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群馬でとんかつ屋を開業するとしたら、まず何をするか…ひろゆきが考える「うまく生きている人の回答」

プレジデントオンライン / 2024年12月14日 7時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/studio-fi

人生うまくいっている人は、ほかの人と何が違うのか。2ちゃんねる創設者のひろゆきさんは「人生を自分で切り開くことが得意な人には共通点がある。その中でも独学力が高い、行動力がある、失敗を恐れないという3つのスキルは必須だ」という――。

※本稿は、ひろゆき『僕が若い人たちに伝えたい 2035年最強の働き方』(Gakken)の一部を再編集したものです。

■人生の選択肢を増やす「開拓力」

周囲に合わせた人生を送ったり、大きなものに依存しながら生きることは、何も考えなくていいので、ある意味ラクではあります。別に流される人生が悪いわけではないし、なんでもかんでも自分で切り開いていたら大変です。

ただ、人生を自分で切り開く力さえ身につけていれば、「なんかちょうどいい選択肢がないなぁ」と思ったときに行動を起こし、選択肢を増やすことができます。

たとえば以前、地方で警備員をしていた人が、「このままではジリ貧だし、環境も変わりそうにない」と気づいて、もともと興味を持っていたプログラミングを独学で学び、IT企業に就職できた……という話を聞いたことがあります。だれかにやれと言われたわけでもなく、自分で考え、行動を起こし、まったく新しい世界に飛び込むことができる。これもまさに「開拓力」です。

自分の置かれた環境を憂(うれ)いて「こんな仕事をするしかないなんて、この社会はクソだな」と落ち込んだり不満を持つのではなく、「いまの自分にできること、何かあるかも」と前向きに考えることから人生の開拓ははじまります。

■「うまく生きている人」の必須スキル

人生の開拓が得意な人に共通することが具体的にどんなものかというと、僕なりに整理してみると次の5つくらいに分けられると思います。

必須だと思う3つを◎、必須ではないけどあったほうがいい2つを○としました。

①独学力が高い→◎
②行動力がある→◎
③失敗を恐れない→◎
④こだわりすぎない→○
⑤人に好かれる力がある→○

それぞれ説明していきますね。

■素人でも独学で2ちゃんねるをつくれた

共通点①独学力が高い

わからないことに直面したときに自分で調べたり、知っていそうな人を探して教えを乞うことができるか。こうした独学力がいかに重要であるかは、僕の過去の著作やネット配信で繰り返し強調してきたとおりです。

「独学力」は人生を自由に開拓していくために圧倒的に重要で、「この能力さえあれば、どんな環境に置かれてもなんとかなるんじゃね?」とすら思います。

僕がインターネット掲示板の2ちゃんねるをつくったときも、そうです。僕は、掲示板サービスなどつくったことはありませんでしたが、インターネットでいろいろ調べながら独学でコードを書き、サービスを立ち上げました。もし僕に独学力がなかったら「エンジニアを雇わないといけないな。面倒くさいな」と思ってアイデアレベルで終わっていたかもしれません。

■勉強に必要な情報はネット上にある

小学校のときにBASICという言語で簡単なゲームをつくった経験はありましたが、大学時代にコンピュータサイエンスを専攻したわけでもなければ、名の知れた天才エンジニアだったわけでもありません。

ただ、プログラムを書く基本の作法だけは知っていたので、未経験の言語でもなんとかなるだろうというノリで書いてみたら、実際にできたというだけです。

コードを書くプログラマー
写真=iStock.com/scyther5
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/scyther5

だからたまに「プログラミングを学びたいけどメンターが見つからない」という相談を受けると、「やらない言い訳」にしか聞こえないんですよね。現役バリバリのプログラマの大半も、基本的には「独学」で学んだものであって、「プログラミングスクール」のようなものに通う人はほぼいないので。

これは3Dモデリング、CAD(コンピュータ支援設計:コンピュータ上で2Dや3Dの製図を行う)、動画編集、DTM(デスクトップミュージック:パソコン上で音楽を制作・編集する作業)など、ちょっと前ならプロしかできないと思われていたスキルもすべて一緒。いまの時代、大半の勉強に必要な情報は全部インターネット上にあり、しかもプロと同様のツールに簡単にアクセスできます。

■できない言い訳をする人は「無能」

何からやっていいかわからない人はYouTubeで初心者向けのチュートリアル動画を探して、見様見真似で簡単なプロジェクトを最後までやってみるといいでしょう。それで基礎を覚えたら、もう少しレベルの高いものに挑戦し、足りない知識は個別にネットで調べていく。

これが「独学の基本」ではないかと思います。

ゼロからのスタートなら、1日1時間の独学を1カ月続けるだけでも、自分でも驚くほどレベルアップできるはずです。

そうした成功体験を積み重ねていくと、独学力はどんどん鍛えられていきます。新しいことを調べたり、学んだりするときのコツがわかり、学ぶことへの心理的ハードルも下がっていきます。

もちろん受験勉強のように効率的に学びたいなら誰かに学ぶ選択肢もあります。語学学習は相手が必要ですし、スポーツや大工など体を動かすものはコーチがいたほうが習得は早いです。

かといって新たなことを学ぶとき「教えてくれる人が近くにいないから学べない」という発想を持つのは本当に危険です。

これは会社員にも言えることです。仕事をするうえで未経験のことに取り組む場面は、当たり前のように存在します。そのとき短期間でスペシャリストになれなくてもいいので、せめて自分なりにパパッと調べて「全体像をつかむ」くらいはしたいもの。そうすればいまの自分に足りないことや専門家に任せたほうがいいことが見えてくるので、次の最適なアクションが判断できます。

そもそも「教わっていないからできません」とか「マニュアルがないからできません」を言い訳にする人は、確実に上司から「無能認定」されるので要注意ですよ。

■土地勘のない場所で調査業務、どう動く?

共通点②行動力がある

行動力と開拓力はほぼ同じ意味として使うこともできますが、ここでは行動力とは「多くの人が躊躇する行動をサクッととれること」を指すことにします。

たとえばみなさんが飲食店勤務で、会社として群馬でとんかつ屋の開業を検討していて、その調査を依頼されたとします。ただし土地勘はありません。みなさんならどうするでしょうか? ちょっと考えてみてください。

……………………はい、時間です。

とりあえず現地調査ですか? なるほど、正攻法かもしれません。県内でとんかつ屋の需要がありそうな町をいくつか選んで現地入りし、覆面調査をしてみる……みたいな感じですかね。

■僕なら各店舗にかたっぱしから電話をかける

それはそれで行動力はありますが、もっと行動力がある人はそんな時間とお金のかかることをする前に、群馬のグルメ情報を発信しているサイトを探してその運営者にメールを送り、とんかつ屋開業にあたっての助言を求めるかもしれません。

僕が担当者なら、まず群馬でとんかつ屋を営業している店舗をデータベース化し、かたっぱしから電話をかけ、「とんかつ愛」をアピールしながら情報を根ほり葉ほり聞き出すかもしれません。

電話が苦手なら、メールでもいいでしょう。むしろ一斉送信できるメールは量が稼ぎやすいので、最終的に得られる情報量は増えるかもしれませんね。

スマートフォンを使用する男性の手
写真=iStock.com/MStudioImages
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/MStudioImages

ネットの世界にこもっている人たちはこうした「デジタル行動力」のレベルだけは高い人が多いので、それもいい武器になるんじゃないでしょうか。

自分の欲求を満たすために平気で他人の時間を要求する。普通に考えたら厚かましいお願いです。でも多少の厚かましさや強引さ、そして断られても気にしない姿勢が、行動力には欠かせません。

■行動していない人にチャンスは来ない

この行動力の話、恋人づくりとも似ています。

「そこそこ顔もいいし、性格も悪いわけじゃないのに、なんで恋人ができないんだー」と悩んでいる人。そもそも、行動しているんでしょうか。

僕からできるアドバイスは、「待つんじゃなく、いますぐ行動しろ」です。フラれる・うまくいく以前に、告白しないことには状況は変わりません。

イエスだったら儲けもの。ノーだったら次の人を探せばいいだけ。

小学生でもわかる理屈ですが、意外と多くの人ができていません。

行動とは「やるか、やらないか」だけの問題です。「成功する、しない」の問題ではありません。

経営でも、業績のいい会社は従業員の「行動量」を数値化して、普段から大量行動を促すケースが多いそうです。もし「うまくいったか否か」を評価基準にした瞬間、みんなうまくいきそうなことしかやらなくなって、社内でジーッとしている従業員だらけになる可能性があるからです。

■お金がないからこそ、できることもある

行動力にはお金との関係もあると思います。お金が潤沢にある人は課題をお金で解決することに慣れているので、行動力は減っていくように感じます。

たとえばお金持ちがおいしいご飯を食べたいなら、高級レストランに行ったり、近所の名店の料理をウーバーイーツで注文すればいいだけです。でもお金がない人がおいしいものを食べたくなったら、必死にレシピを探して、必死に安い食材を探し求めて、必死に調理スキルを磨いていかないといけません。

とんかつ屋のたとえでも、資金がたくさんある会社なら飲食コンサルを雇って報告書を書かせて終わりです。でもそれでは従業員の行動力は育ちません。

実現したいことはあるのに、リソースが限られている状況なんて最高です。そんなときに行動力は鍛えられていきます。と考えると、わざわざ不自由や不便な環境に身を置くのも手かもしれませんね。

■独立の大チャンスを自ら捨てた女性美容師

共通点③失敗を恐れない

いま説明した行動力に密接に関係してくるのが、楽観主義というか、「失敗を恐れない姿勢」です。

「ダメならダメでいいや。とりあえずやってみるか」とか「どうなるかわからないけど、ま、なんとかなるだろう」と思えますか? これ、自分の経験したことがない世界に踏み込んでいくときには大切です。

やはり失敗を恐れずに挑戦を楽しめる人ほど、自ら人生を切り開くタイミングが目の前にあったときにそれをつかみやすくなるんだと思います。

これは、知り合いから聞いた話です。美容師10年目、自分の顧客も順調に増えて、「独立」の二文字が頭をチラつきはじめた女性がいました。

そんな彼女にある日、同業の美容室経営者から「そろそろ引退したいから、店を譲ってあげてもいいよ」と言われたそうです。ふつうに考えて、大チャンス。

でもその彼女は「経営のノウハウとか知らないし」「独立するならやっぱり自分の力で」「お世話になった先輩たちに申し訳ない」といった、「やらない理由」ばかりを並べて、一生に一度しかないような好オファーを断ったそうです。

「独立するために、いままで安い給料でがんばってきたんだよね? いきなり全部手に入るのに、断るんだ? マジで???」

と僕は思いましたが、不安が勝って現状維持を選ぶ人も多いんですね。もちろん根っから心配症の人はいます。それでも小さな冒険や小さな挑戦を繰り返すことで、少しずつ認識は変えられるはずです。

■「ま、なんとかなるんじゃね?」の気持ちで

たとえば、海外旅行。初心者ほど日本語が通じそうな国に行ってしまうわけですが、ベテランの域に達すると、南米や中央アジアなど普通の観光客が行かないようなディープな場所に進んで行きます。

それは「言葉がほとんど通じなくても、なんとかなる」という経験を積んでいるからです。

将来に対して不安を感じたり、未知のものをこわがったりすることは生存本能として自然なことです。むしろそういう脳の特性が備わっていたからこそ、ホモサピエンスはここまで種を残すことができたわけですよね。

でも、同時に、人間はほかの動物にはない「高度な知性=失敗から学ぶ力」を持っています。失敗が多ければ多いほど、早く成長していくということです。

■もし最悪の事態が起きても、リカバリー可能

不安が邪魔をして前に進めないなら、最悪のシナリオを考えてみましょう。

転職した先がブラック企業だったら? 退職代行を使って会社を辞め、失業保険をもらいましょう。

ひろゆき『僕が若い人たちに伝えたい 2035年最強の働き方』(Gakken)
ひろゆき『僕が若い人たちに伝えたい 2035年最強の働き方』(Gakken)

新しいスキルを身につけようとしてその適性が自分にないと気づいたら? さっさとやめましょう。ほかのことにチャンレジすればいいだけです。

「あれ? 案外、なんとかなるもんだな」と思うかもしれません。

はい、大体のことはなんとかなります。

命に関わるリスクでも取らない限り、ほとんどのことはリカバー可能です。興味を持ったことはどんどん挑戦していけばいいと思うし、試行錯誤の人生のほうが断然面白いですよ。

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ひろゆき(ひろゆき)
2ちゃんねる創設者
東京都北区赤羽出身。1999年、インターネットの匿名掲示板「2 ちゃんねる」を開設。2015年に英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。YouTubeチャンネルの登録者数は155万人。著書に『ひろゆき流 ずるい問題解決の技術』(プレジデント社)、『なまけもの時間術』(学研プラス)などがある。

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(2ちゃんねる創設者 ひろゆき)

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