未婚男性の糖尿病リスクは既婚者の8倍…心の相談をした40代独身男性に精神科医が放ったザクッとくる言葉
プレジデントオンライン / 2024年11月17日 7時15分
※本稿は、よしたに『大人ぼっちマニュアル』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。
■ストレスを深酒で解決しない方法
「あの人、うつで休職したらしいよ」。40代になってから周りでそんな話を耳にすることも増えたのではないでしょうか。会社では中間管理職として上司から叱られ部下に不満を漏らされ、ストレスがたまってつい深夜まで深酒。心身ともに疲れ果てているはずなのになかなか眠れない……。気づいたら朝が来て「ああ、また1日始まったか……」とため息。そんな日々を過ごしている人もいるかと思います。
■SOSのサインの目安は“2週間以上”
本編で保坂先生がおっしゃっているように、頭痛、不眠、食欲不振などが2週間以上続く場合は、自分の心と体が「もう無理だ」とSOSのサインを送っている状態です。どうか無理をせず、一旦立ち止まって、(心療内科や精神科などの)医療機関を頼っていただければと思います。「会社にバレたらマズい」なんて心配もあるかもしれませんが、医療機関や健保組合には守秘義務があり、受診した病院名や診断の内容は決して漏らされることがありませんので安心してくださいね。
2週間は続いていないけれど普段から時々不調、不安定だということもあるでしょう。
「同じストレスを負っていても、一人暮らしの方のほうが苦しいことが多いですよね。家に帰っても仕事のことをグルグル考えてしまったり。その場合に大切なのは、1回頭のスイッチを切り替える行動をしてあげることです」
いわゆる「憂さ晴らし」の方法をひとつでも多く持っておくのが良いそうです。カラオケ店に行って思いきり歌ってもいいし、本を読んでもいい。自宅とは違う、ひとりになれる場所で好きなことをやってみる。また100円ショップで爆買いをしてみたり(買いすぎても大した事がない)、純喫茶に入ってゆっくりと一杯のコーヒーを楽しむ時間を持ってもいい。マスターと知り合いになってたまに話をしてみたり。
そういうちょっとした行動から情緒的なソーシャルサポート(SS)の場を作るのもオススメとのこと。「自分なりのストレス解消の方法を、仕事以外でちゃんと持つようにしましょう」。非日常の中にある「ほっ」とできる空間、想像するだけで少し安心できる気がします。
■「憂さ晴らし」を心がける
考えてみれば、女性にとって「憂さ晴らし」とは、友人とのおしゃべりであることが多いように思います。美味しいスイーツでも食べながら、最近あったこと、つらかったこと、楽しかったことを何時間でも語り合って、帰る頃には「スッキリした~。また明日から頑張ろう」と、来るときより少し元気になっています。
日本の男性は自分の弱いところを見せるのがとても苦手だと言いますよね(裏返せば頑張り屋な日本人男性のカッコよさでもあるのですが)。誰かといるときにうまく憂さを晴らせないなら、せめてひとりでいるときに少し意識して普段より自由に行動する、昔から好きだったことをやってみるなど、心の緊張を緩める時間を持てるといいですね。
■お酒のストレス発散には注意が必要
ひとつだけ、「注意しましょう」と保坂先生がおっしゃっていたのは、やはり「お酒に頼りすぎる」こと。特に「寝酒」は眠りやすくなるように思えるかもしれませんが、実はお酒を飲むことで代謝されるアセトアルデヒドの覚醒作用によって深い眠りが得られなくなってしまうことがわかっています。
アルコールの飲みすぎは睡眠の量と質を確実に下げ、睡眠不足が続くことでメンタルにも悪い影響を与えてしまうんです。ひとりでお酒を飲みすぎているな……と思ったら、一旦お酒の量を見直したり、(ソーシャルサポートの活用やひとりでの「憂さ晴らし」など)お酒以外の方法によるストレス対処を検討していただきたいです。
また、酔ったせいで仕事や人間関係でのトラブルを起こした、時々記憶を失くすことがある、健診で数値を指摘された、などお酒が原因の問題がある場合も、医療機関を一度訪れてみてもいいかもしれません。せっかくの美味しいお酒、楽しく付き合っていけるといいですね。
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漫画家
1978年生まれ、長野県出身。元システムエンジニア。著書にコミックエッセイシリーズ『ぼく、オタリーマン。』、『理系の人々』(共にKADOKAWA)、『ぼくの体はツーアウト』『いつかモテるかな』(ともに集英社)など、累計発行部数220万部を突破。現在、COMIC OGYAAA‼にて『炊くんの生きのびごはん』を連載中。
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(漫画家 よしたに)
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