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眞子さん小室圭さんの「ドヤ顔」、佳子さま「2990円の服」、愛子さま「20時まで勤務」…2024年皇室の「平穏と不穏」

プレジデントオンライン / 2024年12月28日 9時15分

愛子さま(写真=外務省/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons)

年の瀬の12月に入って、悠仁さまの筑波大学の推薦入試に合格という吉報が届いた2024年の皇室。他の皇族の方々にとってはどんな1年だったのか。皇室ウオッチャーでイラストレーターの辛酸なめ子さんが印象に残った出来事を絵と文でつづる――。

2024年も皇室の方々がさまざまなシーンでご活躍されていました。印象的なできごとを畏れ多くも挙げさせていただきます。

■愛子さまがご就職

4月に嘱託職員として日本赤十字社本社にご就職されたのは愛子さまでした。「愛子内親王殿下の日本赤十字社ご就職に際しての宮内記者会質問とご回答」には、「ボランティア活動を始め、福祉活動全般に徐々に興味を抱くようになりました」と、モチベーションについて書かれています。

「社会に直接的に貢献できる日赤の活動に魅力を感じられた」という使命感が素晴らしく、中1の時に自ら書かれた短編小説「看護師の愛子」(忙しく働く看護師の女性が主人公の物語)に、すでに人の役に立ちたいというホスピタリティの精神の持ち主であることの片りんを見せていました。

同社では、「青少年・ボランティア課」に配属されました。入社3日目から20時まで働かれていたそうで、まじめなお人柄がうかがわれます。雅子さまが名誉総裁の「全国赤十字大会」では裏方として出席者の誘導係をつとめられました。愛子さまに誘導していただいたら、そのあとの人生も良い方向に導かれそうです。

24年4月に始まった宮内庁のインスタグラムでは、そんな愛子さまの自然体の魅力が感じられるお写真も拝見することができます。愛子さま人気が過熱しすぎないようにか、最近写真の投稿が抑えめに感じられるのは気のせいでしょうか……。

■佳子さまがギリシャご訪問

一方、日本とギリシャの外交関係樹立125周年でもある2024年の5月にギリシャを公式訪問された佳子さま。ギリシャの要人とも華麗に外交されていました。ギリシャカラーのブルーの服を着用され、「エフカリスト・ポリ」とギリシャ語で感謝の意を表明し、ギリシャ料理研究家の女性から「お好きなギリシャ料理は何ですか?」と聞かれると「全部好きです」と答えられ、コミュ力の高さを見せられました。

また、一日5件のスケジュールをこなされたり、着物に着替えてスピーチされたり、ダンスで鍛えられた体力も素晴らしいです。近い将来、皇族の立場を離れることを念頭に置かれているのか、最近公務にも積極的に励まれている佳子さま。この姿を記憶にとどめておきたいです。

ファッションリーダーとしても話題で、ギリシャで着用された2990円という安さのブルーのトップスは注文殺到。国内ブランド「Pierrot(ピエロ)」の商品ではないかと話題になりました。同じくファッションセンスが注目されているギリシャのマリア=オリンピア王女と交流していただきたかったです。ヨーロッバのおしゃれロイヤルと比べてもひけをとらない存在感で、日本の皇室を世界にアピールするポテンシャルをお持ちです。

■天皇皇后両陛下イギリスご訪問

6月には、天皇皇后両陛下が国賓としてイギリスを訪問されました。晩さん会ではチャールズ3世国王陛下が「英国にお帰りなさい」とあたたかいお言葉をかけられ、日英の友好の歴史の新たな1ページとなりました。

お2人ともオックスフォード大学に通われた経験があり、天皇陛下はマートン・コレッジ、雅子さまはベイリオル・コレッジご出身。滞在中は赤いガウンをまとわれ、オックスフォード大学を再訪問。陛下が当時住まわれていたマートン・コレッジの寮の部屋からお2人が顔を出された写真には、知性と品格と喜びがあふれ出ていました。

天皇陛下は英語でスピーチをされ、「英国のお金に慣れておらず、ついコインより紙幣を多く使ってしまい、大量にコインがたまってしまいました」「あるとき、財布からコインがいっぺんにこぼれ落ちた」と、上品なユーモアを交えられ、会場では笑いが起こっていたそうです。天皇陛下というお立場ながら、日常の失敗談を話して笑いを誘う……その話術とサービス精神に感動したエピソードです。

皇族とオックスフォード大学のご縁は、1925年に秩父宮さまがオックスフォード大学に留学されてから約100年の歴史があります。また、英国の王室が日本の皇室と親交を深めたのは、1881年にジョージ王子が船で日本に立ち寄られ、日本に好感を抱くようになったことがきっかけです。

そのあと、日英同盟に発展するほど両国の絆は深まりました。そのような歴史があってこその「お帰りなさい」という言葉だったのでしょう。

このご縁は、これからも受け継がれていくのでしょうか。後述する悠仁さまが将来、海外に留学されるという説もありますが、他の皇族方のように英国のオックスフォード大学に留学されるのかどうか、渡航先に注目が集まります。イギリスとの友好の絆が続くことを祈ります。

■小室圭さんのエグいセルフプロデュース

さて、大学時代の同級生で現在アソシエイト弁護士の小室圭さんと2021年秋にご結婚されて皇室を離れた秋篠宮家の長女・眞子さんはアメリカに飛び立って3年がたちました。海の向こうで自由に暮らしながら、日本のメディアに対するイメージ操作もぬかりなく、小室さんは実はかなりのセルフプロデュース力を発揮されているように見えます。現地の司法試験に2度落ちたのを忘れるくらい、小室さんのエリート伝説が更新されています。円安もあって年収は約4000万円にもなったと伝えられ、かつての金銭トラブルの額が少なく思えてくるほど。

秋篠宮ご一家
秋篠宮ご一家(写真=外務省/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons)

英語にコンプレックスがある日本人に向けてか、小室さんは英語の論文を出したり、英語でインタビューする音源を出したりして、何かと騒ぎ立てる日本のメディアを沈黙させることに成功しつつあります。

極めつけは、英国のニュースサイト『ザ・ロンドン・エコノミック』に2024年10月に掲載された小室さんのインタビュー記事。それによると、小室さんを「経済安全保障の専門家」「国際貿易とコンプライアンスのオピニオンリーダー」と紹介し、「アメリカと日本の異文化貿易のダイナミクスを強化するうえで急速に影響力を持ち始めている」とのことです。

また、アメリカで日本企業が成功するようにサポートしており、こんなコメントも残しています。

「私は、革新的な新興企業を含む適切な日本企業が、市場にアクセスし、パートナーシップを構築し、アメリカに子会社を設立し、アメリカ政府にアクセスする方法を確実に見つけられるようにすることに情熱を注いでいます」

アメリカと日本の両国が相互に経済発展するにはどうしたら良いか、という壮大なミッションで働いている小室さんは、すっかり手が届かない存在に……。きっとそんな小室さんを眞子さんは心強く、自分の見る目にまちがいはなかったと思って惚れ直されていることでしょう。

さらにセルフプロデュース力を感じられるのは、NYで眞子さんと一緒のお姿がキャッチされるときはだいたい手をつないで仲が良さそうなお姿で写っている点。自分たちは幸せで、成功も愛も全て手に入れた、というメッセージを発信しているようです。かつて自分たちをバッシングした人に対して眞子さん、小室圭さんともに見返して「ドヤ顔」をしているようにも見えます。小室さんの圧勝ぶりを見ると、日本人全体でがんばって円安から脱却しなければ、と鼓舞される思いです。

■悠仁さまが筑波大学の推薦入試に合格

年の瀬にもうひとつ、皇室のグッドニュースが届きました。長らく国民の注目が集まっていた秋篠宮家の長男・悠仁さまは名門の筑波大学附属高等学校に通われ、トンボ研究の論文で学会デビューという実績をお持ちでした。その進路は、東大(推薦入学)と予想されていましたが、筑波大学への進学することが決まりました。

昨年、筑波大学を見学された悠仁さまは、ここで学びたいという思いを抱かれていたのでしょう。高校の文化祭ではTシャツにはAnisoptera(「トンボ目不均翅亜目)の学名)とプリントされるほどトンボ愛をお持ちですが、自然豊かな筑波大学のキャンパスのほうが、多種多様なトンボが観察できそうです。

筑波大学の「野性動物研究会」のサイトによると、ハラビロトンボ、ヤマサナエ、ノシメトンボ、ショウジョウトンボ、コシアキトンボ、アオモンイトトンボ、ミヤマカワトンボ、オニヤンマ、ギンヤンマ、アキアカネ、オオシオカラトンボなど、素人目にもかなりたくさんの種類のトンボがいるようでした。

トンボ天国であるいっぽうで、キャンパスはかなり広大で、最寄り駅から大学までもバスで20分、さらに生命環境学群生物学類の校舎は一番奥にあるとのことで、歩いて移動されるのは大変です。

筑波大学にご子息が通う筆者の知人によると、授業に間に合わせるため、短い休み時間に自転車でキャンパス内の教室を移動する学生も多いそうです。悠仁さまなら、いっそ駕籠や馬車を使うのもありかもしれません。

筑波大学のキャンパスは広大で教室移動が自転車じゃないと間に合わないことがある
イラスト=辛酸なめ子

また、現在お住まいの赤坂御用地から筑波大学までの通学も、毎日車で移動されるのか、それとも近くに住まわれるのか、課題が浮上しています。

知人によると、学生向けの寮は部屋も狭くお風呂もないけれど、家族で来ている留学生向けの寮は広いのでそちらがよいのでは、とのことでした。

学校の雰囲気も、どこかピリピリした競争意識がみなぎる東大と比べて、筑波大学は「みんなで協力し合って進級する」感じだそうで、悠仁様ものびのびできると思われます。

体格的にやや線が細い悠仁さまが筑波大学の自然あふれるキャンパスで、たくましいお姿に成長されるのをお見守りしたいです。

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辛酸 なめ子(しんさん・なめこ)
漫画家/コラムニスト
武蔵野美術大学短期大学部デザイン学科卒。雑誌連載、執筆活動の合間を縫ってテレビ出演も。

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(漫画家/コラムニスト 辛酸 なめ子)

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