女児の性器をハサミで切り取り、縫い合わせる…日本のフェミニストがなぜかスルーする「女子割礼」の大問題
プレジデントオンライン / 2024年12月15日 9時15分
※本稿は、谷本真由美『世界のニュースを日本人は何も知らない6』(ワニブックス【PLUS】新書)の一部を再編集したものです。
■8歳の女児が「嫁」として売られる国がある
移民に関する議論で日本に欠けていることとして、児童保護、婚姻、生殖に関することがあります。具体的には、次の通りです。
・女子割礼
・低年齢の女児の強制結婚
・近親婚
これらは児童、とくに女児の健康や生命に関わることです。
移民の祖国の中には、幼い女児と、中年や高齢男性を強制的に結婚させる習慣が残る国もあります。移民3代目や4代目でもやる場合があり、子どもはまだ小学生というケースも珍しくありません。それも闇でやったりします。
小学生だから妊娠して死ぬことだってあります。
最近ではCNNが高齢の男性に8歳の娘を売ったアフガニスタンの家庭について報道していました。お金欲しさに自分の娘を嫁として差し出すような地域が存在するのです。こういう習慣があるところには、日本人が最近ニュースでよく耳にする地域も含まれています。
■いまの日本で外国人児童を救うのは難しい
こういう強制結婚を防止するため、ほかの国は結婚同意年齢を上げたり、通報したり、女児を保護したりする仕組みを整えています。
とはいえ実際、救いきれているわけではありません。結婚を拒否した女児は、家族に刃物で殺害されたり硫酸など化学物質をぶちまけられたり、火をつけられたりします。
このような悲劇が先進国でも起こっているのです。
ですから児童を守る強固な仕組みが必要で、外国人児童の危険を検知し、親から守る仕組みが必要なのです。いまの日本の体制ではおそらく不可能です。
■先進国が禁止しても防げない近親婚
また、このような地域は、いとこ同士などの近親婚がいまだに当たり前です。代々いとこ同士で結婚するから生まれる子どもには障害児もかなりいます。
これはイギリスではかなり前から研究されている、公的な事実です。
たとえばイギリス北部のブラッドフォードでは、生まれつき障害があるパキスタン系の赤ちゃんの31%が従兄弟同士などの近親婚が原因でした。
またパキスタンでの近親婚で遺伝子の問題により遺伝病を抱えた子どもや障害を持った子どもが産まれることは、欧州の科学者によりよく知られた事実です。
彼らはいとこ同士を結婚させて親族を先進国に連れてくることもやります。そのほとんどはお見合いです。拒否はできないのです。結婚は子どもの頃に決まっていることもあります。これは移民3代目や4代目ですらやっていたりします。いとこ同士などの近親の結婚を法律で禁止しても子どもをつくってしまうのです。
■支援が必要な移民を無視することはできない
産まれてくる子どもは障害児が多く、寝たきりなどかなり重い場合もあります。このような習慣を海外の移民先でも継続する移民は、母国でも読み書きが厳しい地域や階層の場合もあります。その人々が近親婚をし、子どもは重い障害児。親も読み書きができないので、先進国の法律や決まりが理解できません。
このような重い障害者を、先進国の自治体や施設が支えなければならないのです。法律で決まっているので、地元の人と同じ支援が基本です。
また移民を送り出す国には、婚前交際や姦通、不倫などをした女性を、親族が殺す(名誉殺人)という慣習が残るところもあります。硫酸をぶちまけて体を溶かして殺害したり、放火して焼き殺したり、石で殴り殺したりするのです。それを先進国でやってしまうわけです。
■アメリカやヨーロッパが直面しているジレンマ
彼らはそのような価値観ですから、当然のように、日本の「堕落した」露出の高い服装、漫画やアニメの性的な部分、飲酒、繁華街、婚前交際などを許容しないどころか憎悪を抱き攻撃の対象にします。価値観が違うから議論は不可能です。
民主主義や表現の自由が浸透していない中世の感覚の地域から人が大量に来ることは、つまり民主主義国家の中にまったく異なる価値観を抱えることになります。しかし民主主義国家においては彼らの価値観も尊重しなければならないのです。これが現在北米や欧州が直面する現代の民主主義のジレンマです。
また民主主義の国では、男女別学を要求する外国人がいたら意見を聞いて議論しなければなりません。過激派の集会やデモも認めなければなりません。何をもって違法か、反社会的かとするのは大変むずかしいのです。
■「女子割礼」というあまりに残忍な習慣
途上国の中にはいまだに女子割礼が当たり前である国が、かなりの数存在します。実は日本から近い東南アジアでもやっている国があります。
女子割礼とは、幼児や乳児、女子の性器を刃物で切り取って縫い合わせる行為です。医師がやる場合もありますが、多くの地域では麻酔もなしで、民家の一角や小屋などで、不潔な刃物やハサミで、地元の産婆や祈祷師がおこないます。
一部を切り取る場合、性器をほとんど切り取る場合、針でちょっと穴を開ける場合などさまざまなパターンがありますが、もっとも凄惨なものは切り取った後に排尿や生理用の穴だけ少し残して縫い合わせるという方法です。
出産や性交の際には刃物で切り裂きます。これも素人がやる場合があります。このような残忍な習慣を、移民は先進国にも持ち込みます。子どもを海外に連れ出しておこなう親もいます。
ですからイギリスはじめ移民多数の先進国には、自治体や医療機関が通報をするなど「女子割礼を犯罪として認識させ、防ごうとする仕組み」があります。医療関係者が見分けられるようにトレーニングもあります。しかし日本ではまだ議論すらありません。
■女性の命を脅かす人権侵害がスルーされている
ユニセフのデータを見るとわかりますが、女子割礼をやる国は意外と多く、西アフリカや中東、東南アジアと幅広いのです。
ちなみに女子割礼の割合がもっとも高いのはソマリアで、女性の99%が19歳までに割礼を受けます。割礼を受ける女子には死亡者もいます。
マレーシアの場合、なんらかの形で割礼を受けるイスラム教徒の女性はなんと93%にも上ります。
日本のフェミニストは夫が家事をやらないことや、本屋のお色気本に文句をいうのには多忙ですが、こういう命にかかわる真の人権侵害にはあまり声を上げません。
■日本の移民受け入れには課題が山積
日本は新しい在留資格の創設をするなど、出入国管理法を大幅に緩和し、いまや先進国でもっとも外国人単純労働者が移民しやすい国になりました。
女子割礼や名誉殺人、児童婚、近親婚をやる文化圏からも人が来るわけです。
日本政府はこれらの支援策を考えておかねばなりません。
日本語が通じない人々にどのように健康上の被害を理解してもらうか、誰が女子割礼や虐待のチェックをおこなうか、児童をどう保護するか、治療費はどうするか。
先進事例が多くある欧州の国々の例を参考にしてほしいと思います。
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著述家、元国連職員
1975年、神奈川県生まれ。シラキュース大学大学院にて国際関係論および情報管理学修士を取得。ITベンチャー、コンサルティングファーム、国連専門機関、外資系金融会社を経て、現在はロンドン在住。日本、イギリス、アメリカ、イタリアなど世界各国での就労経験がある。ツイッター上では、「May_Roma」(めいろま)として舌鋒鋭いツイートで好評を博する。
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(著述家、元国連職員 谷本 真由美)
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