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「あいつはバカだと言うあなたもバカ?」精神科医監修"職場のバカ"診断45の質問…バカほどバカの自覚なし

プレジデントオンライン / 2024年8月12日 14時15分

■自分がバカなことをしている自覚がない

私がメンタルヘルスの相談に乗っている企業では、周囲から「あの人のことで困っている」「あの人をどうにかできないか」といった相談を持ちかけられる人に限って、当の本人は「何にも問題はありません」「悩んでいることはありません」などと答えることが多く、唖然とさせられます。

「自分と違う考えや価値観の持ち主の意見を見下し、聞く耳を持たない」「自分が絶対正しいと思っていて、自分の意見を否定されたら攻撃的になる」「自分の能力や実績への自負から、マウンティングをしてくる」「自分の仕事の進め方が上手くいったために、他の人にも自分の方法を押しつけてくる」……仕事の円滑な進行を妨げる「バカ」な人の特徴は様々ですが、最も問題になるのは「自分が仕事の円滑な進行を妨げているにもかかわらず、その自覚がない」ことでしょう。

自分がバカなことをしている自覚がないせいで、自ら不幸になる人は大勢います。事件や不祥事を起こす人の多くが当てはまります。

自分に問題点があるかもしれないとある程度の自覚があれば、「これは駄目だよね」と自ら歯止めをかけたり、暴走にブレーキをかけたりできます。しかし自覚がないと、自らの言動に歯止めをかけられず、他人から何か言われたときに反省することもフィードバックを働かせることもできなくなり、職場で困った人になってしまうのです。

■周りから物を申す人がいなくなってないか

では、自分が仕事の円滑な進行を妨げている自覚をなかなか持てないのはなぜか。それは、自分が絶対に正しいと思い込んでいるからです。

特に高学歴の人や過去の成功体験がある人は、自分のやり方が絶対正しいと思っているため、自覚を持ちにくい傾向があります。典型的なパターンは、東大法学部を出て、キャリア官僚として出世し、相応の役職についているような人物。最近でもいくつかの不祥事が報道されています。

経営者や管理職も注意が必要です。年齢が上がると、それに伴って役職も上がり、偉くなる。すると徐々に自分に物を申してくれる人が周りからいなくなっていきます。そのうえ、自分自身にも過去の実績や成功体験があり、これまでのやり方を良いと思っていると、暴走するまで歯止めが利かなくなってしまいます。

とりわけ自分自身が会社を持っているオーナー社長の場合は注意が必要です。全く他人の言うことを聞かないオーナー社長の下で働いていて、眠れなくなったとか、鬱になったとか言って私のところにメンタルヘルスの相談に来るかたは多い。責任ある立場の人が、仕事の進行を妨げていたら、部下はまともに働けず、付加価値を生み出せません。会社は潰れますよ。

嫌な上司にならないことは、自分の身を守るためにも重要です。上の立場にある人、経営方針を決める立場にある人こそ、わが身を振り返ることを定期的に行ってほしいし、この診断テストを役に立ててほしいですね。

「ちょっと危ない」考え方診断
「一発アウト」考え方・行動診断

※本稿は、雑誌『プレジデント』(2024年8月2日号)の一部を再編集したものです。

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片田 珠美(かただ・たまみ)
精神科医
精神科医。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士(京都大学)。フランス政府給費留学生として、パリ第8大学精神分析学部で精神分析を学ぶ。著書に『他人を攻撃せずにはいられない人』(PHP新書)など。

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(精神科医 片田 珠美 構成=本誌編集部 図版監修=片田珠美)

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