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皇族が「裏口入学」と批判されていいのか…「東大推薦入学」を目指す悠仁さまに決定的に不足している"勉強"とは

プレジデントオンライン / 2024年8月14日 9時15分

第48回全国高校総合文化祭の「花いけバトル」を見学される秋篠宮ご夫妻と長男悠仁さま=2024年8月1日、岐阜県大垣市(代表撮影) - 写真提供=共同通信社

■夏休みの過ごし方が受験生とは思えない?

秋篠宮悠仁さん(17)の「東大合格」はほぼ間違いない。

そう報じたのは週刊新潮(8月15・22日号)である。

一方の週刊文春(同)は、悠仁さんが行っている筑波大学附属高校は毎年東大に20人超は入る有名進学校だが、残念ながら悠仁さんの成績はその中でも「異例」で、授業についていくのも難しい……と、東大への推薦入学を“疑問視”している。

同じ日に発売された2誌が、悠仁さんの東大進学問題についてまったく違う見方をしているのはなぜか?

まず新潮から見てみよう。同誌が根拠の一つとして挙げているのが、悠仁さんの受験生とは思えない“余裕”のある夏休みの過ごし方である。

悠仁さんは7月31日から1泊2日の日程で、岐阜県で行われた「第48回全国高等学校総合文化祭」に、公務として秋篠宮と紀子さんと共に臨席した。

さらに、今秋11月に開催される予定の「秋の園遊会」にも参加することは当然あり得ると、7月18日の定例会見で西村泰彦宮内庁長官が繰り返し明言したというのである。

■東大の推薦入試は「実に“お誂え向き”」

悠仁さんは東大農学部への推薦入学を目指しているといわれている。東大が発表した25年度の募集要項によれば、出願の締め切りは11月6日。提出書類による第一次選考の結果の発表は12月2日。通過者は同月中旬に面接試験に臨むという。

だが難関は年明けの1月18日から2日間にわたって実施される大学入学共通テストで、推薦出願者にも1000点満点の試験が課せられ、800点が合格ラインだといわれているようだ。最終発表は来年の2月12日の予定。

共通テストが悠仁さんにとって最大の難関のようだが、大学受験塾「Y-SAPIX」の教務部によれば、過去に東大の学校推薦に合格したケースでは、共通テストの成績よりも提出した書類や面接のほうが重要視されている傾向だというのである。

「悠仁さまにとっては実に“お誂え向き”の入試である」(新潮)

その理由は、悠仁さんは昨年11月に赤坂御用地に棲息するトンボの生態をまとめた論文を、「国立科学博物館の研究主幹らとの共同執筆で発表なさっています。また今月25日から京都で開かれる『第27回国際昆虫学会議』でも、『皇居の動物相モニタリング調査』という研究をポスター形式で発表なさるご予定なのです」(宮内庁担当記者)。

一流の学者との論文執筆、国際学会への参加など、一般的な高校生には縁遠いことをいとも簡単に成し遂げている。

■これは「悠仁さまの受験を見越した制度」なのか

学校推薦型入試は高校の先生の評価も加味されるが、

「特に悠仁さまのようなお立場であれば、高校側は配慮せざるを得ない。ご本人が希望なされば高校は推薦するでしょうし、大学側にとっても、不合格にするという選択肢はないのです」(精神科医で受験アドバイザーの和田秀樹氏)

さらに、東大の推薦入学は、元々悠仁さんのためにつくられた制度だと、大学受験に詳しいジャーナリストがいうのである。

「学校推薦型選抜が東大に導入されてから9年。この間、募集要項には大きな変化がみられません。つまり当初から悠仁さまの受験を見越した制度であり、だからこそ悠仁さまも小学生の時分から、この推薦入試に焦点を合わせてお好きな活動を続けることができたと言えます」

私は東大とは縁もゆかりもないが、この見方は東大に対して失礼ないい方ではないのか。秋篠宮家が次代の天皇候補を2人抱えているとはいえ、東大に対してそれほどの力があるとは思えないし、東大側も「将来の天皇の出身校」という“勲章”を欲しがる校風ではあるまい。

それはともかく、新潮は、夏休みの過ごし方、秋の園遊会への参加など、大学受験真っ最中のはずの悠仁さんのゆとりのある過ごし方を含めて、ほぼ、東大農学部への推薦入学は決まったも同然だと見ているのである。

■文春は「率直に申し上げて“異例の成績”」と報道

一方の文春は、筑附高での悠仁さんの成績は「異例」で、残念ながらとても東大に合格するレベルにはないと見ているのだ。

「小誌は今回、筑附高の関係者から、衝撃的な証言を得た。『じつは高校側は、悠仁さまに頭を悩ませている。(中略)目下の問題は、学業成績についてです。悠仁さまは、率直に申し上げて“異例の成績”なのです』」

さらに件の関係者はこういうのである。

「生物を除いては、文系科目も理数系科目も成績が伸び悩んでおられる。理解力を測るテストの点数が芳しくないと聞いています。筑附高では平均点も非公開で順位も明かされないため、同級生ですら彼の成績を知る生徒は限られる。ただ、この成績だと授業についていくのは難しく、ご本人も苦しい気持ちを抱えておられるのではないか」

要は、とても東大農学部の推薦入学に筑附高として推すレベルではないというのだ。

だが、文春の6月6日号では、筑波大附属高校に通い、悠仁さんと同級生で、彼のことを「ひーくん」と呼ぶ男子生徒A君というのを登場させて、

「ひーくんが東大の学校推薦に選ばれたとしても、別に驚きません」

といわせているのだ。

さらにA君は、「筑波スタディ」という本格的な学術研究の手法を学び、自分で研究論文を書く授業というのがあるそうだが、こう話している。

■このままでは「裏口入学」などの誹りは免れない

「この『筑スタ』でひーくんは確か、発表された論文とは別のトンボの研究に取り組んでいました。学内でも成果をプレゼンし合う発表会がありますが、誰の研究のレベルが高いかというのは聞いていたら分かる。彼の発表のレベルが高いのは皆分かったと思います」

手放しとはいわないが、相当高い評価を「ひーくん」に与えているのである。

たしかにそこでも文春は、A君の高評価を一顧だにせず、これまでも秋篠宮家という威光を使って、東大への進学率の高い筑波附属高校へ悠仁さんを入学させてきた。

だが、東大の推薦入学の合否判定には「一般の生徒と同じように共通テストを受ける必要があり、八割は必要といわれています」(教育情報メディア『大学通信』の担当者)とレベルが高いのに、悠仁さんは「一般入試に合格するほどの学力とも伝わってきていません」(秋篠宮家関係者)と、悲観的に見てはいるのだが。

東京大学安田講堂
写真=iStock.com/Sanga Park
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Sanga Park

新潮は、秋篠宮家、特に母親の紀子さんが悠仁さんの進路を「初の東大卒の天皇」にしたいと考え、次々に手を打ってきたが、それがついに実を結ぶというのである。

しかし、文春が報じているように、悠仁さんの成績は学校側が推薦するレベルにはないとしたら、それでも秋篠宮家が強引に推薦枠に押し込み、東大に合格させたとしても、「一般学生を蹴落とした」「裏口入学」などの誹(そし)りは免れないのではないか。

秋篠宮や紀子さん、悠仁さんにとって重苦しい秋になりそうである。

■受験より大切なのは「天皇の役割を勉強すること」

そんな秋篠宮に対して、ノンフィクション作家の保阪正康氏は文春でこう“諫言”している。

「天皇に受験勉強は必要ありません。それ以前に、悠仁さまにはもっと学ぶべきことが沢山あるはずです」「それよりも大切なのは、天皇の役割を勉強すること。それは東大に入るよりもはるかに難しいことなのです」

保阪氏は上皇上皇后と複数回にわたり面会して、昭和史関連の対話を重ねてきたという。

「上皇陛下とお話しして感じたのは、かつて天皇の名において行われたことに対する責任をどこまで自覚すればいいのか、悩んでおられるということ。その最たる例が戦争の責任でした。そういった問いかけを直接されることはありませんでしたが、昭和天皇の時代に起こったことをどう引き受けるべきか、その悩みは伝わってきた。このように、天皇となった人物にしかわからない苦悩がある」

一般学生たちと受験競争をすることに貴重な時間を費やすべきではないというのである。

■一貫した「帝王教育」があるのかよくわからない

私も同感である。一般学生と話したり友人をつくったりするのはいいことに違いない。だが、受験勉強で貴重な青春を浪費するなどは、彼のやるべきことではない。

私は、東大に入るより、これまでの皇族たちがやってきたように、皇族同士が長年親交のあるイギリスの大学に留学したほうがいいと思っている。オックスフォードやケンブリッジには世界中から優秀な若者たちが集まってくるし語学力も磨かれる。

警備の問題があるとしても、現天皇も皇太子時代にオックスフォードで2年4カ月を過ごしている。帰国したあとの記者会見で皇太子は、「自分でものを考え、自分で決定し、そして自分でそれを行動に移すということができるようになったのではないかと思います」と話している。

オックスフォード大学の構内を歩く、卒業式の日を迎えた卒業生たち
写真=iStock.com/oversnap
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/oversnap

「自分でものを考え、決定し、行動に移す」。それこそが、今の悠仁さんに必要なことではないのだろうか。

秋篠宮夫妻に対して酷ないい方にはなるが、秋篠宮家には一貫した「帝王教育」があるのかよくわからないというのも、国民から不信感をもたれる大きな要因であると思う。

文春によれば、悠仁さんの小学生の頃は、私的旅行で沖縄や長崎、広島などへ行って、戦争の傷跡に触れていた。そうした平和教育は紀子さんの意向だったといわれているそうだ。

だが、中学生以降、こうした活動がぱったり見られなくなったというのである。

■眞子さん、小室圭さんの結婚騒動が思い出される

象徴的なことが8月2日にあったという。沖縄と真剣に向き合ってきた上皇が皇太子時代、沖縄への理解を深めるために、沖縄の豆記者を招き対話をすることを始めた。それは天皇皇后にも引き継がれ、現在は秋篠宮夫妻にバトンが渡されている。

コロナ禍で5年ぶりの豆記者たちとの面会だったが、5年前には同席していた悠仁さんが、今回は同席しなかったというのである。

さらに、紀子さんと秋篠宮の教育方針の違いもある。秋篠宮は「全国のいろいろな文化を見せたい」とたびたび発言し、悠仁さんを連れて全国へお忍び旅行に出かけているが、通り一遍に見て回っているだけでは、「帝王学が身に付くとは思えません」(小田部雄次静岡福祉大学名誉教授)と厳しい意見がある。

秋篠宮の一貫性のなさや優柔不断なことは、長女・眞子さんが小室圭さんと結婚する時にも表れた。小室さんの母親の金銭問題が多くの週刊誌で取り上げられ、国民の不信感を買っている時、小室さんは「全28ページ」もの弁明書を公開したが、国民を納得させる内容ではなかった。

当然、秋篠宮はこれではダメだと拒絶はしたが、小室さんに直接会って間違いを正し、もう一度書き直しを迫ることはせず、傍観していた。結局、眞子さんは両親の反対を押し切って結婚、ニューヨークへと旅立ってしまった。

■「次の世代の天皇のイメージがまったく浮かんでこない」

それに懲りて、妹の佳子さんには自由な交際はさせないとしようとしたが、佳子さんが反発したのだろう、現在は別居状態である。

そして悠仁さんの教育にも一貫性がみられない。先の保阪氏もこういっている。

「悠仁さまの教育は迷走していると言わざるを得ません。本来、天皇教育は、宮内庁が基本方針を決めて行うべきもの。ですが今、宮内庁が統一された方針のもとで悠仁さまの教育にあたっているとは思えない。結局、紀子さまお一人がやきもきしておられ、結果として方向性がバラバラになっているように見受けられます。そのため、次の世代の天皇のイメージがまったく浮かんでこないのです」

皇位継承順位第1位の秋篠宮は、かつて即位拒否ともとられる発言をしているが、その真意を未だに説明していない。

紀子さんが、悠仁さんを東大に入れることを最優先にしているのであれば、父親として、秋篠宮はそれについてどう思っているのだろうか。悠仁さんの帝王教育について、次の11月30日の誕生日会見で、自分の考えをはっきり語ってほしいと思うのは、私だけではないはずだ。

実は、悠仁さんにはもう一つお金の問題が“勃発”しているのだ。

■皇族費に対する世間の目は年々厳しくなっている

女性自身(8月20・27日号)が、「皇室経済法によれば、悠仁さまには“独立の生計を営まない未成年の親王”として年額305万円が支給されてきた。それが成年になられることで、3倍となる」と報じたのだ。

宮内庁は女性自身に対して、「令和6年度の悠仁親王殿下の皇族費の年額は660万円です。令和7年度の皇族費の年額は、915万円となる予定です」と回答している。皇族費には所得税もかからず、国の会計検査も行われないという。

小田部静岡福祉大名誉教授は、

「悠仁さまの皇族費が増えることを機に、皇族費のあり方や使途についての批判が生まれる可能性もあると思います」

と語っている。

秋篠宮邸の改修費用が莫大になり、事務棟などとして使われる予定だった旧仮寓所で佳子さんが一人暮らしをするなど、庶民の金銭感覚からかけ離れた秋篠宮家の暮らし方にも批判がある。

そんな中、悠仁さんに1000万円近い皇族費が支払われるというのは、新たな秋篠宮家バッシングにつながるかもしれない。

暮れなずむ夏の夕日を眺めながら、秋篠宮はこう独り呟いているかもしれない。

「秋篠宮はつらいよ」

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元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任する。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『編集者の教室』(徳間書店)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)、近著に『野垂れ死に ある講談社・雑誌編集者の回想』(現代書館)などがある。

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(ジャーナリスト 元木 昌彦)

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