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「出会いがないので登録しました」は一発アウト…婚活アプリでいい人に出会えない人のプロフィールの文面

プレジデントオンライン / 2024年9月27日 10時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/PeopleImages

アプリ婚活は手軽に始められる一方で、登録しても「いい相手がいない」「遊び目的の人としか出会えない」という悩みを訴える人が多いそうだ。アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーの伊藤友美さんは「それが自分のプロフィールのせいだということに気づいている人は意外と少ない。気軽に投稿しているプロフィールには、結婚への覚悟や自分でも意識していないコンプレックスが表れているもの。アプローチしづらいプロフィールには共通のNGフレーズがある」という――。

■そのプロフィールじゃ、出会えない

婚活沼とは、結婚すると決断しないままずるずると婚活し続け、異性との間に起こる現実に一喜一憂する状況を指す。

婚活沼にハマってしまう理由は人によってさまざまだが、結婚相談所やマッチングアプリに登録するなど、前向きに行動しているのに「いい相手と出会えない」と悩む人は多い。しかし、それが自分が登録しているプロフィールのせいだということに気づいている人は意外と少ない。気軽に投稿しているプロフィールには、結婚への覚悟や自分でも意識していないコンプレックスが表れているもの。今回は、プロフィール修正を通して、自分に向き合った女性の例を紹介する。

■「ロクな人がいないんです」は本当か

相談に訪れたH絵さんは、38歳の地方公務員。このまま一生ひとりで生きていくというイメージがわかなくて、3カ月ほど前に婚活を始めたという。H絵さんが出会いの場に選んだのは、マッチングアプリ。職場の後輩に勧められて婚活専門のアプリに登録した。

数人の男性とメッセージのやりとりをしてみたものの、「ロクな人がいないんです」と顔を曇らせていた。1人目の男性とは、会う約束をしたのにドタキャンされてしまったという。2人目は、こちらから質問すればかろうじて返事が返ってくるが、相手から質問や連絡が来ることはなく、そのうち自然消滅してしまった。

メッセージを待っている人
写真=iStock.com/Pheelings Media
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Pheelings Media

「やっぱり、アプリには本気で結婚したい人はいないんですよね。アプリより結婚相談所のほうがいいんでしょうか」と話すH絵さん。試しに、アプリに登録しているプロフィールを見せてもらった。

H絵さんのプロフィールには写真も添えてあり、一見、特に問題ないように見える。しかし、プロの目から見れば、婚活プロフィールとしてはNGだ。「婚活アプリに登録している人の中にも、本気で結婚を考えている人はいますよ。でも、このプロフィールでは、真剣に結婚したいと思っている人はH絵さんにアプローチしづらいですね」とお伝えした。

■婚活プロフィールで「絶対避けたいNGフレーズ」

H絵さんのプロフィールのどこに問題があったのか。今回は、H絵さんに伝えたことを含め、NGフレーズを6つ紹介するので参考にして欲しい。

NGフレーズ1.「出会いがないので登録しました」

婚活をするのに、「しかたなくやっています」というニュアンスを匂わせるのはNGだ。本人は意識していないかもしれないが、この言葉の裏には「本来は婚活なんてしなくても結婚できるはずなのに、婚活をせざるをえない私」というネガティブな自己評価がうかがえる。自分だけでなく、婚活そのものやマッチングアプリへの見下しも感じられる。そもそも婚活アプリを運営してくれる会社があるから、自分ひとりでは出会えないほどたくさんの人に出会うチャンスを得られるのだ。「利用させてもらえてありがたい」と感謝する気持ちを持ちたい。

では、「出会いがないので」の代わりに、なんと書けばいいのか。

「真剣に結婚したいと思って、登録しました」でOK。そう言うと、H絵さんは難色を示した。「結婚を焦っていて、重いと思われそう」と。マッチングアプリには、いろいろな人が登録している。中には、本気で結婚を考えていない人もいる。そういう人は、「真剣に結婚を考えています」とプロフィールで表明している人にはアプローチしにくいものだ。

もし「真剣に結婚したい」とプロフィールに書くことをためらってしまうとしたら、本心では結婚したいと思っていないのかもしれない。H絵さんには、もう一度自分の本心と向き合ってみることをおすすめした。

NGフレーズ2.「年齢よりも若く見られます」

本人はよかれと思っているのかもしれないが、このフレーズも、無意識に「もう若くない」というネガティブな自己評価をうかがわせる。「実年齢より年下に見える」とわざわざ自分でアピールすることで、これまで一生懸命生きてきた年月を否定することになる。自分に対して失礼な表現はしないようにしたい。

同様に、「仕事にまい進していたら」あるいは「やりたいことをやっていたら、この歳になってしまいました」などという表現も同様にNGだ。

NGフレーズ3.「写真を公開していない人とはやりとりしません」

「写真を公開していない人とは会わない」「たばこを吸う人はいや」など、自分の中に基準があること自体はかまわない。ただ、それをプロフィールで宣言する必要はまったくない。

写真がない人からのアプローチは、黙ってスルーすればいい。「たばこは苦手です」くらいは書いてもいいかもしれないが、「こういう人はイヤ」と拒絶する姿勢を見せると、不思議なもので、潮を引くようにすべての人が去っていく。条件に合う人まで寄せ付けなくなってしまうから、あえてプロフィールに書くメリットはない。

NGフレーズ4.「明るくて人見知りしませんが、おっちょこちょいなところもあります」

プロフィールに、わざわざ自分の欠点を書く必要はない。誰かに褒められたときに、「でも、こういう部分もあるんです」とあえて欠点を伝えることで、相手との距離を縮めたり、周りの人からの好感度を上げたりするのは、女性同士ではよく使われるテクニックだ。しかし、婚活では逆効果にしかならない。「私は明るくて人見知りしない性格です」だけで十分だ。

「ちょっとしたことで落ち込みやすい性格」なら、「繊細で優しい性格」と、あえてポジティブに転換してアピールするクセをつけたい。

H絵さんの実例以外にも、次のようなプロフィールはNGだ。

NGフレーズ5.「元夫のDVが原因で離婚しました。もうそんな経験はしたくありません」

「過去の苦労話」や「不運な境遇」など、プロフィールにネガティブなことを書くと、過去と同じような相手を引き寄せてしまう恐れがある。身の上話は、おつきあいが深くなったら個人的に打ち明ければいいことで、プロフィールに書くのはおすすめしない。

NGフレーズ6.「おつまみを作りますので、一緒にうちで飲みませんか?」

これでは遊び相手を探しているようにしか見えないため、真剣に結婚を考えている人からは敬遠されてしまう。おつきあいが始まってからならともかく、会う前から自宅に誘われたら、「だまされるんじゃないか」と警戒して近づかないのが普通ではないだろうか。

「おつまみを作って、家で飲むのが好きです」などに表現を変えるといい。

■「いまさら、結婚するのは無理かも」

H絵さんは、プロフィールをきっかけに自分の本心と改めて向き合った。すると、「結婚はしたいけれど、この歳で婚活をしてももう遅いのではないか」という不安を感じていることを自覚した。

ネットには「40歳で結婚なんて、現実的ではない」「子どもを望む男性は、30代前半までしか相手にしない」など、H絵さんの心を折るような口コミがあふれている。ネガティブな情報に触れていると、「いまさら婚活をしても、結婚するのは無理かも」「みっともないと思われるんじゃないか」と自分を否定する言葉が浮かんでくるものだ。

そんなとき、H絵さんは、同じ職場の5歳上の女性が結婚したことを知った。ランチに誘って話を聞くと、相手はアプリで出会った同世代の男性だという。歴史好きで、史跡巡りが趣味という共通点があり、初対面から話が弾んだそうだ。「どうしてそんないいお相手と出会えたんですか?」と聞くH絵さんに、彼女はこう答えたそうだ。「本気で結婚したくて、真剣に婚活しただけだよ。H絵さんは、本当に結婚したいの?」と。

その言葉を聞いて、H絵さんはハッとした。「この歳で婚活なんて」とか「アプリではいい人に出会えない」とか、決めつけていたのは自分自身だということに気づいたのだ。私はよく婚活塾生にこう問いかける。「その考え方は、あなた自身を幸せにしますか?」自分を幸せにするのもしないのも、自分次第。何歳であろうと、「今の私にぴったりの相手に愛されて、幸せな結婚をする」と決めている人が、それを実現することができる。

■プロフィールを書くときの3つのポイント

H絵さんは、プロフィールを一新して、あらためて婚活アプリに登録をした。婚活向けのプロフィールを書くポイントは、次の3点だ。

1.「真剣に結婚相手を探している」ということを伝える。
2.「自分と結婚したら、こんないいことがある」ということを伝える。

→たとえば、「料理が好きで、先日実家で作ったら家族に好評でした」「友達には、話しやすくて、一緒にいると安心すると言われます」と、具体的にイメージできるような内容を書くといい。
3.仕事や趣味のことを伝える。
→仕事の話題は、男性もイメージしやすくて話題が広がりやすい。ただし、会社の悪口や仕事のグチを書くくらいなら、仕事のことには触れないほうがいい。

趣味は、ありきたりのものよりも「80kgのバーベルにチャレンジしています」「コーヒー豆を家で焙煎しています」などマニアックな内容の方が目に留まり、話が弾みやすい。「ゴルフを始めたので、教えてください」「最近こんな映画を見ました。おすすめの作品をおしえてほしい」など、「教えて」系も有効だ。

婚活のプロフィールでは、何より「本気で結婚相手を探している」と伝えることが肝心だ。その上で、話しかけやすくて、ポジティブで、「一緒にいたら楽しそう」と思ってもらえたら成功といえる。

テキストメッセージを送信する女性
写真=iStock.com/SIphotography
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/SIphotography

プロフィールを変更してから半年。H絵さんはアプリで出会った3歳下の男性と結婚を見据えて交際をスタートさせた。H絵さんは、兄の影響でプレミアリーグの試合を配信でよく観ている。3歳下の彼もサッカーファンで、H絵さんのプロフィールを見て興味を持ったそうだ。

プロフィールは、写真と同じくらい大切な自分の「顔」といえる。

「私はこういう人間です。結婚したいと思っています」ということをまっすぐに伝えることから、婚活はスタートする。「いい人がいない」と嘆く前に、自身のプロフィールを見直してみることをおすすめしたい。

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伊藤 友美(いとう・ともみ)
アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラー
1970年生まれ、東京在住。約9年間の婚活中には、条件を下げたり、妥協を重ねることで「婚活ウツ」を発症。そこから研究を重ね、数々のワークを生み出し、実践。39歳から再開した婚活では、出会いから2カ月でプロポーズに至るスピード婚を果たす。自身の経験を通じて構築した〈最短最速で理想通りの男性と結婚する方法〉を伝える「3ヶ月で全員婚活卒業!婚活塾」は全国から参加の受講生で毎回即満席となる。受講生の成婚年齢は40代が一番多く、平均44歳。50代の成婚者も少なくない。結婚相談所Lulu Spacesの代表も務める。近著は『結局、理想を下げない女ひとが選ばれる』(フォレスト出版)。

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(アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラー 伊藤 友美)

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