「蒼井そらは世界のもの」が中国の名言に…単なる性欲ではない、歌舞伎町に行きたがる中国人男性の"歪んだ欲望"
プレジデントオンライン / 2025年2月8日 18時15分
※本稿は、武田一顕『日本人が知っておくべき中国のこと』(辰巳出版)の一部を再編集したものです。
■中国で「女神」と称される日本のAV女優
中国の若い世代の間では、日本のアダルトビデオもよく見られています。もちろん、当局はアダルトビデオを禁じていますが、抜け道があるようで、今はインターネットのポルノサイトも見られるようです。
中国共産党はこの状況を認識はしています。でも、ある程度見て見ぬふりをしているのでしょう。ポルノを取り締まり過ぎると、国民にストレスがたまることはわかっているからです。アダルトビデオは政治的でもないですし、問題が起きない限りは騒ぎにはなりません。
ちなみに、中国でダントツに人気のある日本人のセクシー女優は、蒼井そらです。彼女の人気はすさまじくて、中国のネットユーザーの間では“膜拝(モーバイ)”とされています。膜拝とは、女神といいましょうか、もろ手を挙げてひれ伏す対象のことをいいます。北京で開催された文化イベントにも招かれて、中国の女優や歌手との共演もしています。
■「クラブに蒼井そらがいるらしい」で大騒ぎに
2012年に当時の与党、民主党の野田佳彦政権が尖閣諸島を日本で国有化したとき、中国で大きな反日デモが起きました。そのときに中国の若者たちが掲げたプラカードや、ネット上に現れたユニークなキャッチコピーには、深刻な状況ながら少し笑わせられました。
「钓鱼岛是中国的、苍井空是世界(大家)的」
これは日本語にすると、
「釣魚島は中国のもの。蒼井そらは世界(みんな)のもの」
このように政治的なことにも影響するほどの人気と知名度でした。
蒼井そらに次いで中国の若者に人気があったセクシー女優は松島かえでです。
200万部を超えたベストセラー小説『上海ビート』の著者・韓寒(かんかん)が自分のブログに松島のブログのリンクを貼ったこともあり、人気が爆発しました。
蒼井そらや松島かえでには、様々な噂や情報が飛び交います。中国を訪問しているとか、クラブにいるというニセ情報が広がることもあり、その都度ファンの若者たちが興奮してパニック状態になりました。
■性的に抑圧された中国人が日本に来て何をするか
蒼井そらや松島かえでが爆発的な人気になった大きな理由の1つには、中国には性的な欲求を満たすものが圧倒的に少ないことが挙げられるでしょう。
中国には、基本的には合法的な風俗産業はありません。日本で黙認されているような、ソープランドはもちろん、性的サービスを行うお店も、少なくとも表立ってはありません。
アダルトビデオもなければ、エロ本もない。国民は性的にも抑圧されています。
そのためずっと抑えている欲求が爆発するときは、多くの場合、日本人の想像以上になります。
中国の文化は「マナーよりもマネー」です。お金を持っている者がえらい、という価値観で暮らしている人が大多数です。そういう人々が日本を訪れると、旅行エージェントのコーディネーターに風俗店へのアテンドを要求することもあります。セクシー女優に会わせてくれ、というケースも多いようです。
東京・新宿歌舞伎町の買春は日本国内でも問題になっていますが、そのエリアにも中国人旅行者が目立ちます。旅行やビジネスの出張で東京を訪れた中国人が歌舞伎町へ行くのは、人気コースのひとつとされています。
マナーよりもマネーの中国人は、風俗店でお金を積んで様々なプレイを求めると聞きます。中国には風俗店はないので、日本のアダルトビデオで見たプレイを、日本に来て体験しようとするわけです。
■侵略国である日本の女性を意のままにする快感
中国人にとって、日本人風俗嬢から受ける接客は、性欲の解消だけが目的ではないように思える部分もあります。それは、これまでの日中間の歴史に根付いた、中国人の日本人に対する潜在的なコンプレックスや敵対心も関係しているのではないかと。
中国人は日本人に反発と同時に憧れもあります。中国人には日本に侵略されたという民族的な記憶が残っていて、その日本人の女性を思いのままにする行為に価値があり、そこに快楽を覚える傾向を感じます。
日本人にも似た傾向はあるのではないでしょうか。日本は太平洋戦争で負けています。多くの人が命を失い、アメリカに占領されました。恨み憎しみを持つのが普通です。実際に恨んでいる人もいるでしょう。
ところが、特に1960~70年代の若者は、アメリカの文化・カルチャーに憧れて積極的に受け入れていました。金髪女性に憧れ、交際しようとする中高年も少なくありませんでした。それに近い状況が中国人男性にも起きていると私は分析しています。
■ラブホテルがない国で若者はどう愛を交わすか
中国には、風俗店がないだけでなく、ラブホテルがありません。ラブホテルは日本で発展した文化で、中国以外の国でもあまり見かけませんが、性行為を行うためにあるあの施設とシステムはとても実質的です。
![ベッドの上のジェンダーシンボル](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/1/4/1200wm/img_142e1e8f5c4cdcfa3f57dcffe947fad3352833.jpg)
中国では若い男女が交際に至っても、愛を確かめ合う環境が整っていません。もちろん自宅ではできません。ほとんどの若者は両親と暮らしています。日本でいうシティホテルはあるものの、数は少なく、中国の若者の経済力ではなかなか利用できません。
学生の場合、ほとんどの大学は全寮制です。寮の部屋に異性を誘うことは禁じられています。それに多くの場合、相部屋か大部屋です。
とはいえ、20歳くらいの男女は性欲が旺盛です。パートナーがいればしたい。では、どこで結ばれるのか。屋外です。
中国の大学の敷地は広大です。北京大学も清華大学も清の皇帝が遊んでいた庭園に建てられています。敷地内には樹木が多く、夜の帳が降りると周囲から見えづらいポイントがたくさんあります。中国の若者たちの恋愛は、日本よりもワイルドです。
■「男はみんな下心を持っている」を意味することわざ
中国にはこんなことわざがあります。
![武田一顕『日本人が知っておくべき中国のこと』(辰巳出版)](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/f/9/1200wm/img_f98c92aa5dc91472981c402a66e54b06298358.jpg)
「天下のカラスはみな黒い」
もともとは、誰もがみな悪いことを企んでいるという意味です。カラスは世界中どこへ行っても黒いので、それになぞらえています。
そして、そこから発展して、男はみんな下心を持っているという意味でも使われています。
街で女性を口説いている男性がいると、傍らにいる女性の友達が「天下のカラスは黒い」と言って忠告するわけです。日本でも「男はオオカミ」と言いますよね。それに近い表現です。
中国では数年に一度、“掃黄運動(サオホワンユントン)”を行います。黄色は日本でいうピンク、つまり、エロ・性的なものを意味します。掃黄運動は、街からポルノをはじめ性的なものを一掃する運動です。
■性風俗を取り締まると非合法なビジネスが横行する
日本でも2000年代の初めに、当時の石原慎太郎都知事が「東京の犯罪を一挙に減らす!」という公約の通り、歌舞伎町の性風俗店を取り締まりました。治安はよくなったかのように見えましたが、合法的な風俗店が減り、その分非合法な性ビジネスが増えています。
その象徴のひとつが、今問題になっている大久保公園周辺の売春でしょう。日本各地から来た家出少女たちが歌舞伎町に集まり、自分の意思で誰にも管理されずに売春行為を行っています。出張でやって来るビジネスマンや若者、海外からの旅行者が買春をし、梅毒をはじめとする性病の拡散が問題視されています。
オスがメスに好意を持って近づくのは生き物の本能です。それに応じて草むらでするのも本能です。民主主義も社会主義も関係ありません。どこまで自由にさせるか、何を規制するのかは常に難しい判断です。
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ジャーナリスト
1966年生まれ。東京都出身。早稲田大学第一文学部卒業。元TBS報道局記者。国会担当記者時代の“国会王子”という異名で知られる。また、『サンデージャポン』の政治コーナーにも長く出演し親しまれた。2023年6月TBS退社。大学在学中には香港中文大学に留学経験があり、TBS在職中も特派員として3年半北京に赴任していた経験を持つ。その後も年に数回は中国に渡り取材を行っている「中国通」でもある。
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(ジャーナリスト 武田 一顕)
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