1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

「人生が不安で、タバコとお酒が辞められない…」40代男性の悩みを一気に解決した"たった1つの習慣"

プレジデントオンライン / 2024年8月23日 16時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Image Source

人生がうまくいかない、と感じたときはどうすればいいのか。人材育成コンサルタント三浦将さんは「たった1つのよい習慣を身に付けることによって、生活を向上させるための他のよい習慣が連鎖するように身に付いていく。実際、夜更かしせず早起きするようになっただけで、人生が一変したという事例がある」という――。

※本稿は、三浦将『改訂新版 自分を変える習慣力』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

■人生にポジティブな連鎖を起こす方法

・将来への漫然とした不安や焦燥感を感じる
・仕事に対して、人生全体に対して、毎日やっていることにあまり納得感がない
・自分で自分を認めることができず、自己肯定感が低い
・自分の才能や能力というものが見えてきて、やっていることに限界を感じる
・がんばっているのに、成果が伸びない現実を何とかしたい
・自分を取り巻く人間関係を何とかしたい

みなさん、こんな思いはありませんか?

また、そんな現状にさらされ、悩んでいませんか?

今の難しい現状を根本から打破するきっかけが、たった1つの習慣を始めることによって可能になるとしたら? そして、そのたった1つの習慣が身に付くことで、ポジティブな連鎖を次々に起こし、自分の人生を変えていくことが可能になるとしたら?

本書は、それが可能であるという事実を、実証ベースであなたにお伝えし、自分を変える習慣の身に付け方を具体的にお伝えする本です。まずは、その1つの例から見ていきましょう。

■夜更かしをやめて「毎朝5時30分に起きる」

私のメンタルコーチングのクライアントであるMさんは、40代前半のビジネスパーソン。20代、30代を仕事優先にがむしゃらに生きてきましたが、ここに至り、仕事だけでなく、人生のあらゆる面において、これまで経験したことのない行き詰まり感を持っていました。

ビジネスマンとしての能力の限界や、マネージャーとしての適性への疑問を感じ、家族に対して十分な時間が取れていないこと、将来への漫然とした不安と焦燥感など、多くのことがMさんに重くのしかかっていました。そして、それらのストレスが原因で情緒の安定を欠き、喫煙と飲酒の量が増え、体調も思わしくありませんでした。

そんな中、Mさんは、友人からメンタルコーチングのことを聞き、その方から私を紹介されました。コーチングを進める中で、自分をこれまでになく深く見つめる機会を得て、いくつかの気付きから、1つの行動を取ることを決めました。

「毎朝5時30分に起きる」

それまで、いつも深夜1時、2時過ぎまで夜更かしをして、起床が7時過ぎだったMさんにとっては、なかなか大変な行動目標と思われました。しかし、これまでと違うのは、コーチングセッションによって、Mさんの心の奥にあった、本当にしたいことが明確にわかったことです。

■3カ月続けることで、生活パターンが定着

実は、Mさんには、忙しさにかまけて、家族との時間をあまり取れていないことが、ずっと心に引っかかっていました。たまに取れた一緒の時間も、いつも心ここにあらずのような状態で、子どもたちと本気で楽しむ時間にできていなかったことに、心からの後悔がありました。

コーチングセッションで、「家族との充実した時間をしっかりとりたい」ということが、本当の願いであると気付いた時、「朝5時30分に起きる」という目標がその願いとしっかりと結びつきました。

そのための最適な時間は、Mさんにとっては朝でした。朝、子どもと一緒に家の近所を散歩しながら、おしゃべりをしたり、家族全員で楽しく朝食をとったり、時々子どもの宿題を見てあげたりすることが、Mさんのイメージの中にありありと表れました。こうして、「毎朝5時30分に起きる」という習慣化目標が、非常に腹落ちした感覚で生まれてきたのです。

ダイニングルームで食事をする4人家族
写真=iStock.com/b-bee
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/b-bee

習慣化の最初は、意識しながら毎日続けることが肝心です。Mさんの心の灯は、それを実行するに十分なパワーを持っていました。3日、3週間と、Mさんの5時30分起きは定着していきました。1カ月を過ぎる頃には、目覚ましの力を借りる必要もなくなっていました。そして、3カ月を過ぎると、自分の生活パターンとしてすっかり定着した感覚がありました。

■月46.5時間の「朝活」がもたらした変化

それまで全てに行き詰まりを感じていたMさんが、自分の思い通りになるものを1つ、しっかりと手に入れたのです。

毎日の早起きは、Mさんにさまざまな利益をもたらしてくれました。その中には、家族との充実した時間のみではなく、自分自身の時間の充実もありました。これまで、遅々として進まなかった英語の勉強も驚くほどはかどり、読書をしていても、これまでとは比べものにならないほど理解が進み、楽しんでいる自分がいました。

そして、TOEICの点数は、数カ月で200点以上も上がり、読書量もそれまでの数倍になっていました。また、毎朝15分間の体操と軽い運動の習慣がついたことによって、朝の爽やかさが増し、健康への自信も高まっていきました。

朝5時30分から7時まで、1日あたり1.5時間の充実した時間は、1カ月では、1.5時間×31=46.5時間となり、1年では、1.5時間×365=547.5時間という膨大な時間となります。しかもこれが、朝という最も脳が活性化する時間に行われる効果は計り知れません。

■いつの間にか禁煙に成功し、飲み代も激減

早起きの習慣の波及効果は、それだけには留まりませんでした。

ストレスが減ったためか、禁煙しようと思ったわけでもないのに、タバコの本数はどんどん減っていき、ついには1本も吸わなくなりました。仲間と飲みに行っても、それまではダラダラと2次会にも参加していたのに、5時30分に起きるためにキッパリと断るようになり、酒量も毎月の飲み代も激減。

また、朝の30分を使って、仕事のアイデアを考えるようになってから、仕事へのモチベーションも非常に高いものとなりました。この流れの中で、自分の根本的な能力にも、さらなる可能性を感じられるようになってきました。

そして、気が付くと、上司をはじめとするまわりの人との人間関係も改善していることが実感できました。数カ月後には、自分の中にゆったりとした余裕が生まれてきた感覚と、自分らしく仕事と人生を楽しめるようになっているMさんがそこにいました。やがて、会社での昇進も果たし、よりやりがいのある仕事を任せられたMさんの意識は、それまでの自分中心のものから、まわりの人間への貢献から得られる幸福感に移行していきました。

このようにして、行き詰まっていたMさんの人生は、とても豊かなものへと一変したのです。

■スイッチとなる習慣を1つ見つけるだけ

「人生において、本当にやりたいことができるようになった」と、Mさんは言います。

いったいどうしてこんなことが起きたのでしょうか?

1つの習慣を身に付けたことが、自分を、そして自分の人生を大きく変えていく。こんなことが実際に起きるのです。

清潔感のある目覚め
写真=iStock.com/mapo
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/mapo

そのためにやることは、スイッチとなる習慣を1つ見つけ、それを習慣化する。たったそれだけなのです。

Mさんのエピソードが偶然ではない訳をお話しましょう。

オーストラリアの研究者ミーガン・オーテンとケン・チャンが行った実験では、被験者に2カ月にわたる運動プログラムに取り組んでもらいました。ジムに週3回通い、ウエイトトレーニングやエアロビクスなどを行うというプログラムでした。運動の習慣が付くことによる影響を調べる実験です。

■運動を続けなかった人たちに変化は起きなかった

被験者は、生活の中での活動の変化について、詳細な報告をすることになっていました。

「衝動買いの頻度」「喫煙量」「飲酒量」「カフェインの摂取量」「ジャンクフードの摂取量」「人との約束を果たした率」「人に親切にする頻度」などをはじめとする、生活の変化についてです。

すると、運動を続けた被験者には、好ましい行動が増え、好ましくない行動の回数が減るという傾向が顕著に表れました。著しい生活の改善が見られたのです。そして、それとともに、意志の力、自制する力などの向上の事実もはっきりと表れました。

Mさんに起こったよい連鎖と波及効果は、研究結果でも明らかになっているのです。一方、運動を続けなかったグループには、そのような変化は一切起こらなかったとのことです。

■意志の力や自制の力を高められる

ではこれは、運動という習慣を身に付けたから起こったことなのでしょうか?

ここに疑問を持った研究者の2人は、他の習慣でも、それがスイッチとなって、新たなよい習慣が身に付いたり、好ましくない習慣と縁を切ったりすることができるようになるかどうかの実験を繰り返しました。

三浦将『改訂新版 自分を変える習慣力』(クロスメディア・パブリッシング)
三浦将『改訂新版 自分を変える習慣力』(クロスメディア・パブリッシング)

結論から言うと、家計簿を付ける習慣や勉強をする習慣をはじめ、両氏が行った実験においては、どんな習慣でも、同じように新たなよい習慣が身に付いたり、好ましくない習慣と縁を切ったりすることができるようになりました。そして、ここでも意志の力や自制の力の向上が見られたのです。

つまり、運動だけに限らず、たった1つのよい習慣を身に付けることによって、あなたの生活を向上させるための他のよい習慣が連鎖するように身に付いていく。これは、ミーガン・オーテンとケン・チャンの研究の結果に加えて、私の何千セッションというメンタルコーチとしての経験からも確信を持って言えることです。

----------

三浦 将(みうら・しょうま)
人材育成・組織開発コンサルタント
大阪府立大学工学部卒業。英国立シェフィールド大学大学院修了(MSc:Master of Science理学修士)。早稲田大学オープンカレッジ講師。大手広告会社、リーバイス、ギャップなどの外資系企業を経て、「休み明けの朝、元気に仕事に向かう人をこの社会に増やす」を目的とし、人材育成・組織開発コンサルティングや企業研修プログラムを提供する株式会社チームダイナミクスを設立。アドラー心理学やコーチングの技術を駆使した手法で、リーダーシップと主体性のある人材の育成をサポートしている。「知識を能力に変える」研修プログラムの実績により、リピート率は、実に95%を超える。『相手を変える習慣力』『チームを変える習慣力』(クロスメディア・パブリッシング)、『リーダーのコミュニケーション習慣力』(三笠書房)他、著書は累計30万部を超える。

----------

(人材育成・組織開発コンサルタント 三浦 将)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください