方なくしている会話でも、相手の承認欲求が満たされて、結果的に人間関係が良くなるのなら素晴らしいことです!

もし関係が良くならなかった場合でも、この「へそわかすの法則」は、自分自身を満たす方法としても有効です。

自分を大事にして自己肯定感を上げたいときに、ぜひ活用してみてください。

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神谷 海帆(かみや・みほ)
感情コンサルタント
株式会社ライフファシリ代表取締役。産業カウンセラー。2級キャリアコンサルティング技能士。1974年生まれ。大手教育事業会社にて営業成績女性全国トップで表彰され、管理職も経験。転職した会社で上司によるパワハラでうつ状態になり、完全に自分を見失う。この経験を契機に「自分とは何か?」に向き合い、人生が激変する。何十年も他人に合わせ、自分の感情を殺してきたことに気づき、感情の活かし方をマスターする。

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(感情コンサルタント 神谷 海帆)

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