1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

飢えた猫が子猫たちを食い荒らす…数十匹の猫を飼育する「繁殖部屋」で目の当たりにした悲惨な光景

プレジデントオンライン / 2024年9月29日 16時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Okssi68

犬や猫などのペット市場が拡大を続けている。朝日新聞の太田匡彦記者は「猫の流通量は2014年度と2022年度の間で約2倍に増えている。たが、猫ブームの裏側には過酷な環境で猫を飼育する悪質なペット業者の存在がある」という――。(第1回)

※本稿は、太田匡彦『猫を救うのは誰か』(朝日文庫)の一部を再編集したものです。

■「命をお金に換えることに罪悪感はありました」

猫の保護活動をしている男性がその住宅を訪ねると、強いアンモニア臭がおそってきたという。

住宅内では、30匹以上の成猫と10匹ほどの子猫が、複数の部屋にわけて飼われていた。糞尿(ふんにょう)にまみれた床には、共食いの被害にあったと見られる子猫の頭部が一つ、転がっていた――。

関東地方北部の、住宅地と田畑が混在する地域に立つこの住宅で、60代の女性は2007年からある純血種の猫を繁殖させていた。女性の自宅に近いターミナル駅で待ち合わせ、話を聞いた。

「命をお金に換えることに罪悪感はありました」

女性はそう告白し始めた。たまたま入ったペットショップで、雌猫を衝動買いしたのが始まりだったという。1匹だと寂しいだろうと、同じ種類の雄猫を続けて買った。2匹とも不妊・去勢手術をしないまま飼っていると、翌年から次々と子猫が生まれ始めた。

飼いきれず、近所のペットショップに相談したら、子犬・子猫の卸売業者を紹介された。女性はこう振り返る。

「業者に『ぜひ出してくれ』と言われて、売り渡しました」

それから、生まれた子猫たちを次々と売るようになった。

■子猫たちは“餌”になってしまった

すべて近親交配だったため、卸売業者には1匹あたり1万~2万円程度に買いたたかれた。それでも年に3度のペースで繁殖させ、その都度あわせて20匹以上も産まれるので、それなりの収入にはなった。

ペットショップの店頭で、自分が繁殖させた子猫を見かけることもあった。

「1匹数万で売った猫が、ペットショップの店頭では十数万円で売られていた。店頭に並ぶ子猫の姿を見ると、胸が痛みました」

ケージに入れられた子猫
写真=iStock.com/DanBrandenburg
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/DanBrandenburg

13年に入って体調を崩し、廃業せざるを得なくなった。でも猫たちは手元に残り、管理が行き届かないまま増え続けた。糞尿の片付けも追いつかず、自宅のなかは強いアンモニア臭が充満するようになった。

追い込まれ、最終的に動物愛護団体に助けを求めた。

「最大40匹くらい抱えてしまい、エサが足りなかったのか、成猫に食べられてしまう子猫もいました。猫たちはもちろん自分も家族も、誰も幸せにはなれませんでした。せめて、買われていった子猫たちは幸せになっていると信じたいです」

女性は、後悔していると言いつつ、最後にこう付け加えた。

「でも、知人のブリーダーのなかには、公団住宅の1室に40匹くらい抱えていたり、6畳2間のマンションで繁殖させていたり、うちよりひどい状況のところもあるんですよ」

■猫市場は約2.5兆円規模

ペットビジネスにおいて猫は、平成の半ばに入って存在感を増し始めた。

一般社団法人「ペットフード協会」の推計によると、2000年には771万8千匹だった猫の飼育数はじわじわと増え続け、14年に842万5千匹となってついに犬(820万匹)を逆転した。23年時点では犬が推計684万4千匹なのに対し、猫は推計906万9千匹に達している。

背景には、2000年代半ばから始まった猫ブームがある。

辰巳出版が発行する猫専門誌『猫びより』の宮田玲子編集長は、「00年代半ば以降、個人ブログ出身の人気猫などが登場し、猫の性格や動作が多くの人の共感を呼ぶようになった。SNS上などでは、犬よりも猫のほうが、より幅広い層からの共感を集める」と分析している。

ツイッター(現X)や動画投稿サイトなどが主流になっても、猫人気は継続。そこから発展して写真集、映画、CMに猫が次々と取り上げられた。「ネコノミクス」という造語も登場し、関西大学の宮本勝浩名誉教授(理論経済学)の試算によればその経済効果は24年、約2兆4941億円にのぼるという。21年の東京五輪・パラリンピックの経済効果は約6兆円1442億円という試算だったから、猫が生み出す「富」の大きさがわかる。

■「犬ビジネス」と同じ道を辿っている

ブームの恩恵を受けて、ペットショップも活況を呈する。週末の東京都内のペットショップに足を運んでみると、子猫の入ったショーケースの前には人だかりができていた。20万円台半ばから30万円台の子猫が目立つ。その猫種を見てみると、スコティッシュフォールドやアメリカンショートヘア……。

残念ながらこれは、いつかきた道だ。

振り返ってみれば、シベリアンハスキーやチワワがブームになった後、大量の捨て犬が社会問題になった。その背後には、繁殖に使われたたくさんの親犬たちの犠牲も存在する。

檻の中の多くの子犬
写真=iStock.com/TRADOL LIMYINGCHAROEN
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/TRADOL LIMYINGCHAROEN

「犬ビジネス」は平成に入って急速に成長した。犬でできあがった、

工場化した繁殖業者(ブリーダー)による大量生産

ペットオークション(競り市)による量と品ぞろえを満たした安定的な供給

流通・小売業者(ペットショップ)による大量販売

というビジネスモデルに、いきなり猫たちが乗せられてしまったのだ。

ついこの間まで拾ったり、もらったりするのが当たり前だった猫たちだったが、テレビCMなどがはやらせたスコティッシュフォールドなど一部の純血種の人気が高まり、次第にペットショップで購入するものになりつつある。

■8年間で流通量はほぼ2倍に

ペットショップの店頭では、はやりの純血種の子猫がずらりと並ぶ様子が当たり前になっている。2016年のゴールデンウィークには、競り市での落札価格が例年の3~4倍まで高騰し、子犬より高値がつく子猫も出て、業界内で話題になった。

朝日新聞の調査では14年度以降、猫の流通量は前年度に比べ平均1割増のペースで増えてきた。全国の動物取扱業にかかわる事務を所管する地方自治体に対し、13年9月以降にペットショップや繁殖業者に提出が義務づけられた「犬猫等販売業者定期報告届出書」について集計値を調査し(各年度とも回収率100%)、合算した結果わかった。

この届出書では、それぞれの業者がその年度中に「販売もしくは引き渡した」犬猫の数や、「死亡の事実が生じた」犬猫の数を報告しなければいけないことになっている。繁殖業者がペットショップに出荷・販売した場合にも1匹としてカウントされるので、「延べ数」として見てほしいが、国内の犬猫流通量のトレンドとしては十分に実態を反映している。なお、自治体によっては一部業者から届出書を回収できていないので、実数としてはこれよりも大きくなる。

このような調査が可能になった14年度と22年度とを比べると、猫の年間流通量はこの8年で89%増、つまりはほぼ2倍になっていることがわかる。

■若い人ほどペットショップで購入している

猫の入手先としてペットショップが定着しつつあることは、ペットフード協会の調査からも見て取れる。年代が若いほど、もらったり拾ったりするのではなく、ペットショップで猫を買う人の割合が増える傾向にある。

ケースに入れられた数匹の子猫
写真=iStock.com/kyonntra
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kyonntra

ペットフード協会が毎年発表している「全国犬猫飼育実態調査」の23年分を見ると、20~70代の全年代では、猫を「ペットショップで購入」したという人は15.9%で、「野良猫を拾った」(31.1%)や「友人/知人/親族からもらった」(20.6%)には及ばない。

だが30代では「ペットショップで購入」が21.7%まで増え、「野良猫を拾った」(27.5%)に迫り、「友人/知人/親族からもらった」(20.0%)を逆転している。「ペットショップで購入」する人は20代(19.0%)と40代(20.1%)でも全年代平均より高くなっている。なお20代では「友人/知人/親族からもらった」は11.1%にとどまった。

こうした変化は、ペットショップの販売現場でも、数字になって表れてきている。

全国で約130店を展開する「AHB」では15年度、犬の販売数が前年度比7%増だったのに対し、猫は同11%となった。ペットショップチェーン大手「コジマ」でもこの数年、前年比2割増のペースで猫の販売数が増えているという。

18年に入ると、ペットショップにおける販売数の増加はさらに過熱。「猫は仕入れるとすぐに売れるため、地方都市まで回ってこない」(大手ペットショップチェーン従業員)という状況になり、この年のゴールデンウィーク前後には、猫の仕入れ値はさらに急騰したという。競り市では、子犬の落札価格を上回る子猫はもはや珍しくなくなった。

■「増産体制」に入った猫市場

このように人気が過熱し、価格が高騰し、流通量が増えるということは、当然ながら生産量が増えることを意味する。猫ブームの裏側で2010年代半ば以降、猫は完全に「増産態勢」に入っていた。

16年初夏、ある大手ペットショップチェーンが都内で開催した繁殖業者向けのシンポジウムを取材した。講師を務めた同社所属の獣医師は、集まった繁殖業者らを前にこんなふうに語りかけた。

「猫の販売シェアが年々増加しています。昨年は約18%でしたが、今年のゴールデンウィークには20%を超えました。猫のブリーダーの皆さまにはたいへんお世話になっております。本日は、猫の効率の良い繁殖をテーマに話をさせていただきます。犬の繁殖とは大きく異なりますので、よくお聞きください」

■人工的に発情期を作り出し、年3回も出産をさせている

獣医師は様々なデータを用いながら、猫は日照時間が長くなると雌に発情期がくる「季節繁殖動物」であることなどを説明。そのうえで、繁殖用の雌猫に1日12時間以上照明をあてつづけることを推奨した。

「普通の蛍光灯で大丈夫です。長時間にわたって猫に光があたるよう飼育していただきたい。光のコントロールが非常に大切です。ぜひ、照明を1日12時間以上としていただきたいと思います。そうすれば1年を通じて繁殖するようになります。年に3回は出産させられます」

実は猫は「増産」が容易な動物なのだ。

この獣医師が言うとおり季節繁殖動物である猫は、日光や照明にあたる時間が1日8時間以下だと発情期がこず、一方で1日12時間以上照らされていると1年を通じて発情期がくる。だから日本で暮らす野良猫は、一般的に1月半ばから9月にかけて発情する。

つまり繁殖業者は、繁殖用の雌猫に1日12時間以上照明をあて続け、生まれた子猫をなるべく早めに出荷・販売すれば、年3回のペースで出産させることが可能になるのだ。

段ボールで寝る母猫と4匹の子猫
写真=iStock.com/Andri Tirta
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Andri Tirta

発情が周期的に、6~8カ月ごとにくる犬では、こうした「増産」は難しい。一般社団法人「日本小動物繁殖研究所」所長の筒井敏彦・日本獣医生命科学大学名誉教授(獣医繁殖学)はこう話す。

「積極的に子猫を産ませようと思うブリーダーがいれば、年3回はそう難しくはありません。ただ、繁殖能力が衰える8歳くらいまでずっと年3回の繁殖を繰り返せば、猫の体にとって確実に大きな負担となってしまう。また子猫を長く一緒に置いておくと繁殖のチャンスが減るということを、多くのブリーダーが理解している。このことで、子猫の社会化に問題が出てくる可能性も否定できません」

■健康管理が不十分な「繁殖部屋」

2018年7月、関東地方北部の猫の繁殖業者を取材した。住宅街に立つ3階建ての戸建て住宅。そのなかで100匹近い猫たちが暮らしていた。

なかに入ると、アンモニア臭が鼻をつく。1階の部屋には狭いケージに入れられた猫が多数いるほか、妊娠中でおなかを大きくした猫が何匹もうろうろとしていた。2階を住居スペースにしており、3階にも数十匹の猫がいるという。

この住宅に住む女性が猫の繁殖を始めたのはおよそ10年前。最初は小規模に始めたが、いまでは常に20~30匹の子猫がいるほどの繁殖業者に成長した。インターネットに広告を出して直接消費者に販売しているほか、埼玉県内の競り市にも出荷している。

これだけの数の猫の面倒を、女性を含めて1~2人程度で見ている。当然、健康管理は行き届かない。

■子猫の死体は冷凍庫で保管

かつてこの繁殖業者のもとで働いていたというアルバイトの女性はこう証言した。

「とにかく病気の子が多い。治療を受けさせてもらえないまま死んでしまう繁殖用の猫もいました。くしゃみや鼻水を出しながら繁殖に使われている子もいて、そういう猫たちは、絶対にお客さんの目には触れないよう隠されています。親の病気に感染して死んでしまう子猫も少なくなく、働いている間は頻繁に猫の死体を目にしました。子猫は死ぬと冷凍庫に保管し、ある程度死体がたまると、業者を呼んで引き取ってもらっていました。成猫は1匹1千円程度で引き取ってもらっていたようです」

繁殖用の親猫を増やし、子猫を増産するなかで劣悪な飼育環境に陥る業者が出てくる一方、バブル状態の市場環境は、新規参入を促す。

脱サラや定年退職して猫の繁殖業を始める人もいれば、「農家の人で、野菜を作るより猫を繁殖するほうが効率がいい、と始める人もいると聞く。安易に猫の繁殖を始める人が相当いる」(大手ペットショップチェーン経営者)といった状況だ。

■1匹あたり10万~15万の価格がつく

「多少の小遣い稼ぎになればいいかなと思い、始めました」

そう話す関東地方南部に住む60代の男性は、2010年代に入り、勤務先を定年退職したのを機に猫の繁殖業を始めた。最寄りの駅から車で20分ほど。田園地帯のなかに時折あらわれる住宅地の一角に、男性の自宅はあった。

敷地の片隅に、繁殖用の猫たちが飼われている「猫舎」が立つ。猫舎のなかを案内しながら、男性は話す。本当は犬のほうが好きだが、犬は鳴き声がうるさくて近所迷惑になる可能性がある。猫よりも広いスペースも必要になる。だから、犬は断念したという。

開業に必要な繁殖用の猫は、埼玉県内の競り市で買ってきた。雄1匹、雌2匹。「いろいろ調べて、利口で飼いやすく、おとなしい性格と言われている種類の猫を選びました。その後に人気が出たので、『あたり』でした」。いまは約10匹の繁殖用猫を抱える。

交配させる時期を調整しつつ、年間20、30匹の子猫を出荷している。ペットショップのバイヤーに直接販売することもあれば、競り市に持っていくこともある。出荷価格は始めたころに比べて2、3倍になっていて、最近は1匹あたり10万~15万円の値がつく。つまり、年間300万円前後の収入になる計算だ。

「競り市だと、とんでもない高値がついたり、逆にものすごく安い時もあったりする。それはけっこう楽しいんです。ただ、競り市に出すと、ブリーダーさんに買われることがある。ブリーダーさんのところに行っちゃったら、絶対に幸せになれないですよ。一生、狭いケージに入れられるかもしれないんですから。私としては、なるべくかわいがってくれる人に買ってもらいたい。だからどちらかと言えば、ペットショップに直接売るようにしています」

ケージに入れられたペルシャ猫
写真=iStock.com/danishkhan
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/danishkhan

■「犬猫兼業」の繁殖業者が増えている

猫ブームの恩恵を強く感じている。だからこそ、繁殖に使っている猫たちに無理をさせたくない。最初に競り市で買ってきた雌猫は、そろそろ繁殖に使うのをやめようと思っている。繁殖から引退した猫を引き取ってくれる動物愛護団体に、相談を始めているという。

新規参入者が増える一方で、目立ってきたのが、猫の繁殖にも手を出す犬の繁殖業者だ。大手ペットショップチェーン経営者は、「『犬だけじゃなくて猫も』という安易な兼業繁殖業者が増えてきている」と懸念する。

ある大手ペットショップチェーンの推計では、2015年度時点で、犬の繁殖業者が猫の繁殖も始める事例は、繁殖業者全体の3割を超えたという。「犬猫兼業」繁殖業者がどんどん登場しているのだ。しかも同時に、「猫は蛍光灯をあて続ければ年に3回繁殖でき、運動する必要もないから狭いスペースで飼育でき、とにかく効率がいい」(別の大手ペットショップチェーン経営者)という考え方が広がっている。前出の筒井名誉教授はこう憂える。

「犬と猫は全く別の動物です。たとえば、犬では感染症を防ぐのに有効なワクチネーションプログラムが確立しているが、猫ではワクチンで十分に抑えきれずに広がってしまう疾患がある。求められる飼育環境も、犬と猫とでは全く異なる。猫を飼育する際の様々なリスクを、犬のブリーダーがどれだけ理解できているのか心配です」

■毎年5千~7千匹の猫が販売までの過程で死んでいる

猫の繁殖に参入したものの数年で撤退に追い込まれる業者は少なくない。関東地方南部で20年あまり犬の繁殖業を続けてきた女性は数年前、ブームに乗って猫の繁殖も始めてみた。

太田匡彦『猫を救うのは誰か』(朝日文庫)
太田匡彦『猫を救うのは誰か』(朝日文庫)

だが、しばらくすると感染症が蔓延(まんえん)した。

「犬と同じようにいくのかと思ったら全然違った。感染症が一気に広まって、怖くなってやめました」

女性はそう振り返る。業者が廃業しても多くの場合、猫たちは繁殖から解放されない。廃業は第1種動物取扱業の登録が抹消されることを意味する。つまり、行政の目が届かなくなる。結果、繁殖に使われていた「台雌(だいめす)」と「種雄(たねおす)」の多くは、同業者に横流しされていく。こうした猫たちは、行政に把握されないまま闇へと消える。

さらに、先に示した朝日新聞による「犬猫等販売業者定期報告届出書」の調査では、毎年少なくとも5千~7千匹の猫が、繁殖から流通・小売りまでの過程で死んでいることが明らかになっている(原則として死産は含まれない)。ブームは、これだけの数の犠牲の上になりたっているのだ。

■ブームが去っても悲劇は続く

このまま猫ブームが続けば、猫たちの過酷な状況はますます広まっていく。もちろんブームにはいつか終わりがくる。ただペットのブームは、終わった後にも悲劇が起こる。大手ペットショップチェーンの経営者はこう話す。

「私たち自身、いまのようなブームがいつまでも続くとは思っていません。毎年、『今年が山場だろう』というつもりでいます。一方でこの数年、高く売れるからと、各ブリーダーとも子猫の繁殖数を大幅に増やしている。そのため、かなりの数の繁殖用の猫を抱えてしまっています。ブームに陰りが見えて子猫の販売価格が下がり始めたら、増やしすぎた繁殖用の猫たちがどうなってしまうのか、行く末が懸念されます」

----------

太田 匡彦(おおた・まさひこ)
朝日新聞記者
同業他社を経て2001年朝日新聞社に入社。東京経済部で流通業界などの取材を担当した後、AERA編集部在籍中の08年に犬の殺処分問題の取材を始めた。専門記者として特別報道部に所属し、21年から文化部。著書に『犬を殺すのは誰か ペット流通の闇』(朝日文庫)、『「奴隷」になった犬、そして猫』(朝日新聞出版)、共著に『動物のいのちを考える』(朔北社)など。

----------

(朝日新聞記者 太田 匡彦)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください