SNSに誹謗中傷があふれるのは必然だった…お釈迦さまが2500年前に予言していた「三災七難」の中身
プレジデントオンライン / 2025年1月18日 7時15分
■悟りを得にくい「末法時代」に起きること
お経には、未来に起こるいくつもの予言が書かれています。
それは、末法時代を生きる人たちに向けたものです。
悟りを得た瞬間、宇宙の初めから終わり、つまり過去から未来までのすべてのことが理解できるのです。
ですから当然「末法時代の第九の減劫」(※)の様子もわかるわけです。お釈迦さまは、そのときに起こる様々な現象について語っておられます。
※お経に説かれている「劫」という時間の単位のうち、現在私たちがいる期間
そのときに世界に何が起こるのか。
それは「三災七難」が起こるのだとおっしゃっておられます。
ここから先に書く中で「国」というものが出てきますが、ここでは日本のことと捉えてください。
「三災七難」とは、「三災」(※)と「七難」という七つの難が起こることです。
※火災・風災・水災の「大の三災」と穀貴(こっき)、兵革(ひょうかく)、疫病の「小の三災」のこと
■伝染病、他国による侵略、ゲリラ豪雨…
まずは「七難」について書かれているお経を見てみましょう。
そのお経は『薬師瑠璃光如来本願功徳経』、一般的には『薬師経』と呼びます。
このお経には「七難」について次のように書かれています。
一.「人衆疾疫(じんしゅうしつえき)難」
この難は、伝染病が流行し、多くの人々が命を落とすという難です。
二.「他国侵逼(たこくしんぴつ)難」
これは、他の国から侵略されるという意味で、侵略戦争に巻き込まれるということです。
三.「自界叛逆(じかいほんぎゃく)難」
自界とは、自らの場所を意味します。すなわち自分の国の中で反逆が起こるという難です。テロなどもそれにあたります。
四.「星宿変怪(せいしゅくへんげ)難」
信じられない話ですが、星の位置や運行に異常が起こることです。
五.「日月薄蝕(にちがつはくしょく)難」
日食や月食が時期を選ばずに起こるとされています。しかし私の解釈は、太陽と月の光が弱まるのではないかと考えています。
六.「非時風雨(ひじふうう)難」
これは、台風や豪雨が、時期を問わずに起こることです。
七.「過時不雨(かじふうう)難」
これは、梅雨の時期中から、梅雨が過ぎても、雨が降らない天候不順が起こるというものです。
これら七つを「七難」と言います。
■ミサイル攻撃、台風乱発、干ばつ…
次に『仁王経』というお経にも「七難」が書かれていますので紹介します。
一.「日月失度(にちがつしつど)難」
先の『薬師経』の中の「日月薄蝕難」と同じ意味です。私が太陽の光が弱まると解釈したのは、このお経に「度」を失うと書かれていますので、そのように解釈をしています。
二.「衆星変改(しゅせいへんかい)難」
こちらも『薬師経』でいうところの「星宿変怪難」にあたります。
三.「諸火梵焼(しょかぼんしょう)難」
多くのものが、火によって焼けてしまうという意味です。こちらについては、ミサイル攻撃によるものや、原発の爆発などが考えられます。
四.「時節反逆(じせつはんぎゃく)難」
こちらは、冬なのに暑さがひどかったり、夏に寒かったりする難です。
五.「大風数起(たいふうすうき)難」
『薬師経』の「非時風雨難」と同じと見てもよいと思いますが、こちらは台風が数多く来るという意味です。
六.「天地亢陽(てんちこうよう)難」
こちらは雨が降らない干ばつを意味します。『薬師経』の「非時風雨難」と同じです。
七.「四方賊来(しほうぞくらい)難」
こちらも『薬師経』の「他国侵逼難」と同じく、四方から敵が攻めてくる戦争を意味しています。
■「七難」に合わせて29の難事が起きる
ここで気になるのが、この二つのお経に書かれた「七難」の表記が違うことです。意味しているところは似ていますが、表記は違っています。
実はお経には「七難」の他に、「七難」が起こる前兆や、同時に起こるであろう二十九の現象が書かれています。ですので、その中から何を代表的に「七難」とするかの違いだと思われます。
『仁王経』の「日月失度難」には五種類の現象があり、「衆星変改難」に四つ、「諸火梵焼難」に五つ、「時節反逆難」に六つ、「大風数起難」に三つ、「天地亢陽難」に三つ、「四方賊来難」に三つがあります。合わせると二十九の難となります。難の起こる順番については、記述がありません。ですので順不同に起こっていくということです。
この他のお経『金光明経』『大集経』『守護経』『首楞厳経』などにも災難による記述がありますが、ここでは『薬師経』に焦点を絞りたいと思います。
■残りの「難」が起こった時、国は滅ぶ
『薬師経』の「七難」を現在に当てはめて考えてみます。
「人衆疾疫難」は、新型コロナウイルスの流行がありますので、すでに起こってしまっています。
「他国侵逼難」は、他国のスパイの侵入や工作がすでに起こっている可能性があるのではないかと思いますが、まだ起こったと言い切ることはできません。
「自界叛逆難」は、今のところ、起こっていません。
「星宿変怪難」は、今だ起こっていません。
「日月薄蝕難」は、まだ起こっていません。
「非時風雨難」は、豪雨や雹(ひょう)などが時期を選ばず起こっています。
「過時不雨難」は、似たような現象はすでにあるように思いますが、長期にわたる干ばつは起こっていません。
こう考えますと「七難」の中で、すでに起こったと言えるものは「人衆疾疫難」「非時風雨難」「過時不雨難」の三つではないかと考えています。
人によっては「他国侵逼難」はすでに起こっているという見方もあるかもしれません。いずれにせよ残りの難は、三から四つと考えられます。
残りの四つの難が起こったその時、この国はなくなってしまいます。
■「災」と違い、「難」は止めることができる
ここまで書いてきました、三つの災いと七つの難のことを「三災七難」と言いますが「災い」と「難」には、ある違いがあります。
その違いとは「災い」は自然界の法則により起こるもので、人間の力で止めることができないものです。
しかし「難」に関しては、人間の力で止めることができるものです。お経の素晴らしいところがこの部分だと思っているのですが、「三災七難」を防ぐ、あるいは最小限の被害に抑える方法が説かれているのです。
例えば、星占いで「今年の双子座は最悪の年です」と書かれていたとします。私は双子座生まれですので、回避方法がないわけです。
しかしながら、その年は例年以上に、いろいろなことに気をつけて生活をすることで、最悪の事態を回避することができるかもしれません。
■お経には災難の回避方法が書かれている
占いであれば「回避できるかもしれません」なのですが、お経の場合は「確実に回避ができる」方法が書かれているのです。
「三災七難」を乗り切る方法は、「決して、その内容を今は広めてはいけない」と言われた「禁じられたお経」である『妙法蓮華経(『法華経』)に記されているのです。
お経の中には、さらに多くの予言が書かれています。
『金光明経』の「四天王護国品第十二」には、次のように書かれています。あるとき持国天、増長天、広目天、毘沙門天の四天王(※)が、お釈迦さまに次のようにお話をされました。
※仏教守護の神さま。須弥山を中心とし東西南北にわかれて、悪鬼などから仏教や仏さまを守っている。
「ある国王が治めている国のお話です。その国には、このお経が伝わってはいるのですが、少しも広まっていません。そして、国王も人民も、この経が尊いものだとも思わず、聞こうともしないのです。そして、この経を伝え広めようとする仏の弟子たちを見ても、誰も尊んだり供養しようともしません。
ですので、私たち四天王と、私たちに従う多くの天の神々は、この妙法を聞くことができないので、私たち神々の身を養う正法の甘露の法味を受けることができません。そのために私たちの権威も力もなくなってしまいます」
■「神」がいても、戦争や貧困がある理由
「ある国王が治めている国」とは一つの例であり、私たちの暮らすこの世界だと思ってください。
この国で、お経はあるのですが少しも広まっておらず、尊いものであるということも理解していません。そのために神々の身を養う甘露の法味を受けることができないので、神々は力を失うのです。即ち、妙法というお経は、神々が必要とする栄養分で、それがなくなると神々は力を失ってしまうというのです。
「神さまが本当にいたら、不幸なことは起こらないはずだ」と主張される方が時々おられます。しかしこれは間違いだということです。
いくら神々が人間を助けようとしても、人間がお経を勉強しなかったり、大切にしないのが原因で力が失われ、助けることができないのです。
そして神々が力を失うと、どうなってしまうのでしょうか。
■「4つの悪い精神」が世界に満ちる
「そうするとどうなってしまうのかと言いますと、この国は、地獄(瞋(いか)り)、餓鬼(貪り)、畜生(痴(おろ)か)、修羅(闘い)の四つの悪い精神ばかりが増して、人間界や天上界の善い心を持った人々は少なくなって、人々は生死の苦しみと迷いの苦悩の世界に落ちて、悟りへの道は遠くなってしまうのです。
私たち四天王やその従者は、このような人間たちの様子を見て、守護をする気が失くなって、国を見捨てて他へと去っていきます。これは私たちだけではなく、この国を守護する多くの神々もこの国を見捨てることになるでしょう。
そうなれば、この国には多くの災難が起こり、政治を司る人たちはその地位を失います。
そして国民は、道徳心や宗教心、善い心を失い、人を縛ったり、殺し合ったり、言い争ったり、互いに謗(そし)ったり(悪く言ったり)、罪のない人に罪に被せたりするようになります」
四天王や神々が国を見捨ててしまうと、地獄(瞋り)、餓鬼(貪り)、畜生(痴か)、修羅(闘い)の四つの悪い精神ばかりが増すとあります。お経には「四悪趣(しあくしゅ)」と書かれています。
この「四悪趣」が増えるとは、簡単に表現すると、イライラが増えるということです。例えば、道にゴミをポイ捨てする人がいるとします。それを見た人がその人に注意をします。するとポイ捨てをした人が「何が悪いんだ。気がついたならお前が拾え」と逆ギレしてきたとします。そうなると注意した人も腹を立てて言い返し、言い争いが始まります。やがて暴力的に殴り合いに発展することにもなりかねません。
■SNSに汚い言葉があふれている根本原因
悪口や誹謗中傷も増えています。昨今のSNSでもその傾向が見られます。
この根本原因は、絶対的な正しい教えを失っているからに他なりません。
疫病の流行はすでに起きております。
彗星とは、所謂ほうき星のことで、光の尾を引きながら流れる天体のことです。太陽が同時に二つというのは、新星爆発のことではないかと思っています。例えば、オリオン座のべテルギウスは超新星爆発が近いと言われています。もし爆発すると太陽ほどではないもののお月さまくらいの明るさが一週間程度続くという説もあるそうです。
そうなって、白黒の虹が出たり、井戸からは何か異様な声がしたりして、最終的には安心して住める場所がなくなってしまうのです。
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光照山蓮久寺 第38代住職
1972年生まれ。京都府京都市出身。怪談を切り口にわかりやすく説法を説く「怪談説法」を確立。実際にあった相談に基づく怪奇現象、自身の体験など、現代の怪談を説法へと繋ぎ、考え方や生き方、死生観が変わる仏教の教えを説く活動をしている。テレビやラジオ出演のほか、YouTubeでの発信、イベント出演等多岐にわたり活躍中。著書に『続々・怪談和尚の京都怪奇譚』(文藝春秋)など。 YouTube:三木大雲チャンネル、三木大雲の人類大会議
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(光照山蓮久寺 第38代住職 三木 大雲)
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