「でも」「どうせ」「だって」…思考停止を呼ぶ5大NGワードをポジティブに変換する中学で習う英単語
プレジデントオンライン / 2024年12月23日 15時15分
※本稿は、一条佳代『行動力神メソッド55』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
■他人に向けた悪口も、最終的にはすべて自分に返ってくる
行動力を上げるために意識したい「口動(こうどう)(言葉づかいを意識した習慣)」は、「プラス言葉を使う」ことです。
行動力のある人は、自分もまわりの人も大事にしています。自分のことを認めて肯定できるだけでなく、まわりの人の素敵なところを見つけて、積極的に伝えています。
あなたも、自分と相手の素敵なところに、いち早く気づける人になってください。
とはいえ、自分のことを認めて褒めるのは、少々難しいかもしれません。
自意識過剰のように思えて気後れもしますし、「本当にそうかな?」と半信半疑になってしまう人も多いことでしょう。自分で自分を褒めるのはハードルが高いと感じる人は、まずは、まわりの人の「素敵探し」をしてみてください。
周囲の人の「素敵探し」は、実は自分自身の「素敵探し」と同じ効果があります。
なぜなら、他人を褒めることは、意識の97%を占めるともいわれる、あなたの潜在意識に届くからです。潜在意識は主語を認識できない特徴をもっているので、相手に向けて話しても、自分ごとに置き換えて認識します。
他人に向けた悪口も、最終的にはすべて自分に返ってくるということです。潜在意識は、自分に向けた悪口だと認識してしまうのです。
また、潜在意識はイメージと現実の区別ができません。イメージしたことをそのまま実現しようとします。時間の概念もないため、過去、現在、未来の区別ができないという特徴もあります。
■心が弾むプラス言葉のリストを作り、他人に伝える
さらに気をつけたいのが、否定語を認識しないということ。たとえば、「○○さん、明日は、遅刻しないでね」と言うと、相手の潜在意識は「遅刻」のみを認識します。
そうして「遅刻」に引き寄せられるかのように、翌朝、本当に遅刻してしまう。このように潜在意識は、価値観や口癖、思考癖、行動パターンとなって表れるのです。
初級 「プラス言葉リスト」を作る
あなたが好きな言葉、言われたら嬉しいと感じる言葉は何ですか? 心が弾むプラス言葉のリストを作ってみましょう。
「ありがとう」「すごい」「格好いい」「センスがいい」「頼りになる」「賢い」「優しい」など、思いつくまま、できるだけたくさんの言葉を書き出してください。
中級 「プラス言葉リスト」を使って人を褒める
初級で作ったプラス言葉リストで、他人に直接伝えてみましょう。
直接、声を掛けるのは照れくさいという人は、第三者に伝えるのでもいいでしょう。
上級 相手が嬉しくなるポイントを見つけて褒める
上級では、相手の素敵だと思うポイントに、自分がそう感じる理由を添えて伝えましょう。素敵なところを見つけるには、普段からの観察が必要になります。
たとえば「○○さんは、いつも先方の要望を素早くキャッチして、提案内容に盛り込まれていますよね。尊敬します!」などと、伝えるのです。
人は、当然のように実践していることを誰かに褒められると嬉しいものです。また、相手に掛けた褒め言葉はあなた自身の潜在意識に作用し、自己肯定感を上げ、行動力を高めてくれます。ぜひ、他人を褒めることの効果を体感しましょう。
■自分がどんな状況で「5D」を使うかを知る
せっかくやりたいことが見つかったのに、行動にブレーキをかける言葉が心に浮かんでしまうことはないですか?
心のブレーキに気づく言葉は「でも」「どうせ」「だって」「だめ」「できない」の5つ。すべてDから始まる言葉なので、私は“5D”と呼んでいます。
この5つの言葉が出てきたら、そのまま放置してはいけません。5Dの言葉は行動だけでなく、思考すらもストップさせてしまうからです。
5Dの言葉が脳裏に浮かんだが最後、行動できない理由が次々と見つかり、思考停止に陥って強制終了。それ以上、アクションを起こそうとするのをやめてしまいます。
とはいえ、いきなりブレーキを外しましょうと言っているのではありません。
自分がどんな状況でブレーキを発動しがちなのか、思考のクセを知ることが大切です。そんな自分を受け入れることから始めると、行動の糸口が見つかるはずです。
初級 自分の5Dを認識する
まずは、5Dの言葉が口から出たときに、それに気づいてください。
「あっ『でも』って言っちゃった」
「また『どうせ』という言葉を使っちゃったな」
このように気づくだけでも、相当すごいことです。
無意識に使っている5Dの言葉に気づいたら、次に「それって、本当かな?」と問いかけてみてください。これまでの自分の常識を疑ってみるのです。
自分で自分の言葉に気づきにくいという人も、心配は無用です。
家族や会社の同僚など、普段から頻繁に接していて、自分のことをよく知っている人の力を借りましょう。その人たちに協力を仰いで、5Dの言葉が出たら指摘してもらうようにします。
■現実社会の制約が取り払われるIfを使って思考する
中級 5Dの言葉を言い換える
たとえば「でも、実現は難しそう」と否定的に言ってしまったら、「実現するとしたら」「実現するかもしれない」のように、肯定的な文脈で言い換えます。
「私にはどうせ無理」は「私だからこそ、むしろ○○はできる」のように変換します。現実にできるかできないか、信じるか信じないかはさておき、とにかく“できる”方向で言葉を発することに意味があります。
「もし実現するとしたら」のように、Ifを使って思考してみるのもおすすめです。
Ifで考えると、現実社会の制約が取り払われるので、発想が自由になり、いいアイデアが浮かぶかもしれませんし、実際に実現している人が見つかったり、気持ちが前向きになったりする効果もあります。
上級 実現したいことを言語化して、具体策を考える
自分がやってみたいことを自由に描いて言語化し、次に「どうすればできるか」をできるだけ具体的に考えます。一度に全部を実行しようとするのではなく、考えたプランを少しずつ行動に移していくことを目指しましょう。
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メンタルコーチ、Vision Navigation代表取締役
コーチ育成コンサルタント、ネクストコーチングスクール代表。1971年兵庫県生まれ、京都府出身。高校卒業後、オムロン株式会社に10年勤務し、出産を機に退職。2020年二人の子どもと一緒に京都から東京に拠点を移し、株式会社Vision Navigationを設立。「すべての人が夢を持ち、夢に生き、互いの夢を応援し合える社会に」との理念のもと、ネクストコーチングスクールを主宰、「人気コーチ養成講座」を開講。また、法人向けに復職支援セミナーやコミュニケーション活性セミナーの研修講師も数多く務める。
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(メンタルコーチ、Vision Navigation代表取締役 一条 佳代)
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