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食堂で上司に「ここ空いてる?」と聞かれたら…感じよく自分時間を守れる「どうぞ」にプラスする神フレーズ

プレジデントオンライン / 2025年2月7日 17時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/bombuscreative

ランチの相席、セミナーからの帰り道、エレベーターを待つ時間など、ビジネスにおいて気まずいシーンは、どう回避すればよいのか。マナー講師の諏内えみさんは「感じよく対応するのが大事。相手を気遣うスタンスで、『牽制』の言葉をプラスすると失礼なく気まずさを回避できる」という――。

※本稿は、諏内えみ『我慢しない、侮らせないビジネスパーソンの処世術 戦略としてのずるいマナー』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

■食堂で上司に遭遇してしまったら…

仕事の合間や昼休みは一人でひと息つきたいという方も多いでしょう。

そんなとき、会社の食堂や近くのレストランで上司と遭遇してしまった! さらに悪いことに「お疲れさま~」「ここ空いてる?」と隣に座られたら?

いくら招かざる客であっても、「すみません、それはちょっと……」とは言いにくいですよね。

かといって自分の時間を犠牲にしたくはないですし、この場合どのように対応するのがよいのでしょうか?

こんなときは「もちろんです」「どうぞどうぞ」など快く返事をしたうえで、次のような言葉をプラスするのがおすすめです。

「すみません。しばらくメールを打たなければならず、あまりお話しできないかもしれないのですが……」
「調べ物がいくつかあるので、すみませんがしばらく失礼します」

つまり、「どうぞ」+「でも話せませんよ」ということを先に伝えてしまうのです。

あらかじめ断っておけば、スマホやパソコンを見ながらたまに会話を挟むくらいでも相手は納得してくれるでしょう。

ここでも、会話が進む前に先手を打っておくのが賢明です。

ポイントは、決して困った表情を見せないこと。まずは相手の目を見て、「どうぞ」と快く受け入れましょう。

はじめに「感じがいい」「歓迎されている」「いい人」という印象を与えてしまうのです。そのうえで十分に会話できない理由も告げれば、スマホを見続けていても好意的に受け取ってもらえます。

■相手が席についてすぐが狙い目

また、居心地が悪いので先に席を立ちたいと思うかもしれません。

そのような場合も考え方は同じ。相手が席に着いたら、できるだけ時間を空けずに「私はちょっと早めに戻りますが、どうぞゆっくりなさってください」と告げておきましょう。

この「歓迎」と「牽制」の釘刺し作戦は、このほかにも意外と使えるシーンが多いのでご自身の状況に合わせて活用なさってください。

■帰り道での気まずい鉢合わせ

セミナーなどの帰り道、たまたま顔見知りの人と帰る方向が一緒になってしまうのはよくあること。今後も親交を深めていきたい相手や楽しく会話できる方なら問題はありませんが、中には「一人のほうがまし」と思ってしまう相手もいるでしょう。

気づかないふりをすることもできますが、それもどことなく気まずいものです。「見て見ぬふり」以外で、もっとスマートな対応ができればいいですよね。

私のおすすめは、「あなたを待たせてしまうと悪いので」という気遣いのスタンスで別行動する旨を伝えること。

「すみません、一本電話を入れてから行きますので、お先にどうぞ」

と言われたら、顔見知り程度の関係なら「待っていますよ」とはならないはず。

狙い通り、「そうですか、ではお先に。今日はありがとうございました」と先に行ってくれるでしょう。

ただ、ひとつ注意したいことがあります。

それは共有できてしまう理由は使わないということ。たとえば、次のような理由だとどうなるでしょうか?

相手「○○駅までですか?」
あなた「ええ」
相手「同じ方向ですね」
あなた「ちょっとコンビニに寄って行きますので……」
相手「あ、私も飲み物買いたいのでご一緒します!」

こうなると、回避するどころか気まずい時間がさらに増えてしまう可能性があります。

その点、メールや電話、誰かと待ち合わせなどは、相手と共有できない理由になるため、言われた側も「ではお先に」となりやすいのです。

ロビーを歩くビジネスパーソン
写真=iStock.com/sanjeri
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/sanjeri

■電車で遭遇してしまったら

では、身動きがとれない電車の中で会ってしまったときはどうすればよいでしょうか?

ここでは、前項でお伝えした「歓迎」と「牽制」の戦略を使います。

「あ、こんばんは。お疲れさまです」など(歓迎)+「メールを何本か入れなければならないので」「今日中に仕上げなければならない○○があるので」と、スマホやパソコンの作業を理由にして、十分に会話ができない状態だということを伝えておきましょう(牽制)。

ちなみに、定番ですが去り際にこんなひと言を付け加えると、あなたの好感度が上がります。

「お会いできてよかったです。また機会がありましたらよろしくお願いいたします」

イヤイヤご一緒しているという空気が伝わると、相手に不快感や罪悪感を与えてしまいます。相手を傷つけないのが第一です。

「共有できない理由」を使って自然と距離を置く。そんな「ずるい」選択をしたいものです。

■気まずいエレベーターのお見送り

会議や打ち合わせが終わり、お客様をエレベーターホールまで見送るとき。必ず浮上するお悩みが、以下の3つです。

1「エレベーターホールに向かう廊下での話題作りに苦戦する」
2「エレベーターがなかなか来ないときの沈黙が気まずすぎる」
3「エレベーターに乗ってからドアが閉まるまでの時間が居たたまれない」

もう何年もの間、みなさんから同じお悩みを訴えられますが、この状況を回避するのは、じつはとても簡単なのです。

あなたが頑張るべきポイントは、エレベーターホールに向かうまでの間よりも、エレベーターホールに着いてからです。

それまでは、話題を「お取り置き」しておきましょう。

多くの方はエレベーターホールへ向かう途中で話題を使い果たしてしまっているので、エレベーター待ちの時間が思ったよりも長いと、「どうしよう。もう話すことがない……」と焦ってしまうのです。

でも、ホールへの移動中は「歩く」という動作があります。エレベーターをじっと待っている場面に比べると、無理に会話を続けなくてもそれほど支障がありません。

もっとも気まずい時間は、ホールに着いてからエレベーターの到着を待つ時間と、乗り込んでからドアが閉まるまでの時間なのですから。

エレベーターのボタンを押す指
写真=iStock.com/simon2579
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/simon2579

■勝負はエレベーターホールに着いてから

エレベーターホールに着いたら、引き出しにしまっておいた話題をここぞとばかりに使います。

「部長の○○様にもどうぞよろしくお伝えください」
「夕方からお天気が崩れるようですが、このあとはどちらへ?」
「先ほどの件は、確認後にメールにてご連絡させていただきます」

などなど、とにかくまだ出し切っていない話題を振ります。

ただ、お客様がエレベーターに乗り込んだとしても、不運なことになかなかエレベーターのドアが閉まらないときもありますよね。

そこでみなさんが安易に用いてしまうのが、お辞儀です。「もうかける言葉が見つからない!」「無言で目が合っていては気まずい」という非常事態には、この便利な所作で上手く繋ぎができると考えられているのです。

ところが、通常別れ際は30度程度のお辞儀で十分なはずなのに、この場面に限ってはエレベーターのドアを境に90度の最敬礼。ドアが閉まりきるまで双方頭を下げ続ける……。

諏内えみ『我慢しない、侮らせないビジネスパーソンの処世術 戦略としてのずるいマナー』(かんき出版)
諏内えみ『我慢しない、侮らせないビジネスパーソンの処世術 戦略としてのずるいマナー』(かんき出版)

このような光景を礼儀正しいとみるのか? 逆に滑稽と観るのか? いずれにせよ、黙って長い間お辞儀をし続けることにお互い違和感をもつのは確かでしょう。

そこで、話題は相手がエレベーターに乗り込んだあとまで最低2つは残しておくのが「ずるい」戦略です。

ここで使うセリフはシンプルなものでOK。

「では、明日までに○○をお送りいたします」「お暑いのでお気をつけて」「本日はお足元の悪い中ありがとうございました」「次回の打ち合わせもどうぞよろしくお願いいたします」などの簡潔な言葉を添えて、いよいよドアが閉まり始めたタイミングに合わせて通常の30度のお辞儀をすれば、スマートなお見送りの完成です。

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諏内 えみ(すない・えみ)
「マナースクール・ライビウム」「親子・お受験作法教室」代表 
VIPアテンダント業務を経てスクールを設立。上質なふるまいや会話、社交術、テーブルマナーが学べるオンライン講座『Class the SUNAI』を主宰。難関幼稚園、名門小学校合格率95%のお受験講座は「にじみ出る育ちの良さ」が身につくと話題に。映画やドラマで女優への所作指導のほか、テレビ出演多数。著書に『「育ちがいい人」だけが知っていること』(ダイヤモンド社)』など。

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(「マナースクール・ライビウム」「親子・お受験作法教室」代表  諏内 えみ)

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