これで初対面のどんな相手でも一気に距離が縮まる…コミュ力の高い人が頻繁に使っている"5文字の言葉"
プレジデントオンライン / 2024年9月3日 15時15分
※本稿は、有川真由美『話し方を変えれば運はよくなる』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
■「一緒ですね!」が、初対面の人との距離を縮める
私が行うセミナーのグループワークでいちばん盛り上がるのが、“共通点探しゲーム”。
「となりの人(初対面)と2人組になって、5分間でレアな共通点を見つけましょう」というもので、楽しい共通点が出てくるのです。
「最寄りの駅が同じで、同じパン屋さんで、同じ食パンを買っていた」「猫を2匹飼っていて、しかも1匹の名前が同じ」などレアな共通点を見つけた組はテンションが上がって意気投合し、連絡先を交換するほど。
とくに女性同士は「共通点・共感・共有」でつながるといいます。共通点があると、親近感がわいて仲良くなることは、だれしも経験があるでしょう。
仕事、出身、家族、血液型、趣味、好きなものなど共通点はさまざまですが、共通点探しのヒケツは「幅を広げて探すこと」。
レアな共通点でなくてもいいのです。「似てますね」「近いですね」でもOK。大切なのは、相手に近づこうとする気持ちです。
たとえば、ある会に参加した初対面同士でも、相手を一見するだけで「女性がもう一人いてよかった」「同じ飲み物?」などいくらでも出てきます。
「一緒ですね!」でお互いの心のハードルを下げてから雑談をすると、打ち解けて話が弾む可能性大。
年の離れた人、仕事や立場が違う人とも共通点で一気に距離が縮むことがあるので「なにかしら共通点があるはず」とアンテナを張ってみてください。
■「あー、わかる~!」価値観の一致には激しく同意
「わかります。1人時間がないと、だんだんイライラしてきませんか?」
(共感質問でさらに共感し合う)
“共通点”があると親近感がわき、仲良くなれることを「類似性の法則」といいますが、「価値観の一致」も立派な共通点であり、法則が発動します。
価値観とは、「どんなことに価値を見出すのか」といったものごとの考え方。「お金より時間が大事」「○○にはお金をかけたい」「友人は少なくてもいい」「家は賃貸派」「自然が好き」「古いものが好き」など相手の口からポロッと価値観が出てきたとき、自分も同じ考えなら「あー、わかる! 私もそうなんです」と喰いついてみましょう。
相手の話をさらに深く聞いたり、自分のエピソードを話したり、「こんなことってありません?」と共感したりして、雑談が盛り上がることはまちがいありません。
どんな人でも、なにかしら一致する価値観はあるものです。が、「価値観が違う」という相手でも案ずることはありません。
「そんな考えをもっている」と知っていれば、違う部分は話題を避けたり、相手の価値観を認めたりすることもできるでしょう。
とくに上司やお客、親戚など嫌でも付き合う相手は、価値観やこだわりをわかっていたほうが、うまく付き合えます。
雑談とは、相手の価値観を知り、付き合い方を知るプロセスでもあるのです。
■ネタに困ったら「五感で感じること」を話題にする
「流れているこの曲、好きなんです」(聴覚)
「いい香りが漂ってきませんか?」(嗅覚)
「このカレー、あとで辛さがきます」(味覚)
「いすのクッションがやわらかくていいですね」(触覚)
上司や同僚と営業先に行ったり、外食したりするとき、「話が続かない」という人も多いようです。そんなときは、頭のなかの情報を頼りにするのではなく、「いま、感じていること」をそのまま口にしてみてください。
いちばん手っ取り早いのは、目に入ってくるもの。
食事に行く見慣れた道中でも、よく観察すると、「こんなお店、ありましたっけ」「照明のデザイン、面白くありません?」など話題は無限に出てきます。
相手も一緒に見ているので、いちいち説明する必要もなく、「ほんとだねー。知らなかった」など、すぐに反応してくれるでしょう。
レストランでは、家具やインテリアを見てコメントしたり、従業員の制服やメニューにツッコミを入れたりしてもいいでしょう。
「静かでいいですね」「アロマの香り?」「熱々です」など五感で感じたことはすべて話題になります。
人は身体の共有体験をすることで、心理的距離が縮まって信頼が生まれたり、記憶に残ったりするといいます。
合宿で仲間意識が生まれたり、懐かしい曲を聴いて昔の恋人を思い出したりするのは、共有体験があるからでしょう。
■「それ、教えて!」で、心の距離が縮まる
「○○さんは小説がお好きとうかがいました。
おすすめの作家がいたら、教えてください」
「共通点もなく、価値観も違いすぎて話が合わない」というときは、嘆くのではなく、違うことを喜びましょう。
似たタイプの人とだけ話しても、人としての幅は広がりません。
成長させてくれるのは、自分と違う情報や価値観をもっている人たちなのです。
好奇心が旺盛で、まわりを味方にして知識や知恵を得ていく人は、きまって「それ、なに?」「それ、教えて!」とよく口にしています。
「教えてもらう会話」を心がければ、目上の人との会話だって怖がることはありません。
適当に話を合わせるのではなく、「私は知らないので、教えてもらえますか?」と懐に入っていくことで、相手の自尊心も満たされ、「素直な人」と思ってもらえます。
とくに自分の得意なこと、好きなことを人に教えるのは、うれしいものです。
年下に対しても「後輩に教えてもらうなんて……」とつまらないプライドは捨ててしまいましょう。
幸運な人は、幼い子どもからでも教えてもらうことを探します。
若い人には「このユーチューバーって有名なの?」「今年のファッションの流行は?」「飛行機のチケットはどのサイトでとる?」など、いろいろ聞いてみるといいでしょう。年上から頼ってもらえるのは、うれしいはずですから。
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作家
鹿児島県姶良市出身、台湾国立高雄第一科技大学応用日本語学科修士課程修了。化粧品会社事務、塾講師、衣料品店店長、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリー情報誌編集者など、多くの職業経験を生かして、働く女性へのアドバイスをまとめた書籍を刊行。内閣官房すべての女性が輝く社会づくり推進室「暮らしの質」向上検討会委員(2014-2015)。著書に『感情の整理ができる女(ひと)は、うまくいく』(PHP研究所)、『30歳から伸びる女(ひと)、30歳で止まる女(ひと)』(PHP文庫)、『好かれる女性リーダーになるための五十条』(集英社)、『遠回りがいちばん遠くまで行ける』(幻冬舎)などがある。
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(作家 有川 真由美)
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