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「仕事で憂鬱になる」必要は1ミリもない…"たかが仕事"でメンタル崩壊せずに職場でうまくやる方法

プレジデントオンライン / 2024年11月28日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kyonntra

仕事のことで気が重たいとき、どうすれば心が軽くなるか。心理カウンセラーの片田智也さんは「仕事のことを考えて憂うつになるとき、人は視野が狭くなっている。そんなときは『人生という大きな丸』の中に『仕事という小さな丸』が含まれている状態をイメージして、『仕事の丸』が大きくなりすぎていないか振り返ってみるといい」という――。

※本稿は、片田智也『弱メンタルでも職場でうまいことやる方法を教えてください!』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

■真剣な人ほど憂鬱になり、視野が狭くなる

仕事のことを考えるだけで憂うつ

「真剣」になることは大切、でも「深刻」にはならなくていい
人生の中の仕事
出所=『弱メンタルでも職場でうまいことやる方法を教えてください!』

仕事のことを考えて憂うつになることは、誰にでもあります。

家に帰ってからもその日のミスを引きずったり、やり残した仕事を思い出してどんよりしたり、ずんと気分が重くなってしまうことはあるでしょう。

仕事というのは悩みや気がかりの宝庫です。

その気になれば、いくらでも考えを巡らせることができます。

マジメな人ほど深刻に背負い込んでしまいやすいでしょう。

憂うつになるのは、あなたのメンタルが弱いからではありません。

それだけ仕事について真剣に考えている証拠なのです。

刀の「真剣」を手にして対峙している武士をイメージしてみてください。

じりじりと、互いの動きをにらみ合う緊迫感。真剣勝負の瞬間です。

さてこの時、彼らは何を思っているのか?

「今日の晩ご飯どうしよっかなぁ」などと考えているのでしょうか?

ありえません。

目の前の相手で頭がいっぱい。それ以外、何も見えていないはずです。

真剣になるということは、すなわち視野が狭くなることを意味します。

■「たかが仕事」人生を超えるほど大きくはない

「考えるだけで憂うつ……」。

そんな時、あなたの目には仕事しか見えていないはずです。

2つの丸をイメージしてみてください。

「人生という大きな丸」の中に「仕事という小さな丸」が含まれている状態。

それが本来の関係性です。

もしかしたらあなたは、「仕事の丸」が大きくなりすぎているのかもしれません。

場合によっては、「仕事」が「人生」を超えてはみ出していないでしょうか? だとしたら、それは明らかに背負いすぎです。気持ちが重くならない方が変でしょう。

言葉は悪いですが、「たかが仕事」。

人生を超えるほど大きなものではないはずです。

もちろん、そういう瞬間があっても構いません。

時には、人生をはみ出すぐらい仕事に真剣勝負を挑むのもよいでしょう。

でも、そのような状態は一時的であって欲しいものです。

仕事に対して「真剣」であることは大切。

だからといって、「深刻」になる必要はありません。

考えるだけで憂うつになってしまうような時は、「仕事の丸」が大きくなりすぎていないか振り返ってみてください。

気楽なほどよい真剣さを身に付けよう

■上司の機嫌について考えてもムダでしかない

上司に報告する際おどおどしてしまう

意識を「上司」から「話す順番」へ変える
上司の機嫌について考えてもムダでしかない
出所=『弱メンタルでも職場でうまいことやる方法を教えてください!』

苦手な上司に報告や連絡をする時、顔色を窺ってびくびくしていないでしょうか? 「ダメ出しされるのでは?」と警戒していると、簡潔に話せなくなります。

普段から機嫌の悪い上司相手なら特にそうでしょう。「怒らせないように」と気を遣えば遣うほど、回りくどい話し方になるはずです。

「は? 何が言いたいの?」などと言われようものなら、また萎縮してしまいます。どうすれば、この悪循環から抜け出せるのでしょうか?

おそらく、あなたは「おどおどしている」のではなく、「おどおどしてしまっている」のではないでしょうか?

何も、あなた自身の判断で「そうしている」わけではないはずです。

自分でコントロールできないことをどうにかしようとすると、ますます心が乱れてしまいます。

こういう場合、重要なのは「何を考えないか?」です。

結論から言うと、上司の機嫌について考えるのをやめましょう。

機嫌の悪い人というのは、何をしてもしなくても、たいてい機嫌が悪いものです。明日の天気を気にしているのと同じで、考えても考えなくても結果は変わりません。

■自分にできることに集中している限り、心が乱れることはない

「それでも気になってしまうんです……!」という人は、「機嫌を損ねないこと」ではなく、「結論から話すこと」に意識を向けてみてください。

相手の反応を気にしている時は、次のようにたいてい前置きが長くなってしまうものです。

「すみません、今大丈夫ですか? もしよろしければ……、本当にちょっとでいいんですが、あっ、でも忙しかったら……」。

この場合、「いいから早く言えよ!」と相手を怒らせてしまうでしょう。

部下を怒る上司
写真=iStock.com/maroke
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/maroke

「機嫌を損ねないように」と考えていると、本題に入るまで時間がかかってしまいます。上司をイラつかせているのは、その「ぐずぐず感」です。

慣れないうちは唐突な感じがするかもしれませんが、思い切ってずばり結論から話してみましょう。

淡々と話をすれば、案外さらっと伝わってしまうものです。

「機嫌の悪い上司」は変えられなくても、「話す順番」ならあなた次第でコントロールできます。

自分にできることに集中している限り、心が乱れる心配はありません。

「あれ、なんか普通に話せたな」という経験が重なれば、自然と悪循環からも抜け出せるでしょう。

「結論から話す」とまず決めてみよう

■実力以上に「よく見せよう」などと思わない

人前で話をするのが超苦手

「○○さん」と話しかけるイメージを持つ

仕事では、人前で話す場面がたびたびあります。

会議で発言を求められたり、朝礼でスピーチの順番が回ってきたり、大勢の前で企画をプレゼンしたり……。

しんと張りつめた空気の中、すべての目線があなたに集まるあの感じ。

思い出すだけでも胸がざわざわしてくるでしょう。

でも、安心してください。

ちょっと考えを変えるだけでも、人前で話す際の緊張は軽くできます。

人前に立った時、あなたはこんなふうに考えていませんか?

「いいことを言わなければ……」「失敗しないようにしないと……」。

だとすれば、身も心も硬くなるのは自然な反応でしょう。

人間は、できるかどうかわからないことをする際、ひどく緊張します。

まずは実力以上に「よく見せよう」などと思わないことです。

たとえば、「練習した通りにしゃべるだけ」と割り切ってみてください。

そうすれば、緊張を最小限に抑えることができます。

■「みんな」の前でも、一人ひとりに言葉をとどける

もう1つ大事なことがあります。

片田智也『弱メンタルでも職場でうまいことやる方法を教えてください!』(明日香出版社)
片田智也『弱メンタルでも職場でうまいことやる方法を教えてください!』(明日香出版社)

それは、「みんな」に向かって話そうとしないことです。

1対1であればふつうに話すことができるのに、3人の前に立って話そうとするとどうなりますか?急にたどたどしくなってしまうはずです。

この時、あなたは誰に話しかけているのでしょうか?

そう、「みんな」です。

でも、「みんな」という人は存在しません。それは、人の集合を表す概念です。

つまり、実際の人が見えていないということです。

「みんな」という集合体に話しかけるのではなく、「鈴木さん」「佐藤さん」など、一人ひとり、順番に話しかけるイメージを持ってください。

1対1で話をする時と同じように、目を見ながら「その人」に言葉を届けるのです。

1人の人間として話しかけられた人は、たいてい人間らしい反応を返してくれます。つまり、うなずいたり、あいづちを打ったり、目線を返してくれたりするのです。

反応が返ってくれば、人前で話す緊張もすっと消えていくでしょう。

「いいことを言わなければ」などと思っている時ほど、目の前にいる「その人」を認識できていないものです。

失礼な話、力んだところで急に話がうまくなるわけでもなし。逆に言えば、いきなり下手になることもありません。

大丈夫。いいことを言おうと思わないで、いつも通りに話してみてください。

いつも通り、一人ひとりに話しかけるイメージを持とう

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片田 智也(かただ・ともや)
一般社団法人感情マネージメント協会代表理事、公認心理師
20代で独立起業するが、ストレスから緑内障を発症、視覚障害者に。同年、うつ病と診断された姉が自死。姉の死の真相を知るために精神医学や心理療法を探求し、後に心理カウンセラーに転身する。厚生労働省ストレスチェック制度、防衛省メンタルサポートなどメンタルケア関連の公共事業に多数参画。カウンセリング実績はのべ1万5000人以上。企業研修や講演の受講者は累計2万名を超える。精神障害を持つ方のカウンセリングから経営者、アスリートのメンタルトレーニングまで「心の問題解決」に広く取り組む。

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(一般社団法人感情マネージメント協会代表理事、公認心理師 片田 智也 イラスト=髙栁浩太郎)

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