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社内で「パートナー探し」は危険すぎる…50代男性のセクハラが毎日のように報じられる残念な構造

プレジデントオンライン / 2025年1月29日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/coffeekai

孤独な老後を過ごさないために、異性との関係性はどうつくっていくべきか。経営コンサルタントの藤井孝一さんは「50代の約3人に1人が不倫しているという調査結果があるが、不倫がバレて離婚するのは悲劇だ。また独身男性が女性部下を食事に誘って異性として接すれば、セクハラと訴えられて懲戒解雇の可能性もある。孤独な老後を過ごしたくなければ、マッチングアプリを利用するといい」という――。

※本稿は、藤井孝一『50代がうまくいく人の戦略書』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

■50代の3人に1人が不倫している

いい年をして異性問題を起こす人の話は頻繁に耳にします。

「ジャパン・セックスサーベイ 2020」によると、50代で「現在不倫をしている」と答えた人は、男性35.5%、女性27.4%となっています。

若い世代よりは低い数字とはいえ、50代の約3人に1人が不倫していると考えると衝撃的です。

50代で不倫をする理由は、

「お金と時間に余裕ができる」
「夫婦関係が冷え切っている」
「もう一度恋愛のドキドキを体験したくなる」

などがありそうです。

でも、不倫は純粋に倫理的な問題がありますし、バレれば離婚のリスクも高まります。同居期間別にみた離婚件数の年次推移(2020年、厚生労働省)を見ると、同居期間20年以上の熟年離婚の件数は3万8981件。離婚総数19万3253件のうち、約20%となっています。

もちろん、不倫だけが離婚に直結するわけではありません。どうしても、性格の不一致が解消できないとか、一方が家にお金を入れないとか、DV問題などの理由があるなら、離婚を機に人生をやり直すのも一つの方法です。

けれども、不倫がバレての離婚は悲劇です。配偶者から慰謝料も請求されますし、不倫相手と再婚をしたカップルの場合、どちらかの不倫によって関係が破綻するケースが多いとも聞きます。

いずれにせよ、最終的に待っているのは孤独な老後です。あくまで本人の倫理観の問題ですが、そんなリスクを背負ってまで、不倫をする価値があるとは到底思えません。

■会社で「パートナー探し」より「マッチングアプリ」を

異性問題といえば、セクシャル・ハラスメントにも注意が必要です。

ネットニュースでは毎日のように50代のセクハラが報じられています。今、試しに検索しただけでも「県立病院の50代男性職員 セクハラ行為で停職3か月」「50代男性教諭 授業中に生徒にセクハラ発言」「50代市職員が他の職員にセクハラ」といった記事がヒットしました。

教員や市職員だからこのようにニュースになるわけで、民間企業ではニュースにさえならないセクハラが日々起きているのかもしれません。

50代の男性上司が20代の女性部下を食事に誘う。親と子ほど年齢が離れていますから、女性のほうは「まさか自分に下心を持つはずがない」と考えている。

でも、男性は自分に気があるものと勘違いし、「このあとホテルにいかない?」などと誘う。最終的に、女性からセクハラで告発される。

女性の体を触る男性と、バツの札を持つ女性
写真=iStock.com/78image
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/78image

「自分が結婚してなくて、独身なら問題ないだろう」と考える人もいるようですが、上司という立場を利用して相手に関係を迫るのは完全なセクハラです。

セクハラで懲戒解雇されようものならお先真っ暗ですし、会社に残っても針のむしろに座るだけ。かといって、君子危うきに近寄らずの精神を徹底していると、「上司から無視されている」「私だけ重要な情報が入ってこない」などと訴えられる可能性もあるので注意が必要です。

あなたが独身だとしても、会社でパートナーを探すのはやめるほうが無難かもしれません。マッチングアプリを利用するのが妥当でしょう。

マッチングアプリは会員登録をして、プロフィールや自己紹介文を作成し、学歴、職業などの情報をもとにお互いを評価。マッチングが成立すれば、メッセージのやりとりが可能となる仕組みです。

登録しても全然マッチングしないのなら、それが「市場評価」ということです。評価されるために、写真やプロフィールを工夫し改善していくしかありません。仕事でやっているPDCAと同じです。

■家族とは「つかず離れず」を理想とする

「定年後は夫婦水入らずの人生、家族第一の人生を送ろう」

こんな見通しを持っている人も多いでしょう。

それもいいですが、家族といえども違う人間です。これまでそれほど家庭を顧みなかった人が急に家族にべったりしがみついても、うっとうしがられるだけです。むしろかえって不幸な未来を迎えることにもなりかねません。

およそ10年近く前、『家族という病』(下重暁子/幻冬舎新書)という本がベストセラーとなりました。下重さんがこの本で訴えたのは、「家族というのは無条件ですばらしいものなどではない」ということです。

日本人は「一家団欒」という言葉に憧れを抱き、家族は仲よく暮らさなければならないと思い込んでいます。けれども、現実には毒親、相続争いなど家族をめぐる事件やトラブルが多発しています。

下重さんは、家族の幸福は幻想であり、家族はしょせんは個人の集まりにすぎないと喝破したのです。

私の場合、夫婦仲は良好だと考えていますが、妻と四六時中一緒に過ごそうとは思いません。お互いの趣味や人間関係や一人の時間を尊重し、適度にともに行動したり助け合ったりして暮らすのがベストだと思っています。

配偶者はもとより、親といえども結局は他人です。振り返ると、私が両親と一緒に生活していた時期は、たかだか20年ちょっとです。すでにその倍近くの年月を別々に過ごしています。

離れて暮らしても親は親ですが、正直なところ、親がどういう人なのかと問われても正確に答えられる自信がありません。

■「家族とはこうあるべきだ」が不和を生む

これは私の子供にしても同じです。なんでもかんでも「親だから、子供だから」の言葉で片づけてはいけません。

だから、私は子供にも頼ろうとは考えていません。子供には子供の人生があります。

「長男が家業を継ぐのが当たり前」
「子供の結婚相手に親が口出しする」
「財産を相続させる代わりに、老後の面倒をみてもらう」

今どきこんな価値観を振り回すのは時代遅れです。押しつけようとしても無理に決まっています。

子供と一緒に暮らしてきたのは、子供は一人で生きていけないからです。自立したらどう生きようと本人の勝手です。

そもそも子供に期待をするから失望するのです。

相田みつをの詩に「あんなにしてやったのに 『のに』がつくとぐちが出る」というものがあります。心底納得する言葉です。

藤井孝一『50代がうまくいく人の戦略書』(三笠書房)
藤井孝一『50代がうまくいく人の戦略書』(三笠書房)

世話してやったのに、育ててやったのに、と思うから愚痴になります。だから、子供には見返りなど求めず、対等な関係性を作りたいと思うのです。

きょうだい関係も基本的にはつかず離れずでいいのですが、音信不通とか極端な不仲というのは問題です。なぜなら、50代は親の介護や相続をめぐって話し合う機会が増えるからです。

介護や相続をきっかけに、きょうだい間でトラブルとなり、最終的に裁判沙汰になることもあります。きょうだいの争いに時間と労力を注ぐのは悲しく、むなしい行為です。

過去の諍いが原因でつきあいにくいこともあるでしょうが、最低限の情報交換ができる状態にしておく必要はあるでしょう。

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藤井 孝一(ふじい・こういち)
経営コンサルタント
中小企業診断士。1966年、千葉県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、大手金融機関を経て99年に独立。著書に『週末起業』(ちくま新書)など。

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(経営コンサルタント 藤井 孝一)

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