日本が世界に誇る「楽園」はここにある…旅行アナリストが一生に一度は訪れるべきと話す絶景スポットとは
プレジデントオンライン / 2024年8月3日 17時15分
※本稿は、鳥海高太朗『鳥海高太朗が選ぶ 世界の絶景楽園100』(宝島社)の一部を再編集したものです。
■コロナ禍以降、これだけ多様化した旅の形
2020年の3月以降、新型コロナウイルス感染症の蔓延で世界は一変しました。私のように「旅」を生業、生きがい・趣味としている人々には、まさに暗黒の時代だったといってもいいかもしれません。海外旅行はおろか、国内旅行でさえも簡単に行くことが難しくなり、自分の都合でとなりの街に行くことさえも、自粛を余儀なくされました。
それから3年を経てついに2023年4月29日以降、新型コロナウイルスの影響による出国・入国の際に必要だったメディカルチェックなどの手続きが不要となり、文字通り「自由」に旅することが可能になりました。また、リモートワークの環境が整い、多くの人がインターネット、Wi-Fiがある環境であれば、仕事ができる時代にもなりました。これは旅好きな人たちにはコロナの恩恵といってもいいかもしれません。
そして2024年に入り、海外旅行も国内旅行も本格的にコロナ以前のような世の中になっていきました。また人々が旅にでるときがやってきたのです! 世界の絶景を訪れて感動することも、現地の空気を感じながらおいしいごはんを食べることも、パラダイスのようなビーチで非日常を味わうことも、すべて体験することができます。
また、週末を利用しての弾丸旅行、リモートワークが可能なら、少し長く滞在して暮らしながら旅(=ステイケーション)をすることもできるようになりました。どのような旅にするのか、方法や日数の選択肢も広がったと思います。
■日本にもある「一生に一度は訪れるべき絶景」
私にとって「旅」をすることは、究極の「非日常」であり、日常と違う場所に身を置くことによって、心身ともにリフレッシュでき、新しい発想が生まれます。また、旅での出会いや違う言語や人々、トラブルなども含めすべてが自分にとってプラスの経験になると思っています。そして、自分の生活がより豊かになると考えています。
ですから、私は多くの人に「旅」に出かけてほしい、「旅」を通してさまざまな経験をしていただきたいと思っています。「どこに行ったらいいか迷ってしまう……」「旅に慣れていない……」と、旅行計画に悩む人も多いと思います。まずは「絶景」や「楽園」というキーワードをもとに行き先を決めてみることをおすすめします。
ここからは宣伝になってしまいますが、「旅って素晴らしい!」「世界ってこんなに感動できる場所があるんだ!」と、旅慣れた方にも初心者の方にも多くの人たちに、世界中の絶景楽園の景色を届けたく、単行本『鳥海高太朗が選ぶ 世界の絶景楽園100』(宝島社)を上梓しましたので、本書を参考にしていただけましたらうれしいです。
私が訪れたことがある場所やこれから行ってみたい場所など、日本を含め100カ所の「絶景楽園」のスポットを写真とともに紹介しています。世界への旅行は今すぐには行けなくても、日本国内だったら次の連休や休暇でふらっと行くことができるかも……という希望も込めて、日本国内は20カ所を紹介しました。
■自然が作った天然温泉
ここからは、読者のみなさんに一生に一度はぜひ訪れていただきたい、世界に誇る日本の素晴らしい場所をいくつか紹介します。
① 海の中に現れる2時間だけの温泉⁉
鹿児島県屋久島町にある「平内海中温泉」は、とてもユニークな温泉です。1日2回、干潮の前後約2時間のみ、海の中から温泉が湧き出ます。脱衣所もなく、水着や下着は着用不可で、大海原を目の前にして全裸で入浴します(バスタオルは可)。
泉質はアルカリ性単純温泉で、神経痛、関節痛、筋肉痛などに効果があるようです。自然が生み出した解放感たっぷりの賜物は、まさに奇跡の絶景楽園にふさわしいと思い、この温泉を選びました。
■古来より景勝地として有名な京都のスポット
② 画僧・雪舟も描いた日本三景の名勝
京都府宮津市、日本海の宮津湾にある「天橋立」は、日本三景の一つであり、「日本の〇〇百選」に多数選ばれている特別な地です。
約6700本もの松が生い茂った独特な地形は、展望所から「股のぞき」をして見るのがおすすめです。何千年もの歳月をかけて自然にできた天橋立は、龍のようにも見えることでしょう。実際に龍にまつわる伝説が多く残っており、龍のご加護を授かれそうな神秘的な太古の聖地に来て、エネルギーを感じてみてください。
外国人にも人気観光地の京都市内からは、特急では一度乗り換えありで約2時間半かかりますが、足を延ばしてみて後悔はないでしょう。
■和歌山にある「日本の楽園」
③ 日本有数の美しいビーチを堪能!
和歌山県には水質がきれいなエメラルドグリーンに輝くビーチが多く点在します。特に温泉とマグロで知られる那智勝浦町周辺には、紀勢本線の線路沿いに美しいビーチが見られ、県最大級の「那智の浜」が有名ですが、近年湯川駅のホームが注目されています。そのホーム越しの眺めは、素朴で平穏な「南紀の海」を見渡すことができて心が癒やされることでしょう。
また、このエリアは世界遺産の地としても認知され、「熊野古道」や「那智の滝」など、心身を清める“スピリチュアル旅”ができる人気の場所です。
起点となる那智勝浦駅までは、東京から名古屋まで新幹線で1時間40分、さらに名古屋から特急に乗り換え3時間50分と、合計約5時間半かかるため、旅先としては決して近くはありませんが、一生に一度は訪れる価値がすべてが詰まった楽園です。
日本は幸いなことに、航空と鉄道を組み合わせれば大体の移動はかなりスムーズに行え、そこに自動車(バス、タクシー含む)での移動も加われば最強の移動手段を確保でき、旅に出かけることができるのも良い点です。
自由に移動ができるようになったいま、現地に足を運んで感動する景色を見て、おいしい料理を食べ、その土地の空気を感じてただ身を委ねれば、一生の楽園を心の中に見つけることができるかもしれません。
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航空・旅行アナリスト、城西国際大学観光学部助手
航空会社のマーケティング戦略、LCC、ネットでの旅行予約などについて研究。また、ラジオ・テレビなどで旅の最新トレンドを発信している。
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(航空・旅行アナリスト、城西国際大学観光学部助手 鳥海 高太朗)
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