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「ヒドイ」「ツライ」「もう終わりだ」に加えて「悶絶」…バズる記事が必ず押さえている共感を呼ぶテーマ5選

プレジデントオンライン / 2024年10月8日 8時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/RRice1981

バズる記事を量産しているライターは何を大切にしているか。『超タイトル大全 文章のポイントを短く、わかりやすく伝える「要約力」が身につく』(プレジデント社)を上梓した東香名子さんは「書き始める前にまず、やるべきことがある。それは、共感されやすいテーマを選ぶこと」という――。

■共感を得やすいテーマ5選

バズるためには、テーマ選びも大切です。

バズりやすい定番のテーマとしては、格安・お得情報、懐かし情報、まとめ情報、ランキング記事などが挙げられます(詳しくは前著『超ライティング大全』第1章を参照)。

さらにバズりやすいのは、「共感」を呼ぶ内容です。自分が密かに思っていたことをタイトルで見つけて「よくぞ言ってくれた!」と、思わずクリックした経験はありませんか?

タイトルは「共感力」がものを言います。読者の気持ちや立場に共感したり、寄り添ったりするようなタイトルをつけると、クリック率がグンと高まります。

共感を得やすいテーマの例を5つ紹介しましょう。

1 感情を代弁する話題

喜び、悲しみ、怒り、驚きなど、感情にまつわる話題は共感を呼びやすいです。タイトルで読者の気持ちを代弁すると、「わかる!」とうなずきながらクリックをしてくれます。

タイトル例
「これはヒドイ」「もう無理!」度重なる値上げラッシュにSNSで怒りの声
2 リアルな人間関係

人間関係や恋愛、友情、家族関係における感情に関しても、多くの人が共感します。近年、上司・部下や先輩・後輩の関係を扱う記事の人気が高まっています。

タイトル例
中間管理職はツラいよ……暴走する上司・部下をうまく操る3つの心理術
3 困難な状況からの逆転劇

困難な状況や逆境に立たされた人のストーリーや挑戦は、感動を呼び、読み手が共感しやすいです。人が頑張っている姿や努力する姿を描いた記事には、読者の心を動かす力があります。

タイトル例
「もう終わりだ」倒産寸前から大復活! とある社長の一発逆転ストーリー
4 身近にある社会問題

社会的な問題や不平等に対する取り組み、人権、環境保護などのテーマに対しても、人は共感を示します。とりわけ正義感を刺激するようなタイトルは、アクセスを集めやすいです。

タイトル例
絶対に許さない! 「電車内での迷惑行為ランキング」ワースト5
5 動物や自然美による癒し

動物の愛らしさや自然の美しさは、「癒される」と人気を呼ぶテーマの一つです。とくに、ペットに関する記事は一定の人気があります。必ず写真や動画を載せましょう。

タイトル例
かわいすぎて悶絶! ご主人様を出迎える「おかえりワンコ」にほっこり

■実体験から書けるバズりテーマ2選

バズりやすいテーマは、ほかにもあります。あなたの経験から書けそうな記事はありませんか。アイデアを一挙に紹介します。

6 旬な人物×自分の好きなテーマとの掛け合わせ

最近よく聞く「話題の人物」は、バズりやすいテーマの一つです。さまざまな分野で注目を集め、社会や文化に大きな影響を与える人について書いてみましょう。

ここ数年、もっとも話題に上っている人物といえば、メジャーリーガーの大谷翔平選手でしょう。2023年3月に開催されたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)や、同年11月の2回目のMVP選出、12月のドジャースとの移籍契約まで、さまざまな話題を提供してくれました。2024年も前人未到の本塁打54本、盗塁59個の「54−59」を達成するなど(10月3日現在)、いろんな話題を振り撒いてくれるスーパースターです。

大谷翔平選手=2024年9月29日、米国
写真提供=共同通信社
大谷翔平選手=2024年9月29日、米国 - 写真提供=共同通信社

このヒットキーワードである「大谷翔平」に絡めた記事をどうにか作れないか、あなたも考えてみましょう。「自分は野球に詳しくないから記事が書けない」とあきらめるのはまだ早いです。あなたの執筆ジャンルと「大谷翔平」を、自由な発想で掛け合わせてみましょう。

次に一例を挙げます。

ビジネス系記事のタイトル例
大谷翔平に学ぶ「100億円を稼ぐ男の生活習慣」を29歳フリーターが実践してみた

恋愛系記事のタイトル例
丸の内OL103人に聞く! なぜ「大谷翔平」はモテるのか?

子育て系記事のタイトル例
わが子を「第2の大谷翔平」にする! 管理栄養士が必勝朝食メニューを伝授

このように話題のキーワードとあなたの執筆テーマを掛け合わせて、アイデアを最大限に膨らませていきましょう。

7 「ゾッ」とするような出来事に触れる

人々が恐怖を覚える対象や嫌悪感を覚える話題は、なぜかPVが集まりやすく、よく読まれる傾向にあります。

不可解な事件や奇妙な出来事は、人々の好奇心を刺激するため、話題に上りやすいのです。

たとえば、2020年は「新型コロナ」という単語が爆発的に流行りました。恐怖や驚きを共有することで、ネットユーザーたちにある種の結束力も生まれたものです。

2023年には「クマ」の記事が流行しました。住宅地にクマが出没するケースが相次ぎ、読者の恐怖心と好奇心が絡み合い、数多くのPVを獲得しています。

次の2つは、当時話題となったタイトルの一例です。

タイトル例
「世界一悲惨」なヒグマと3時間に及ぶ「戦慄の闘い」で片目を奪われた男の壮絶な結末――[現代ビジネス]

「振り上げた前足の爪で脳天を引っかかれた…」列島を襲う“ニュータイプ熊”アーバンベアの恐怖《絶滅したはずの伊豆、ついに都内にも出現》――[文春オンライン]

上記のような本格的な内容でなくても、あなたが生活していて「ゾッ」とした経験を書いてみましょう。読者の怖いもの見たさで、思いもよらないバズりが生まれるはずです。

■ 好奇心を煽るテーマ2選

8 「こんな人いるの?」ヤバい人を報告する

ときには想像もできない人々や出来事が、私たちの周りで発生することがあります。街で見かけたおかしな人を扱う記事は、読んだ人の「こんな人本当にいるの?」という読後感が刺激になり、PVを稼ぎ出す傾向があります。

2018年頃から人気が高まっているのが、「公共の場にこんな人がいた」「理不尽なクレーマーがいた」という2つのテーマ。ニュースになるほどではなくても、ちょっとした街の事件簿で、思わず「うそでしょ?」と言いたくなるような話題です。これはSNSで大きく広く拡散され、日々バズっているのです。

タイトルでは状況を端的に伝えて、読者の好奇心を煽るのがポイントです。

次の2つは、話題となったタイトルの一例です。

タイトル例
電車で目ヤニをポロポロ落とす→注意され両者ブチギレ 落語家が目撃した衝撃トラブル「私は嫌だなと思う」――[J-CASTニュース]

土下座を強要、3時間以上拘束、海に沈めてやると恫喝…「モンスタークレーマー」意外な正体――[ザ・ゴールド・オンライン]

ただし、こうした記事は登場人物のプライバシーに配慮することも大切です。「ヤバい人」とされる人物が特定されないよう、配慮して記事を作りましょう。

9 男女に関する修羅場もの

女性向けサイトでは、恋愛、メイク、子育てなどのハウツーよりも、最近ではドロドロした修羅場もの(不倫・浮気・嫁姑など)が増加する傾向にあります。

それぞれ亀裂が入ったハートマーク3つ
写真=iStock.com/klyaksun
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/klyaksun

パートナーの不倫相手と対決したり、壮絶な嫁いびりを報告したりするなどの過激な内容が多いですが、「こんなことあるの?」という刺激が中毒性を読者に与えるのです。

かつては過激な内容を漫画にしたレディースコミックがコンビニに多く置かれていましたが、それがネット版として生まれ変わっているのでしょうか。女性はちょっとブラックな出来事をのぞき見したい気持ちがあるもの。どの時代も需要のある裏ジャンルの一つです。

次の2つは、話題となったタイトルの一例です。

タイトル例
妻が余裕と貫禄を見せつける! 夫の不倫相手との直接対決エピ4選――[ライブドアニュース]

《姑に連れられ、山菜採りへ》→そのまま“山に放置”された嫁【遭難して命の危機に!】――[ファッション・トレンド・ニュース]

30代以上の大人の女性は、こうした男女関係の刺激的な記事が大好物。何を隠そう、筆者もそうです。ついつい「こんなドロドロな関係!」と、中毒性のある記事にハマって次々に読んでしまいます。

■2020年前後のトップテーマはこれだった

10 「あなたはコレわかる?」読者に挑むクイズ記事

クイズ形式の記事もトレンドの一つです。

たとえば、記事のトップ画像にちょっと難解な漢字が書かれ、タイトルに「これ、なんて読む?」と書かれている記事。これらは、ついチャレンジしたくなる読者の心をつかんでいます。

『超タイトル大全 文章のポイントを短く、わかりやすく伝える「要約力」が身につく』(プレジデント社)
『超タイトル大全 文章のポイントを短く、わかりやすく伝える「要約力」が身につく』(プレジデント社)

クイズ記事にはさまざまなバリエーションが生まれています。「この駅、なんて読む?」などの難読地名系、「この言葉の意味は?」などのボキャブラリー系、「正しいのはどっち?」などの一般常識系、「英語で何という?」などの外国語系などが該当します。空き時間にサクッと楽しめるため、隙間時間で勉強をしたい読者に好評です。

クイズ記事は、2020年前後にもっとも多く公開され、ジャンルを問わずいろんなサイトがクイズ記事を作成していました。現在は一時期ほど多くはありませんが、読者の興味を引くジャンルの一つだと言えます。話題となったタイトルの一例を紹介しましょう。

タイトル例
【舟楫】はなんて読む? 船で運ぶことを表す漢字――[Ray]

「偽善者」とは? 正しい意味や似た言葉、対義語、英語表現を例文で紹介――[Domani]

自分が何を書けばいいかよくわからないという人は、まずはここで紹介したようなテーマの記事や、似たタイトルを考えてみるのも一つの方法です。

初心者の方は、まずは2ページ目で紹介した6の「旬な人物×自分の好きなテーマとの掛け合わせ」からチャレンジしてみましょう。

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東 香名子(あずま・かなこ)
コラムニスト
鉄道コラムニスト。メディアコンサルタント。外資系企業、編集プロダクション、女性サイト編集長を経て現在フリー。編集長時代、月間アクセス数を650倍に伸ばす。All About旅行ガイド。メディア出演多数。著書に『超ライティング大全ー「バズる記事」にはこの1冊さえあればいい』ほか。

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(コラムニスト 東 香名子)

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